('A`)はダークヒーローのようです

29: ◆/ckL6OYvQw :2007/06/23(土) 00:58:20.60 ID:fp6ZTK6pO
第十九話 悪夢

( ゚∀゚)「こちらジョルジュ、墜落者が、ナイトメアが出た!我が小隊は、これを非常事態と判断、武装変更を実行する!繰り返す…」

ジョルジュが、小隊員全員と指揮車にいるしぃに聞こえるよう、ヘルメットの通信機に怒鳴る。

━━ナイトメア。畜生道に墜ちた、人間の末路。
邪神を崇拝し、その異形たる血をその身に取り込んだ人間が、ある一定の期間を経て変化する悪夢の怪物。
邪神の血は、人間の理性を食い荒らし、脳の奥底に眠る狂暴なる獣の本能を目覚めさせる。
やがてはその肉体までも、狂暴なる本能に相応しく、汚らわしいけだもののそれにまで変えて。
軍では、この特異なる「墜落者」と呼ばれる魔物が出現した際、「墜落」の危険性がある攻撃的な人間を、現場指揮官の判断で射殺する許可がおりている。

(;゚ー゚)『りょ、了解。対魔物用の装備を揃えてお待ちしています!』

通信機から、しぃの切迫感漂う声が聞こえる。このような事態を予想できなかったのだろう。
ジョルジュの通信機から響く小隊の面々の声は、どれも意表をつかれたような響きを帯びていた。



31: ◆/ckL6OYvQw :2007/06/23(土) 00:59:34.00 ID:fp6ZTK6pO
(;=゚ω゚)『畜生が!いかれた奴らだぜ!了解、すぐに指揮車へ引き返す!』

( ;´_ゝ`)『洗礼を受けたという事か…了解、指揮車へ向かう』

(´<_`; )『右に同じ』

ノハ;#゚听)『……了解』

口々に、怒りや罵り、驚きが込められた声で応答する隊員達。だが、その中にドクオの声は無かった。

( ゚∀゚)「おい、ドクオ!聞こえるか!ナイトメアが出た!装備の変更を開始するから、指揮車へ一旦戻れ!」

しかし、通信機からドクオの応答は無い。

( ゚∀゚)「やれやれ…あいつのことだ、武装など変えずとも、魔術でなんとかするだろう」

そう結論付け、ジョルジュは通信機に怒鳴るのを止めた。
曲がり角を曲がると、しぃが待機する指揮車が見えた。
やはりというか、ジョルジュ達が一番のりだった。

(;゚ー゚)「二人とも、早く!」

( ゚∀゚)「よし、直ぐに武装の変更を行うぞ!」

(,,゚Д゚)「はい!」

二人は、指揮車で対魔物用の装備をしぃから受け取ると、軽く動作チェックを行い、再び目抜き通りへと駆け出して行った。



32: ◆/ckL6OYvQw :2007/06/23(土) 01:00:31.62 ID:fp6ZTK6pO
('A`)「……」

ヘッドセットから、ジョルジュ達の声が聞こえたような気がするが、ドクオはそんな事など構っていられない程に頭の中が混乱していた。

セントジョーンズと名乗った男が言った言葉を、思い返す。

(’e’)『人間の下で戦うのは、本来のあなたの姿ではありません』

(’e’)『その女が、あなたの力を完全に取り戻させ、同時にあなたの記憶も埋めてくれるでしょう』

それが、真実なのだろうか。
本当に、彼の言葉を信じていいのか?

