( ^ω^)ブーンがGANTZに選ばれたようです

137:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/25(火) 00:24:52.12 ID:bG5qxK5h0
  
(;^ω^)「結局丸一日爆睡こいてたお」
基本的に授業中はいつも寝ているブーンだが、今日ばかりは流石に寝過ぎた。
( ^ω^)「ま、しゃあないお。カップ麺でも買って帰るお」
一人暮らしのブーンは、基本的に料理をしない。食事と言えば
菓子パン、カップ麺、コンビニ弁当と相場が決まっていた。
献立は、その日の経済状況により決まる。
( ^ω^)「ハムッ、ハフハフッ、ハフッ!」
一心不乱にカップ麺をすするブーンの姿はどこからどう見ても
きめぇwwwwwwwの一言だった。
( ^ω^)「それにしても……クーさんも美人だったけど、ツンって子も可愛かったお」
空腹を満たしたブーンは、今朝の出来事を振り返っていた。
ツンは、口こそ凶悪そのものだが、顔だけ見れば随分美人だった。
(*^ω^)「……今晩はオカズに困りそうもないお!」
ブーンは早速、性欲の処理に取りかかった。



138:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/25(火) 00:25:31.15 ID:bG5qxK5h0
  
(´・ω・`)「それで、君はどうして……死んでしまったんだい?」
食卓には、ショボンと幼い少女がついていた。
J*'-')「……パパとママがね、ぃっしょにしのぅってぃったの」
J*'-')「それでね、みんなでぉててつなぃで、でんしゃにぁたっくしたの」
(´・ω・`)「……ごめんね、嫌な事聞いちゃって」
J*^-^)「だぃじょぅぶだょ、ぉじちゃん!」
ショボンは今朝見たニュースを思い出した。夫婦が駅のホームから飛び込み自殺をしたニュース。
少女は気丈に振舞っていたが、内心とても悲しいのだろう。
こらえきれぬほど、寂しいのだろう。
(´;ω;`)「うぅ……」
J*'-')「ぉじちゃん、どぅしてなぃてるの?」
(´;ω;`)「ごめん……ね。スパゲティにタバスコかけすぎちゃったみたいでね……グスッ、ヒッグ」
この子だけは、命に代えても守りたい。ショボンは素直にそう思った。
そして、その矢先である。ショボンの背筋に、悪寒が走った。
(´・ω・`)「……ッ!」
その直後、少女の方から転送が始まった。
(´・ω・`)「2日連続か……随分ハードだね」
そう愚痴をこぼしたショボンの身体も、頭の先から消えていった。



139:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/25(火) 00:26:03.03 ID:bG5qxK5h0
  
(*^ω^)「はぁはぁ……はぁはぁ……」
ブーンはいきり立った息子を、右手でゴシゴシとしごいていた。
(*^ω^)「ツンたん……ツンたん……ツンたぁあああん!!」
快感が絶頂に達した瞬間には、ブーンの転送は完了していた。
ドピュッ
黒い球体に、白い精子がぶっかけられた。
ξ#゚听)ξ「何してくれてんのよぉおおお!!」
ツンが振り上げた足は、ブーンのゴールデンボールを正確に叩き潰した。
(; ω )  ゜ ゜「ひゃうッ!!」
どうしてツンがここにいるのだろう?そう思う間も無く
ブーンは激痛の海に沈んでいった。



140:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/25(火) 00:26:41.17 ID:bG5qxK5h0
  
ブーンは、ガンツから流れるVIP STARで目を覚ました。
(;^ω^)「うッ……川の向こう岸で死んだばあちゃんが手を振ってたお……」
('A`) 「大丈夫か、ブーン?」
ドクオが心配そうに、ブーンの顔を覗き込んでいた。
(;^ω^)「な、なんとか回復したお」
ブーンはよろよろと立ち上がる。どうやら、クラッシュはしてないようだった。
すでにメンツは揃っていた。前回生存した面々に、若い男女が一組。
そして、ツンである。
ξ゚听)ξ「……いまいち、要領を得ないわね」
ツン等『新入り』3人は、ジョルジュからこれから起こる事の説明を受けていた。
( ゚∀゚)「まぁ、最初はそんなものさ。悪いけど、身体で覚えてくれよ」
(,゚Д゚)「つまり、宇宙人をヌッ殺せばそれでオッケーなんだな?」
(*゚ー゚)「ギコ君……私、怖い……」
(,゚Д゚)「しぃには指一本触れさせ無ぇよ!ギコハハハハハ!!」
(;゚∀゚)(うぜぇ……カップルうぜぇ……ごめんなさい、うらやましいです)
川゚−゚)レ「……やけに、帰りが遅いと思っていたんだ。そしたら、このザマだ」
おそらく、廊下でずっと泣いていたのだろう。目を真っ赤にしたクーがブーンに話しかけた。
( ^ω^)「一体、何だっていうんだお……」
('A`) 「……悲しい話だよな」
(´・ω・`)「けれど、なってしまった事は仕方ない」
( ^ω^)「……絶対、みんなで100点取って自由になるお!」



142:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/25(火) 00:38:04.19 ID:bG5qxK5h0
  
( ^ω^)「そういえば、今回のターゲットはどんな奴だお?」
金的攻撃によるダメージを回復していた最中に発表されたであろうターゲットを確認するため
ブーンは黒い球に浮かぶヴィジョンを覗き込んだ。

てめえ達は今から この方をヤッつけに行ってくだちい

( ゚∋゚)
クックル星人
特徴:つよい はやい なおるよ
好きなもの:ムリーロ・ブスタマンチ
口癖:なし

( ^ω^)「……ニワトリかお?」
ヴィジョンに浮かぶ標的は、ニワトリのような顔をした星人だった。
('A`) 「俺も好きなんだよ、ムリーロ・ブスタマンチ」
格闘技ヲタのドクオは、嬉しそうに言った。
( ゚∀゚)「おいドクオ、転送はじまってるぞ」
('A`) 「お、本当だ」
( ゚∀゚)「みんなが着くまで、星人と、ブスタマンチについて熱く語っててくれや」
('A`) 「ハハッ、熱いトークになりそうだな」
ドクオを皮切りに、どんどん転送がはじまっていった。
今回はラッキーな事に、全員がスーツを着込んでいた。
( ^ω^)「これなら、きっと楽勝だお!」

最後にブーンが転送され、部屋には黒い球だけが残った。



143:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/25(火) 00:38:46.16 ID:bG5qxK5h0
  
2nd stage クックル星人

Staring...
( ^ω^) ブーン
ξ゚听)ξ ツン
('A`)  ドクオ
(´・ω・`) ショボン
川゚−゚)レ クー
( ゚∀゚) ジョルジュ
(,゚Д゚) ギコ
(*゚ー゚) しぃ
J*'-') ょぅι゛ょ

Ready Go.



147:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/25(火) 01:15:24.28 ID:bG5qxK5h0
  
転送された先は、夜の森だった。
('A`) 「ブーン……ここ、リンゴの森だよな?」
( ^ω^)「そうみたいだお!」
リンゴの森は、ブーンとドクオにとっては思い出の詰まった森だった。
小学生の頃は、日が暮れるまでこの森で遊んだものだ。
( ^ω^)「懐かしいお……あの頃から何も変わってないお!」
(,゚Д゚)「しかし、随分綺麗だな」
森は月明かりに青く照らされていた。
思えば、昨日も綺麗な月の夜だった。
(*゚ー゚)「本当……素敵だね」
(,゚Д゚)「しぃ、お前の方がずっと素敵さ」
(*゚ー゚)「もう、ギコ君ったら♪」
(#゚∀゚)(Uzeeeeeeeeeeeee!!でも、うらやましいな……)
(´・ω・`)「……イチャついている場合じゃないみたいだよ」
ショボンはそういうと、腕のレーダーを指差した。
赤い点が、ゆっくりとこちらへ近付いている。



148:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/25(火) 01:15:53.11 ID:bG5qxK5h0
  
標的は、一歩一歩ブーン達に近付いて来ていた。
( ゚∀゚)「……一気に片付けるぞ!!」
ジョルジュの怒号をきっかけに、ブーン、ドクオ、ショボン、クーも銃を構えた。
( ^ω^)「だおぉおおおおおおおお!!」
一心不乱に、標的目掛けてトリガーを引きまくる。
しかし、標的は突如姿を消した。
周囲の木々だけが、爆音と共に砕けちった。
(´・ω・`)「何処にいった!?」
ショボンが、レーダーで赤い点が自分たちのグループの真ん中にあるのを確認したのと
全員の耳にドズッという鈍い音が聞こえたのは同時だった。
J;'-')「ぉ……ぉじちゃ……ん……」
少女の身体を、クックル星人の左腕が貫いていた。



149:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/25(火) 01:16:31.18 ID:bG5qxK5h0
  
