( ^ω^)がマジ切れしたようです

302: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:41:38.49 ID:HiuDdhYs0

だから、内藤先輩に会うのだ。



だから、内藤先輩に会いたいのだ。



このまま夢の世界に居座るか、現実へ帰るか。
私の望みがどちらに帰結するかは、ほんの少し立ち止まって考えれば明白だった。

それぞれがどういった結末を迎えるのか、どういった未来を描くのか。

内藤先輩と一緒にいたい、私のこの想いがどちらに該当するのか。
どういった結果を出せば、その想いを行動として表せられるのか。

それは火を見るより明らに、私の頭に浮かび上がった。

(,,゚Д゚)「……どうだ、さっぱりしたか?」

(*ノωノ)「はい、本当少し考えただけですが、しっかりと自分の考えが分かりました。
  一分一秒考えることが大切な時、ですね」

(,,゚Д゚)「繰り返すな恥ずかしいだろww
  それじゃ、改めて発進するぜ?」



305: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:48:04.58 ID:HiuDdhYs0
ハンドブレーキをおろすと、車は一気に加速した。
慌ててシートベルトをする私を見て、ギコさんは笑った。


窓を流れる街の景色は一定で、特に構造が変わる様子も無い。
私の心が固まったからだろうか?
心が固まった今の私には、内藤先輩の待つ駅へ行く資格がある、そういう意味だろうか?

いくら邪推をしたって結局は結論なんて出ない、『神のみぞ知る』だ。

(,,゚Д゚)「街、変化無いな」

(*ノωノ)「そうですね、ギコさんが私に時間を与えてくれたお陰です」

(,,゚Д゚)「経験者は語るってなwwおう、もう駅についたな」

(*ノωノ)「あ、もうここで大丈夫です、本当にありがとうございます」

駅に隣接するホテル前で降ろしてもらうと、ギコさんが呼び止める。

(,,゚Д゚)「きっと俺とお前がこうして再会できたのも、この街の筋書きだったのかもしれないな。
  まぁなんだ、いい結論を出せたみたいで良かったよ。
  せっかくここまで送ってやったんだ、頑張れよ」

(*ノωノ)「そうですね、始めの事故からすべてがこの街に翻弄されていたのかもしれませんね。
  でも今では感謝しています、こうやってギコさんを含む皆と私とを出会わせてくれたことに。
  また会いましょう、お礼をしたいです」

(,,゚Д゚)「また会えるもんならぜひ、な」



307: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:49:37.89 ID:HiuDdhYs0


ギコさんと別れてからすぐに時計を確認すると、時間は待ち合わせを10分程度過ぎていた。
急いでいつものロータリーへ向かうと、窓から手を振ってくれるパールホワイトの車が目に入った。

遠目にこちらからも手を振ると、カチカチッとライトの光信号で合図してくれる。


(*ノωノ)「内藤先輩!」

( ^ω^)「おっおっ、ちょうど電話しようか悩んでいたところだお」

(*ノωノ)「あ、遅れてすみません……」

( ^ω^)「これぐらいなんてことないお。
  助手席どうぞだお」

(*ノωノ)「はい、それとこんにちは」

( ^ω^)「こんにちはですお」

車内へ入ると、内藤先輩はすぐにも車を発進させた。
ロータリーで車を旋回させると、本道へ出て沢山の車の中へと入り込む。
休日はやはり車が多い、夕方だから余計だろうか。



309: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:51:09.98 ID:HiuDdhYs0
( ^ω^)「どこ行くお?」

(*ノωノ)「内藤先輩こそ、話したいことがあるんじゃありませんでしたっけ?」

( ^ω^)「それは後でいいお、まずどこかでゆっくりとしたいお」

(*ノωノ)「そうですか、それじゃぁ……」

深呼吸をした。

ここで一秒の間を置くことは何の不自然もありはしない。
ここで一秒考えることが重要なんだ。

本当にいいのかと自問する事こそが大切なんだ。



震える唇で、私は確かにこう口にした。


(*ノωノ)「おもちゃ屋さんへ、行きたいです」


運転席の内藤先輩のほうをしっかりと見向き、言い切った。



312: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:52:36.19 ID:HiuDdhYs0
内藤先輩はまったく表情を変えなかった。
私の声が震えていて上手く聞き取れなかったのか、間接的で通じなかったのかと考えたがそうではなかった。