('A`)「クー…」

無意識のうちに、彼女の名前が口からこぼれていた。

('A`)「教えてくれ…オレは…」

━━━━━

通りを練り歩いていた邪教徒達は、かつて同士であった者の成れの果てに引き裂かれ、蹂躙され、その生皮を剥がれて地面に転がっていた。
墜落した邪教徒達はかなりの数に上るようで、不浄なるけだものは、目抜き通りのあちこちで虐殺を超えた狩りを繰り広げていた。

ノパ听)「待たせたな、隊長!」

(=゚ω゚)「おれっちもいるぜ!」

ヒートとぃようが、それぞれ両手に対物アサルトライフルを構えてジョルジュ達に合流した。



33: ◆/ckL6OYvQw :2007/06/23(土) 01:01:48.12 ID:fp6ZTK6pO
( ´_ゝ`)(´<_` )「オレ達も、準備万端だ」

背中に背負った樽は大して変わらず、そこから伸びるノズルをガトリング砲に変えて、兄者と弟者も現れた。

( ゚∀゚)「よし、ドクオ以外は揃ったな。いいか、相手は最早敵味方見境なしだ。
奴らは異常なまでに攻撃的で、立体的な動きをする。下手に奴らの中に紛れると、お前らの首でバスケットの試合を始められるぞ。皆、一点に固まって壁を背にして戦え。いいな?」

ジョルジュの言葉に、皆が皆、真剣な表情で武器を構える。

( ゚∀゚)「よし、オープンコンバット!」

その一声で、小隊の面々は銃器のトリガーを一斉に目の前で狩りを楽しむ墜落者達に向けて、引き絞った。
マズルフラッシュが瞬き、余所見をしていたナイトメアが電信柱から弾き落とされる。
初撃は順調に墜落者達を捕捉し、彼らの肉に穴を空けていく。

ナイトメアの一匹が、怒りとも狂喜ともとれる雄叫びを上げ、自分たちに攻撃を加える小隊の面々を発見した。
その雄叫びにつられるように、他のナイトメア達もジョルジュ達の方を振り返った。

( ゚∀゚)「まずい、奴らの攻撃が始まるぞ!各自、回避の準備は怠るな!」



35: ◆/ckL6OYvQw :2007/06/23(土) 01:02:56.26 ID:fp6ZTK6pO
ジョルジュが言うが早いか、街頭看板の上で犠牲者の頭蓋骨をむしゃぶっていたナイトメアが、手にしたご馳走を放り投げ、ヒート目掛けて飛びかかって来た。

ノハ;゚听)「ぬおっ!」

凄まじい跳躍力で一気にヒートの頭上、斜め上まで迫ると、ナイトメアはその鋭利な爪を伸ばし、ヒートの顔面に突き立てようと目一杯に広げた。

ノハ#゚听)「こなくそぉぉぉ!!」

とっさに腰からカスタムデザートイーグルを抜き、コンマ一秒の早撃ちでナイトメアの開いた口腔に撃ち込む。
その一撃にナイトメアは頭を仰け反らせ、ヒートに向けた爪は紙一重で逸れ、後ろのビルの壁面に突き刺さった。

ノハ;゚听)「危ねぇぇぇ…」

ほっと胸をなで下ろしたのも束の間、今度は地を這うように進んで来たナイトメアの爪が、ヒートに迫る。

ノハ;゚听)「!」

ヒートが死を覚悟したその瞬間、セミオートショットガンの発する轟音が、彼女の目前のナイトメアの頭を、粉々に噛み砕いた。

( ゚∀゚)「余所見するな。敵は四方八方からやってくるぞ」

ジョルジュはそうヒートを一喝すると、手近なナイトメアに向けてセミオートショットガンを放つ。



36: ◆/ckL6OYvQw :2007/06/23(土) 01:04:34.52 ID:fp6ZTK6pO
ノハ;゚听)「お、おう…サンキュー」

呆然と自分の命が助かった事に安堵すると、ハッとなりヒートは銃を構え直した。

( ´_ゝ`)「くっ…凄い反動だ!だが、それが心地いい」

兄者が恍惚とした顔でガトリングのレバーを握る。
八つの砲頭から、休みなく吐き出される8ミリ弾は、小隊の面々に飛びかかってくるナイトメア達を悉く蜂の巣に変えていく。

