( ^ω^)ブーンがGANTZに選ばれたようです

662:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/28(金) 00:17:43.05 ID:hB8Qy2zF0
  
(;^ω^)「ぬお〜〜〜!!雨振るだなんて聞いてないお!!」
少し遠出して、久々のショッピングを楽しんだらこれである。
本屋の軒先で雨宿りをしてみてはいるものの、一向に止む気配は無い。
途方に暮れるブーンの肩を、不意に背後の誰かが叩いた。
ξ゚听)ξ「お久しぶりね、白豚さん」
傘を持ち、ファッション誌か何かだろう、大きめだが薄い紙袋を抱えたツンだった。
ξ゚听)ξ「傘、入ってく?」
( ^ω^)「相合傘かお?」
ξ////)ξ「かッ、勘違いしないでよね!」
ξ////)ξ「雨に降られてオロオロしてるアンタが哀れだから、同情してやってるのよ!」
ξ////)ξ「べッ、別に、アンタと一緒に帰りたいわけじゃ無いんだから!!」
(;^ω^)「今ひどいツンデレを見たお」
ブーンは、ツンの傘を受け取った。

同じ傘の下のふたりは、終始無言だった。
別に話題が無いだとか、仲が険悪だとかではない。
ひたすら顔を真っ赤にしてうつむき続けるツンに、ブーンは声を掛けあぐねていたのだ。
そして、共通の目的地である駅へと到着する。
( ^ω^)「それじゃ、僕はこっちに行くお。傘、ありがとうだお」
ブーンは、ツンに傘を返し、背を向ける。
ξ;゚听)ξ「あ、あのッ!!」
ブーンはツンの突然の大声に、驚きつつも振り返る。
ξ////)ξ「……この間のブーン、カッコ良かった」
( *^ω^)「……ありがとだお」
ブーンは、生涯で初の賛辞を受けた。



671:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/28(金) 00:36:38.30 ID:hB8Qy2zF0
  
ブーンは、ベッドの中で悶々と悶えていた。
目を瞑っても、羊を数えてみても、真っ暗な頭に浮かぶのはツンだった。
家に着いてから、ブーンは珍しく部屋の掃除をした。
自分の服のチェックなどもしてみた。
どうせまたすぐに引っ張りだすのに、エロ本を隠した。
ブーンは、生まれて初めての恋をした。
( *^ω^)「早く……早くツンに会いたいお……」
ふと、ブーンの背筋に悪寒が走る。
この感覚は2度目だ。1度目は、自慰行為の途中で味わった。
その時も、考えていたのはツンの事だった。
( ^ω^)「早く、早くイキてぇ!!」
そして、ブーンの転送が始まった。



679 名前:1 ◆DcS0KIr23w :2006/04/28(金) 00:54:11.25 ID:hB8Qy2zF0
  
そこには、ただ黒い球だけがあった。
( ^ω^)「……僕が最初かお」
ブーンは、その場にドカッと座り込んだ。
( ^ω^)「…………」
随分と不思議な気分である。これは、紛れも無い生命の危機なのに。
それなのに、何故かどうしようも無くワクワクしている。
心の奥底で、この日を待ち焦がれていた。
生命を賭けた、戦いの興奮を。敵を討ち倒すあの快感を。
ブーンは焦がれて待っていた。
そして、ツンとまた会える……それも大きな理由だろう。
(*^ω^)「早くこないかお」
ワクワクテカテカしていると、2人目の転送が始まった。
( ^ω^)(ツン!ツン!!ツン!!!)
从'ー'从「あれ〜?ここ、私の家じゃないよ〜?」
(;^ω^)「おまwwwwww誰だおwwwwwwwww」
3人目と4人目の転送は、同時に始まった。
(*^ω^)(きっとツンとクーさんだお!)
( ´_ゝ`)「おお、なんか知らんが生きてたぞ」
(´く_` )「流石だな。でも、ここ何処だ?」
(;^ω^)「…………」
随分個性的な新メンバーが増えたようだ。



686:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/28(金) 01:12:04.92 ID:hB8Qy2zF0
  
5人目の転送が始まる。
(;^ω^)「こ、今度こそ……」
( ゚∀゚)「アッア〜♪なんかいいカンジ〜♪……て、転送されてんじゃねぇか!!」
カラオケマイクを手にしたジョルジュだった。
6人目。
(´;゚;ё;゚;)「しょこたぁあああああん……あれ?ここどこ?」
(;^ω^)「うはwwwwwwwキモスwwwwwwwwっうぇwwwwwwww」
7人目。
( ゚д゚ )「…………Yes, I am」
(;^ω^)「何処かでお会いしましたかお?」
8人目。
m9(^Д^)「プギャーwwwwwwww」
(#^ω^)「てめ、ブッ殺すお?wwwwwwww」
9人目
( ∵)「ここは……?」
(;^ω^)「いい加減コメントに困るお!!」
ここに来て、ブーンは僅かな違和感を感じた。
多いのだ。転送される人数が、今までの2回よりも。
未だドクオも、ギコも、クーも、ツンも来て居ない事を踏まえて、最低13人。
( ^ω^)(……まぁ、こんな事だってあるお)
ブーンは再び、ツンを待ちわびた。



694:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/28(金) 01:34:01.42 ID:hB8Qy2zF0
  
ξ゚听)ξ「あ……」
17人目で、ようやくツンが転送された。
ξ゚听)ξ「…………」
ツンはブーンと目が合うと、顔を赤くしてそそくさと廊下……女性更衣室に隠れ込んだ。
ブーンは少し、悲しい目をした。
('A`) 「どうしたんだ、ブーン?」
( ^ω^)「な、なんでも無いお!」
( ^ω^)「それにしても、ちょっと人数多すぎじゃないかお?」
('A`) 「17人か……こんなに多いのは、初めてだな」
そして、18人目が転送された時、部屋のどよめきは更に大きくなった。
( ・∀・)「……生まれ変わった……のかな?」
( ゚ф゚)「おい、コイツ……モララーじゃないか!?」
(`・ж・´)「あの連続殺人犯の!?」
(,,゚Д゚)「マジかよ……」
ざわつく声を静めるように、あの歌が流れ出す。



704:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/28(金) 01:54:37.12 ID:hB8Qy2zF0
  
I wanna be a VIP STAR
君をもっと夢中にそれなんてエロゲ?
テラワロス VIP STAR 腕を広げ
ブーンをさせてあげよう君だけに〜♪

戦士を送り出すにしては、やけにポップな。
死者への葬送曲にしては、やけに賑やかな。
そんな、どうにも能天気な、戦いの始まりを告げる音楽。
そして、黒い球に、にガンツからのメッセージと、今回のターゲットが表示される。

てめえ達の命は、無くなりました。新しい命を
どう使おうと 私の勝手です。という理屈なわけだす
てめえ達は今から この方をヤッつけに行ってくだちい

<ヽ`∀´>
ニダー星人
特徴:つよい いっぱい ずるがしこい
好きなもの:キムチ、韓流、自分
口癖:ウリナラマンセー!

( ^ω^)「あれ?なんか様子が変だお?」
ヴィジョンの表示が、切り替わる。



714:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/28(金) 02:08:56.73 ID:hB8Qy2zF0
  
今回は、ついでにこの方もヤッつけてくだちぃ

|||ー゚||
神崎
特徴:超つよい ちうちう

ξ;゚听)ξ「!? こ、コイツ……!!」
( ^ω^)「ツン、何か知ってるのかお?」
ξ゚听)ξ「……私を、殺した奴」
( ^ω^)「……そうなのかお」
ξ゚听)ξ「一体、コイツは何なの……?」
( ^ω^)「……とっつかまえて、答えてもらおうお」
川゚−゚)レ「しかし、なんだ?ちうちうって」
( ゚∀゚)「なんかやらしいな」
そして、また切り替わるヴィジョン。

今回は、特別にサービスしちゃうだす。



726:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/28(金) 02:31:51.96 ID:hB8Qy2zF0
  
すると、いつも通り黒い球が展開すると同時に、
部屋の隅にあった引き戸がガラガラガラッと音を立てて開いた。
引き戸の向こうには、奇妙な柄だけがいくつも置かれていた。

てめえ達のために、ぼくがんばっちゃいました。
あと、てめえ達のあたまのなかのバクダンも無しだす。
そのかわり、てめえ達は絶対逃げられません。
てきの方々をヤッつけきるまで思う存分戦ってくだちぃ。

(;^ω^)「ど、どういう事だお……?」
('A`) 「何かがおかしいぞ。今回は、全部が」
川゚−゚)レ「ああ、あそこの戸には……」
( ゚∀゚)「結構前から、入れたんだぜ」
('A`) 「ちょwwwwww俺仲間はずれかwwwwww」
(;゚∀゚)「悪気があったわけじゃないんだ。ただ、毎度毎度うっかりしてな」
川゚−゚)レ「まぁ、気にするなよ」
ドクオは、釈然としないまま新たな武器を手に取った。



733:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/28(金) 02:43:32.41 ID:hB8Qy2zF0
  