信号で車を止めると同時、内藤先輩の目はようやく私へ向いた。

(  ω )「いつから、知っていたんだお」

静かな声がすごく怖かった。
私の知っている内藤先輩には無い、黒く深い声。
いつもの笑顔などそこにはない、初めて見る先輩の無表情。

平謝りしそうな感情を抑えることに精一杯だった、目線を内藤先輩から離せなかった。

(  ω )「ツンと喧嘩までしたのに……僕から言いたかったのに、残念だお」

そう言って内藤先輩は目線を前方へ戻す。
まだ信号は赤だ、それでももう私の方は向いてくれなかった。

( ^ω^)「……ゴメンだお、ちょっと昔思い出してしまったお。
  僕一人だけ除け者にされたみたいで、正直ちょっと悔しかったお」

正面を見ながらそう言って笑う内藤先輩は、もう私の知っている先輩だった。
一瞬見せた、陰湿で禍々しい先輩は、もう霧散していた。


信号が青になると、車は焦る事無くゆっくりと発進した。



313: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:54:09.95 ID:HiuDdhYs0
(*ノωノ)「……ごめ……さぃ」

なんと酷い事をしてしまったのだろうか、嫌いにならないで欲しい、悲しみ。
先ほどの陰険な先輩を、私には永遠に知ることは出来ないのだろうという、悲しみ。

私はずっと、内藤先輩を勘違いしていたのかもしれない。

先輩は温厚で、思い遣りがあって、自分よりも周りを常に優先して考えていて。

     違う。

優しい周りに囲まれて、他人を疑うことを知らないような暖かい環境で育ってきて。

     違った。


内藤先輩を見る度、嫉妬や邪心を抱いている自分に嫌気がさしていた。
こんな私じゃ内藤先輩なんかと釣り合わないなんて思いながら、ずっと美化してきたのかもしれない。

違うんだ、私がツンさんの代わりになれないのは、何も知らなかったからだ。
私は自分のことだけで、結局は内藤先輩の何を汲み取ることも出来ていなかったんだ。

私は内藤先輩から安心を貰うばかりで、何一つとして与えず、そのくせ与えているつもりになっていたんだ。



315: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:55:43.80 ID:HiuDdhYs0
「内藤先輩は優しいからこれくらいは大丈夫だろう」とか、「本当に嫌ならちゃんと断ってくれるだろう」とか。


なんだ。

先輩にとって私は、感情を出すことも出来ない程度の仲だったのだ。

普段も、仕事も、全てにおいて気を遣う存在でしかなかったのだ。


そんなこと考えるまでも無い、私たちの関係から誰でも気付くだろう事なのに。
……本当、私はどれだけ自惚れていたんだろう。


(*ノωノ)「でも、それでも……先輩にとってはただのお荷物かもしれません、それでも……
  やっぱり私は内藤先輩が好きです」

車を発進させてから一向に先輩は私のほうを振り向いてなんてくれない。
力強く口を閉じ、頷くように僅かに首が上下するだけだ。

(*ノωノ)「フサ君の事をすぐに知らせるべきだったのに、黙っていてごめんなさい。
  そして今まで迷惑しかかけなくて、与えてもらうだけで……ごめんなさい。
  今更そんな事に気付くなんて鈍感で……ごめんなさぃ」

反応をしてくれない、どうして否定すらしてくれないのだろう。
話しかけて欲しい、内藤先輩から、安らぎを与えれたい、ただそれだけ。



317: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:57:51.89 ID:HiuDdhYs0

(*ノωノ)「こんな馬鹿な私ですけれど、まだ安心を与えてくれますか?
  迷惑ばかりかけますけど、笑って許してくれますか?
  今まで以上に私のことを、好きになってくれますか? 何でも言い合えるまでに」

