( ^ω^)ブーンが爆弾魔になったようです

469: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:11:39.64 ID:AyZAW5JvO
  
ξ゚听)ξ「スイマセン!」

なんど謝った事だろう

爆弾魔を野放しにしたつけはあまりにも大きすぎた


警察の信頼もがた落ちだ

聞き込みをするたびに文句をいわれ遺族から泣き付かれツンは疲弊しきっていた
はっきりいってモナーは役立たず

ツンのストレス解消の道具になりつつあった

すでにいたるところにアザが出来てる



470: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:13:03.84 ID:AyZAW5JvO
  
ξ゚听)ξ「あ〜あ、心を埋めてくれる素敵な人はいないかな〜」


( ´∀`)(多分夫になった人は寿命が縮むモナ・・・・)


ξ゚听)ξ「何?あんた、文句あんの?」

( ´∀`)「何もないモナ!聞き込み行ってくるモナ!」



472: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:14:37.58 ID:AyZAW5JvO
  
ミ,,゚Д゚彡「やれやれツンちゃんそんなんじゃ嫁の貰い手なくなるぞい」



ξ;゚听)ξ「うわっ・・・・ってフサギコさん、そのセリフ前も聞きましたよ」

ミ,,゚Д゚彡「何ならわしが貰ってやってもかまわんぞい」

ξ゚听)ξ「あはは、おじいちゃんくらいの歳の人はちょっと・・・・」


ミ,,゚Д゚彡「ほうツンのおじいちゃんはずいぶん若いんじゃのう」

ξ゚听)ξ「は?」



473: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:16:41.47 ID:AyZAW5JvO
  
ξ゚听)ξ「いや、私のおじいちゃんは70歳くらいですけど・・・・」

ミ,,゚Д゚彡「わしゃまだ50じゃぞ?ちょいときつい冗談じゃなー」


フサギコはどうみても70くらいだ

そのくらい老けていた


ミ,,゚Д゚彡「人を見る目がないとこの仕事はやっていけんぞい」


ξ゚听)ξ「は、はあ・・・・」


やっぱり70くらいにしか見えないわとツンは思った



474: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:20:55.04 ID:AyZAW5JvO
  
真夏の雨は上がり季節を変えていく

季節は秋へ近付き綺麗な落ち葉が街を彩り始める


ブーンは街路樹を眺めながら美しい景色を楽しんでいた


「おい」


パシッと頭を叩かれそちらへ顔を向ける



475: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:22:56.16 ID:AyZAW5JvO
  
('A`)「お前は、仕事をしろ仕事を」


( ^ω^)「ああ、すまないお」


ブーンはまたしてもガードマンとして働いていた


今回は大きなお金持ちのおやしきの警備だ


爆弾魔を警戒してかなりの求人を出していたのでそれにのってあっさりとブーンは潜りこんだ



476: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:24:51.92 ID:AyZAW5JvO
  
( ^ω^)「いやはや、ガードマンは疲れるお」


('A`)「確かにな、中の警備はこんな馬鹿でかい屋敷をみまわんなくちゃ行けないし、外は延々立ちっぱなし休みもねえし」


ガードマンは中と外の二つを守る事になっていた


一週間外の警備をしたら次の週は中の警備をする事になっていた


秋になったとはいえまだまだ暑い


外の警備は地獄だった



478: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:26:33.50 ID:AyZAW5JvO
  
ブーンは狙うなら中の警備の時だと思っていた


幸いガードマンには屋敷の見取り図が配ってあった


大きな屋敷だが人はあまりすんでいない

使用人が4、5人と屋敷の主人に娘が一人いるだけだという


つまり人が寝静まった後寝室等特定の部屋だけを爆破すればいいという事だ



479: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:29:12.85 ID:AyZAW5JvO
  
翌週ブーンが待ちに待った中の警備の勤務がやってきた


ブーンは以前ガードマンとして経験があったので(一週間だけだが)主人の娘の寝室の警備を任された


これだけ大金持ちの娘だ

さぞかし宝石やらなにやらで部屋はいっぱいなのだろう

ブーンは娘の部屋を想像しながらドアをノックした



480: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:30:26.62 ID:AyZAW5JvO
  
どうぞ


清楚で透き通った声が聞こえブーンはいささか緊張しながら部屋に入った

ようこそ新しい警備員さん

ブーンは彼女と部屋を見て驚いた



481: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:32:02.71 ID:AyZAW5JvO
  
川 ‐_ -)「ようこそ私はクーだこれから一週間仲良くしよう」


クーの両目はぴたりと閉じられていた

どうやら目が見えないようだ

( ^ω^)「え・・・・あ、はい」


ゴージャスな部屋を想像していたブーンは拍子抜けしてしまった


部屋にはベットやタンスなどがあるだけで別段変わった雰囲気はなかった



482: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:33:32.95 ID:AyZAW5JvO
  
川 ‐_ -)「ふふ、あはは」

クーがいきなり笑いだした

( ^ω^)「え?」


川 ‐_ -)「いや、君は凄い部屋だと思って私の所に来ただろう?だけど、そこには何にもない部屋があった、君はそれに驚いた、違う?」


