( ^ω^)がマジ切れしたようです

255: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:09:47.28 ID:HiuDdhYs0
ミ,,;Д;彡「ははは……そんなの無理に決まってるだろ。
  なんだよ死の世界ってよ……そんなの不利に決まってるだろ、無茶言うなよ……」

(*ノωノ)「ごめんなさい……本当に、ごめん……なさい」

そう言いながら、私はプレゼントに貰ったハンカチを差し出した。

信じたくない想いがフサ君の表情からひしびしと感じられたが、私は決して引かなかった。
観念しておもむろにハンカチを奪うと、足元に投げつけた。

ミ,,;Д;彡「俺は今あんたが憎いよ!
  どうして俺を死の象徴なんかにしたんだ、どうして俺に心なんて与えたんだ!
  どうしてその気もないのに……俺にあんたをこうも好きにさせたんだよ……」

私は一気に出てきた涙も拭かずに、ただただ自分の身勝手さが憎く、厳烈に胸を焦がしていた。
勝手に設定を作って、私に惚れさせておいて……なんて自分勝手なんだ。
なんて自己満足の、一人っきりのおままごとなんだ、くだらない。

ミ,,;Д;彡「俺はもう辛いよ、分かってたよ、俺じゃぁ無理なんてことは始めっから。
  それでも俺は……風羽が好きなんだ、風羽と同じなんだよ。
  かなわぬ恋だって知っていて追いかけて、ここまで来たんだよ、俺の辛さ分かるだろ?」

顔に両手をあて、さらに出てくる涙を押さえつけながら何度も頷いた。
私も内藤先輩を愛している、でも完全な一方通行で、奪いたいなんて考えないんだ。
私はあなたが好き、ただそれだけで良い、この上ない自己満足なんだ。



257: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:12:09.27 ID:HiuDdhYs0
フサ君の体は、少しずつ消えていた。
透明になっていくわけでもない、ただぼやけて、不思議と視界に映らなくなっているのだ。

ミ,,;Д;彡「絶対に化けて出てやる、何度でも夢で風羽に会いに行って、何度でも告白してやるよ!
  ちゃんと覚えておけよ、もう俺に惚れても手遅れだからな、二度と手の届かない場所に行くんだからな!」

(*ノωノ)「うん、分かった。
  だから、絶対にまた、会いに来てね。
  私待ってるから、ずっと、ずっと……!」

ミ,,;ー;彡「ああ、絶対ったら絶対だ、約束する!」

(*ノωノ)「うん、約束破ったら、針千本だからね?」

ミ,,;ー;彡「じゃあ、またな」

(*ノωノ)「うん、……また」


さようならは言わなかった、次が無いみたいだから。



消えたフサ君のいた場所に、紫地のハンカチが悲しそうに落ちていた。

私には不似合いなそれを手にすると、溢れる涙を我慢し切れなかった。



260: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:13:56.84 ID:HiuDdhYs0


一体どれだけ長い間咽び泣いていただろうか、とうとう目元は枯渇した。
きっと飲んだジュース以上の涙を流したことだろう。

照りつける太陽が大きく斜めに傾く頃に、ようやく私はベンチから重い腰を上げた。
公園のくずかごに空き缶を入れると、モララーさんから受け取った時計へと目をやる。

その秒針の動きは弱々しかった。
時刻は正午を示しているが、そんなわけは無い、昼食をフサ君と一緒にとってからしばらく経ったというのに。

携帯電話で確認すると今の時間は15時、3時間ほど遅れているのはゼンマイ式時計だからか?


違うのだろう。


心臓の音が次第に早くなった。


無意識にも感じ取っていた、この時計が残り時間を記していることが分かったから。


この時計が止まったとき、それが私の制限時間なのだろう。



264: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:16:30.49 ID:HiuDdhYs0
(*ノωノ)「なんで、時計なんだろう……」


時計とは常に動き続ける、そのくせいつ止まるのか分からない。
カウントダウンはできないのだ、一体私がどれだけここに存在でているかを、卑しくカウントアップしているのだ。

もっとも秒針がこの調子では、本日中存在しきれるかどうかすら危ういのだけれど。


(*ノωノ)「急がないと……」


内藤先輩とはいつもと同じ駅で18時に待ち合わせだ。
時間はまだまだあるが、私のリミットがどれだけ残っているのかわからない。

できる限り早くに待ち合わせ場所に着いておきたかった。
頭はモヤモヤとし、先輩とあっても正常に話が出来る自信などとてもない。
そこでいくらでも考えることなど出来る、善は急げと街中を駆け出した。