再び信号で止まると、内藤先輩はようやく顔を動かしてくれたけれど、何も言ってくれなかった。
悲しそうな目を向けるだけで、酷く哀れな私をただ見ているだけで。


(*ノωノ)「それが……答えですか?」

( ^ω^)「……」

(*ノωノ)「内藤先輩の……バカ。
  大バカ、イジワルで、ケチで、ズルくて……バカ。
  気遣いがあって、優しくて、いつも笑ってくれて……まだ私好きですから!」

( ^ω^)「風羽さん」

(*ノωノ)「何しんみりとしているんですか先輩、笑ってくださいよ!
  私の知っている、私の好きな先輩はいっつも笑顔ですよ?」

こっちを向く先輩の顔に両手を当て、口の端を無理やり引っ張る。
辛そうな顔とその口のギャップが面白かった。

つい笑ってしまった私を見て、先輩も笑ってくれた。
頬を涙が伝ったが、そんなに簡単に出てくるものを今更拭うことはしなかった。



318: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 00:59:53.19 ID:HiuDdhYs0
(;^ω^)「運転中危ないお! 信号青、青!」

(*ノωノ)「うん、それでこそいつもの先輩ですよッ」

照れて「参ったお」なんて言いながら、先輩は頭を掻いた。

既に私は何が言いたいのか、何を言っているのかが分からなかった。
きっと内藤先輩も理解できていなかっただろう。

でも、『今』は仕方ないのだろうな。
普通に会話しろというほうが無茶にさえ感じる。


(*ノωノ)「……こうして先輩とまた話できるなんて、思ってもいませんでした。
  私、幸せ者なのかもしれません」

( ^ω^)「風羽さん、僕も嬉しいお」

そう言って、運転しながら優しい横顔を見せてくれる。
先輩はやっぱり笑顔が素敵だ。

( ^ω^)「それじゃあ、そろそろちゃんと話するお。
  この前のバーでもいいかお?」

(*ノωノ)「はい」

車を転回させる内藤先輩。
ここからだと到着までは、おおよそ10分くらいだろうか。



320: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 01:01:45.65 ID:HiuDdhYs0
(*ノωノ)「それじゃあ先輩、話……始めましょうか」

( ^ω^)「? バーに着いてからでいいお」

(*ノωノ)「私、バーの主人と約束しちゃいましたので。
  次出会う時は、結論を出した時だって」

(;^ω^)「こんなに攻撃的な風羽さんは初めてだお」

なんて言いながら先輩ははにかんだ。

( ^ω^)「風羽さんは、結果はもう出しているのかお?」

(*ノωノ)「はい」

( ^ω^)「……そうかお」

結論なら出した。
絶対に曲げたりしない、先輩に歯向かおうとも、私の結論は決まっている。

(*ノωノ)「先輩、やっぱり私は先輩が好きです。
  フサ君よりも、誰よりも」

( ^ω^)「……」

(*ノωノ)「例え先輩が私のために自分の過去を隠し続けて嫌わせようとしても無駄です。
  どれだけ疎外感を感じようと、ツンさんの代わりは私には無理だと何度挫折しようと……
  先輩のいない世界なんて、ご勘弁こうむりたいです」



324: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 01:03:53.92 ID:HiuDdhYs0
( ^ω^)「……風羽さん、勘違いしているお。
  僕は風羽さんが思うような善人でもないし、嫌わせようなんてしていないお」

(*ノωノ)「だったら聞かせてください、先輩は私にどうして欲しいですか?
  これからどういった行動をして欲しいですか?」

( ^ω^)「僕は風羽さんには一緒にここにいて欲しいと思うお、これは本当に思うけど、でも――」

(*ノωノ)「言い訳はいりません!
  私を馬鹿にするのもいい加減にしてくださいッ!」

( ^ω^)「……」

一喝すると、内藤先輩は黙り込んだ。
でも悔し過ぎた、上辺の言葉で取り繕うとする様が見て取れたからこそ。

だからいけないんだ、だから私はこんなにも好きになってしまったんだ。
逃げようとするからこそ、掴もうとする瞬間にするりと手の隙間から落ちていくからこそ。
優しくされるからこそ、私はこんなにも惹かれ続けたのだ。

