川 ゚ -゚)クーが恋愛するようです

  
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/05(土) 13:17:45.92 ID:rijPwlqcO
  

第8話 歳月

夜、ドクオからの電話がなった。

('A`)『今から、VIP公園に来られる?』

川 ゚ -゚)『すぐ行く』

そう返事をした直後、クーはドクオの話も聞かずに電話を切った。

慌てて自転車に乗り、息を切らせてついたVIP公園。

そのベンチにドクオは座っていた。



  
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/05(土) 13:19:42.29 ID:rijPwlqcO
  

川 ゚ -゚)「会いたかった…」

('A`)「俺も…」

川 ゚ -゚)(昨日も会ったのに。恋人同士でもないのに…)

この異色の組み合わせは、公園に異様な空気をもたらした。
二人きりの公園。もう春とは言えど、夜はまだ肌寒い。

拳を握るドクオの手は小刻みに震えている。



  
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/05(土) 13:22:04.81 ID:rijPwlqcO
  

('A`)「俺、クーのこと本気だ」
川 ゚ -゚)「…うん」

('A`)「見た目はこんなだし、歳くってる。あとネトゲ廃人で、デカいわりに頼りない」

川 ゚ -゚)「……」

('A`)「……」









沈黙



  
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/05(土) 13:24:37.22 ID:rijPwlqcO
  




それを裂いたのはクーだった。


川 ゚ -゚)「私は、それでもドクオが好きだ」

クーがツンに言ってもらったように、クーはドクオに畳み掛けた。

川*゚ -゚)「最初は全然、気にもならなかった。
告白されたときは本当に、何を言ってるのだろうと思っていた。」

川*゚ -゚)「告白されてから会うまでの間、ほんの少ししかやりとりがなかったのに…
何故か私はドクオに惹かれた。ドクオのことばかり考えてた」



  
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/05(土) 13:26:50.81 ID:rijPwlqcO
  

川 ゚ -゚)「でも、色々考えたけど、どうして好きになったかなんて、いくら考えても分からないんだ」

川 ゚ -゚)「惚れる点がないって言っているわけじゃない。
ドクオには私を熱くさせる何かがある」

クーは言い終わり、ドクオをみつめた。






ドクオは言おうか言うまいか、あぐねている風だった。



('A`)「俺…」



  
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/05(土) 13:29:08.72 ID:rijPwlqcO
  



そしてまた沈黙。
クーはこの沈黙が何を意味するか分かっていた。

言い出し辛いのだろう。











川*゚ -゚)「ドクオ、私が成人するまで待っていてくれるか?」


(*'A`)「勿論…!」



  
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/05(土) 13:31:01.99 ID:rijPwlqcO
  


どこかぎこちなく、どこか可笑しな会話は終った。
クーが主導権を握ることは明白な、そんな会話。


















二人はキスを交わす。愛情を含んだ、約束のキスを。



クーは涙する。



  
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/05(土) 13:32:29.93 ID:rijPwlqcO
  

私のことを想ってくれている人がいること。
そして後押ししてくれた優しい親友がいること。
色々なことがクーを変えていく。




成人したって、歳の差が離れていることには変わりがない。
一回りも歳が違うのに付き合っているなんて、周りからみたら正気の沙汰じゃないと思うだろう。



それでも、二人はそれを選んだ。



  
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/05(土) 13:34:04.85 ID:rijPwlqcO
  

クーは周りのカップルが頻繁に会えることを羨んだ。
ドクオもクーが離れていくのではないかと、不安はあった。




どちらにとっても『愛しいからこそ、我慢すべき今』が辛かった。


けれど、二人の未来がその先にはあった。




愛しいからこそ、我慢すべき今が

あと数日で終りを告げる。



  
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/05(土) 13:36:00.05 ID:rijPwlqcO
  



クーとドクオはこれからも愛を深める。


川 ゚ -゚)クーが恋愛するようです



戻るあとがき