駅までそこそこ距離はあるが、30分もあれば余裕で到着できるだろう。



そう、何事もなければ。



267: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:17:48.61 ID:HiuDdhYs0

駅へ向いて走っているというのにどうしてだろうか。
行き着いた先は間逆のデパートだった。


(*ノωノ)「……はぁ、はぁ」


そんなに焦っているのか、そんなわけはない、ちゃんと分かっている、この町の構造は頭に入っている。
夢で道が違っていても違和感を覚えないと言われたが、これが気のせいなわけが無い。
違和感は確固としてあるのだから。

(*ノωノ)「急がなきゃ、……!」

自分を鼓舞するも、今にも泣き出してしまいそうだった。
駅へ向かって走り出したが、気付くと駅とは別方向の商店街に足を踏み入れている。
肩で息する私へ向かって、両脇の商店街からはひんやりと冷房が流れ込んできた。

先のデパートに比べればいくらか駅へは近付いただろうか、だからどうだと言うのだ。
既にそういう問題ではない。
まるで私の知っている道や建物がパズルのように入り混じり組まれていた。

街そのものが姿を変えた。



269: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:19:19.61 ID:HiuDdhYs0
(*ノωノ)「なんで……」


時計へ目をやると、相変わらず力無くゆっくりと秒針を刻んでいた。

もう時間が無いと言うのに、どうして邪魔をするのだろう、何が私の行く手を阻むのだろう。
内藤先輩に会わなくてはいけないのに。
会って、私が結論を出さないといけないのに。

(*ノωノ)「なのになんで……」

目淵に溜まる涙を頬にまで流して泣き崩れそうになったが、すんでの所で感情の波を食い止めると気丈に構えた。
夢だから、私自身の記憶が捏造されているのだ。
だからこうも目的地に着かないのだ。

何が邪魔をするわけでもない、フサ君のときと同じで、内藤先輩に出会うことを渋る私の深層心理が都合よく想いを操っているのだ。
結論の出ていない私自身が、自らを束縛しているのだ。
街が姿を変えるはずなどない。




もっとも、その想いも来た道を折り返した事で脆くも崩れ去ったが。



272: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:21:00.67 ID:HiuDdhYs0
折り返した先には先刻のデパートではなく、小さな河原が広がっていた。
デパートは遠目に望めた。

(*ノωノ)「どうして、……こんなに、滅茶苦茶なの?」

息も絶え絶えに、とうとう私はその事実を認めた。

内藤先輩へ会おうとする私を、街が全力で阻止している。
目の前の大きな川が、三途のそれにすら見えた。

街行く人々や建物がハリボテにしか見えない、界隈の景色がすべて蜃気楼のように写って。
五里夢中な中で、存在しない物を追いかける徒労感だけが現実味を帯びるばかりだった。
待ち合わせの駅は予てより、すでに先ほどのデパートさえ本当に存在したのかと疑問に思えるほどだ。

走ったこと以上に恐怖で体は震え、息切れを起こし、目の前が黒一色に染まろうとする。
果てしなく広く深い虚無空間へひたすら突き進んでいる錯覚すら覚えた。


(*ノωノ)「……ッ!」


刹那に突き刺すような視線を感じ、臀部から後頭部にかけての背筋を恐怖が這い上がった。
体が一瞬で空っぽになったような冷たさを感じる。

怖くて後ろを振り返ることすら出来ない。
目視せずとも分かる、誰かが獣のような目線で私を凝視している。

目を合わせたなら魂ごと引き抜かれてしまうことだろう、その気配。
霊感などからっきしの私が感じられる、この世のものではないと思われる不気味な気配。



273: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:22:36.00 ID:HiuDdhYs0

すぐにも足を動かし、私は駆け出していた。

徒労や喉の痛みより何より、その異形の者から逃げたい一心だった。

向かう先など考えなかった、考えられる余裕などなかった。
元よりどれだけ考えようと、そこには辿り着けやしないのだどうせ、無駄なことだ。



ふと意識を戻すと、その獲物を見定めるような鋭い視線は増えていた。

2つ、3つ……もしくはそれ以上か。

地獄から這い上がってきたような、生々しく鋭い、そのくせ意思の感じられない視線。


(*ノωノ)(私が……何をしたの!?)


涙がとうとう目の縁からこぼれた。
フサ君を断り、内藤先輩へと辿り着く事無く、こうしてどことも着かぬ場所から死の国へと運ばれてしまうのだろう、きっと。
どうせ死ぬのならばフサ君と行きたかった、そんな考えだけが心を占めた。

フサ君、助けて、と。

都合のいい、我が侭な女だ。
子供のような可愛げも無い、自分本位の、情けない大人の我が侭だ。



276: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:24:11.10 ID:HiuDdhYs0

感じられる視線の数は増える一方で、気付けば数えることすら億劫なほどまで膨れ上がっていた。
10や20でもまだ少ない、幻聴だろう幾つもの規則正しい足音が耳に纏わりついた。

