( ^ω^)ブーンの妄想が現実になったようです


323: 1 ◆NcZOHhe0jA 投稿日: 2006/03/04(土) 23:37:10.70 ID:3mKx2j2d0
(;^ω^)「・・・油断したお・・・」

内藤は落とし穴に落ちていた。
自分以外のメンバーがまっすぐに基地内に走っていく中、内藤は建物の裏手に回って潜入しようとした。
裏手には警備の備えがなく、自分の判断は正しかったと思ったものだ。
油断しきって歩いていたため、あっさりと落とし穴にひっかかってしまった。

落とされた先は、A区画地下一階の座敷牢。
だが周りの座敷牢には誰もつかまっていないようだ。
ただ一つを除いては。

( ´_ゝ`)「ん?お前・・・」
(´<_` )「なにしてんだこんなとこで?」
( ^ω^)「・・・あんたらこそ何してんだお?」

座敷牢には、兄者と弟者が捕まっていた。



327: 1 ◆NcZOHhe0jA 投稿日: 2006/03/04(土) 23:43:40.55 ID:3mKx2j2d0
( ´_ゝ`)「いや・・・お前らに情報流したのがバレてな」
(´<_` )「だからお前ら迎え撃たれたろ?」
(;^ω^)「あの戦車隊はあんたらがヘマしたせいかお・・・」

とりあえず敵対の意思はないようだ。
牢屋にはいり、兄者と弟者の手枷をとってやる。

( ´_ゝ`)「ふー。手枷って意外に痛いのな」
(´<_` )「まったくだ。・・・ところで、お前どうやってここに入ってきた?鍵がかかっていたはずだが」
( ^ω^)「そこの上の落とし穴からだお。あんまり高くなくて助かったお」
( ´_ゝ`)「・・・今何つった?」
(´<_` )「落とし穴っていったな、兄者」
(;^ω^)「そ、それがどうしたお?」

内藤が少しの不安を覚えたとき、地面が揺らいだ。
重い音とともに、地面は揺らぎ続ける。

(;^ω^)「じ、地震かお!?」
(´<_` )「・・・兄者、ピッキングは出来るか?」
( ´_ゝ`)「ばっちりお手の物だ」
(´<_` )「さすがだな、兄者。ならさっさと鍵をあけてくれ」
(;^ω^)「何なんだお??」
( ´_ゝ`)「壁見てみろ」

内藤は壁を見てみるが、別に普通の壁だ。
だが、地震は続いている。注意してみると、少しずつ壁が迫ってきていた。



334: 1 ◆NcZOHhe0jA 投稿日: 2006/03/04(土) 23:55:51.32 ID:3mKx2j2d0
(;^ω^)「ちょwwww」
( ´_ゝ`)「そういう事だ」
(´<_` )「さっさと出よう、兄者」

内藤と流石兄弟は出口に走る。
壁の迫るスピードは遅いが、着実に侵入者を押しつぶそうとしている。

( ´_ゝ`)「よし、あけるぞ。針金をよこせ弟者」
(´<_` )「・・・そんなもの持ってるはずないだろう」
( ´_ゝ`)「・・・じゃあどうやって開けるんだ?」
(´<_` #)「・・・兄者に期待した俺がバカだったよ」
(;^ω^)「ど、どうするんだお!?」

もう壁がすぐそこまで迫り、三人は体を寄せ合うようにしてドアの前であーだこーだと言い争っていた。

(#´_ゝ`)「弟者、体を押し付けるな。気持ち悪いぞ」
(´<_` #)「兄者こそ離れろ。むさ苦しいぞ」
(;^ω^)「そんなこと言ってないで何とかしてくれお!」
(#´_ゝ`)&(´<_` #)「やかましい」

もうすぐ壁に押しつぶされようとしている。
内藤は死ぬかもしれないと思った。
こんな間抜けな死にかたは嫌だった。



336: 1 ◆NcZOHhe0jA 投稿日: 2006/03/05(日) 00:05:39.55 ID:Wx3HIsdO0
(;^ω^)「ぐえ・・・く、苦しくなってきたお・・・」
(#´_ゝ`)「おい弟者、押すな。よけい苦しい」
(´<_` #)「押されたくなかったらはやく開けろ。なんとかして開けろ。今すぐ開けろ」
(;^ω^)「わ、わかったから押さないでほしいお・・・」

(;^ω^) (痛くなってきたお・・・もう、ダメなのかお・・・?)

