ξ゚听)ξツンは魔法学校の落ちこぼれのようです。

590:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 00:59:53.12 ID:l1QVutuj0
  

「今日、こうしてみんなに集まってもらったのは他でもない、先日から起こっている怪事件についてだ」
魔法学園の南棟にある行動に全学園生徒100人強が集まっていた。
「今回の事件は、大変恐ろしい事件である。犯人は君たちの魔力を集め恐ろしいことを企んでおる」
初老の教諭が言うと生徒達はざわめく。ツンが襲われた事件の他にも10名以上の生徒が襲われていた。
「落ち着くがよい、賢者の卵達よ、そなたらは知恵があり、魔法がある。もし、襲われるようなことがあったならば知恵を使い、魔法を使うのじゃ」
初老の教諭の言葉には力があり生徒達の中では「やる前にやるわよ」だとかそういう声も上がる。



594:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 01:12:01.30 ID:l1QVutuj0
  
「知恵だけのツンは大変だお」
半笑いのブーンがツンをからかう。
「魔法が使えなくたって、あんたを雑巾みたいにできるわよ、心配しなくても結構よホホホホ」
そういいながらもブーンの顔や腹を肘鉄を打ち込む。
「はがぁ!なかなかやるお……次はブーンの番だお」
勢いよくジャンプするブーン
「ちょ、あ、馬鹿」
横にいた若い教諭がブーンに向かい詠唱をする。
「あばぁぁあう゛ぁう゛ぁう゛ぁばばば」
雷のようなものがブーンに当たり、ブーンはのたうち回る。
ひくひくしながらブーンは男性教諭に首根っこをつかまれ立たされる。
「馬鹿ね、集会の時に飛んだりなんかしたら罰を受けるのは当然よ」
ツンはホホホと笑うが男性教諭はツンの首根っこも掴み二人を強制退出させる。

「あ、あんたのせいで!」
「お、落ち着けお」
「落ち着いてるわよ!」
『はぁ……』
しばらく廊下でじっと立っているものの、暇が嫌いなツンは壁を蹴ったりブーンを睨んだりしだす。
ブーンの方は考えた表情をしていたが急にハッとした表情に変わった。
「ツン、中庭でもいくお」
「で、でも、ココにいなさいって」
「いいからいくお!」
半ば強引にツンを引っ張り中庭に出る。
「ここなら、大丈夫だお……」
「な、何が大丈夫なの?」
「な、ななな、なんでもないお?」
「嘘おっしゃい」
ツンがブーンの首根っこをつかんだ瞬間、南棟の窓ガラスというガラスがすべて割れた。講堂からは断末魔のような悲鳴が聞こえた。



701:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:18:27.52 ID:l1QVutuj0
  
「えっ?!なにコレ!!」
大量のガラスがツンとブーンめがけて落ちてくる。
「ツン伏せるお!」
ブーン詠唱し、光の壁を作る。光の壁に当たったガラスの破片は二人を避けるようにして散る。
少し震えながらツンはブーンに聞く、
「何が起こったの?」
「来たお……」
「ねぇ!ちょっと!なにが来たのよ!」
ブーンはその問いに答えることなく走り去る。
ツンも慌てて追いかけようとするが恐怖心で足がすくんでしまう。



703:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:27:39.34 ID:l1QVutuj0
  
「お、おそかったかお……」
講堂には魂を抜かれたように生徒や教諭が倒れていた。
戦闘があった形跡がないところを見ると一瞬だったのかもしれない。
「遅いじゃないですか」
ブーンの頭の中で、低い声の男性の声が聞こえる。
「だ、誰だお?こんなちんけな魔法を使っても逆探知は出来るんだから姿を現せお!」
声を荒げたブーンだが、相手は至って冷静であった。
「私ですか?私は――あなたと一緒にいた女の子と一緒にいますよ」
「つ、ツンには手を出すなお!!」
急に頭の中の音声が途切れる。
慌ててブーンはツンの居た、中庭に向かう。



711:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 16:54:43.38 ID:l1QVutuj0
  
