何をやっても無駄だから( ^ω^)小説でも書くようです
- 3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:10:24.81 ID:9wXvABpa0
( ゚∀゚)「とうとうだ。とうとうここまで来た……」
「さあ、いよいよ一回戦第二試合の幕があきます!」
ごくり。
「Cブロック、東京都・ジョルジュ長岡くん!」
( ゚∀゚)「……レイジへの挑戦権は、俺がもらうぜ!」
わーわー!
わーわー!
「対するDブロックは……こちらも東京都・鬱田万度癖氏脳太郎くん!」
(;゚∀゚)「!? ど、ドクオ……ドクオだって!?」
わーわー!
わーわー!
('A`)「まさか、お前が相手だとはな。ジョルジュ」
- 4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:12:06.69 ID:9wXvABpa0
「やれやれー!」
「根性みせろよー!」
「いいぞー! もっと脱げー!」
( ゚∀゚)「……そうか、お前も予選突破してたんだな……見損なったぜ!」
(;'A`)「”見直した”」
「さて、対峙する二人はなんと、幼稚園時代からのライバルだという事です!
これはさらに白熱した試合になりそうですね!」
( ゚д゚ ) 「そうですね」
「それでは両者、レディ……セット!!」
( ゚∀゚)「ちょっと驚いたけどな。
相手が誰だろうと……俺は負けねえぜ!」
('A`)「望むところだ、ジョルジュ……積年の恨みはらさでおくべきか!」
わーわー!
わーわー!
- 5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:12:50.99 ID:9wXvABpa0
闘技場の中央で、因縁の二人が 向かい合い……。
次の瞬間、両者、同時に。
鼻の穴に 己の人差し指を つっこんだ!
( ゚б゚) スポッ
('σ`) ズン
・・・・・。
( ゚б゚) (おれは…)
── おれは……レイジに勝って、
最強の『ハナクソマスター』になるんだッ! ──
- 6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:14:18.11 ID:9wXvABpa0
「『Battle HA-NA-KU-SO』!!
第二試合!! すたあぁあああっツ!!! ……げっほっげほ!!!」
( ゚∀゚)がんばれが缶詰を製造する機械になるようです
(副題:ジョルジュがハナクソで戦うようです)
〜 めざせハナクソマスター 〜
- 7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:15:28.26 ID:9wXvABpa0
(^ω^)
(^σ^)ズボッ
(^ω^) <説明しよう!wwwwwwww
ミっ● ブニュリ
『バトルハナクソ』とは、ある玩具メーカーが一発ネタとして繰り出した、ただの一商品だった。
次第に小中学生を中心として口コミで流行り、メディアを通して広く知られるようになる。
ゲームやアニメ、グッズや関連・派生商品の登場。
マルチメディアに展開し、いまや知らない人がいないほどの人気を誇る、モンスター商品。
そして『バトルハナクソ』を使って勝負する、メーカー公認団体による、
公式『Battle HA-NA-KU-SO』──通称『バナクソ』ルールの確立。
メーカー・団体共同主催による、『Battle HA-NA-KU-SO』大会の開催!
- 8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:17:04.59 ID:9wXvABpa0
そして!
『バナクソ』初代大会優勝者にして、無敗を誇る帝王。
あまりの強さに、第二回の大会以降は選手としてではなく、
「マスター」として頂点に君臨。
大会で優勝し、彼への挑戦権を獲得することが、全国の『バナラー』少年の目標となる!
( ? )<マダAAカンガエテナイ
それが、カリスマ的『ハナクソマスター』であり、夢見る小中学生の憧れ。
彼の名は、山田 玲次……
通称、『オレンジ玲次』である!
※その通り名は……
メディアに露出する際、いつもオレンジの同じ服を着ていることに由来する。
(それ一着しか持っていない、同じデザインの服を複数所持している、など諸説あり)
- 9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:18:03.76 ID:9wXvABpa0
さて、そもそも『バトルハナクソ』とはなんなのだ! ボケが!