目先の電柱の後ろ、看板の物陰、通行人の一人一人……いずれかがこの足音の主であれば、私はもうとっくに諦めていただろう。


人数を倍増させながら少しずつ距離を詰めてくる、次第に大きくなる足音に怯えながら必死に逃げるばかりだった。
心のどこかで無駄だと悟りながら。


呼吸音はとっくにおかしくなっている。

スピードも全然落ちきっていて、早足と変わらないくらいだ。
それでも卑しく無様に、必死に逃げ続けた。


(*ノωノ)「あっ……!」


つまづいた瞬間世界はスローになり、死んだことを確信した。

ヨロヨロの私はスピードの無いまま、少し足を詰まらせただけでヘタリとその場に座り込んでしまった。


車に引かれた時のように、天を仰いだ。



279: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:25:47.12 ID:HiuDdhYs0

自分勝手で自分本位な人間相応の最期だなんて思いながら、その目へ抗う気力すら失っていた。


これがこの世界においての私自身の設定だったのだろう。
フサ君へ付いて行く事無く、そして内藤先輩に会えずに終わるのだ。


そんな終幕を認めてしまった。

皮肉に笑おうとしたが、顔は笑顔を作ることが出来なかった。

当然だ。
笑顔を作れないのも当然だが、こんな最期を迎えるのも私にとっては当然なのだろう。


笑いたかった、こんな惨めな自分なんて笑い飛ばしてやりたかった。



そして、茫と座りつくす私は、肩を叩かれた。



  「どうしたんだ?」



281: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:27:52.46 ID:HiuDdhYs0
どうしただなんて馴れ馴れしい、私を死の国へと迎えに来ておきながらどの口がそんな事を言えるのか。
悔しかった、こんな己の最期を認めていても、納得なんて出来なかったから。


優しそうな言葉が、恐怖に打ちひしがれているばかりだった私を鼓舞し、一層の悔しさを募らせた。
そんなに私は惨めで、情けない存在なのかと。

いっそ一思いに有無を言わさず連れ去って欲しかった、こんな哀れみや同情なんていらなかった。
そうすれば私だって潔く連れ去られただろうのに。


窮鼠猫を噛むとはよく言ったものだ、私は今までの気弱さを隠しながら、振り返るとその声の主を睨み返した。


(*ノωノ)「……、あ……」

どんな未知の人物が立っているだろうと覚悟していた私は早々に出鼻を挫かれることとなった。


(,,゚Д゚)「風羽って名で良かったよな、もう体は大丈夫か?」

(*ノωノ)「……」

言葉が口から出てこなかった。

視線の犯人は、私がここへ来る発端となった事故のドライバーさんだった。
いや、すでにそんな鋭い視線などどこにも無い、困惑した瞳だけが私を捉えていた。



287: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:32:34.91 ID:HiuDdhYs0
(,,゚Д゚)「なぁ、気分悪いのか? 病院まで送っていこうか?」

(*ノωノ)「……なんで、邪魔……するの?」

(,,゚Д゚)「……ん、チャネリングとかそんな感じの事でもやっていたのか?
  なんていうかそういった非現実的なものはもっと人目を忍んだほうが」

(*ノωノ)「どうして私の邪魔をするの!?
  お願い、私は行かなきゃいけないの!
  駅に行かなきゃいけないのに……見えているのに、どうして……」

(;゚Д゚)「……」

この人を怒鳴りつけても無駄なことくらい私でも分かる、それでも我慢できなかった。
誰かに話を聞いて欲しい、その欲求と同じなのだろう、ずいぶん傍迷惑だが。

(,,゚Д゚)「! そうか、もしかして」

突然何を思い立ったのか、その人は私の手を引っ張って足を進める。
その先には見覚えのある車が止まっていた。
以前私が死の間際に目視し、その後病院まで送ってもらった車だ。

(,,゚Д゚)「タバコ買いに来ただけだったが、まったくどんな偶然だよ。
  ほら、助手席でいいだろ、乗れ」



289: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:33:48.82 ID:HiuDdhYs0
(*ノωノ)「あの、え……」

(,,゚Д゚)「ああ、この前は駆け足だったから自己紹介はまだだったか?
  俺はギコだ、改めてよろしくな。
  アンタは風羽で良かったよな?」

(*ノωノ)「はい……」

ギコさんは話をしながら車のキーを回す。
エンジン音と同時、私も慌ててシートベルトを締めた。

(*ノωノ)「それで、あの、どちらへ?」

(,,゚Д゚)「アンタを送ってやるんだよ、駅ってVIP駅でいいんだろ?」

(*ノωノ)「そうですが、でも、行けない……」

(,,゚Д゚)「街が入り乱れている、違うか?
  気付くとまったく別の場所にいたり、来た道なのに戻れなかったり」

(*ノωノ)「え、そうです、はい!」

(,,゚Д゚)「あるある、気にすんなってのも無理だろうけれど許してやってくれ。
  猫ってのは気紛れなんだ。
  とりあえず軽く車走らせるぜ?」

そんなことを言いながら笑い飛ばすギコさん、とても心強く感じ、心境は幾分和らいだ。
先までたった独りでワケも分からない状況下に置かれていたのだ、今の状況がどれだけ安心か。