「ツン、ツン!居たら返事するお!」
中庭に戻ってきたブーンはツンを探すがツンの姿はない。
「ツン……ごめんお、ごめんお。僕がついていながら……」
そのとき、バタンと、東棟からドアの閉まるような音がかすかに聞こえた。
「つ、ツンかお?」
ブーンは走り出す。
東棟に入ったブーンは呼びかける。
「ツン!いるかお!どこだお!」
長い廊下にブーンの声がこだまする。
「な、なに?」
ブーンの投げかけた声に反応があった、ツンの声に間違いなかった。
ブーンは声がした場所に着いた。そこは薄暗い部屋だった、何枚もの壁がある。
ブーンは一枚の壁の前に立つ。
「ツン!ここかお?」



718:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 17:23:29.26 ID:l1QVutuj0
  

「ツン!ここかお?」
壁に耳を当てるブーン!
「な、なんでアンタがココにいるのよ」
その声にブーンはほっとする。
「ツン、心配したお!この壁を開けるお!」
「なっ、駄目!!」
「な、なんかされてるのかお!」
ブーンは壁を壊そうと叩く
「ちが、違うから外でまって……」
叩いても壊れない壁にブーンはいらだち詠唱する。光は壁を一気に飲み込む。
「つ、ツン?なにしてるお?」
そこにはスカートをおろしたツンが便器の上に座っていた。
「な、なな、なにって?」
ぷるぷる震えるツン、
「こ、ここはととと、トイレよ!トイレぐらいさせないさいよ!」
顔を真っ赤にしながらツンは怒りに震える、声も裏返り気味。
「お、大きい方だったのかお、ごめんお」
「な、お、オシッコよ!」
ツンは言った後ハッとなに言ってるの、私のバカバカみたいな感じで壁を叩く。
「オシッコは我慢だお!逃げるお」
ブーンはツンの手を引っ張って行こうとしたがツンはその手を払う
「ふ、拭くから待ってて」



766:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/07(日) 23:06:10.46 ID:l1QVutuj0
  

ツンは外に出ろとジャスチャーするがブーンは構わない。
「もう、とろいお!急いでいるんだお!」
ブーンはトイレットペーパーをガラガラっと取り、ツンの股間に躊躇無く突っ込む。
「すぐ終わるからじっとしてるお」
ツンは声も出さずに、ブーンの頭をポカポカ叩く。
「な、何で叩くんだお」
「――ッ!!」
トイレットペーパーはツンの小水を拭き取る、が、ブーンは完全に拭けたかいまいち分からず更にトイレットぺーパーを取る。
「も、もういいからぁ!」
「まだだお、ちゃんと拭けてないお、女の子デリケートゾーンは大切にしないと」
ブーンは早く、丁寧にしようと、優しいタッチで何度も濡れたそこを擦る。
「ほ、ほんとにいぃか……ら……」微妙に切ない声を出すツンだがブーンは止めなかった。
「な、なんかこれ拭いてもとれないお、なんかこれって……」
さすがに異変を感じたのかブーンはツンの顔を見上げる、ツンの顔は真っ赤だった。
「も、もういい?……い、いそいでるんでしょ?」なんとか冷静さを保とうとするツンだが声が震えてしまっている。
「そうだお、ツン今僕たちは急いでるんだお、でも、ツンのココは拭いても拭いても濡れてくるお?」
「そ、それはオシッコじやなく――」
ブーンはツンが意を決して言おうとした言葉を遮る。
「ツン、男は一度するって決めたことはやらないと駄目なんだお。でもツン、急いでるから言うことは聞いてくれお」
「な、なによ言うことって……」
「立ち上がって、そこの壁に両手をつけてくれお」



776:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 01:15:04.91 ID:2fc8WePW0
  
