□俺は(*゚ー゚)しぃの携帯電話のようです

22:キャッチだ!とうっ! :2007/06/01(金) 22:04:20.83 ID:qAQGckxI0
(*゚ー゚)「今日は〜一人で〜散歩〜♪」

一人、何かを呟きながら外を歩くしぃ。
今日は完全な休養日のようで、のんびりと過ごしているようだった。

(*゚ー゚)「ん……何だか向こうが騒がしいなぁ」

前方から、何やら大きな声が聞こえている。
その声の距離は次第に近づいてきているようだった。

(*゚ー゚)「なんだろ……聞き覚えある声だなぁ……」

しぃが目を凝らして前を見る。
すると、遠くから、一人の男が走ってくるのが見えた。

(;´∀`)「はぁ……はぁ……」

全速力で駆ける男の後ろ、同じく全速力で駆ける少女。

(#*゚∀゚)「ドロボオーーー!!!」



23:キャッチだ!とうっ! :2007/06/01(金) 22:07:08.31 ID:qAQGckxI0
(;*゚ー゚)「つーちゃん!?」

クラスメイトのつーが、泥棒と叫びながら男を追いかけている。
男の手には、一つのバッグが握られていた。

(;´∀`)「どけモナァ!!!」

(;*゚ー゚)「!!」

つーの方に気を取られて、男が目の前まで接近しているのに気付かなかった。
男は、振り向いた直後のしぃに激突した。


(;*゚ー゚)「痛ぁっ!」

その瞬間、手に握られていた俺が空中へと投げ出される。
嗚呼……この高さから落ちたら、やばいかもしれんね。



26:キャッチだ!とうっ! :2007/06/01(金) 22:10:39.01 ID:qAQGckxI0
( ´∀`)「キャッチだ!とうっ! 」

しぃと激突した男が、低飛行ダイビングで、俺をキャッチした。
地面とのギリギリのところで、俺は男の手の中へと入り込む。

(*゚ー゚)「あ、あ……」

( ´∀`)「はい、携帯を返すモナ」

男は丁寧に、俺をしぃに手渡す。
そのほがらかな笑顔に、こいつが泥棒であるということを忘れそうになった。

( ´∀`)「それと、あの女足速いから、このバッグもいらないモナ」

そういって、つーの物らしき鞄をしぃに渡す。
確かに、運動神経抜群のつーに、このピザ男が適うとも思えない。

(#*゚∀゚)「ドロボー!!」



27:キャッチだ!とうっ! :2007/06/01(金) 22:12:36.81 ID:qAQGckxI0
(;´∀`)「また来たモナ!」

そういって、男は走り出そうとする。
その後姿を見て、しぃは彼を呼び止めた。

(*゚ー゚)「もう荷物返したのに……泥棒呼ばわりは大変ですねw」

これが、しぃの可愛いところだ。
微妙な天然を含む、純粋な笑顔。

( ´∀`)「いや、僕はまだ、大事なモノを盗んだままモナ」

(*゚ー゚)「?」




( ´∀`)「それは、あなたの心です」



30:キャッチだ!とうっ! :2007/06/01(金) 22:16:26.11 ID:qAQGckxI0
(*゚ー゚)「……」

(*´∀`)「……」

(*゚ー゚)「……きめぇ」

(;´∀`)「モナッ!?」


(#*゚∀゚)「泥棒めぇえええ!!!!」

しぃと男が話している間、ついにつーが到着した。
男の腕をねじり上げ、動けないようにする。


──数分後、男は警察に身柄を渡された。
彼は……しぃの心を盗んだままなのかな……。

(*゚ー゚)「まじキモかったwwwwアイツwwwwww」

(*゚∀゚)「うぇwwっうぇwwwwwww」



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