291: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:35:21.91 ID:HiuDdhYs0
(*ノωノ)「あの、この現象は一体何なんですか?
  頻繁にあることなんですか?」

(,,゚Д゚)「頻繁にか……分からないな、統計とっているわけでもなし。
  ただ俺も昔経験していてな、その時は二日間も迷い続けた」

(*ノωノ)「二日もですか!?」

ここでギコさんに出会ったことはこの上ない幸運だった。
時計に目をやるとやはり秒針の動きは頼りなく、とてもではないが後二日も動いている気配はなかった。

(*ノωノ)「本当に、ありがとうございます」

(,,゚Д゚)「いいっていいって、これもなんかの縁だ気にすんなよ。
  この前の侘びが出来て俺も嬉しいわ」

(*ノωノ)「私、ギコさんに話し掛けられた時はすごく怖かったんです。
  無数の目線が私を凝視してきて……その主だと思ったから」

(;゚Д゚)「……無数の目?」

(*ノωノ)「はい、だから私ギコさんを見たときすごく嬉しくて。
  死んだって本当に思っていたきゃッ!」

突然車はブレーキし、体がガクッとつんのめった。
エンストか何かかと思ったけれど、ギコさんを見るとそうでもなさそうだ。



293: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:37:10.94 ID:HiuDdhYs0
(*ノωノ)「どうか……されましたか?」

(;゚Д゚)「今、目がなんとかって言ったな」

(*ノωノ)「はい、幾つもの目が私の跡をつけてきて……あ、でも確認したわけじゃないので気のせいかも……ギコさん?」

ハンドルに頭を押さえつけるギコさんへ声をかけると、「参ったな」といいながら顔を向けられた。

(;゚Д゚)「見誤った、そりゃ悪戯好きなシャム猫の仕業じゃないな、帽子屋の仕業だ」

(*ノωノ)「帽子屋……ですか?」

(,,゚Д゚)「そうだ、こりゃ俺が闇雲に行動起こさないほうがいいかもな。
  風羽だったか、アンタ……何に悩んでんだ?」

厄介そうにそんな事を聞いてくる。
『何に悩んでいるのか』、その質問はあまりに数多の要点を突き過ぎていた。
心当たりが無数に思い浮かび、眉間に皺が寄ったのが自分でも分かった。

フサ君、内藤先輩、この世界、現実世界……そして一番は、『これから』。
これから内藤先輩と会うことで、一体私はどうしたいのか。
結論を後へ後へと回しながら、こうやって足掻いているのが現状だ。


きっと内藤先輩は私に現実へ帰るように勧めるだろう、それなのに本当に会いたいのか?
目的地を求めながらも、一番そこへ到着して欲しくないと望んでいるのは私自身なのでは?



294: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:38:49.74 ID:HiuDdhYs0

私の望みは何なのだろうか。


この世界に、この世界で内藤先輩と一緒に居続ける事じゃないのか?


だから私はモララーさんと出会った時に後悔したのじゃないのか?


ギコさんは運転席側の窓を開けると、タバコに火をつけた。

(,,゚Д゚)「待っててやるよ、だから考えろ。
  この街はお前の味方なんだから、焦る必要なんてどこにもないぞ」

そんなことをモララーさんも言っていた。
この『街』は、私の暮らすこの『街』は味方なんだって。
この街に住む人々は……という意味の比喩かと思ったが、今その意味が分かった。

この街そのものが味方と言いたいのだろう、真実か否かは別として。

(*ノωノ)「でも、時間が……」

(,,゚Д゚)「落ち着けよ、そんなに焦ることじゃないさ。
  この世の中で、本当に一分一秒の早さが大切な時なんて考える以上に少ないものさ。
  ただ、一分一秒考えることが大切な時は意外に多くあるもんだぜ?」

(*ノωノ)「……でも」



299: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:40:12.88 ID:HiuDdhYs0
(,,゚Д゚)「もし俺がこの街だったら、アンタを止めると同時にアンタの待ち人も止めてるよ。
  何に追われているのか知る由も無いが、もうちょっと落ち着いてみろって」

のんびりとタバコをふかすギコさんを見て、心を落ち着けようとする。
時計は焦りを生むかと思って見なかった。


私はどうしたいのだろう?

内藤先輩のいない現実、いる夢。

私は、内藤先輩にいて欲しい。

一緒に居たい、ただそれだけでいい。



内藤先輩が好きだから。



それが例え一夜の夢だとしても構わない。



私は、内藤先輩に、居て欲しい。



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