三丁目の('A`)ドクオ達のようです

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/03(日) 22:54:05.14 ID:SfkbrnSxO
……。
…………。

あれ?死んでない。

流石の俺もここまでかと思って、
たっぷり走馬灯を見る準備をしてたんだけどな。

('A`)「…………」

目を覚ましてまず最初に見えたのは、鉄格子だった。その向こう側から、見知らぬ人間がこちらを見つめている。
どうやら俺は今、狭苦しい檻の中らしい。

腹が痒いのだが、首の回りに妙な物が巻かれて舐めることが出来ない。
何だこれ、エリマキトカゲか俺。

('A`)「ちっ、何だよここ」

鉄格子に近づくため重たい腰を上げ……ようとして、失敗した。
右手に力が入らない──いや。

('A`)「……?」

俺の右手は、無くなっていた。



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/06/03(日) 22:55:31.63 ID:SfkbrnSxO
川 ゚ -゚)『すまない。右前足はほとんど壊死していて、切除するしかなかったそうだ』

目の前に居た女が、淡々と告げる。

('A`)「……あ、そ」

片手じゃ餌も満足にとれないが、今更どうでも良かった。
死ぬのが少し早いか、遅いかの違いだけだ。
どうでもいい。思い残すことも無い。俺はもう、いっそこの場で──

川 ゚ -゚)『お前は今日から、うちの猫だ。名前はクロ助。良い名だろう?』

('A`)「……。は?」

助ってなんだよ。


三丁目の('A`)ドクオ達のようです



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