ツンは少しためらったがブーンの指示通りにする。
「お尻を少しあげる感じにしてくれたらうれしいお」
「こ、こう?」
「そうだお。」
ブーンからはツンの秘部が丸見えの状態であった。
「あんなに拭いたのにまだテラテラしてるお?」
トイレットぺーパー越しにツンの秘部を乱暴になで上げる、
「ひッ……あ、……」
その快感にツンは素直に反応してしまう。
「ツン!変なことしてるんじゃないんだから変な声あげないで欲しいお」
「ごめん……なさい……」
ツンは何が何だかいまいち分からなくなっていた。
何でこんなことされて、私は怒らないんだろう、こんな奴に見られて恥ずかしくないの?そんな事を思ってた時だった、
ブーンの舌が入ってきたのだ。
「――!!!」
短くツンは何か叫ぶが、それは歓喜の叫びに変わっていく。
「な、あっ!だ、め……」
ブーンはツンの秘部をわざと音をならすように舐めあげる。
「もう、舐めて拭き取ることにしたお、すぐ終わるから待っててくれお」



787:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 01:50:48.69 ID:2fc8WePW0
  

薄暗いトイレにぴちゃぴちゃと淫靡な音が響く。
「ああっ、も、だめだって……」
「駄目なのはツンだお、オシッコも拭けないなんて……みんなに知られたら大変だお」
みんな、という言葉にツンはビクッと反応する。
「あ、こ、こんなところみられたら――」
「明日――いや、今日からここで過ごせなくなるかもしれないお」
ブーンはわざとツンのいやがることを言う。プライドの高いツンは自分の地位が失墜するようなことが一番おそれている。
「だ、駄目、はなして!」
ツンは逃げようとするが、ブーンは腰をがっちりつかむ。
「まだ、終わってないお」
「はぁッ、んっっっっっ!!」
クリトリスへの急な愛撫によりツンの体は跳ねる。



788:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 01:51:38.93 ID:2fc8WePW0
  
「拭いてやってるのにいっちゃったのかお?」
「ハァハァ――」
「変態女だお、ツンは、お仕置きが必要だお。」
ブーンはツンのお尻を叩く、
パァンっと乾いた音がする。
「ひぃっ、いた、痛い!なにすんのよ!」
「変態ツンをなおしてあげるんだお!」
パァン、パァンと乾いた音が2度3度鳴り響く。
「ひ、ご、ごめんなさい」
「だめだお!もっと謝れお」
思いっきり、振り上げたブーンの手がツンの視界にかすかに入る
「ご、ごめんなさいっ!」
ブーンは振り上げた腕をツンのお尻の手前で止める。
「うそだお、反省したらいいんだお」
笑って見せたブーンだが、力が一気に抜けたツンはちろちろと少量の失禁をしてしまう。
「いや……いやぁ!!みないで、みないで!」
ツンは自らの失態を隠すかのように慌てて立ち上がる。
「つ、ツンごめんお……」
「――ッ!!!」
次に響いたのはゴツッと言う少し鈍い音だった。



841:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 13:53:33.95 ID:2fc8WePW0
  
「着替える……」
女の子……だからではなく、人として汚れた下着で居るに耐えかねたのだろう。
泣きそうな声を出しつつ、部屋には入るなっと釘をブーンに打つ。
ブーンは廊下で考えていた。
てっきり忘れていた低い声の男の事だった。
「あいつ、まだこのへんにいるのかお?」
疑問を声に出しても解決することはなく、ブーンはただツンの着替えが終わるのを待っていた。



845:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 14:15:32.14 ID:2fc8WePW0
  
「お、おまたせ」
少し恥ずかしながらも出てきたツンは純白のドレススカートに身を包んでいた。
「な、なんだお?今から結婚式でもするのかお?」
「ば、ばか私服よ、これ、動きやすいんだから」
ツンはジャンプしたり左右の上段蹴りをする。
「普段着ぐらい気をつけないといけないわ、ホホホ」
ツンはブーンの服装を見ながら嫌味たっぷりに言う。
「ブーンはこの制服気に入ってるからいいんだお」
気にもしないブーンだった。
「じゃ、ツン、今おこってることを言うお」
真剣な口調のブーンにつんは一瞬ドキッとする。
「魔法学園は僕たちのようにある程度の資格を持った者しか入学できないお、魔法が駄目駄目なツンだって成績は優秀だし、そこに目をつけた連中がいるんだお」
「私たちが目的なの?」
「正しくはみんなの魔力だお、あいつらはそれを吸い取って何か企んでいるお」
「ま、魔力って?そんなの吸い取れるの?」
ブーンは頷く。
「ツンはまだ気づいていないけど、ツンの体の中には凄い良の魔力があるお。それを吸い取るにはツンを犯すほかないんだお」
「犯すって……」
「初めてあった日、感じたお、ツンは寝らわれるって、だから襲ったお。謝って許してもらおうとは思わないお、でも――」
「でも、何?」
「お詫びとしてツンを守るお、そしてみんなを僕が守ってみせるお」
ツンは黙ってブーンの頭に手を置く。
「あんた、守るのは当然でしょ?何ヒーロー気取りしてるの?え、あ?」
毛をくしゃくしゃするツンだが、その表情は何となく嬉しそうだった。



877:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 17:46:23.17 ID:2fc8WePW0
  
「で、どうするの?」
「どうしたいいと思うかお?」
「そりゃーあんた、町に出て助けを呼ぶしかないじゃない」
ブーンは言いづらそうに口を開く。
「ツンは知らないかもしれないけど、この学園に奴らが攻め込んでると言うことは町はもう……」
「な、何いってんの?行ってみなきゃわかんな――」
『分かるんだよ』
低い男の声がどこからか聞こえる。
『さて、君たちで最後だ』
その子は徐々に近づいているが、姿は見えない。
「ど、どこだお!姿を現せろお!」
ブーンが声を荒げたとき黒い光がブーンめがけて飛んでくる。
ブーンは詠唱するが黒い光の方が早かった、そのまま10メートルくらいブーンは吹っ飛ぶ。
「ぶ、ブーン!大丈夫ッ!?」
ツンが慌てて駆け寄ろうとする、
「ツンは隠れててくれお!」
ブーンは見えない男に向かい詠唱をする。



880:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 17:56:26.77 ID:2fc8WePW0
  

ブーンの光は拡散する、すると少しずつ男の姿が現れる。酷く細く、全身黒のマントで覆った男だった。
『ふんッ、餓鬼のくせにやるじゃないか』
「それぐらいの隠れ蓑すぐにとけるんだお!」
ブーンは更に詠唱する。しかし、男はブーンが詠唱し終える前に次の魔法を繰り出す。
『詠唱速度はまだまだだな、餓鬼』
男の手から無数の黒い光が飛び散る。黒い光はブーンの皮膚を切り裂く、切り裂かれた皮膚は血が滲み、酷い場所は肉も裂けた。
「うぉぉぉおおおぉぉぉおぉ!」
ブーンは何とか踏ん張るものの体はもう傷まみれだった。
『とどめはまだ刺さないでやろう、お前の連れの女をヤルところをお前に見せつけてやらないとな。』
男はゆらりとツンの部屋の方へ向かう。
「ハァ……ツン、逃げてくれお……」
部屋に隠れていたツンだがあっという間に見つかってしまう。



884:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 18:10:48.25 ID:2fc8WePW0
  

「つ、ツン……」
男に引きずられるようにツンが現れた。
そして、ブーンの目の前にほうり投げられる。
『おい、なんか最後に一言くらい言わしてやるよ』
「ごめんお、ツン僕がしっかりしてなかったから……」
「な、なにあやまってんのよ、守るんじゃないの!ねぇ、そこで終わっていいの?」
「で、でも……」
『お話はそれまでだ、女、来い』
男は笑っていた、それは狂気の笑いにブーンは見えた。
「ま、待って、私はどうなってもいいからブーンには――」
『お前らに発言権はないのだよ?』
男はツンの顔を容赦なく引っぱたいた。



886:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 18:20:25.49 ID:2fc8WePW0
  
