( ^ω^)ブーンが死んでしまったようです。

738: ◆tGJWnjCS9s :2005/12/09(金) 20:51:35 ID:LeMS5q8DO
―地下4階
/,'3 「みんなかなりの体力と精神力を消耗している。少し休息だ。特にツンとショボンの消耗が激しい」
よほど精神に負担をかけたのか、二人はすぐに眠ってしまった。
(メ●∀`)「ちょっと周りを見て来るモナ」
―少し離れた場所
(メ●∀`)「こちらモナー、聞えるかモナ?」
『…よく…ない…や…悪い…うだ…引………ザー』
チッと舌打ちをし、通信機の電源を切った。
/,'3 「(フン、そういう事か…なら利用されるフリして様子を見るか…)」
―四時間後
(-A-)zzZ「ちょ、やめろって…あっ、イクッイッ」
ゴンッ 荒巻のゲンコツが炸裂する。
/,'3 「起きろ。どこに行く気だ」
ξ///)ξ「最低…」
…………………………
(´・ω・`)「地図によるとここが最下層のようだね」
('A`)「ヘッ、最後はどんな仕掛がお待ちかねだ?」
部屋に入ると、奥の通路の向こうに一際輝く祭壇があった。
(´・ω・`)「きっとアレだよ!」
だがここの部屋の奥に行くには大きな裂け目がある
/,'3 「ロープを使おう」
荒巻が裂け目に近付いた時、その割れ目からリフトのように何かが上がってきた。



740: ◆tGJWnjCS9s :2005/12/09(金) 20:56:15 ID:LeMS5q8DO
('A`;)「さ、最後だけあってたいそうなお出迎え…」
一面を埋めつくす人型のモンスター群れ。100体はいるだろうか。その姿はゾンビやグールと呼ばれている怪物に似ている(以下グール)。
ξ;゚听)ξ「こ、こんな数どうしろって言うのよ!」
/,'3 「目標は目の前だ、やるしかない!」
既に荒巻はグレネードを投てきしている。
(メ●∀`)「雑魚共に用はないモナ」
モナーは突進、ギミックアームから高振動ナイフが飛び出し、グールを切り裂く。そのまま身をひるがえし、周りのグールに右手のマシンガンを撃ち放つ。今の体でもかなりの強さだ。
もしかしたら戦闘能力は以前より上がっているかもしれない。
('A`)「ヤツに続け!」
ドクオはショットガンを撃ちながらモナーに続く。
/,'3 「俺達が前線で戦う。ツンとショボンは援護を頼む!」
ξ゚听)ξ(´・ω・`)「任せて!」



742: ◆tGJWnjCS9s :2005/12/09(金) 20:58:54 ID:LeMS5q8DO
ドクオと荒巻は刃物に持ち替え突進する。
('A`)/,'3 「うおおおおおおおおお!!!!!!」
荒巻は刀でグールの首を撥ね、襲いかかる者を蹴り飛ばす。ドクオも同様に次々と敵を地面に沈めていく。
('A`)「こんなヤツら、あの研究所の化け物に比べりゃかわいいもんだ、ぜ!」
言いながら頭から剣を振り下ろす。
これまでの連戦でドクオは確実に強くなっていた。
(メ●∀`)「二人共なかなかやるモナ。…!!」
口、だろうか。顔の一部が大きく裂けモナーの右後ろから飲込もうと迫る!
ξ゚听)ξ「危ない!」
ツンのマシンガンが火を吹き、弾丸がグールに突き刺さる。

グールは着弾のショックで跳ね、絶命する。
(メ●∀`)「お嬢さん助かったモナ」
/,'3 「(ヤツの反応が遅れた…?)」
前線でドクオ、荒巻、モナーが戦い、ツンとショボンが三人を援護する。
チームワークは最高、殲滅も時間の問題だ。
(メ●∀`)「これで最後だモナ」
ギミックアームで最後のグールの頭を握潰す。脳の一部がドロリとたれた。それを見ながら
(メ●∀`)「あぁ、君達には話しておく事があるモナ」
と思い出したように語りだす。