(*ノωノ)「内藤先輩はどうして人に厳しく出来ないんですか!?
  もっと私を割り切って欲しかった、無理だって分かっているけど優しくされたら期待しちゃうよ……
  先輩の優しさは、私にとってはすごく辛かったんだから……」

(;^ω^)「……」



327: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 01:05:27.72 ID:HiuDdhYs0
先輩が顔を歪めた。
本当に辛そうで、でも絶対謝るもんか。
私の出した結論は絶対に曲げない。

(;^ω^)「……昔の、苛められた時を思い出すお。
  それと、ツンにも似たことを言われたことを思い出したお。
  優しさで人を傷つけている……僕には難しいお」

腸がキリキリと痛むのだろう、片手をお腹に当て、気持ち悪そうにしている。

(*ノωノ)「私は、譲りませんから」

( ^ω^)「分かってるお、ゴメンだお」

信号でまた止まると、内藤先輩はハンドルにもたれ掛かった。
いつも笑顔で強がって見せる先輩の、これまた初めて見せる姿だった。

( ^ω^)「質問の答え、僕は風羽さんに戻って欲しいお。
  本当に、心から願うお、ここに残るなんて馬鹿なこと望まないで欲しいと。
  風羽さんが、好きだから」


ミ,,゚Д゚彡『俺さ、思うんだ。
  本当に風羽のことが好きなのなら、きっと俺についてくるなって言うべきなんだって』


ああ、やっぱりそうなんだ。
やっぱり優しいんだ、私の好きな内藤先輩こそが本当の内藤先輩なんだ。
他の人のことしか考えられない、本当に自分勝手で自己満足ばかりの。



328: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 01:07:00.79 ID:HiuDdhYs0
(*ノωノ)「私の気持ちなんて考えてくれないんですね」

自分勝手って……自己満足って何なのだろう?
私の自己満足と先輩の自己満足、その違いは何なんだろう?

どうしてこんなにも、意味が違うのだろうか?

( ^ω^)「……ゴメンだお」

(*ノωノ)「ううん、良かったです、先輩と意見が同じで」

恐る恐る顔を向ける先輩へ、私は笑顔を返した。
今自分の出来る最高の笑顔を。

( ^ω^)「風羽さん、同じって……」

(*ノωノ)「私は帰ります、現実に。
  最後に内藤先輩と面向かって話が出来て良かったです」

最後という言葉を放った途端、一気に表情が崩れた。
駄目だ、意識しないようにしていたけど言葉に出すと駄目だ。
『最後に』って……。

(*ノωノ)「私、駅に到着するまでに不思議な現象に遭遇したんですよ。
  街が入り組んで、どれだけ頑張っても待ち合わせ場所に到着しないんです。
  あ、待ち合わせ遅れた言い訳なんかじゃないですよ?」

笑って言うも、内藤先輩は少しの笑みのまま真面目な顔だった。



330: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 01:08:32.15 ID:HiuDdhYs0
(*ノωノ)「そこで私、ある人に出会って、よく考えろって言われたんです。
  街が入り組まれていて、どうして焦ったのかって。
  それはここに居留まるつもりがないから、帰ろうという思いがあったからじゃないかって」

私はひたすらに口を動かして、悲しみを胸の奥底へしまいこんだ。


そう、ここに私が居てしまっては、現実で内藤先輩とツンさんは安楽という道を歩むことになるのだろう。
現実で安楽に至れば、二人はこの世界にもいられないのだろう。

そうなっては……私は先輩もフサ君も居ないこの世界に何を見出そうというのか。

私はやはり帰らなくてはいけないのだ。
先輩たちを、守るために。


全ての想いを口にしてしまうと、また先輩が心配するだろうから、あえて詳細には口を噤んだ。
もしかすると薄々感ずいているかもしれない、私は先輩たちのために戻るんだって事を。
それでも、先輩だって私が戻る事を望んでいる、結果はなんら変わりはしない。


