□俺は(*゚ー゚)しぃの携帯電話のようです

33: ツンに電話 :2007/05/07(月) 21:38:24.59 ID:V5m576+e0
  
(*゚ー゚)「つ〜か〜れ〜た〜」

宿題をしている最中、ついに彼女は音を上げた。
連続49分、彼女にしてはよく頑張ったほうだろう。

(*゚ー゚)「む〜ぅ。誰かと話したいよぉ〜」

出来ることなら、俺が話してあげたいです。いやまじで。
でも、そんなことは出来ない……。俺は、携帯なんだから。

(*゚ー゚)「そだ、ツンちゃんだ!」

時計で時刻を確認する。
まだ7時ちょっと過ぎ。
バスケ部のツンなら、帰っている途中かもしれないな。

(*゚ー゚)「ぷるるるる〜♪」
     『ぷるるるる〜♪』



34: ツンに電話 :2007/05/07(月) 21:42:03.97 ID:V5m576+e0
  
「あ、ゴォーもしガァーもし」

(*゚ー゚)「はろ〜!」

いつもの調子で声を掛けるしぃ。
やはり向こうは外にいるようだ。
車の通る音が、俺の機体を振るわせた。

(*゚ー゚)「私勉強したんだよ!?すごくない!?」

「あーすごいすごい。今ちょっと忙しいから──
 おーいツン!早く行くおー!」

(*゚ー゚)「……あ、邪魔だったかな?」

「ば、バカ!あんたは黙ってなさい!!
 分かったお! 五月蝿い!!」」

「あ、しぃ!?気にしないで!今の独り言だから!」



35: ツンに電話 :2007/05/07(月) 21:45:35.41 ID:V5m576+e0
  
(*゚ー゚)「えへへw それじゃ、楽しんで帰ってね♪」

「も、もぉー!!」

そこで、俺の電波は途切れた。
しぃのほうが、終了ボタンを押したのだ。

(*゚ー゚)「ブーンとツンちゃんかぁ……」

少しだけ辛そうに、彼女は溜息をついた。
スライド式の俺を、静かに閉じる。

(*゚ー゚)「私だってさぁ……」

……。

(*゚ー゚)「ふんだ!勉強の鬼になるもんだ!!!」

痛い!投げつけんなボケ!



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