745: ◆tGJWnjCS9s :2005/12/09(金) 21:05:46 ID:LeMS5q8DO
(メ●∀`)「御存じの通り、この遺跡は一般はおろか、軍部でも一部の人間しか知らないモナ。何故かと言うと力が大きすぎるからモナ」
クックック…と笑い、口の端を吊り上げ、モナーは更に続ける。
(メ●∀`)「それを知ってしまった人間を生かしておく訳にはいかないモナ。諸君、ここまでご苦労だったモナ。残念だけど…」
言葉を切り、そして
(メ●Д゚)「死んでもらおうか!!」
あのどこかとぼけた顔のモナーとは思えない形相で吐き捨てる
(#'A`)「て、テメェ、やっぱり騙しやがっ…」
荒巻が手で制す。
/,'3 「つまりコイツは最初から手を組む気はなかったって事だ。」
(メ●Д゚)「いつでも殺してやろうと思っていたが、そこの荒巻ってのが常に警戒しててね…」
('A`)「ツンとショボンは先に行け。コイツは俺達で食い止める」
ξ;゚听)ξ「ちょ、何言ってるのよ!」
(´・ω・`)「そうだよ、僕達も戦うよ!」
(メ●Д゚)「まあ俺がその気になればすぐに…」

/,'3 「いいかよく聞け、コイツはかなりの手錬だ。俺とドクオでも敵うかわからない。
この状況でお前達が生き残る可能性は高くはない」



747: ◆tGJWnjCS9s :2005/12/09(金) 21:15:54 ID:LeMS5q8DO
遠回しに足手まとい、と言っているのを二人は察した。

/,'3 「それに俺達がやられたら誰が内藤を生き返らせるんだ?お前達は行くしかないんだ」
(メ●Д゚)「貴様ら…」
(´・ω・`)「…わかったよ。必ずブーンを生き返らせる 」
ショボンは自分の無力さを噛み締めながら言った。
ξ゚听)ξ「二人共、死んじゃダメよ!」
ツンは二人に力を与えるような口調で言った。
/,'3 「いい男は死なないって昔から決まってんだよ」
(メ●Д゚)「ゴルァ!貴様らぁ!人の話を聞けぇ!!!」
モナーはかなり激怒している。
シカトされたのが相当癇に触ったようだ。
/,'3 「さあ、行け!」
駆け出す二人。
(メ●Д゚)「行かせん!」
モナーが二人の行く手を阻もうと銃を向ける。



748: ◆tGJWnjCS9s :2005/12/09(金) 21:18:23 ID:LeMS5q8DO
('A`)「させねぇぜ!」
ドクオのイングラムが弾丸をばらまく!弾丸はモナーに向かって疾走する。
(メ●Д゚)「…!!」
モナーはギミックアームで弾丸を弾く。相当、頑丈に作られているらしい。
('A`;)「ちょwwwwwwアイツ、弾丸を防ぎやがったぜ!?」
この間にツンとショボンは奥の通路に消えていった。
(メ●Д゚)「クッ、どうやら先に始末するのは貴様らのようだな…まあいい」
/,'3 「常識が通用する相手だと考えるな。ただ、ヤツは右側の一部が死角になっている。そこに付け込め。それより、来るぞ!」
先の戦いでお互いに弾薬をかなり消費している。ドクオのマシンガンも弾切れだ。銃器はモナーと荒巻のハンドガンのみだった。
(メ●Д゚)「死ねぇ!!!」
モナーの高振動ナイフが唸りを上げ、ドクオに迫る!
('A`)「うおおおおおおおおお!!!!!」
ドクオは敢えて突っ込み、そしてタックルを食らわす。
ドクオと揉みくちゃになって転がるモナー。そこに荒巻が追い討ちをかける。
(メ●Д゚)「邪魔だ!どけぇ!」
ドクオを蹴り飛ばし、荒巻に銃を発砲!
荒巻は身をかがめて疾走。灼熱の弾薬が荒巻の髪を数本吹き飛ばす。
/,'3「おらああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」
蹴りを繰り出すが、空を切る。モナーの高振動ナイフが目前に迫るが身をよじってかわす。モナーはバランスを崩し、よろめく。
チャンスだ。
荒巻の刀がモナーの首をはね飛ばそうと牙を向く!



763: ◆tGJWnjCS9s :2005/12/09(金) 22:14:50 ID:LeMS5q8DO
ガキィン!
寸前でモナーの銃が刀を受け止め、一瞬、隙ができた。罠だった。わざとバランスを崩したのだ。
手錬であればこの隙を見逃す訳がない。
ズシャア!
/,'3 「う……」
高振動ナイフが荒巻を貫く。
('A`;)「荒巻ィィィィィィィィ!!!!!」
振動で内臓をかき回す。間違いなく致命傷だ。
モナーが高振動ナイフを抜き去ると荒巻は崩れ落ち、地面に血が広がる。
(メ●Д゚)「…今度は貴様の番だぁ…ケヒャヒャヒャ!!!!」
荒巻の血を見て興奮したのか、奇声を上げる。
(#'A`)「テメェ…………許さねぇ!!!」

