川*゚ ー゚)ノハ*゚听)lw*´‐ _‐ノv川*゚ 々゚)はよつばのようです
- 42: ノハ*゚听)が親友と出会うようです :2007/06/01(金) 16:41:36.26 ID:W7QQ9lGI0
- ノハ*゚听)「さて!いってきまああああぁぁす!!」
川*゚ー゚)「どこに行くんだ?」
lw*´‐ _‐ノv「灯兎姉さん。ブレイブストーリーの一巻目(昼メロ)を持って行くと良い」
ノハ*゚听)「いらん!……たかおかんちに行くだけだ!!」
川*゚々゚)「あはっ♪でもたかおかさんは風邪でムグムグ」
来羽の口を両手で必死に塞ぐ灯兎。
ノハ*゚听)「くるうはいい子だよな!な〜!?」
口を押さえながら、そう耳元で囁く。
灯兎の気迫に圧されてかコクコクと頷く来羽。
ノハ*゚听)「じゃあ、いってくるぞおおぉ!!!」
脱兎の如く玄関を出て行った灯兎。
川*゚ー゚)「なんだアレは……」
- 43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 16:44:34.44 ID:W7QQ9lGI0
- ノハ*゚听)「よぉーっし!めざすは町はずれのようかん!!」
最近、園児達の間ではある話題で持ちきりだった。
町外れの洋館には幽霊が出る、と。
その話を聞いた灯兎は目を爛々と輝かせ
『いってたしかめて来てやるぞ!』
と、友達達に豪語したのだった。
灯兎は無垢な性格なので肝試し気分等では無く、
本心から興味があるのだろう。
幽霊とはどういったモノなのか?
居るとすれば仲良くなれるのか?
ノハ*゚听)「ここをまがって……と、あれか!!」
そこには如何にもお金持ちが住んでいました、という建物が建っている。
過去形なのは既にボロボロに朽果て、既に人が住んでいる気配がしないからだ。
- 44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 16:46:37.98 ID:W7QQ9lGI0
- ノハ*゚听)「でっかいなあああああぁぁぁ!!」
いざ、入ろうと門を開けようとしたが
川#゚ -゚)『人の家に勝手に入るな』
という母親の怒った顔が脳裏に浮かんだので、
背伸びをしてインターホンのボタンを押してみた。
しかし何の反応も無かった。
ノハ*゚听)「鳴らないんだし、しかたないよね!」
そう自分に言い聞かせ門を開け、玄関のドアノブに手をかける。
少しの力を込めドアノブを回すと―――。
ノハ*゚听)「あ、開いた!」
ノハ*゚听)「おじゃましまああああぁぁぁす!!」
大きな声で灯兎は叫んだ。
しかし返事は返って来ない。
- 46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 16:50:57.49 ID:W7QQ9lGI0
- 洋館の中は埃っぽかったが外観からは想像出来ない程片付いていた。
ノハ*゚听)「だれかいないのかあああぁぁ!!」
一部屋一部屋探索する灯兎。
しかし誰も居なかった。
ノハ*゚听)「むー…うわさはウソだったのか?」
つまんなさそうな表情で顔を上に向ける。
そこには扉の様な物があった。
ノハ*゚听)「……ん?てんじょうにとびら?」
灯兎は地面に落ちていた棒きれを掴み、
天井に向かい棒切れの先で力任せにドンドンと突いた。
すると天井の扉が開き中から階段が落ちて来た。
ノハ;゚听)「おおう!?びっくりしたああぁぁ!!」
- 49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 16:54:18.19 ID:W7QQ9lGI0
- 落ちて来た階段を登る。
すると少し開けた場所に出た。
天井部屋だろうか。
「あれれ〜?私の秘密部屋見付かっちゃったんだ〜?」
「幽霊様の部屋だぞ〜、命が惜しくば出て行け〜」
ノハ;゚听)「!?」
突然声が聞こえ、びっくりしながらも辺りを見回す灯兎。
声の主はベッドに座っていた。
同い年くらいで肌は白く、痩せ気味の女の子。
その女の子がセミロングの髪の毛を僅かに揺らせながら語りかける。
从'ー'从「こんにちは〜、私は渡辺っていうんだ。あなたは?」
ノハ*゚听)「ひーとだ!ひーちゃんと呼んでくれえ!」
从'ー'从「さっき言ったけど、私は幽霊なんだよ〜?
