( ^ω^)は駆動兵器を操るようです
- 9: 作者 ◆Cy/9gwA.RE :投稿日: 2007/06/21(木) 20:18:45.80 ID:EagyJmYX0
( ^ω^)は駆動兵器を操るようです 第12話
- 10: 作者 ◆Cy/9gwA.RE :投稿日: 2007/06/21(木) 20:20:01.96 ID:EagyJmYX0
川;゚ -゚)『核……エネルギーだ』
ブーンは驚愕した。
遠い、遠い昔の戦争。νもVIPもニーソクも無かった頃に、ある国をきっかけに、世界へと飛び火した戦争があった。
戦艦が轟き、戦闘機が空を制した時代。
その時代に使われて以来、世界では、兵器として禁じられてきたモノ。
それが、核兵器。
(;^ω^)「そ、そんな……そんなこと、許されるわけないですお!!!」
川;゚ -゚)『だが、可能性としてはこれ以外考えられない』
駆動兵器を動かす為のエネルギーは、生半可なものではない。
従来の兵器より、より精密に、より素早く動かす為に、より濃く、より強いエネルギーが必要になるのである。
ヴィプクロメタリウムがあってこそ、駆動兵器を動かすことができるのであるが、それでも搭乗者には危険が伴う。
そのヴィプクロメタリウムを使わずに、駆動兵器を動かそうとすると、やはり現在軍で使用されている電気エネルギー、液体燃料では無理がある。
なので、そのような事を全て含めたクーの頭の中に残された選択肢というのが、原子力、核エネルギーなのである。
- 13: 作者 ◆Cy/9gwA.RE :投稿日: 2007/06/21(木) 20:22:52.43 ID:EagyJmYX0
ブーンの手が、一気に震えだす。
教科書や、両親からは聞かされていた。過去の大きな過ちのことを……。
『死の光』。この大陸では、核のことをそう読んでいる。
そんなものが、今、自分の目の前に……?
(;^ω^)「て……、手放してもいいですかお……?」
川 ゚ -゚)『……うむ。ゆっくりと、だ』
トリガーをゆっくりと引き、ブーンは銀の駆動兵器を地面へと下ろした。
そして、クーも同じく、地面へと駆動兵器を下ろす。
川 ゚ -゚)『……私はこのまま、ドクオの方へと向かおうと思う。ブーンはこの場所で待機をしていてくれ』
(;^ω^)「り、了解ですお!!」
そういうと、クーは、暗闇の中、時たま光を放つ方向へと駆動兵器を進めた。
脚部についているブースターが激しく唸り、土煙を上げて行ったのを、ブーンは確認した。そして、今自分が置かれている状況を考える。
( ^ω^)「この二体……やっぱり、核なのかお……?」
νだって、核の怖さはもちろん知っているはずだ。
自分達は、所謂『死の光』を浴びた民族の末裔だ。
過去の教訓となる、核に関する文書は多く残されている。
誰もが知っている。
使って幸せになるものではない、と。
- 16 名前: >>11、>>12わろたw 投稿日: 2007/06/21(木) 20:25:53.08 ID:EagyJmYX0
『……ン……。ブー…さん』
やっぱり、戦争は人間の、性だ。
从'ー'从『……ブーンさん?聞こえていますか?』
(;^ω^)「……はい!!はいですお!!!」
从'ー'从『さきほど、クーさんから通信が入りました。そちらの駆動兵器を二体回収しに行きます』
(;^ω^)「回収ですかお?核兵器の可能性が――」
从'ー'从『はい。それも伺っております』
(;^ω^)「でも……危険ですお……」
震えたような声を放つブーンに、バルケンが活を入れる。
( ,'3 )『……ブーン二等兵。こんなことで怖がっていてはいけない。これは、戦争。そして、我々は軍人なのだぞ』
(;^ω^)「……すいませんお」
――くそっ。
いつも、自分の背中にまとわりつく恐怖。
今までずっと、明るく取り繕ってきたんだ。それが、こんなちっぽけな事によって取り払われてしまった。
僕は、やはり臆病者だ。
こんな奴、軍人なんかに、ましてや、駆動兵器になんて――乗れない。
気づくと、涙がブーンの頬を伝う。
( ;ω;)「すいませんお……。情けないですお……」