( ゚∋゚)「…………」
クックル星人が左腕をブンッと振ると、少女の身体はまるでボールでも投げたかのように
遠くへと吹っ飛んでいった。
(;゚∀゚)「う、うわぁあああああ!!」
ジョルジュは突如現れたクックル星人へ闇雲にトリガーを引いた。
しかし、銃から光が放たれるより早く、クックル星人はジョルジュの背後をとっていた。
('A`) 「うおおおおおおッ!!」
ドクオは、すかさずクックル星人にタックルをかました。
クックル星人は、数メートル吹っ飛んだが、何事も無かったかのように立ち上がった。
(;゚∀゚)「さ、サンキュー」
('A`) 「みんな、一旦離れろ!!」
ドクオの指示で、全員がクックル星人から離れる。
ただ一人、ショボンを除いて。



155:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/25(火) 01:45:12.10 ID:bG5qxK5h0
  
(;`・ω・)「うおおおおおおおおおお!!」
ショボンは、鬼の様な形相でクックル星人へと突っ込んでいった。
('A`) 「ショボン!!」
クックル星人もまた、ショボンへと突進していった。
ショボンの拳が伸びたのと、クックル星人の貫き手が放たれたのはほぼ同時だった。
ドゴォッッ
しかし、届いたのはショボンの拳の方だった。
クックル星人は、大きくバランスを崩した。
(;`・ω・)「よくも!よくもよくもよくもよくも!!!!」
無防備になったクックル星人に、ショボンの憎悪の塊のような拳が何度もぶつけられる。
(;`・ω・)「お前は、お前だけは絶対ぶち殺す!!」
クックル星人は、左腕で手刀を振り下ろした。
ショボンはそれを最小限の動作で交わし、右手でクックル星人の腕をがっちりと握る。
(;`・ω・)「食らえッ!!」
ショボンは左手に持った銃で、クックル星人の肩口を撃った。
クックル星人の左腕は、肩から吹き飛んだ。



156:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/25(火) 01:45:50.69 ID:bG5qxK5h0
  
( ^ω^)「ショボン、めっちゃ強いお!!」
( ゚∀゚)「……あんなに怒ったショボン見たの、初めてだ」
(,゚Д゚)「アイツ、このまま勝っちゃうんじゃないか?」
様子を見ていたブーン達は、ショボンの強さに驚嘆していた。
しかし、すぐさま形勢は逆転する。
ボッ
空気が弾け飛ぶような音と共に繰り出されたクックル星人の蹴りが
今度はショボンの左肩から先を切り落とした。
(;´・ω・)「うぐッ!!」
(;^ω^)「ショボン!!!」
ブーンはすぐさまショボンの元へ駆け出そうとした。
ビュンッ
しかし、それよりも早くクックル星人の左脚がショボンの首を切り落とした。



157:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/25(火) 01:47:34.74 ID:bG5qxK5h0
  
(*゚ー゚)「きゃああああああ!!!」
吹き出す血飛沫に、首の無い身体に、地面に転がる生首に。
あまりに現実離れした惨劇に、しぃは悲鳴を上げた。
(;^ω^)「嘘だお……こんなの、嘘だお!!!」
しかし、ショボンは死んでしまった。
両目がそれぞれ別々の方を見ている生首が、ブーン達の方へと転がった。
(;゚∀゚)「ショボン!ショボーーーーン!!」
取り乱す一同。しかし、すぐに、さらに恐ろしい光景が繰り広げられた。
クックル星人は切り落としたショボンの左腕を、自分の左肩にあてがった。
ボコッ、ボコッと傷口の周囲の肉が盛り上がったと思うと、そのまま
クックル星人の胴体とショボンの左腕は繋がった。
左手の動きを確かめるように、指を開いては閉じ、開いては閉じた。
ショボンの左腕は、見事にクックルの左腕と相成った。
(,゚Д゚)「ウッ……ゲボッ!」
ギコは、辛抱できずに嘔吐した。
クックル星人は、再び、ゆっくりとブーン達へと近付いた。
残り時間は56分。ミッションが開始から、まだたったの4分だった。



158:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/25(火) 01:49:31.75 ID:bG5qxK5h0
  
Remaining...
( ^ω^) ブーン
ξ゚听)ξ ツン
('A`)  ドクオ
川゚−゚)レ クー
( ゚∀゚) ジョルジュ
(,゚Д゚) ギコ
(*゚ー゚) しぃ

to be continue.



161:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/25(火) 01:56:26.81 ID:bG5qxK5h0
  
次回予告

クックル星人の強さは、絶望的だった。
次々に倒れる仲間達。迫り来る全滅の刻。
しかし、それでも彼等はあきらめない。
死んだ戦友の為に、彼が必死に守ろうとした小さな命の為に。
死闘の果てに、彼等を待つものは?

次回、『クックル星人編・後編』



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