その時、唐突に扉が開いた。
出口に向かって押し合っていた3人は、なだれ込むように倒れこむ。
背後で壁が閉じる音がした。

(,,゚Д゚)「・・・何やってんだお前ら?インディージョーンズごっこか?」



337: 1 ◆NcZOHhe0jA 投稿日: 2006/03/05(日) 00:11:31.60 ID:Wx3HIsdO0
扉を開けたのはギコだった。
とりあえずB区画に忍び込みウロウロしていると、1階の連絡通路を見つけたらしい。
何故かあいていた連絡通路からA区画まで来て、下り階段をみつけ下りてきたそうだ。

(,,゚Д゚)「で、なんか聞き覚えのある声がするとおもったら・・・」
(;^ω^)「助かったおギコさん。あなたは神様だお」
(,,゚Д゚)「何いってんだ?まぁそれよりだ。なんでこいつらが居るわけよ」

ギコは兄者と弟者を指差す。
兄者はここにいるのが当然だという顔をして口を開いた。

( ´_ゝ`)「お前らに情報リークしたのがばれて、とっ捕まってな」
(´<_` )「そして色々あって押しつぶされそうになっていた所だ」
(,,゚Д゚)「はぁ・・・。あんたらの身の上話は聞いてるが、要するに裏切り行為がばれたってことか?人質がいるんだろ、大丈夫なのか?」
( ´_ゝ`)「俺らもバレた時は絶望したがな・・・」
(´<_` )「そこの座敷牢に捕まっていたはずの母者と妹者はいなかった。それを見たときはとっくに処刑されてたのかと思ったんだが」
( ^ω^)「違ったのかお?」
( ´_ゝ`)「牢屋の壁にはでかい穴を補修したような跡があった」
(´<_` )「母者は自力でとっくに逃げ出してたんだよ。妹者をつれてな」
(,,゚Д゚)「ほう・・・良かったじゃないか」

( ´_ゝ`)「何がいいものか。つまり俺らは何年も無駄働きをさせられてきたんだぞ」
(´<_` )「ジョルジュの阿呆には相応の目にあってもらわんとな」



346: 1 ◆NcZOHhe0jA 投稿日: 2006/03/05(日) 00:22:31.05 ID:Wx3HIsdO0
( ^ω^)「それにしても、なんで落とし穴に落ちたら壁があんなになるんだお?」
( ´_ゝ`)「ありゃ侵入者用の罠であると同時に、裏切り者なんかへの制裁なんだよ」
(´<_` )「お前らのせいで敵がくるから、敵が穴に落ちたら一緒に死ねってことだ」
(;^ω^)「な、なるほど。恐怖政治だお・・・」

内藤と流石兄弟、ギコの4人は、人の気配のしないA区画地下1階を進んでいた。
地図などはないが、流石兄弟はこの施設のことをよく知っている。
下り階段に行く途中の十字路で、流石兄弟が話しかけてきた。

( ´_ゝ`)「さて・・・俺らが案内すんのはここまでだ」
(´<_` )「姉者のところへ行かねばならんのでな」
( ^ω^)「・・・そうかお。ツンをさらったことは許せないけど、あんたらの境遇には同情するお」
( ´_ゝ`)「アホ抜かせ。同情なんているかっつーの」
(´<_` )「ま、同情なんていってる暇があったらあの娘を助ける算段でもするんだな」
( ^ω^)「・・・わかったお。全部終わったらぶん殴ってやるお」
( ´_ゝ`)「返り討ちだな」
(´<_` )「俺は一回殴られてるんだが・・・」