- 17: 作者 ◆Cy/9gwA.RE :投稿日: 2007/06/21(木) 20:28:22.69 ID:EagyJmYX0
( ,'3 )『……ブー…』
从'ー'从『ブーンさん。私が言うのも可笑しいですが、自信を……。自信を、持ってください。あなたは、そんなに弱い人間ではありません』
突然、ワタナベが優しくブーンを諭す。
( ;ω;)『!!』
ブーンにしては、意外であった。ワタナベから、こんな言葉をもらうだなんて。
駆動兵器を降りろ、そう言われるのを覚悟していた。しかし、ブーンを襲う天命か、駆動兵器から降ろそうとはしない『何かの力』か。
( ,'3 )『……弱い人間であるなら、もう会議の時に死んでおろう。ワタナベの言うとおり、もう少し、自信を持てばいい、そう私は思うぞ?』
( つω;)「……っ。も、申し訳ないですお……」
从'ー'从『VGの上空へと、あと15秒で到着します。ブーンさん、作戦は続いています。頑張ってくださいね』
そうだ。くよくよしてちゃダメだ。
自分らしさを失っていた。こんなのは、自分じゃない。
たとえ、ずっと臆病者の自分だとしても、死ぬまでに、結果は必ず出してやる。
犬死なんかしてやるものか。
僕の2CH-VGで、死ぬまで抗ってやる。
- 19: 作者 ◆Cy/9gwA.RE :投稿日: 2007/06/21(木) 20:30:51.76 ID:EagyJmYX0
そうして、二台のν帝国駆動兵器をNRPに格納すると、ここから一番近い基地、ニーソク国国境南部基地へと急いだ。
ブーンは、NRPを見届け、そして、ふと自分の腕を見た。
駆動兵器に乗る前と比べて、一回り太くなった腕を見ていると、どれだけ辛い訓練をしてきたのかが、頭に鮮明に浮かんだ。
その光景を、もうブーンは、辛く思わない、苦く感じない。
トリガーを握り、VGへと話しかける。
( ^ω^)「……2CH−VG。死ぬまで、一緒だお……」
ノトーリアスを立ち上げる。
ブースターが熱を持ち始め、周囲の空気が、チリチリとしだした。
焦燥ではない、何か力の篭った空気。それが、ブーンを覆い始める。
( ^ω^)「空を……走るお」
メインカメラに、再度火が点った。
赤く、けたたましく対象を捉え、離さない。
そして、ブーンへ、どこからか、問いかける声。
『準備は、できているか。
これから襲い来る人生の風に立ち向かう覚悟は、できているか――。』
それは幻聴か、もしくは駆動兵器の声なのか……。
( ^ω^)「……つい、さっきできたお」
トリガーの側面。
ノトーリアスのボタンを、ブーンは、力を込め、深く押し込んだ。
- 20: 作者 ◆Cy/9gwA.RE :投稿日: 2007/06/21(木) 20:32:30.73 ID:EagyJmYX0
時を少し戻し、シガ谷の森林で、ドクオとνの駆動兵器との戦闘が始まっていた。
木々にさえぎられ、銀の機体を捕えきれない。
あの蜘蛛――。
2CH-VBにしては、余にも障害物が多く分の悪い場所。
(;'A`)「……ちょこまかしやがって!!!」
これだけV-Rifle1を撃ったのだ。何発か当たっていても……おかしくはない。
だがしかし、全く当たった手ごたえが無い。
レーダーで見る限り、その長い手足、であろうか、それを樹木へと引っ掛けて高速移動をしているようだ。
2CH-VBを少しずつ後退させるドクオ。
νの銀も、少しずつドクオへと詰め寄る。せめて見晴らしのいい場所に出ることができたなら――。
(-_-)「ふふ……。見晴らしのいい場所まで出ようって魂胆かな?そんなの、させないよ……?」
そう、相手も馬鹿ではない。
いや、ドクオより一枚も、二枚も上手である。
まるで、チンパンジーのように木を手で掴み、自在に移動するν帝国駆動兵器『カンダタゴロシ』が、ドクオへと迫る。
脚部のブーストを使い、バネのようにドクオの背後へと飛び跳ねた。
- 23: 作者 ◆Cy/9gwA.RE :投稿日: 2007/06/21(木) 20:35:07.09 ID:EagyJmYX0