川゚−゚)レ「ほら、このように女の腕でもこんな事が」
从'ー'从「すご〜い!」
(;゚ω゚)「じまっでる!!めっぢゃぐびじまっでぶぐげぶごぶ」
(;´_ゝ`)「うわ!泡吹いてるぞ、泡!!」
今回も、ブーンの身体を張った実演のおかげで全員にスーツを着用させることが出来た。
そして、戦地への転送が始まる。
(;^ω^)「死ぬかと思ったお」
川゚−゚)レ「死ねばいいのに」
(;^ω^)「ちょwwwwwおまwwwwww」
川゚−゚)レ「冗談だ。さて、そろそろお迎えが来たようだ」
部屋には、ブーンとツンだけが残った。
ξ゚听)ξ「ねぇ、ブーン」
( ^ω^)「なんだお?」
ξ////)ξ「あの……その……」
ξ////)ξ「帰ってこれたら、一緒に映画観に行こう?」
( ^ω^)「何の映画だお?」
ξ////)ξ「な、なんでもいいでしょ!とにかく、行くわよ!!」
一方的に約束を成立させ、ツンも転送される。
(*^ω^)「……ツンと、デートかお……」
ブーンの妄想がどんどん膨らむ中、またもヴィジョンの表示が変わった。



744:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/28(金) 02:51:11.94 ID:hB8Qy2zF0
  
がんばれ、恋するブタ野郎(笑)

(#^ω^)ピキピキピキ
そして、ブーンの転送が始まった。


同時刻・某所にて

《 ◆3◆》「まさか、お前たちまで動いているなんてな。想定外ニダ」
|||ー゚||「オニ星人の件、アンタも知っているだろう?用心しないとね」
<ヽ`≧´>「貴様!将軍様になんて口を!!」
《 ◆3◆》「良い。ホンマン、下がってるニダ」
ホンマンと呼ばれた、2mを遥かに越す巨躯のニダー星人は押し黙った。
|||ー゚||「一応、危険な奴をリストアップしといたよ」
神崎はそういうと、将軍とよばれた肥え太ったニダー星人に数枚の顔写真を渡した。
川゚−゚)レ
( ゚∀゚)
( ^ω^)
|||ー゚||「この3人が、要注意人物ってワケさ」
《 ◆3◆》「ウリ達の軍勢に敵はいないニダ!」
|||ー゚||「クックル星人、知ってるかい?」
《 ◆3◆》「当然ニダ。あの凶暴な星人だろう?」
|||ー゚||「こいつ等に、殺られたよ」
将軍の眉が、ピクリと動いた。
《 ◆3◆》「……それは、油断ならないニダ」
|||ー゚||「それと、一応付け足しておくけれど……」
神崎は、ブーンの顔写真を指差した。
|||ー゚||「こいつは、ガンツに『選ばれた』可能性がある」



746:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/28(金) 02:52:24.90 ID:hB8Qy2zF0
  
将軍の顔に、今度ははっきりと脅威と焦燥が浮かんだ。
《 ;◆3◆》「…………」
|||ー゚||「まぁ、今回は僕達も参加するから、問題無いよ」
(゚=゚)「…………」
銀髪の後ろに立つ大男が、黙って頷いた。
《 ◆3◆》「期待しているニダ」
|||ー゚||「さて、それじゃそろそろ行こうか、篠田」
後ろの大男、篠田とともに去ろうとする銀髪を、将軍は引きとめた。
《 ◆3◆》「腹ごしらえに、キムチでも食わないニカ?」
|||ー゚||「遠慮しておくよ。辛い物、好きじゃないんだ」
再び背を向け、銀髪は続けた。
|||ー゚||「それに、ごちそうを頂く前はお腹を空かせておかなきゃね」

ブーン達の、もっとも長い戦いが始まろうとしている。
夜明け前の空には、雪がチラついていた。



748:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/28(金) 02:53:19.84 ID:hB8Qy2zF0
  
3rd stage ニダー星人

Staring...
( ^ω^) ブーン 
ξ゚听)ξ ツン 
('A`)  ドクオ 
川゚−゚)レ クー 
( ゚∀゚) ジョルジュ 
(,,゚Д゚) ギコ 
从'ー'从 渡辺さん
(^Д^) プギャー
( ,' 3 )荒巻
( ・∀・) モララー
( ´_ゝ`) 兄者
(´く_` ) 弟者
( ゚ф゚) 熊ケ谷
(`・ж・´) 水戸
(´;゚;ё;゚;) ノリヲ
( ∵) ビコーズ
(-_-) ヒッキー
( ゚д゚ ) プレストン

Ready Go.



761:1 ◆DcS0KIr23w:2006/04/28(金) 03:00:52.72 ID:hB8Qy2zF0
  
次回予告

転送された先は、見慣れた街であった。
しかし、ガンツの戦士と星人以外は誰もいない。
次々と明かされて行く、新兵器の力と新メンバーの実力。
18対およそ3000の戦いの火蓋が、切って落とされた。

次回「ニダー星人編 中編」



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