ひーちゃんはあんまり驚かないんだね?」
ノハ*゚听)「ゆうれいさんとなかよしになりに来たからな!あたりまえだ!!」
从'ー'从「仲良しか……ふふっ」
- 50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 16:56:26.45 ID:W7QQ9lGI0
- ひーと「そうだ!あくしゅしよう!!」
从'ー'从「握手?」
ノハ*゚听)「うん!おトモダチになろうきねんにだ!」
从'ー'从「友達……」
ほらほら、と灯兎が右手を差し出す。
渡辺は戸惑っていたがゆっくりと右手を差し出す。
そして二人の手は繋がった。
ノハ*゚听)「ふふふ!よろしくな!わたなべ!」
从'ー'从「……よろしくね、ひーちゃん」
ノハ*゚听)「ゆうれいさんでもさわれるんだな、ならあれが出来る!」
从'ー'从「あれ?」
ノハ*゚听)「トランプだああああぁぁぁぁ!!」
- 52: ぬお!親父に冬ソナ語られて顔文字ミスった :2007/06/01(金) 16:59:03.60 ID:W7QQ9lGI0
- バーン!という効果音が出そうな勢いでポケットからトランプを出す。
ノハ*゚听)「しょうぶだ!わたなべ!ババ抜きで良いな!」
从'ー'从「良いけど負けないよ〜?」
人間代表VS幽霊代表の勝負が始まったは良いものの、幽霊側の全勝で終わる。
二人ババ抜きは勝つか負けるかなのにも関わらず。
ノハ;゚听)「なぜだああああぁぁ!!」
从^ー^从「ひーちゃん、顔に出てるしすぐに分かっちゃうよ〜」
それからは色々な話をした。
この洋館に来た理由から、好きな食べ物に渡るまで。
夕暮れ時になるまでずっとずっと。
ノハ;゚听)「うわ!もうこんな時間!!」
从'ー'从「もう帰らなきゃだね〜」
- 53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 17:01:47.56 ID:W7QQ9lGI0
- ノハ*゚听)「またな!わたなべ!」
从'ー'从「またね……と言いたい所だけど」
从'ー'从「気が変わっちゃった。私は此処から居なくなる事にしたよ〜」
ノハ;゚听)「どうしてだ!また遊びたいぞ!?」
从'ー'从「……聞いて。私は生きている間もずっと此処に居たんだ」
从'ー'从「余命僅かな病気で外にも出られず友達も出来ず、此処に居た」
ノハ;゚听)「それならきょう、あたしがおトモダチに……!」
从'ー'从「今日は嬉しかったよ、楽しかったよ。だからこそ」
从'ー'从「今度は人間として、外の世界でひーちゃんと遊びたいな」
从'ー'从「成仏して、輪廻の輪に戻って、人間に生まれ変わって」
从^ー^从「また一緒に遊ぼうよ〜」
- 55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 17:03:43.01 ID:W7QQ9lGI0
- じょうぶつ?りんね?よくわからないけれど―――
ノハ*;凵G)「いなくなっちゃいやだああああぁぁぁぁ!!!」
从'ー'从「だぁめ、もう決めちゃったから〜」
そう意地悪ぽく言う渡辺の体が薄く透け始めた。
ノハ*;凵G)「こんどはあたしのおねえちゃんやいもうとたち、
ほかのおトモダチもつれて来て」
ノハ*;凵G)「それでそれで…!」
从'ー'从「……」
泣き叫んでいるひーとに向かい右手を差し出した。
その手はもうほとんど透明に近い。
从'ー'从「ほーら、お友達になった記念♪」
ノハ*;凵G)「う…あ…わたな」
灯兎も震えながら右手を差し出した。
二人の手は
もう一度、繋がった。
- 56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 17:05:47.14 ID:W7QQ9lGI0
- 从'ー'从「また会いましょう」
ノハ*;凵G)「う…えぐっ!ぜったいだぞ!ウソはイヤだからな!!」
从^ー^从「当たり前だよ〜。私達友達だもん〜」
从'ー'从「じゃあ、またね」
灯兎に握られていた渡辺の手が消えて行った。
手だけじゃなく体全部消えて行った。
さっきまでは確かに居たのに。
さっきまでは確かに一緒に遊んでいたのに。
ノハ*;凵G)「わたなべえええええええええぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
ノハ*;凵G)「またなあああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!」
声が枯れるまで泣き叫ぶ。
天に願いが通じますように。
また、一緒に遊べますように。
- 60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/01(金) 17:08:35.40 ID:W7QQ9lGI0
- 川*゚ー゚)「ひいとがかえって来るなり寝るとはな。
いつもはずっとわーわーうるさいのに」
ノハ*´兪)「Zzz……」
川*゚々゚)「あははっ♪どこであそんで来たのかなっ」
川*゚ー゚)「たかおかのいえじゃないのか?…ん?これは…絵?」
川*゚々゚)「みたいだねっ」
lw*´‐ _‐ノv「これは中々に新世界なタッチ」
灯兎の寝ている側にある絵には―――。
赤いショートヘアの女の子と、白い肌をしたセミロングの女の子が、
青空の下の公園で二人仲良く手を繋いでいる絵が描かれていた。
二人の少女は満面の笑顔だった。
灯兎編おわり
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