(;'A`)「なっ……!!」
咄嗟にライフルを撃つも、余にも素早い為、掠りもしない。
自分の上空を通過するものに目を取られ、月を仰がされたドクオは『カンダタゴロシ』を、一瞬ではあるが、見失ってしまった。
そして、背中に大きな衝撃が走る。
すると、VBの肩に、二つの大きなナイフが刺さっていた。
(;'A`)「な、何だこれ!?」
(-_-)「気づいた時には、もう遅い。絡み絡みつく蜘蛛の糸。腕に脚に、頭に腰に……」
(;'A`)「……構ってられねぇ!!」
ドクオは、蜘蛛の腕から発射され、VBの肩に刺さったナイフを無視して、ライフルを蜘蛛へと向ける。
が、向こうの腕にワイヤーが引っ張られ、肩がぐらついてしまい思ったような方向へ撃つことができない。
(-_-)『君ぃ……馬鹿じゃないのか?こういうことを封じる為に、コレはあるんだよ?』
(;'A`)「……っ!!」
(-_-)『それに……』
『カンダタゴロシ』が、ドクオの周囲を旋回するように移動する。
ドクオは為す術も無く、ただその場で倒れないように踏ん張るだけとなった。
しかし、その負けん気が、更なる問題を引き起こす。
ドクオの肩に刺さったナイフが、楔のような役割をし、ワイヤーがVBを絡め取ったのである。
- 25: 作者 ◆Cy/9gwA.RE :投稿日: 2007/06/21(木) 20:36:26.12 ID:EagyJmYX0
(-_-)『ぐるぐる巻きになってるよ?大丈夫なの?』
(;'A`)「……!!」
ギリ……ギリ、と、歯軋りのような、歯車と歯車が無理やりかみ合わせようとしているような、嫌な音がコクピットに響く。
腕も絡め取られてしまい、まさに、雁字搦めのような状況になりつつあった。
ドクオは必死にトリガーを握り、引く。
だが、ワイヤーが強固で、なかなか引きちぎれない。
いや、無理に引きちぎろうとすると、ヴィプクロミニウムで出来ている機体が自分の力の反動で壊れてしまうかもしれない……。
(;'A`)(どうすりゃいい……!!?)
完全に上半身を捕えられてしまい、ドクオの乗るVBは沈黙してしまった。
黙りこくったVBを確認した後、νの駆動兵器は、ドクオの正面へとまた、回り込んだ。
そして、ドクオが先程まで装備していたV-Rifle1を拾い、構える。
ワイヤーで繋がれた長い腕が、ライフルをVBのコクピットのある、胸部へと宛がう。まさにゼロ距離射撃のよう。
(-_-)『何発耐えられるか……試してみましょう……!!!』
銃口から、容赦なく発射される無数の弾丸。
先程まで、ドクオの自分の身を守る武器であったのに、今は、自分の命を奪おうとするモノになってしまった。
激しい衝撃と、轟音がドクオを襲う。
(;'A`)「うぅ……っ!!」
- 26: 作者 ◆Cy/9gwA.RE :投稿日: 2007/06/21(木) 20:39:32.64 ID:EagyJmYX0
そして、その攻撃は、V-Rifle1の弾が無くなるまで続いた。
弾数にして、およそ630発の局所集中攻撃。
その攻撃にも、VB、いや、ヴィプクロメタリウムは耐え抜いた。正確に言うと、VBはほぼ無傷であった。
その光景を見て、ヒッキーがおかしく思わないはずがない。
情報にはあったが、ここまで強固なものだとは予想外であった。
(;-_-)『おい……なんで……なんでお前、まだ壊れないんだよ……!!!!』
('A`)『……』
(;-_-)『なんとか言えよ!!なんとか言えって言ってるだろ!!!』
ドクオは、今のνのパイロットの発言で、ある事に気づいた。
それは、νの機体は、VIPの駆動兵器の仕組みとは全く違う、ということに。
ヴィプクロメタリウムの存在をしっていれば、ただのライフル600発程度で壊れるわけが無い。
あくまでも、V-Rifle1は汎用ライフル。ドクオも、相手がヴィプクロミニウムでできている前提で考えていたので、牽制程度にしか視野には入れていなかった。
('A`)『最初とえらく違って、興奮してるな、νの兵士さんよぉ』
(;-_-)『……っ!!なんだと!!?お、お前のどこにそんな虚勢張ってる余裕がどこにあるんだよ!!』