戻った先が現実であるか夢であるか、モララーさんと話したけれどその確証はどこにも無い。
それでも私は、内藤先輩がいるならそれだけでいい。
会話など無くとも、二度と会えないくらいなら、一抹の希望に照らされて暗闇を駆けてやる。

一緒に居れば、それだけで幸せだと胸を張って言い切ってやる。

きっと、内藤先輩のツンさんに対する想いも相似していたんだろうな、今の私と。
敵わない訳だ。



333: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 01:10:13.56 ID:HiuDdhYs0
( ^ω^)「そうかお……サヨナラ、だお……」


止めて、違う、サヨナラなんかじゃない。
だって、だって私は――

(*ノωノ)「止めて下さいよ先輩、私はサヨナラする気なんてありませんから」

先輩に会いに行くんだから。
先輩を守りに行くんだから。

私はそう言ってどれだけ最高の笑顔を浮かべただろうか。



どうして先輩は悲しそうに私を見るの。
どうして同情のような笑顔なの。

( ^ω^)「風羽さん、ありがとう、すごく嬉しいお。
  でも、それで風羽さんは幸せなのかお?
  もういいんだお、もう……」

(*ノωノ)「何がですか?」

( ^ω^)「もう、僕なんかに縛られなくてもいいお。
  僕は植物なんだお、もうお世話しなくてもいいんだお」

(*ノωノ)「……。……何言っているんですか先輩?」



336: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 01:12:41.38 ID:HiuDdhYs0
お世話って、そんなつもりは毛頭無い、一度たりともそんな風に考えたことなんてない。
私が好きでやっているだけだ、勝手にやっているだけなのに。


( ^ω^)「あの日、風羽さんはツンの事を花って比喩したお。
  家で花を育てているのと似ているって」


あの夜、私は先輩へツンさんの事を聞いた。
そして確かに私はそう言った。


(*ノωノ)「……先輩? 何が言いたいのかはっきりしてください」

( ^ω^)「もう僕のことはいいお」

(*ノωノ)「勝手に私の考えを強制しないで下さい」

( ^ω^)「死人に口無しかお?」

(*ノωノ)「そうじゃありません、ただ私の考えを勝手に定める権利は先輩にだってありません。
  先輩だってそうだったじゃないですか、ずっとツンさんのことを想って……
  なのに今更調子良すぎますよ、私と先輩は一緒じゃないですか!?」

人の言葉に耳を貸さず、ずっと一途にツンさんを想い続けた先輩。
自分の結論を信じ、先輩を想い続けると決めた私。
何が違うものか、胸を張って言える、同じだけ強い思いが私にはあるんだって。



337: ◆7at37OTfY6 :2007/10/13(土) 01:14:42.23 ID:HiuDdhYs0
(*ノωノ)「都合良過ぎじゃないですか?
  同じ想いを経験したからこその一言だなんて言い切るつもりですか!?
  同じ想いをしていた内藤先輩だからこそ、私は先輩から何か言われる筋合いはありません!」

(#^ω^)「一緒にするなお!」

(*ノωノ)「……ッ!」

(#^ω^)「僕とツンは互いに分かり合えて、そして本当に心を通じ合えたんだお。
  僕と風羽さんとのように何も知らない者同士じゃないお!
  こんな浅はかな関係だなんて揶揄されたくないお!」

どうしてそんな事を言うの?
何も話してくれないのは先輩の方なのに、何も聞いてくれないのは先輩の方なのに。

私の独りよがりなの?
違うよね、何で先輩怒るのか全然分からない。

(*ノωノ)「先輩……それって本心じゃないですよね?
  私の決心のために、嫌われようと思って……ですよね?」

(#^ω^)「訂正して欲しいお」

(*ノωノ)「どうして、だってそうじゃないですか。
  私すごく思いましたもん、絶対に先輩と同じ状況なんだろうって。
  だから安心したのに、分かって欲しかったのに……どうしてですか?」

( ^ω^)「……」



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