( ^ω^)ブーンがトンファー部に入部したようです 第12話「戦場は家庭科室」
- 767: ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/30(木) 23:40:05.04 ID:/rO6dNzp0
- 第12話「戦場は家庭科室」
トンファー部対料理部のクラブ勝負。屋上で食材をゲットしたブーンは急いで家庭科室へ戻ってきた。
( ^ω^)「ツン、戻ったお!」
ブーンがツンに食材の入った袋を渡した。
ξ゚听)ξ「ありがとう。これで全部揃ったわ。」
ツンは袋の中から食材を取り出すと調理を始めた。
ブーンがまわりを見回すと荒巻のいるキッチンには食材の入った袋しか見当たらなかった。
( ^ω^)「あれ?あっちのチームはどうなっているんですかお?」
( ゚∀゚)「荒巻の方はブーンより先に食材を持ってきた奴がいただけだ。」
( ^ω^)「じゃあ、こっちがかなり有利ですお。」
(´・ω・`)「あとはツンを信じるだけだね。」
- 770: ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/30(木) 23:41:28.38 ID:/rO6dNzp0
- やがて料理部の残りの2人が帰ってきた。荒巻は材料を受け取ると調理を始めた。
時間的に余裕のない荒巻だったが、包丁さばきやフライパンの扱いは正確で速かった。
(´・ω・`)「思ったより時間的なアドバンテージはなさそうだね。」
( ゚∀゚)「それでもツンならやってくれる!」
( ^ω^)「ツン、がんばれだお!」
ブーン達の応援を受けてツンは調理を進めていった。
やがて制限時間が終わりボブが調理終了の声を上げた。
ξ゚听)ξ「ふぅ、何とか間に合ったわ。」
( ^ω^)「お疲れ様だお。」
- 772: ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/30(木) 23:43:06.83 ID:/rO6dNzp0
- テーブルに並んで座っている審判部のボブ、キャシー塚本、味キングの3人。
テーブルの上にはツンと荒巻が作ったチャーハンがそれぞれ3人分置いてあった。
/ ,' 3「それでは、各自チャーハンを食べて美味しいと思った方のクラブ名を言ってください。」
まず、味キングがツンのチャーハンを食べ始めた。
「うーーーまーーーいーーーぞおおおおおおおお!」と叫びながら口から光線を発した。
(;^ω^)「あの人、口から光線が出てるお。」
(´・ω・`)「味キングの口から光線が出たね。あれは特大の賛辞なんだ。」
( ゚∀゚)「まずは1勝いけそうだぜ。」
- 773: ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/30(木) 23:45:13.01 ID:/rO6dNzp0
- 続いて味キングは荒巻のチャーハンを食べ始めた。
すると、味キングの体が徐々に空中に浮かんでいった。
(;^ω^)「えっ!」
ブーンが目を凝らしてよく見ると味キングは龍の頭の上に乗っているように見えた。
そして、龍と味キングはゆっくりと上に昇っていく。
「これはまるで空に昇るようなおいしさだああああああああ!!!!」
そう言うと龍に乗った味キングは家庭科室の窓を突き破って空のかなたへと消えていった。
(;^ω^)「ちょwwどっちの勝ちなんだおwww」
- 774: ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/30(木) 23:46:18.72 ID:/rO6dNzp0
- / ,' 3「テーブルの上にメモがあります。」
荒巻がそのメモを手に取ると読んだ。
/ ,' 3「チャーハン勝負、勝者は料理部。by味キング。と書いてあります。」
( ゚∀゚)「くっ。まずはあっちの勝ちか。」
(´・ω・`)「ちょっとまずいかも。」
(;^ω^)(いつの間にメモを置いたんだお。謎な人だったお・・・。)
- 775: ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/30(木) 23:47:19.31 ID:/rO6dNzp0
- 2人目の審判であるキャシー塚本がチャーハンを食べ始めた。
不機嫌な表情で黙々とツンと荒巻のチャーハンを食べていくキャシー塚本。
やがて両方のチャーハンを全て平らげてた。
そして、何も言わずに黙っているキャシー塚本。流れていく沈黙の時間。
荒巻は耐えられずにキャシー塚本に声をかけた。
/ ,' 3「あのー、そろそろ判定をしてほしいのですが・・・。」
キャシー塚本はいきなり怒りながら話し始めた。
「あんた達、私に嫌がらせしたでしょ!家庭科室の入り口に水の入ったペットボトル置いてたでしょ!怖くて入れないじゃないの!」
/ ,' 3「い、いえ、そのようなことはしてませんが・・・判定をお願いしたいんですけど。」
キャシー塚本は「ドーン!」という叫び声と共に荒巻のチャーハンの皿を床に投げつけた。
- 779: ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/30(木) 23:48:49.64 ID:/rO6dNzp0
- / ,' 3「・・・は、判定はどうなるのでしょうか?」
荒巻は恐る恐るキャシー塚本に聞いた。キャシー塚本は言った。
「あんたのチャーハンはね。上品すぎるの。チャーハン本来が持つカオス的な味がないのよ!