文章で説明するのは難しいが。
それは小さなチューブに入った、無色透明、ゲル状の液体である。
昔、駄菓子屋なんかに売っていた
『偽シャボン玉(なんかシンナー臭い)』を思い出してもらえるとわかりやすいと思う。
一見して、小さな歯みがき粉みたいなおもちゃであるが、
ねり出した液体は、鼻腔内の粘膜に触れ、取り出すと……。
黒光りする固形物へと変化。
形状記憶合金のように、ある特定の形状へ勝手に変化すると……
すぐに凝固し、武器として扱うことが可能になるのだ!
粘着性、柔軟性にも優れ、武器とはいえどおもちゃの域を出ない。
メーカーは、絶対の安全性を売りにしている。
- 11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:22:45.53 ID:9wXvABpa0
- ※
図解:
バトルハナクソとアルファベットの違い
・ ←『マグナム』……発熱しない。安心。
A ←『A』……たまに発熱する。殺傷能力有。
いかに安全性に優れた武器(おもちゃ)であるかが理解していただけるであろう。
- 12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:23:29.57 ID:9wXvABpa0
では、『Battle HA-NA-KU-SO』開催のきっかけとなった、ハナクソバトルとは一体?
ハナクソバトルでは、『バトルハナクソ』の武器そのものを、
相手の装着した『バトルスーツ』にぶつけ、付着させることで、勝負が行われる。
バトルスーツ、といっても、大仰な模様で光沢に溢れた素材の、
いかにも正義のヒーロー(ex.マスク仮面)が着ているような、ああいう類のものではない!
一見するとただの上着、カジュアルな洋服にすぎないのである。
バリエーションは豊富。
現在はアパレルメーカーとも提携し、ファッション性の高いスーツも多く販売されている。
( ´∀`)「説明長いよ。たまには生首入れようぜ」
- 13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:24:46.83 ID:9wXvABpa0
スーツにハナクソを付着(ヒット)させることで、どう勝敗が決するのか?
バトルスーツには共通の仕様がある。
ハナクソがヒットした部分が赤く染まり、ダメージを表わすのだ!
そして、一定量のハナクソをヒットさせる……、
つまり、ダメージが一定量に達すると、服全体の色が赤く変化するのである!
<ヽ`∀´>「ウェー、ハッハッハ!
愚かなチョパーリども、ウリを見るニダ! 情熱の真っ赤な薔薇ニダ!」
スーツが真っ赤に染まった時点で、バトルの負け(リタイア)が確定する。
- 14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:25:36.42 ID:9wXvABpa0
埼玉県・田中浩太郎くん(12)からの質問:
(’e’)『なんで、バトルスーツは色がかわるんですか? ふしぎ!』
(写真はイメージです)
お答えしよう。
そのヒミツは、バトルハナクソを構成する『エンガチョゲル』に含まれた、特殊な成分にある!
もちろん、スーツ側にも特殊な成分(企業秘密)が含まれている。
エンガチョゲルの成分と、バトルスーツの成分(特許出願中)が反応することで、色が変わるのだ!
ふしぎ!
- 16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:27:05.47 ID:9wXvABpa0
そして、それまでに付着(ヒット)したゲルのエンガチョ値を感知し、
ある量へ達したところで、全体の色をも赤く変化させる。
エンガチョ値が一定に達すると、色がかわって……ンまい!
それこそが、メーカー特製のバトルスーツなのだ!
バリエーションも豊富!
ファッショナブルに、お子様の遊びをクリエイティング!
最も、大会で使用されるスーツは、団体公認である一部の商品に限られるが。
(ちなみに、赤く染まったダメージ部分へ集中的に攻撃をヒットさせると、
エンガチョ値の上昇率が高く、通常より早くリタイアさせられるというウワサ!)