そう言って、ヒッキーはライフルをほうり捨てる。
そして、脚部に備え付けてあったサバイバルナイフのような形状の武器を取り出し、VBに近づき構えた。
('A`)『……近づくと、火傷するんだぞ?』
(;-_-)『……?何をいって……』
その瞬間、ドクオの脚関節部分から斜め上を向いて、射出されたミサイル4発が、ヒッキーの乗る『カンダタゴロシ』の腕を吹き飛ばした。
- 29: 作者 ◆Cy/9gwA.RE :投稿日: 2007/06/21(木) 20:41:20.91 ID:EagyJmYX0
(;-_-)『うっ……うあぁあぁあっ!!!』
吹き飛んだ面から炎を吹いて『カンダタゴロシ』はその場へと崩れ落ちた。
すぐさま、ドクオは自分を絡め取っているワイヤーを取り外し『カンダタゴロシ』の頭部にハンマーパンチを叩き込んだ。
メインカメラをぶち壊されたヒッキーは、混乱と怒りを隠せない。
(#-_-)「くそっ!!!くそくそくそくそくそぉぉぉぉっ!!!」
('A`)『……この作戦、敵駆動兵器を見つけ次第、捕縛、確保優先とされている。
貴君が命を惜しく思い、捕虜になることを望むのであれば、すぐに駆動兵器から出て、降伏をしろ』
(;-_-)『……っ。』
('A`)『降伏するか、しないかの答えを頂きたい』
ドクオは冷静に問いかける。
向こうのパイロットだ。何か情報を持っていることには間違いが無かった。
なので、無闇に殺すことは、余り宜しくない判断。
このパイロットさえ大人しく降伏するのであれば、捕虜にして、情報を聞き出すこともできるのだ。
(;-_-)『……降伏……』
- 30: 作者 ◆Cy/9gwA.RE :投稿日: 2007/06/21(木) 20:43:32.27 ID:EagyJmYX0
(#-_-)『降伏……、なんてするはずないだろぉぉ!!!』
バック転のような動きと共に、蜘蛛でいう腹の部分を、レーダーで感知しているVBがいるであろう方向に突き出す。
すると、その腹部から、ネットが飛び出し、VBの一部へと引っかかった。
(#-_-)『ふふふ……ちょっと黙ってなよ!!!』
(;'A`)『な……!?』
ネットに、強烈な電磁波のようなモノが伝わり、VBを襲う。
VBは、瞬間的にショートし、動けなくなった。
VBのボディから力が抜けたように、その場へと倒れこむ。
もちろん、コクピットも真っ暗になり、ドクオは一瞬何が起こったのかさえわからなくなった。
(;'A`)『……ショート!?』
すぐに、コクピットの緊急用具入れからライトを取り出して、セーフモードのスイッチを押した。
…――現在、セーフモード起動中。復帰マデ、アト72秒。
(;-_-)『今回は、いいところまで戦えたみたいだけど、次はそうはいかないからな……』
(;'A`)「……逃がして……たまるか……!!」
しかし、無常にも72秒というのは長かった。
ドクオはνの機動兵器をみすみす逃がしてしまう。
CPUの、起動を知らせる声が、コクピットに空しく響く。
(;'A`)「……くそっ……いつもじゃねえか……」
- 33: 作者 ◆Cy/9gwA.RE :投稿日: 2007/06/21(木) 20:47:07.27 ID:EagyJmYX0
メインカメラをやられていたヒッキーは、レーダーのみを頼りに一番近くのν帝国基地へと向かっていた。
そう遠くは無いので、ヒッキーは安心していたのであろう。
いや、油断していても、VRの移動速度を、レーダーが捉えられたであろうか。
川 ゚ -゚)『もっと、早く逃げることはできたはずだが?』
強力なモーター音が響いて『カンダタゴロシ』の後ろに、VRがつく。
(;-_-)『……誰だ!?』
川 ゚ -゚)『こちらから確認する限り、メインカメラと両腕を、すでにやられているらしいな』
闇夜に照らされキラキラと輝く水面を横に、銀色の機体が足を止めた。
いや、正確に言うと、止められた、のである。
脚を掬うように、鎌で藁を凪ぐようにして、VRの鉤爪が『カンダタゴロシ』の両脚を切り裂き、吹き飛ばした。
(;-_-)『……ぐぅぅぅっぅっ!!!』