確かに驚いた

まあ、これだけ質素な部屋だと驚かない方がおかしい



483: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:35:32.66 ID:AyZAW5JvO
  
川 ‐_ -)「君はそこにいた目を閉じた少女にさらに驚いた、これも違うか?」

ブーンは心の中を見透かされた気分になった


川 ‐_ -)「そんなに硬くならないでほしい、君は一週間私の警備員なんだ緊張されては困る」


( ^ω^)「は、はあ・・・・」


川 ‐_ -)「ハハハ、やっぱり緊張してるな」


クーはブーンの戸惑いをよそに再びようこそとほほえんだ



484: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:37:38.26 ID:AyZAW5JvO
  
川 ‐_ -)「そうだ、君の名前を聞いてなかったな」


( ^ω^)「僕は内藤ホライゾンっていいますお、ブーンって呼んで下さいだお」

川 ‐_ -)「ブーンか、よろしく」


( ^ω^)「早速警備につきますお」


川 ‐_ -)「ああ、まて」


ブーンはクーの方をくるりと向きなおった



485: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:39:09.36 ID:AyZAW5JvO
  
川 ‐_ -)「君は私の警備内容を聞いてないのか?」

( ^ω^)「へ?」


川 ‐_ -)「君の仕事は私と話す事だ、警備はまあほどほどにやってくれ」


( ^ω^)「えぇ!?」


川 ‐_ -)「私は目が見えない、君が見て来た外の世界や体験を話してくれると有り難い」



488: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:41:13.22 ID:AyZAW5JvO
  
クーは生まれつき目が見えない

そのため「見て」楽しむ事ができないのだ

そんなクーの趣味はいろんな人と話す事

たくさんの人の話から様々な知識を得るのがクーはたまらなく好きだった


ガードマンを一週間交代にしたのはそんなクーがいろんな人から話を聞くためだった



489: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:44:45.13 ID:AyZAW5JvO
  
川 ‐_ -)「先週の奴の話がよくわからんものだったからな、退屈で仕方なかったんだ君には期待してるぞ」


クーの話だと兄者とかいうやつが散々「萌え」とかよくわからん事を話したあげくちょっと危ない事になりそうだった為解雇されたという事だった


川 ‐_ -)「世界は広いという事を身を持って教えられたよ」


クーは淡々と話しているがよくよく考えれば犯罪だ



490: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:46:10.33 ID:AyZAW5JvO
  
川 ‐_ -)「そうだな、何からきこうか・・・・」

クーのブーンに対する期待は相当なようだ


川 ‐_ -)「まあ、取っ付きやすく君の趣味から聞こうか」



493: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:47:34.63 ID:AyZAW5JvO
  
(;^ω^)「ぼ、僕の趣味!?」


困った

趣味は爆弾作りです、なんて言えない

あ、そうだ

(;^ω^)「は、花火!花火が好きだお!」

川 ‐_ -)「花火?」


(;^ω^)「そうだお、花火だお」


川 ‐_ -)「なんだそれは?」


は?



494: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:49:17.21 ID:AyZAW5JvO
  
川 ‐_ -)「ハナビ?聞いたことないな・・・・アワビの間違いじゃないよな?」

クーは考えこんでいる

どうやら本当に知らないらしい

川 ‐_ -)「先に聞くがそいつは食べものか?」


(;^ω^)「いや、花火は食べ物じゃないお」

川 ‐_ -)「そうか、アワビと名前の響きが似てたから食べ物かと思った」


クーは恐るべき世間知らずだった



495: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:50:40.33 ID:AyZAW5JvO
  
(;^ω^)(花火ってなんですかなんて聞かれた事ないお・・・・どうすりゃいいんだお)


多分炎でできた花とか言えばよいのだろうか一応言ってみる

川 ‐_ -)「炎で花がさくのか!?」

あ、食いついた


(;^ω^)「そ、そうだお夜空一面にたくさん花がさくお」


川 ‐_ -)「しかも空にさくのか!」

クーはかなり驚いている



496: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 00:53:35.15 ID:AyZAW5JvO
  
川 ‐_ -)「火で出来てると言う事は種も火でできてると言う事か?植える時熱そうだな・・・・」

かなり勘違いをしている様子

( ^ω^)「いや、花火は玉になっていて筒に火をつけて・・・・」


川 ‐_ -)「火を筒にいれて火をつけるのか?」


(; ^ω^)「いやえーと」


ブーンはだんだん混乱してきた



566: ◆7YW6txupJQ :2006/04/30(日) 16:48:06.05 ID:AyZAW5JvO
  
それからブーンはクーに質問責めにあい、花火について事細かく説明するはめになった



市販の花火は手に持つタイプがあると説明すると火を持ってやけどしないのか?などという問いが帰ってきたりした


またねずみ花火にかんしては動物虐待だとこれまた激しく勘違い


そんなクーにブーンは逐一丁寧に答えを返した



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