- 17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:28:00.48 ID:9wXvABpa0
ξ///)ξ「ち、違うんだからね! 生首不足だから登場したわけじゃないんだからね!」
しかし、今でこそ国民的人気を誇るバナクソであるが、
発売当初は、当然のことながら、PTAやなんやかんやの団体から猛反発やクレームが耐えなかった。
『くだらない』
『きたない』
『不潔だ』
『悪影響だ』
ξ;゚听)ξ「至極まっとうな意見じゃない!」
- 18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:29:04.62 ID:9wXvABpa0
『給食を食べさせろと言った覚えはない』
『だから給食費を払う義務はない』
『でも義務教育なんだから、学校側が子供に給食を食べさせる義務は発生する』
『うちの子がそんなことをするはずがない』
「二人じゃすくない」にはじまり、「五人じゃ半端だ」とのクレームも受け。
いまやプリキュアが12人になってしまった、この時代。
しかし!
バナクソの人気はとどまることを知らず、ついには小うるさいババアどもも閉口したのである!
人気によって世論を押し切った形になる。
いつの時代も、面白いは正義なのだ!
- 20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:29:59.44 ID:9wXvABpa0
最後に、『Battle HA-NA-KU-SO』公式ルールについて説明しておこう!
・試合時間は10分、先にバトルスーツが赤色化したほうが負け(リタイア)となる。
時間内に決着がつかなかった場合は、審判の効果判定によりジャッジされる!
・武器はバトルハナクソのみ。
ただし、バナクソを飛ばす公式補助用具である『指ぬき(リング)』の使用のみ認められる。
他の一切の道具はもちろん、拳による打撃や蹴りなどの直接的暴力も認められない。
・市販のバトルハナクソチューブが二本まで使用可。
武器の生成は試合中でも、試合前でもOK。
ミ,,゚Д゚彡「やったね! 三行でおさまったぞ!」
・各地で予選が行われ、残った上位八名によるトーナメント方式。
・闘技場(ステージ)は20メートル四方のリング、中央に大きめの障害物が配置される。
・優勝賞金は100万円! 準優勝は50万円! (図書券にて支給)
ミ,,゚Д゚彡「やっぱ無理だった! はは!」
- 21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:31:02.35 ID:9wXvABpa0
そして、舞台は試合の様子へと戻る!
わーわー!
わーわー!
( ゚б゚)(レイジ……待っててくれ!)
試合開始の合図とともに距離をとり、鼻から指を抜くジョルジュ。
ずぼ!
( ゚∀゚)「いっくぜー!」
うにゅる!
鼻から取り出したバナクソが、彼の右手で長い棒状に変化してゆく!
出来上がった武器を握り締め、間合いを詰めるべくダッシュ!
質量保存の法則ってなんだろう!
('A`)「『ソード』か。本当に捻りのない奴だな……お前らしい!」
跳躍を繰り返したあと、腰を落として構えるドクオ。
その右手には、黒光りする丸いバナクソの弾が、いくつも握られている。
わーわー!
- 22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:32:00.19 ID:9wXvABpa0
( 'A`)ノ ── ・ 「まずは、小手調べだ!」
ひゅん!
ドクオの腕がしなったかと思うと、バナクソの弾丸が鼻垂れ……放たれた!
( ゚∀゚)「よっと!」
('A`)「くっ、こっちに向かいながら、『マグナム』をかわせるのか……やるな」
ひゅんひゅん!
ドクオの腕が左右に振られ、それに合わせて第二弾、三弾が飛来する。
(;゚∀゚)「うわっち」
二つ目の弾はスレスレでかわせたものの、三つ目が肩にヒットし、ジョルジュがたじろいだ!
バナクソがくっついた部分を中心として、そのまわりがじわりと赤色に染まる。
「おっとお! ドクオ君がジョルジュ君の動きを止めたぞ!」
( ゚∀゚)「止めたんじゃねえ、自分から止まったんだよっ!」
続けざま、目にも止まらぬスピードで、チューブの中身を左の鼻に突っ込み……
ずぼっ!
- 23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:32:53.20 ID:9wXvABpa0
( ゚∀゚)「そりゃそりゃ!」
('A`)「くっ」
かろうじて横にかわし、追撃を逃れながら体勢をはかるドクオ。
よどみない動きで放たれる攻撃!