353: 1 ◆NcZOHhe0jA 投稿日: 2006/03/05(日) 00:31:31.74 ID:Wx3HIsdO0
(,,゚Д゚)「ふーん。意外と気持ちのいいやつらじゃないか」
( ^ω^)「・・・それでもぶん殴るお」
(,,゚Д゚)「へっ。そうかい」

十字路を歩いていく流石兄弟の背を見送って、反対方向に歩き出す。
曲がり角を曲がると、流石兄弟から教えてもらった階段があった。

(,,゚Д゚)「次は地下2階か」
( ^ω^)「ツンのいる三階までに敵が出てきたらどうするお?」
(,,゚Д゚)「俺は戦闘には向かないからな。逃げるさ」
( ^ω^)「わかったお。安全に逃げられるように頑張るお」

下り階段をおりていく。
照明の落とされた薄暗い地下1階と違い、地下2階は明るかった。
ここから先は通常通り機能しているようだ。
敵がいると考えたほうがしぜんだろう。

(,,゚Д゚)「・・・やっぱ1階で待ってようかなぁ」



359: 1 ◆NcZOHhe0jA 投稿日: 2006/03/05(日) 00:48:17.82 ID:Wx3HIsdO0
(*゚ー゚)「う・・・ん?」
爪゚ー゚) 「・・・おきたか、ホルダー」
(*゚ー゚)「あなた!?・・・痛っ・・・」
爪゚ー゚)「まだ動くな。死んでもしらんぞ」
(*゚ー゚)「レーゼさん・・・あなたどうして・・・」
(*゚∀゚)「ショボンがね、助けたんだってさ」
(*゚ー゚)「・・・姉さん!」

目を覚ましたしぃの横に、死闘を演じた相手であるレーゼが座っている。
そして少しはなれたところに自分の姉と、もう一人の双騎士であるリーゼが腰を下ろしていた。
自分を含め、4人全員が手当てを施されている。

(*゚∀゚)「私とこっちのリーゼは自分でやったんだけどね。しぃとレーゼさんはショボンが応急手当をしたみたいよ」
爪゚∀゚)「大したものだよ。瀕死の重症だったんだがね」

しぃは姉から自分が寝ていた間の事情を説明された。
とたんに脱力する。

(*゚ー゚)「うぅ・・・あの戦いは一体・・・」
爪゚ー゚)「そうでもないさ・・・我々は自分を倒した相手にこそ剣を預ける。千の軍勢を味方につけたと思って良いぞ」
爪゚∀゚)「などど言っても、今は戦えないがね」

ダメージが大きく身動きがとれない4人には、その場で休憩をとる以外の選択肢がない。
せめて、仲間の無事を祈ることにした。



361: 1 ◆NcZOHhe0jA 投稿日: 2006/03/05(日) 00:57:22.69 ID:Wx3HIsdO0
(,,゚Д゚)「ちょ、ま、内藤!後は頼んだ!」
(;^ω^)「えぇ!?・・・ま、任されるお!」

内藤とギコは、しぃの祈りも虚しく思いっきり敵に襲われていた。
廊下でばったり敵の兵士の一団に遭遇し、間髪いれずにマシンガンを向けられたのだ。
内藤は弾を回避しながらホライゾンで敵の弾を弾き、ギコの逃げる時間を稼ぐ。
弾は見える。が、数が多い。
回避も防御も手が回らなくなってきたころ、ようやくギコが安全なところまで逃げられたようだ。
すぐに内藤は走り出す。