だからツンって子のチャーハンの方がおいしいのよ!」
( ゚∀゚)「や、やったぜ!これで1勝1敗だ!」
(´・ω・`)「このまま一気に勝ちを掴みたいね。」
( ^ω^)「やったお、ツン!やっぱりツンの料理は最高だおね!」
ξ////)ξ「あ、ありがとう。」
- 780: ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/30(木) 23:49:50.90 ID:/rO6dNzp0
- 最後の審判であるボブ。彼の判定でクラブ勝負の結果が決まる。
家庭科室にいる全ての者の視線がボブに集まった。
ボブは視線に耐えられず、緊張の汗を流しながらチャーハンを食べていた。
(´・ω・`)「あんなに緊張してたら味わかるかな。」
( ゚∀゚)「この前誤審しているボブですからね。嫌な予感がするぜ。」
( ^ω^)「おいしさなら絶対にツンの方が勝っているはずですお。」
やがてボブはツンと荒巻のチャーハンを全て食べた。
家庭科室に流れる静寂な空気。その空気をやぶるようにボブが口を開いた。
「どっちもうまいですね。こりゃまいったなあ。ドロー!なんちゃって。」
- 785: ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/30(木) 23:51:40.19 ID:/rO6dNzp0
- その瞬間、家庭科室にいる者全てがボブを取り囲んだ。ボブは半泣きになりがら言った。
「だってどっちもおいしいんだもん!優劣つけるの難しいよ!」
そこへ、ショボンが一声かけた。
(´・ω・`)「明日どっちかのチャーハンだけを食べるとしたらどっちを選ぶ?それが君の答えだよ。」
ボブはしばらく考え込んでいたが答えた。
「勝者・・・ツンです。」
( ゚∀゚)「うおおお!やったぜ!!!」
( ^ω^)「やったお!すごいおツン!」
(´・ω・`)「ツンが勝つって今朝の新聞に書いてあったよ。」
ブーンは思わずツンの両手を握って喜んだ。
ξ////)ξ「あ、ありがとう。」
ブーンはすぐに気づいてツンの手を離した。
(;^ω^)「あ、ご、ごめんお。嬉しくってつい・・・。」
ξ////)ξ「べ、別にいいけどね。」
- 789: ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/30(木) 23:53:44.63 ID:/rO6dNzp0
- 家庭科室の片隅で荒巻は肩を落としていた。
/ ,' 3(これですべてが終わりか・・・。料理部の部長もクラブ委員会の地位も・・・。)
荒巻の元へショボンがやってきた。
/ ,' 3「勝負はつきました。約束どおり料理部4人はトンファー部に異動します。」
(´・ω・`)「ん?何のこと?」
/ ,' 3「え?」
(´・ω・`)「僕達は4人で楽しくやってるから別に君たちは来なくてもいいよ。部員の異動の約束は破棄するよ。」
/ ,' 3「・・・ほ、ほんとうですか?」
( ゚∀゚)「ま、お前が俺たちにくれたお宝グッズは返さねーけどな。」
(;^ω^)(やべ、ポーション全部飲んだから返せとか言われても返せないお。助かったお。)
- 792: ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/30(木) 23:55:40.43 ID:/rO6dNzp0
- / ,' 3「あ、ありがとうございます。」
荒巻は深々と頭を下げた。
(´・ω・`)「君も被害者だってことはもうわかってるからさ。」
/ ,' 3「えっ!?」
(´・ω・`)「じゃあ、みんな行こうか。」
ショボンがトンファー部のメンバーに声をかけた。
( ゚∀゚)「今日は祝勝会やろうぜ!」
ξ゚听)ξ「じゃあ、キッチン借りて何か作ろうかしら。」
( ^ω^)「あ、それいいお。おいしいもの作ってだお。」
キッチンのまわり集まるトンファー部の面々。その表情はみんな明るかった。
To Be Continued...
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