剣のように伸びたバナクソによる、横薙ぎの斬撃をなんとかしゃがんで避け、
そのままの勢いでダッシュして、ふたたび距離をとる。
('A`)「はあ、はあ……
さーて、お前の使う、もう一つの武器は一体……」
ジョルジュのほうを向き直り、その左手に握られた新しいバナクソ武器をみやると……。
( ゚∀゚)「……」
('A`)「くく……ははっはは! なんだよそれは!」
ジョルジュの右手にはソード、そして左手には……、
大きく薄く、ひらべったいバナクソ。
楕円形の盾が握られていた!
- 24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:34:10.07 ID:9wXvABpa0
('A`)「警戒していたが……お前、そんなものでよくここまで勝ち残ってこれたな!」
( ゚∀゚)「ま、実力ってとこだな!」
('A`)「バナクソ対決には、実力じゃ埋められない差があるんだ……」
わーわー!
わーわー!
「忘れていましたが、実況がいるんでした! サーセン!
うまくかわしたドクオ君、距離をとって体勢をととのえます!」
( ゚д゚ ) 「そうですね」
ドクオはやれやれといったポーズをとり、ジョルジュを指差して告げる。
('A`)「一見、戦士のようでかっこいいが……、
『ソード』と『ガーダー』……その二つの相性は最悪!」
- 25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:35:47.74 ID:9wXvABpa0
ずにゅり!
ドクオが左手を鼻に突っ込み、取り出すと、その手には……
Σ( ゚∀゚)「お、お前も!?」
盾が握られていた!
('A`)「ああ。でもジョルジュ、お前と俺とじゃ根本的に違う!
……お前も知らないわけじゃないだろ?」
( ゚∀゚)「……」
('A`)「最近じゃ、キョロキョロコミックの特集ページにも書いてあるくらい、基本的な事だろ!
遠距離武器の飛ばしあい、くっつけ合いが主流であるバナクソ対決!
近接武器は、当たればデカいが……間合いを詰めるのがむずかしい!」
( ゚∀゚)「そりゃそうだ! 下手に接近するとどんどん被弾して、あっという間にリタイアだからな!」
('A`)「だからこそ、盾である『ガーダー』で、相手の弾を防ぎたいところだが……。
『ガーダー』は、薄く脆く、壊れ易い!
まともに受ければ、『マグナム』ですら二、三回ガードするのが精一杯」
わーわー!
わーわー!
- 27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:36:54.90 ID:9wXvABpa0
('A`)「しかも、『ガーダー』は、チューブの中身をたくさん使う!
作る盾の大きさにもよるが、一試合のうち、生成は出来て一回か二回!」
( ゚∀゚)「……わかってるじゃねえか」
('A`)「相手の攻撃を避けながら、補助的に使うのが『ガーダー』の真髄!
遠距離武器が主体となるバナクソ対決じゃあ、
『ファング』や『ソード』など、リーチのない近接武器と、
『ガーダー』の相性はよくない! 常識だぞ!」
『そして俺が……
絶妙な動きと盾で相手の攻撃を交わし、遠距離から確実に仕留める俺こそが!』
(#'A`)「至高の守備派、スナイパー・ドクオだあっ」
ひゅんひゅん!
ドクオの腕がしなり、指の間から何発もの弾丸が放たれた!
- 28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 19:38:24.13 ID:9wXvABpa0
( ゚∀゚)「くっ! 思ったより早い!」
左右に体を振って『マグナム』の着弾から逃れるジョルジュ。
( ゚∀゚)「しかも……狙いが正確だ。
基本的なこととはいえ、あいつ、相当練習を重ねてやがる」
休む暇もなく、次から次へと飛んでくる!
('σ`) ズボッ
( 'A`)Σ ── ・ ヒュンヒュン
ミΣ ── ・
よどみない動き。
右手一つでチューブを絞り、出てきたゲルを鼻に詰めては弾丸として取り出し、
そのまま弾くように投げかけ、攻撃する!
バナクソの生成と投擲。
一連の動作はスムーズで軽やかだ。
「おーっとお! ドクオ君の華麗な連続攻撃に、ジョルジュ君なすすべなしだあ!」
( ゚д゚ ) 「そうですね」
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