( ^ω^)「マシンガンが嫌いになりそうだお・・・」

野生の獣のような速度で走り出した内藤を捕らえきれず、兵士たちは内藤の拳で次々と昏倒していった。
眼前の脅威を排除した内藤は、敵の数を数えた。

(;^ω^)「一人いないお・・・?」
男「動くな!」

声がしたほうに向き直り、すぐに駆け出そうとした内藤の足が止まる。
生き残りの兵士は、ギコに銃をつきつけていた。

(,,゚Д゚)「やっぱ帰ってたら良かった・・・」



367: 1 ◆NcZOHhe0jA 投稿日: 2006/03/05(日) 01:07:35.92 ID:Wx3HIsdO0
(;^ω^)「・・・ギコさん」
兵士「動くなよ?動いたらこいつの頭が吹っ飛ぶぜ」

敵兵士はマシンガンをもっていなかった。落としたのだろう。
ギコに向けた銃とは別に腰のホルスターから拳銃を抜き、内藤に向ける。

兵士「・・・避けるなよ。弾いてもこの男を殺す」
(;^ω^)「・・・」

嫌な汗をかいている内藤とは対照的に、銃を突きつけられているギコは平静そのものだった。
片手で肩をもみながら、面倒くさそうに兵士に話しかける。

(,,゚Д゚)「なぁ、兵士さん。あんた好きなもんとか・・・」
兵士「黙っていろ!撃ち殺すぞ!」
(,,゚Д゚)「やれやれ・・・これだから末端の兵士は」
兵士「貴様・・・!」



368: 1 ◆NcZOHhe0jA 投稿日: 2006/03/05(日) 01:07:56.63 ID:Wx3HIsdO0
兵士がギコのこめかみに銃を押し付ける。
自分に近づいたのを確認して、ギコは兵士の手をつかんだ。
抵抗したギコに激怒し引き金を引こうとした兵士の動きが急に止まる。
驚愕に目が見開かれ、すぐに焦点があわなくなる。

(,,゚Д゚)「はい、いっせーのー」
兵士「ちんぽっぽ、ぼいんっ!」

兵士は思いっきり垂直に飛び上がった後、バランスを崩して頭から地面に落ちた。
なにやらマズイ方向に首が曲がっている。

(,,゚Д゚)「せっかく好きなものに囲まれてるっつーいい夢みさせてやろうとしたのによ」



373: 1 ◆NcZOHhe0jA 投稿日: 2006/03/05(日) 01:15:58.98 ID:Wx3HIsdO0
(;^ω^)「ギコさん、何したんだお?」
(,,゚Д゚)「いや、お前は希少生物のちんぽっぽだ、って言い聞かせたんだよ。精神に直接な」
(;^ω^)「それで突然あんな行動を・・・」
(,,゚Д゚)「本人の希望がありゃ酒池肉林で筆下ろしの後、腹上死にでもしてやったのにな」
(;^ω^)「お、恐ろしい能力だお・・・」

内藤はギコの能力に戦慄を覚えながら、兵士の体から地図を奪った。
その地図に書いてあったくだり階段を目指して、内藤とギコは歩き出した。



375: 1 ◆NcZOHhe0jA 投稿日: 2006/03/05(日) 01:21:39.28 ID:Wx3HIsdO0
(,,゚Д゚)「・・・なんだこりゃ?」

2階の下り階段へ向かう途中。
大きめの部屋の扉が半壊状態で開いていた。
中をのぞくと、大規模な装置が派手に破壊されている。
数人の白衣の男が、床に突き刺さっていた。

( ^ω^)「研究者・・・?この施設は何かを研究してるのかお?」
(,,゚Д゚)「ホルダーを集めて行う研究か・・・あんまり良いもんじゃなさそうだな」

とりあえずこのままでは死にそうなので、床から白衣の男たちを引っこ抜く。
最後の男を引っこ抜くと、白衣のポケットから鍵が出てきた。

( ^ω^)「なんの鍵だお?」
(,,゚Д゚)「とりあえず持っとけば良いんじゃね?」



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