そして、ダルマのようになった銀を踏みつける。
とてつもないプレッシャーをヒッキーに与えつつ、クーは言い放った。
川 ゚ -゚)『この駆動兵器……。何をエネルギーとしている?』
(;-_-)『(こいつ……)な、何で動いてるか、知ってて聞いているんだろ?』
- 34: 作者 ◆Cy/9gwA.RE :投稿日: 2007/06/21(木) 20:49:07.69 ID:EagyJmYX0
やはり、といったところだった。
νは、核にも手を出し始めている……。
川 ゚ -゚)『……知ってて?お前の口からそれを聞きたいのだが……』
脚のブーストを使い、勢いよく踏んづける。
バキバキと、鉄が砕ける音をだしながら『カンダタゴロシ』のコクピットをVRの脚が潰していく。
火花が飛び散り、もう、ヒッキーの乗る駆動兵器は完全に沈黙していた。
コクピットが、大きく歪み、ヒッキーに死が迫った。
(;-_-)『……ぐっ。そうだよ、核を使ったんだ』
川 ゚ -゚)『核を……使った?もしや、お前がこの駆動兵器を作ったのか?』
(-_-)『そうさ。すごいだろ?このカンダタゴロシはνの未来を伴っているんだ』
カンダタゴロシ、という名前なのか。この駆動兵器は。
こいつを、生かしておくべきか……?
捕虜にして、こいつの持つ駆動兵器技術をVIPに流用することはできるだろう。
だがしかし、駆動兵器を製造できるほどの知識の持ち主。この私が策略に『もう』はめられているのかもしれない。
(-_-)『そして君は、捕虜の可能性含め、この核燃料の恐ろしさから、僕を殺すことなんてできないはずだよ』
川 ゚ -゚)『……』
そうだ。おそらく兵器の心臓、小さい核融合炉でも積んでいるのであろう。
それを壊してしまうと、高い確率で核爆発が起こってしまう。
- 35: 作者 ◆Cy/9gwA.RE :投稿日: 2007/06/21(木) 20:50:23.85 ID:EagyJmYX0
(-_-)『言っておくけど、核を積んでいる場所は、このコクピットの後ろ。
君に、僕だけを殺して、核に傷一つつけないなんて、できるとは思えないな』
川 ゚ -゚)『……そうか。』
どこか納得したような答えをヒッキーに言った途端、クーがカンダタゴロシの胸装甲を剥ぎだした。
バキバキと、乱雑に装甲を剥ぐクーを前に、ヒッキーは恐れ戦いた。
(;-_-)『……つ、潰したら君も死ぬかもしれないんだぞ!?』
川 ゚ -゚)『一向に構わん』
おい、止めろ、などと、先程までの落ち着きを無くして喚くヒッキーを尻目に、4枚、5枚と剥いでいくと、コクピットが姿を表した。
川 ゚ -゚)『これがコクピットのようだな。お前はどうするのだ?』
(;-_-)『……』
川 ゚ -゚)『お前の命と、私の命を賭けた大博打も、いいものであろう?』
(;-_-)『……!!頭オカしいんじゃないのか!?核爆発だぞ!?この周りが吹き飛ぶn』
- 37: 作者 ◆Cy/9gwA.RE :投稿日: 2007/06/21(木) 20:51:18.58 ID:EagyJmYX0
- コクピットへ、鉤爪を突き刺すと、ヒッキーの声がもう、クーの耳へと届くことは無かった。
鉤爪を引き上げると、そこには赤い液体が付着していて、機械ではなく、人間を殺したという事を実感させられた。
だが、それすらクーには快感にすぎない。
川 ゚ -゚)『爆発はしなかった……私の勝ちだ。』
クーが一息ついていると、物凄い勢いで、VGが飛んできた。
轟音と強風を纏い、VGが地面へと着地すると、ブーンから通信が入る。
(;^ω^)『敵はどこですかお!!!』
川 ゚ -゚)『……ふふっ。君はずっとそんな調子の方がいいかもしらんな』
(;^ω^)『も、もう作戦は終了していたんですかお……』
川 ゚ -゚)『ああ。作戦は終了だ。ドクオを拾って、VIPへと帰ろう。ブーン』
( ^ω^)は駆動兵器を操るようです 第12話 『無常の乞い』 完
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