ツンはその場に倒れ込む。倒れ込んだツンの髪の毛を引っ張り無理矢理立たせる。
『女子供が嫌いなんだね、あまり出しゃばると殺すよ?』
男の顔は今なお笑顔だった。
『なんか言えよ!糞アマ!!』
髪の毛を鷲掴みにされ持ち上げられるツン、苦痛で顔が歪む。
「ぶ、ブーン助けてよ……ブーン……」
瞳から涙が溢れる、悲しみではなく絶望でわき上がった涙だった。
「は、放すお……」
ブーンが弱々しい声で男に言う。
『はい、分かりましたというと思ったか?この糞餓鬼!放して欲しかったら力づくで奪え!』
男はツンの腹を殴る。
うぐっ……という声と同時にツンの口から少量の血が吐かれる。
純白のドレススカートに深紅の花が咲いたようになる。
「お前は一回死んだ方がいいお……」
ブーンはよろよろと立ち上がる。



895:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 18:48:27.08 ID:2fc8WePW0
  
『なんだ、まだ立てたのか』
ブーンは詠唱する、青白い光がブーンを包む。
『ほぅ、どうするんだ?』
「うぉおおおおお!!」
うなり声と共に窓が割れ、地面に裂け目が出来る。
しかし、光が大きく似なるにつれて、ブーンの体は悲鳴を上げる。
「あぁぁあぁぁぁあぁぁあああ!」
やっとの思いで放った光は男めがけて飛んでいった。
『……餓鬼ぃぃい!』
男は片手でそれを受け止める、マントは焦げ異臭が立ちこめる。
しかし、徐々に光は弱まってしまい、完全に消える。
『ふん、貴様の限界をしかと受け止めさせてもらったぞ』
男はブーンに向かって歩く、そして目の前で止まりアゴをすっと持ち上げる。
『殺すのは惜しい存在だ、究極の絶望を抱いて死ぬがよい、3時間後屋上に来い。すべてを教えてやる。』
男はブーンを突き飛ばすと詠唱し、姿を眩ました。



899:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 18:59:52.27 ID:2fc8WePW0
  
ヨロヨロと、ツンはブーンに向かって歩く。殴られただけであったが、男の力は非常に強力で今にでも倒れそうだった。
「だ、大丈夫?」
ツンはブーンを揺する。が、反応はない。
「ね、ねぇ?」
「……ツン、速く逃げるお……」
「あ、アンタほっておいて逃げれるわけ無いじゃない!あ、アンタは私の彼氏なんでしょ?」
「……あはは、ツンは優しいお、お別れするのが寂しいお」
ブーンはツンを抱きしめようとするが、思ったように体を動かすことが出来なかった。
「ま、待ってて」
ツンはヨロヨロと男に破壊された自室に入る、部屋の中はガラスや、ドアと呼ばれていたものの残骸なので溢れていた。
しかし、ツンは一冊の本をすぐに見つけブーンのところに戻る。
「私ね、アンタに襲われてから毎晩勉強してるんだ」
笑いながらツンは言う、ブーンは眠ったように静かに倒れている。
「内容を覚える勉強じゃなくて、その魔法を発動する勉強。」
もう、ブーンは返事することもままならなかった。強力な魔法を使い心身ともに灰となっていた。
「じゃ、いくわよ。変だからって笑ったら承知しないからね」
ツンは治癒の魔法が乗っているページを開き詠唱をする。
しかし、光はおこらなかった。二回三回と頑張るものの無駄に終わってしまった。



921:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 19:55:29.41 ID:2fc8WePW0
  
「なんでよ、私には魔力があるんでしょ!なのになんで!」
もう一度詠唱するが何も起こらなかった。
「なんとかいいなさいよ」
ツンは目を閉じたブーンを力なく叩く。
「ツンはがんばったお……」
口だけをかすかに開け自分を慰めてくれるブーンが愛しくて仕方なかった。そして、そのブーンを助けれない自分を恨む。
涙が溢れて、声がひくついたがツンはもう一度本を開く。
涙でページがかすんだけど詠唱を試みる。
しかし、結果は同じだった。
「な、なんでだめなのよっ!!!」
ツンの涙がブーンの頬に落ちる。
涙が、ブーンの頬を伝い地面に零れたとき、見に見えるすべてのものが光り輝いた。
「な、なにこれ……」
淡い白い光がブーンを包む。その光はブーンの中にすべて入り一瞬で光は消える。
白昼夢のような出来事に多少驚いたが、ツンは冷静だった。
「ねぇ、ブーン?もう、大丈夫なんでしょ?」
ツンはそれでも目を瞑ったままのブーンに口づけをする。



965:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:34:35.53 ID:2fc8WePW0
  

「起きてよ……」
するとブーンの手がツンの頭を抱える。
「不思議だお。痛みが消えたお……」
ツンは当たり前でしょと言おうとしたが上手く声が出なかった。
「泣かないでおくれお、ツン、君にとっての魔法は僕らが使うような低俗なものじゃないんだお、もっと何か大切な何かがあるから発動しないんだお」
静かに諭すようにブーンはツンの頭を撫でる。
「ツン……お願いがあるお」
ツンは頷く。
「ツンを抱きたいお、最後に好きな人と交わりたいお……」
「最後ってなに……よ」
「最後は最後だお」
そう言うとブーンは立ち上がる、ダメージは完全に回復してないのか足下はおぼつかなかった。
「わ、私の部屋汚れてる……から、少し待ってて」
ツンはふらふらと部屋に戻る。しばらくしてから入ってとブーンに声をかけた。
残骸はそのままだったが、ベッドだけは綺麗になっていた。
「せっかく、ドレス着てるんだから、新婚初夜みたいなかんじで」
「そ、そんな、DTに難しいお題をだすなお」
ツンは笑いながらため息をつく。なんで惹かれたんだろ、って考えるけどよく分からなかった。
「優しく、して、それだけで……いいから、」



966:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:35:03.66 ID:2fc8WePW0
  

ブーンはツンを抱きしめる、軽く口を触れただけのキスをしてベッドに倒れ込む。
ブーンはツンのドレスをゆっくり脱がす。
「ねぇ、どう?」
「綺麗だお……」
ツンの体は男に蹴られた字が無数にあった、ブーンはそこに1回ずつキスをする。
「くすぐったい……」
ブーンはそして固くなったツンの乳首を優しく吸い上げる。
「ん、んっ……」
甘い声を上げるツン、ブーンは更に愛撫を続ける。
「や、優しくし――」
右手をツンのパンツの中に滑り込ます。
そこは、熱い愛液が溢れだしていた。
「あッ!ひっ……」
ブーンの中指が一際熱くなっているクリトリスをとらえる。それだけでツンは快感によがってしまう。
「ブーン……気持ちいい……」
胸への愛撫を止め、ブーンはもう一度ツンをキスをする。舌と舌がが交わりとろけそうになる。
頭がボーとした感じに襲われ二人はしばらくお互いの舌を味わう。
「愛してるおツン……」
「な、何言ってるのよ馬鹿」
ツンはそういって笑った後に、声に出さず口の動きだけで『私も』と言った。
ブーンはツンの秘部を舐めあげる、処女とはいえ濡れやすい体質のツンのそこはまさしく洪水だった。
「ツン入れるお」
ツンは黙って頷く、ブーンは自分のものをあてがう。
「いっ……」
痛みでツンの顔が苦痛で歪む。



968:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:35:21.78 ID:2fc8WePW0
  

「ッ……」
しかし、ツンはブーンの手をギュッと離れないよう精一杯握る。その光もだんだん弱くなって消えた。
そして、ブーンのものがツンの中に入ろうとする、ミシミシと処女膜が裂ける音がするが、ツンは歯を食い縛っていた。
ブーンのものが完全に入った頃にはお互い汗まみれであった。
「はぁ、はぁ、ツン動くお」
「やさしく、ね」
ブーンはゆっくりツンの中から自分のものを抜く、純血と愛液が交わりスムーズに動くとが出来た。
「ツンの中はすごく、熱いお……すごく、」
腰を動かすたびにジュプジュプという音が響く。
「な、なんか気持ちいい、あっ……あ」
ツンとブーンはキスをする、それは短いキスだったが今までの中で一番気持ちのこもったキスだった。
「あっ、あ、なんか、い、いきそ……」
「ツン、僕もいきそうだお……」
そして、ブーンの動きが絶頂を迎えたときツンの膣内に精を放った。
「はぁ、はぁ……」
「ブーン……」
果てた二人はもう一度、もう一度とキスを求め合った。そして、静かに眠りについた。