一方、その頃…



764: ◆tGJWnjCS9s :2005/12/09(金) 22:17:37 ID:LeMS5q8DO
―奇跡の祭壇
(´・ω・`)「この遺跡の起動法は…ダメだ!地図にも書いてない…」
ξ゚听)ξ「どうすんのよ!これじゃあここまで来た意味がないじゃない!…それに荒巻君やドクオも心配だし…」
(´・ω・`)「と、とりあえず周りを調べてみよう!」
二人は必死で調べはじめた。
ξ゚听)ξ「やっと…やっとここまで来たのに…!ブーンが生き返らなかったら意味がないのよ!いったい、どうやったら………………」
ツンの言葉が途切れる。
(´・ω・`)「どうしたの?なにか見つけた?」
ツンは祭壇の中央にある杯を指さす。
杯には、赤黒い染みのような物がこびりついている。
(´・ω・`)「これは……もしかして、起動条件は人の血…なんじゃないかな…って、ツン!!何やってるんだよ!」
ツンはナイフで自分の手首を切り裂いていた。



766: ◆tGJWnjCS9s :2005/12/09(金) 22:23:09 ID:LeMS5q8DO
(´・ω・`)「どうしてそんな事を…!」
ξ;-_-)ξ「つ…、ブーンを生き返らせる為…に、ここまで来たのよ、その為には何だってやるわよ…」
そして杯に血を注ぎ始める。血が止まりかけたら更に絞るように…。
(´・ω・`)「なら僕に言ってくれれば…」
目を逸らしたくなるほど痛々しい。
ξ;--)ξ「い、いいのよ…アンタが気に…する事じゃないわ…私が、
勝手に、やった事だし…」
だんだんツンの顔が青白くなってくる。
(´・ω・`)「もういいよ、足りない分は僕が…」
その時、祭壇の中心が輝きはじめた。



768: ◆tGJWnjCS9s :2005/12/09(金) 22:29:56 ID:LeMS5q8DO
("_")《我を呼ぶのは誰か…》
ユラユラと祭壇に浮かぶ人ではないもの…これが願いを叶えてくれるのだろうか。
ξ゚-゚)ξ「あ…あなたは…」
("_")《我が名はミレック…そなたの願いはなんだ…》
やはりこのミレックと名乗った物が願いを叶えてくれるらしい。
ξ;゚听)ξ「ブーンを、内藤ホライゾンを生き返らせて!」
貧血状態であるのに関わらず、はっきりと叫ぶ。
("_")《……よろしい…では、生け贄を差し出しなさい…》
衝撃が走る。
(´・ω・`)「い、生け贄だって!?そんな事は聞いてないぞ!」

ξ゚-゚)ξ「生け贄は…絶対必要なんですか…?」
("_")《当然です…命を蘇らせる為には代価が必要…『命の器』が…》
(´・ω・`)「そん、な…」
絶望が二人を支配する。



769: ◆tGJWnjCS9s :2005/12/09(金) 22:31:04 ID:LeMS5q8DO
しばしの沈黙。
ξ゚听)ξ「………わかったわ。私が生け贄になる」
沈黙を破ったのはツンだ。
(´・ω・`)「ちょ、ダメだよそんなの!それにツンが犠牲になって生き返っても、ブーンは喜ばないよ!」
ξ#゚听)ξ「じゃあどうしろってのよ!」
ショボンは黙り込む。彼は必死に葛藤していた。自分が犠牲になるかどうかを。
でも、怖い。恐ろしい…!
("_")《…ではそなたが生け贄になるのですね…?》
ξ゚-゚)ξ「ハイ…」
(´・ω・`)「待って、やっぱり僕が!」
???「その必要はないぜぇ!!!」

祭壇に入って来たのはボロボロに傷ついたドクオだった―――



771: ◆tGJWnjCS9s :2005/12/09(金) 22:34:41 ID:LeMS5q8DO
―数分前
(#'A`)「テメェ…………許さねぇ!!!」
怒り狂うドクオ、それを嘲笑うモナー。
(メ●Д゚)「ヒャッヒャッヒャ!お友達が殺されて怒ったかぁ?」
(#'A`)「テ、メ、ェ!あああああああああ!!!!!!」絶叫し、突進。無謀すぎる。そしてがむしゃらに打ち込む。
ガキン!キン!ゴキン!
怒りによって、斬撃は鋭さを増していたが、ワンパターンすぎる。ドクオの斬撃はことごとく受け止められた。
(メ●Д゚)「ヒッヒッヒ…そんなんじゃあお友達のかたきはとれねぇぞぉ!」
ズバッ!切っ先がドクオの胸板を切り裂く
(#'A`)「ぐうぅ……!うあああああ!!!!」
血の華を咲かせながらも攻撃を緩めようとしない。
だが…
ドゴォ!
('A`)「ぅぐ…」
ドクオの体が中に浮く。
モナーの膝蹴りがドクオの動きを止めた。
(メ●Д゚)「そろそろ、死ね」殺意の刃がドクオに向けられた