(´<_` )「この快感は…新しい!どうしよう兄者、あたし開発されちゃった…」

弟者のジョークは、この窮地にあって逆に乗って来たようだ。くだらない下ネタを飛ばしながら、銃弾も飛ばす彼らはまさに歴然の強者だった。

(;=゚ω゚)「ぃよう、隊長!ドクオの野郎はまだ来ねぇのか!?」

手榴弾を投げながら、ぃようがぶっきらぼうに叫んだ。

( ゚∀゚)「あいつの分の戦力は期待するな!もう少しすれば、他の小隊も到着する筈だ!それまで気張れ!」

ジョルジュは怒鳴り、弾切れになったセミオートショットガンを投げ捨て、肩から吊した対物アサルトライフルに持ち替える。

(´<_` )「まったく、英雄気取りの独断行動は謹んでいただきたいな」



37: ◆/ckL6OYvQw :2007/06/23(土) 01:05:53.90 ID:fp6ZTK6pO
弟者が、呟くように毒づいた。

( ´_ゝ`)「……」

兄者にはそれが聞こえたのだろうか。
ただ、兄者は黙ってガトリング砲の砲頭を水平に往復させ、並み居るナイトメア達を銃弾の嵐で薙ぎ倒すだけだった。

(,;゚Д゚)「うわぁぁぁぁあ!!」

ギコは、初めて相対する怪物に恐怖の叫びを上げながらも、対物アサルトライフルのトリガーを引く。
乾いた連射音と、反動が腕を伝い肩を刺激する。
ギコが放った銃弾を浴びたナイトメアは、それでも前進を止めない。
殺意を宿した爪を研ぎ澄まし、ギコの首を狙う。

(,;゚Д゚)「オレだってぇぇぇ!!」

雄叫びと言うには、あまりにも不甲斐ない叫びを上げ、ギコは弾装全部の弾をありったけナイトメアの胴体に叩き込んだ。
その全力射撃に、ナイトメアは奇声を上げながら倒れ伏す。

(,;゚Д゚)「はぁ…はぁ…!やった!やったぞ!」

初めての戦果に勢い付いたギコは、空になった弾装を交換すると、目の前に迫るナイトメアに向かってその荒削りな牙を剥き出しにした。
がむしゃらに近い勢いで、ナイトメアの胴体に狙いをつけトリガーを引く。



39: ◆/ckL6OYvQw :2007/06/23(土) 01:07:07.89 ID:fp6ZTK6pO
弾丸が墜落者の肉を削り取り、汚らわしい血を流させる。
腰に下げた手榴弾を投げる。
爆音が響き、大量のナイトメアが吹き飛ぶ様は、ギコに自信と勇気を与えた。

(,;゚Д゚)「オレも、オレでもいける!」

途端、今まで震えていた銃身がピタリと止まった。その銃口は、ナイトメアの頭部を捉える。

(,,゚Д゚)「そこだぁ!」

叫び、トリガーを短く引く。ナイトメアの頭は、十数発の弾丸に食い荒らされ、その形を無くした。

( ´_ゝ`)「いいぞギコ!その調子だ!」

兄者が、賞賛の声を上げる。
それに鼓舞され、次の標的に狙いを定めようとしたギコは、視界の端に今まで姿を眩ましていた人物を見つけた。

(,,゚Д゚)「あれは…ドクオさん…!」

ドクオは、どこか上の空な様子で目抜き通りの端を歩いている。その後ろに、狂気の影が迫った。

(,;゚Д゚)「まずい!」

考えるより先に体が動いていた、とよく言うが、まさに今のギコはその言葉通りだった。
ドクオへ向かって、全力で駆け出す。体の限界を超えて、トッブスピードのその上を出して彼の元へ駆ける。