先に目が覚めたのはブーンだった。体の痛みはまだあるものの動く事に問題は無いようだ。
「ツン、行ってくるお」
そういって部屋を出ようとしたらツンに腕を捕まえられてしまう。
「どこ……いくの?」
ツンが不安そうな声で訪ねる。
「屋上だお。待たせてるから」
ブーンは微笑む、そんなブーンにツンは魔法の本に挟んでいたしおりを抜く。
「これ、お守り」
「花の種かお?ありがとうだお。」
ブーンはそれをポケットに入れて屋上へ続く階段に足を向けた。



969:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:35:38.71 ID:2fc8WePW0
  

『遅かったな』
男は不敵に笑っていた。
「遅れたことは謝るお」
時刻はまだお昼過ぎのはずなのに、外は闇だった。
『みろ、この世界は闇に包まれた』
男は高笑いをする。ブーンは否定する。
「闇なんて太陽の光できえさるお」
『魔力の前ではそれさえも無駄と言うんだよ』
男は詠唱を始める。
『良いことを教えてやろう、私の霧は人の心なのだよ。今はお前達が使う希望の光なんて無力に等しいのだ!』
黒い光の矢がブーンの右腕を貫く。
しかし、ブーンは顔色一つ替えず立っていた。
「違うお、闇の中にこそ光があるって本で読んだお!」
『おめでたい奴だな』
男は高笑いしつつ詠唱を再会する。
ブーンも光の壁を詠唱するが、黒い光は難なく突き破る。
『無駄だよ!私は、この世のすべての魔力を吸った!残るは貴様らだけだ!』
無数の矢が降り注ぐ、ブーンはおびただしい量の出血をしながらもまだ立っていた。
『あきらめろ、私に降伏して、闇の世界で私のコマとして生きろ』
「僕はそれでも、構わないお!それでも、僕の大切な人を巻き込ませる訳には行かないお!」
「も、う、もういいよ!」



971:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:35:55.95 ID:2fc8WePW0
  

屋上の入り口でツンが立っていた。
「よくないお!ツンは魔力という光を持ってるお!」
「いいの!私、アンタと入れたらどんな世界だっていい!」
ツンは泣きながら叫ぶ、それだけ本気なのだろうとブーンは思ったが認めるわけにはいかなかった。
『じゃ、大切なその子を殺してやろう』
男は笑っていた、手を振り上げツンに向かって手を下ろす。無数の矢がツンめがけて発射される。
しかし、その矢は途中で掻き消される。
ブーンはおびただしい量の光を帯びていた。
『くっ!』
男は再びブーンにめがけ矢を放つ、矢は制服を切り裂さいた。そのとき、ぽとっとツンからもらったしおりが落ちた。
種を貼り付けていたしおりには紫の花が咲いていた。
ブーンはそれを広いツンに渡す。
「ミオソティスかお、ツンはいい趣味だお」
ツンはその花を受け取って泣いた、その花が何を示したのかが分かってしまったからだった。
ブーンは吠えた。そして全身を光に包み男に向かって突っ込む。
「ツンは闇の世界に似合わないお!そんな世界で暮らさないと行けないなら、僕はお前と死ぬお!」
ブーンは全魔力を絞り出し男にタックルをする。男も一瞬のことで何が起こったのか分からずそのままタックルを受け屋上から落ちる。
ツンは目を瞑っていた。
コレは夢であって欲しい、悪い夢であって欲しいと祈った。
目を開いたときそこはいつもの空だった、青い空と、生徒達の声。
屋上にはいっぱいのミオソティスの花が咲いていた。







972:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/05/08(月) 21:37:53.86 ID:2fc8WePW0
  
ミオソティス=わすれなぐさ

最後は、
  ドイツの伝説で、
ドナウ川の岸に咲くこの花を
恋人ベルタに贈ろうとして、
誤って川に落ちて死んでしまった
騎士ルドルフの物語からきている。
その後ベルタはその言葉を忘れず、
この花を一生髪に飾り続けた。


これはヒントに書きました。

>>1乙ww

ということで完結。



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