773: ◆tGJWnjCS9s :2005/12/09(金) 22:40:26 ID:LeMS5q8DO
/,'3 「(俺は…死んだのか………?いや、まだ生きている……)」
霞む目でモナーを探す。
モナーはドクオを殺害しようとギミックアームをふりかぶっている。
絶体絶命の状態だ。

/,'3 「(この位置はヤツの死角…!クソッ、体が動かない…銃はどこ、……銃!そうだ、アレがまだ残っていた…全部くれてやる!)
今まさに振り下ろそうとしているモナーの耳に四回の銃声が轟く!
(メ●Д゚)「!?」
弾はギミックアームに命中…

(メ●Д゚)「まぁだ生きていたか…安心しろ!コイツを殺してからお前も殺してや……?」
ギミックアームが動かない。見ると凍り付いている。
(メ●Д゚)「貴様なにを…」
/,'3 「ドクオォ!今だぁぁぁぁ!!!!!!」
血を吐きながら叫ぶ。
('A`)「うおおおおおおおおお!!!!!!!!」
ドクオが剣を振り下ろす!
ズバッ!!…ガシャン
ドクオの斬撃はモナーの肩口からギミックアームを切り落とし、そして腹部を貫いた…。


ドクオの前には横たわる荒巻。
('A`)「ハハハ…何寝てんだ……?なんとか言えよ、おいッ!おい!!」
荒巻は動かない
(つA`)「う…うわあああああああ…!」
この旅で一度も見せなかった生きている証を流した…

―荒巻、死亡…
…………………………………



785: ◆tGJWnjCS9s :2005/12/09(金) 22:56:03 ID:LeMS5q8DO
(´・ω・`)「そんな……」
ツンがミレックを見る。
ξ゚听)ξ「…あなたの力でなんとかなりませんか…!?」
("_")《生け贄がなければ不可能です…》
(´・ω・`)「やっぱり僕が…」
('A`)「いいや、あいつが死んだのは俺にも責任がある。おいそこのお化け!生け贄なら俺を使え!」
ξ#゚听)ξ「なに熱くなってんのよ!冷静になりなさい!」
さっきまで一番取り乱していたツンが吠える。

("_")《……あなた達のような者は初めてです…これまでにここに来た者は己の欲望の為だけに我が力を使った…
…しかしあなた達は自分を犠牲にしてまで友を生き返らせようとしている…
いいでしょう…さっきの男の言葉が本当ならここはもうすぐ破壊される…私の存在自体を『命の器』に変換しましょう…》
ミレックが巨大な光の柱となる
("_")《我は人間という物を勘違いしていた…あなた達の可能性を信じましょう…
地球の未来を…頼みましたよ…さようなら…真の仲間を持つ者たち…》
光は突如消滅、そして…


…………………………………………………………………



837: ◆tGJWnjCS9s :2005/12/10(土) 05:52:21 ID:muVPxQpKO
―日本
('A`)「あー久々の日本の空気はうまいぜ」
/,'3 「それより内藤だな。本当に生き返っているのか…?」
一同に不安がよぎる。
ξ;゚听)ξ「と、とにかくブーンの家に行ってみましょ!」
―内藤家
ピンポーン
ツンが恐る恐るチャイムを押す。
返事がない…
(´・ω・`)「まさか…」
ξ;゚听)ξ「え…?ちょっと待ってよ…どういう事よ…」
声が震えている。
ξ;;)ξ「返事、返事しなさいよ!なんとか言ったらどうなの!?ブーン!」
絶望感が漂ったその時…



838: ◆tGJWnjCS9s :2005/12/10(土) 05:53:08 ID:muVPxQpKO
ガチャ…ドアが開いた。
(#^ω^)「なんだお…?こんな朝っぱらから五月蠅いお。…まだ眠いお。
…それにみんなどうしたんだお?そんな傷だらけで。ツンにいたっては泣いちゃってるお」
ブーンのあんまりな言葉だったが…。
('∀`)「ブーン…」
ドクオが初めて笑顔をみせる。
(´;ω;`)「ブ、ブーン…グスッ」
ショボンはたまらず感涙する。
/,'3 「ハッ、内藤らしいな」
荒巻はニヤリと笑う。
ξ;;)ξ「ブーン…!」

ツンは、ブーンの胸に飛び込んだ。
( ^ω^)「ちょwwwwww胸がwww(おっきしちゃうお)」

ツンはブーンの胸の中で泣きじゃくり、言葉にならない声で言った。
(お帰りなさい、ブーン…)
fin



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