40: ◆/ckL6OYvQw :2007/06/23(土) 01:08:26.56 ID:fp6ZTK6pO
('A`)「…」

しかし、ドクオはギコにも、背後に迫る墜落者の気配にも気付いた様子は無い。
その目は、焦点が定まっていないかのように見えた。
ギコは対物アサルトライフルを構えたが、ここからではドクオに当ててしまう危険性がある。
歯噛みし、今一度足に力を入れる。

(,;゚Д゚)「くそっ!間に合え!」

ドクオの手前、最後の一歩で地面を力強く蹴ると、ギコはドクオを庇うべく飛び込んだ。

('A`)「……!」

自分に向かって飛び込んでくるギコにやっと気付いたのか、ドクオが意表をつかれたような顔をする。

(,;゚Д゚)「ドクオさぁぁぁん!」

ドクオに飛びつき、そのまま押し倒したギコの背中に、違和感が走る。

(,;゚Д゚)「がっ…!」

声にならない呻きを上げ、背中の違和感がその身を貫かれた痛みだという事に気付いたギコは、血反吐を吐いた。
灼熱したように、背中が熱い。血流が異常で、心臓が不気味なリズムを立てている。

(,;゚Д゚)「っ…あぁっ……がっ…ふっ…」

ドクオに覆い被さりながらも、ギコの口は彼の体内の血液を吐き出す事を止めない。
次から次へと流れ出す生命の奔流は、止まる事を知らないかのように、ギコの口から吐き出される。



41: ◆/ckL6OYvQw :2007/06/23(土) 01:09:38.75 ID:fp6ZTK6pO
ギコの背に、その残忍なる爪を突き立てたナイトメアは、歓喜の咆哮を上げて刺さったままの爪を、ギコの体内で何度も抉るように捻った。

(,;゚Д゚)「…ァガッ!…ぐぎ…」

( ;゚∀゚)「ギコォォォ!!」

ジョルジュが叫び声を上げ、対物アサルトライフルをギコに覆い被さるように重なったナイトメアに向けて、トリガーを引いた。
乾いた連射音が響き、ギコの上のナイトメアが仰け反る。

( #゚∀゚)「おおぉぉぉ!!」

それでもジョルジュは連射を止めずに、弾装全部を憎むべき墜落者の全身に、怒りと共に叩き込んだ。
断末魔の絶叫を上げ、ギコの背中にへばりついていたナイトメアは、後ろに向けてゆっくりと倒れ込んだ。

( ;゚∀゚)「ギコ!」

その姿を確認し、ジョルジュはギコの元へと走り寄った。
ギコに押し倒されたドクオが、のっそりとした動作でギコの下から這い出して来る。

('A`)「…致命傷、だな」

ポツリと呟くドクオの言葉を振り払うように、ジョルジュはギコのギアを脱がせていく。



42: ◆/ckL6OYvQw :2007/06/23(土) 01:10:59.74 ID:fp6ZTK6pO
( ;゚∀゚)「おい、ギコ!聞こえるか!?」

メットを取り、胴体部分の装甲服を排除し、仰向けにするとギコの頬を叩く。

(,,メД゚)「ジョ…ジュ隊…長」

ギコは、喉から込み上げる血反吐にむせながら、途切れ途切れにジョルジュの名を口にした。

( ;゚∀゚)「大丈夫だ、お前は助かる。オレ達が助ける」

ギコの目を見て、ジョルジュはそう言い聞かせると、通信機に向かって口早にまくし立てた。

( ;゚∀゚)「しぃ、聞こえるか?ギコが負傷した!ギコの体は動かせん!医術道具を持って、今すぐこっちに向かってくれ!」

(;゚ー゚)『え!?』

しぃの声は明らかに狼狽していた。

( #゚∀゚)「いいから早く医術道具を持ってこっちに来い!ギコを死なせたいのか!」

ジョルジュの怒声は、通りで戦う小隊員の耳にも届いた。

( ´_ゝ`)(´<_` )ノパ听)(=゚ω゚)「!」

だが、彼らはその声にも冷静さを失わずに、それぞれが出来うる最善の行動として、とにかく目の前のナイトメアを攻撃し続ける。
ここで焦って取り乱したら、負傷者が増える。そう、分かっているからであった。



43: ◆/ckL6OYvQw :2007/06/23(土) 01:12:06.72 ID:fp6ZTK6pO
( ;゚∀゚)「大丈夫だからな。お前は助かる。今、しぃが医術道具を持ってこっちに向かってる。だから安心しろ」

ジョルジュがギコに呼びかけるのを、ドクオはただ呆然と眺めていた。
通りでは相変わらず、ナイトメアと小隊員が死闘を繰り広げている。
血糊と硝煙の臭いが、鼻をつく。

死の影が、迫る。後ろから。

('A`)「……」

無言で、後ろから振り下ろされたナイトメアの爪をかわし、腰に下げたナイフで墜落者の脳天を突き刺す。
ナイトメアは、唸り声も上げずにその生命を終えた。

('A`)「死…」

こんなに簡単に、生命は終わる。
こんなに簡単に、心臓は脈打つのを止める。
それは、この目の前で倒れている男にも言える事では無いのか。
だが自分は?

('A`)「オレは、死なない」

ドクオは、朧気ながら自分が簡単には死なない事を、自覚していた。
銃弾や、鉈で切り裂かれた傷口が塞がりつつあるのが、ドクオにはわかった。
おそらく、ギコが自分を庇わずとも、ナイトメアの爪で自分が死ぬことは無かったであろう。

('A`)「馬鹿な…男だ…」

誰にも聞き取れない程の声で、ドクオは呟いた。



45: ◆/ckL6OYvQw :2007/06/23(土) 01:13:25.10 ID:fp6ZTK6pO
(;゚ー゚)「ギコ君!」

路地裏から、医術道具が入ったショルダーバッグを下げて、しぃが走り出て来た。

( ;゚∀゚)「こっちだ!」

ジョルジュの声に、しぃは息を切らせながら全力でジョルジュ達の元へと駆けて来る。

(;゚ー゚)「ギコ君は!ギコ君は!?」

パニックに陥っているのだろう。
取り乱していて、しぃはただおろおろとするばかりだ。

( #゚∀゚)「落ち着け!今、応急手当てを行うから、そのショルダーバッグを寄越すんだ!」

ジョルジュの言葉に、やっと気付いたのか、しぃはたどたどしい手つきでショルダーバッグを下ろすと、ジョルジュに手渡した。
ジョルジュは、ショルダーバッグを開け、中から医術道具を取り出す。

(;゚ー゚)「ギコ君!ギコ君!」

しぃは、相変わらずギコに問い掛けている。



46: ◆/ckL6OYvQw :2007/06/23(土) 01:14:20.10 ID:fp6ZTK6pO
(,,メД゚)「し…ぃ」

ギコはしぃの言葉に、閉じかけていた目を開けると、震える手で彼の顔を覗き込むしぃの頬に触れた。

(,,メД゚)「ごめ…な……オレ…」

震える唇。

(;゚ー゚)「なんで謝るの!?イヤだよ!そんな…」

滲む瞳。

(,,メД゚)「…しぃに…何も…してや…れなか…」



48: ◆/ckL6OYvQw :2007/06/23(土) 01:15:21.90 ID:fp6ZTK6pO
霞む瞳。

(;゚ー゚)「イヤだよ!そんな、最後みたいな事、言わないでよ!」

嗚咽を堪える悲痛な声。

(,,メД-)「本、当に…ごめ……ん」

(;゚ー゚)「ギコ君!」

無意味な呼びかけ。

(,,メД-)「」


止まった時。途切れた声。力無く垂れる手。閉じられた瞳。

止まる心臓。

(;゚ー゚)「ぃ…ゃ…」

終わった命。

(*;ー;)「いやあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

銃声と絶叫が木霊す目抜き通り。遠くから、他小隊到着の報告が、虚しく響く。

ギコは息絶えた。



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