( ^ω^)がマジ切れしたようです

83: ◆sHNGWXTAUA :2007/10/09(火) 18:49:32.84 ID:2T0qNjz00





【再びここから从'ー'从視点】





85: ◆sHNGWXTAUA :2007/10/09(火) 18:50:12.12 ID:2T0qNjz00
从'ー'从「ここは……どこでしょうか」

ブーンくんがボタンを押した直後、一瞬にして視界が真っ白になった。
そして、気付いたときにはこのちっぽけな部屋にいたのだ。
部屋の中には、綺麗に整理された家具のみ。

扉一つない、完全な個室だった。

(´・ω・`) 「虹の城、僕の住む世界です」

隣に立つショボンくんが言う。
そうだ。この世界の主役、ショボンくんがいるんだ。
何も不安はないだろう。

( ^ω^)「とりあえず、クー達を待つかお?」

(´・ω・`) 「そうですね……」

あのロボに乗って、クーちゃん達がやって来るだろう。
まずは合流すべきと考えて、私達はここに居座ることにした。

从'ー'从「というより……ドアないんですけど、どうやって移動するんですか?」

(´・ω・`) 「あるべき所に、ドアは発生します」

意味が分からないことを口走るショボンくん。
正直、この旅の5人組には、まともな人が少ない気がする。



86: ◆sHNGWXTAUA :2007/10/09(火) 18:51:35.04 ID:2T0qNjz00
从'ー'从「クーちゃんこないねー」

かれこれ10分以上は待った。
だがしかし、何一つとして状況は変わっていない。

( ^ω^)「きっとドクオ君とイチャイチャしてるんだおwwwww」

从'ー'从「そうかも〜。何か、クーちゃんの彼氏ってドクオ君に似てるらしいし」

(´・ω・`) 「とにもかくにも、早く到着してもらいたいですね」

(´<_` )「そうだな。暇だよな」

( ^ω^)「本当に暇だお〜。そうだ!みんなで指スマでもするお!」

从'ー'从「いいね!それじゃいくよ〜。ユビスマ2!」

(´<_` )「うぉ!いきなりビンゴかよ!」

(´・ω・`) 「それじゃ次は僕が。ユビスマ4!」

(*^ω^)「ぶひひww 僕の指のおかげで阻止できたお!」



88: ◆sHNGWXTAUA :2007/10/09(火) 18:52:50.10 ID:2T0qNjz00

(´<_`;)「いや、気付けよ。俺の存在にさ」

从'ー'从「あ、順番飛ばしてた?ごめん〜」

(´・ω・`) 「ほらほら弟者、君の番だよ」

(´<_` )「あ、はい……。ユビスマ3!」

( ^ω^)「お!ビンゴだお!」

(´<_`*)「わーい!」






(´<_`#)「ってなめとんのかコラァ!」






(´・ω・`) 「なにそのノリツッコミみたいなの」

从'ー'从「しらけたー」

( ^ω^)「まじ空気嫁お」



90: ◆sHNGWXTAUA :2007/10/09(火) 18:54:51.22 ID:2T0qNjz00

(´・ω・`) 「……と。よく見たら弟者じゃないか」

(´<_` )「誰だお前?俺は知らないぞ」

どうやら意見の食い違いが起きているらしい。
ショボンくんは知っているようだが、向こうは知らないそうだ。

(;´・ω・`) 「え、僕のこと知らない?ひょっとして今から戦闘開始とかいう流れ?」

(´<_` )「その通り」

二人の会話が終わった瞬間だった。
弟者が一瞬にしてブーンさんの前に移動し、激しい蹴りを振るう。

( ゚ω゚)「ギアスッ!」

腹に食い込まれた蹴りに耐え切れずうずくまるブーンくん。
私の額にも、汗が流れるのが分かった。

(´<_` )「いきなり侵入者がたくさん来てコッチだって忙しいんだよ」

その言葉が聞こえたのは、私の背後からだった。
そう、いつの間にか、背後に回られていたのだ。

(´<_` )「ほい、二人目ばいばいっと」

彼の拳が、私に迫る。



92: ◆sHNGWXTAUA :2007/10/09(火) 18:56:51.56 ID:2T0qNjz00

(´・ω・`) 「渡辺さんには手を出させないよ」

その拳を、ショボンくんが横から受け止めた。
そして繰り出される蹴り。

(´<_` )「速いな……」

(´・ω・`) 「君の動きは大分把握しているものでね」

距離をとり睨みあう二人。
私は恐怖のあまりに腰が抜け、その場に座り込んでしまった。

(炎^ω^)「大丈夫かお、渡辺さん」

その私を抱きかかえるブーンくん。
しかし、よく見ると先ほどまでは被っていなかったサンバイザーを身に着けている。

从'ー'从「ブーンさん……そのサンバイザー……」

(炎^ω^)「アニメ店長の証……俺に眠る熱血をよみがえらせりゅ……せるものだお」

噛んだブーンくんは、私を部屋の隅に座らせた。
そして、睨みあう二人の下へ走り出す。



94: ◆sHNGWXTAUA :2007/10/09(火) 18:58:53.25 ID:2T0qNjz00

(炎^ω^)「待たせたお、ショボン」

(´・ω・`) 「……それが噂のサンバイザーだね。少しは頼もしくなったじゃないか」

ショボンくんの隣に立つブーンくん。
そして、その正面に立つ弟者。

(´<_` )「何人でかかってこようと……同じだ!!」

地を蹴り、ショボンくんの前に跳躍する。
鋭い拳を振るうが、それをショボンくんは上手くかわした。
だが、問題はその後だった。

無理な体勢で攻撃を避けたショボンくんが、足元を崩してしまったのだ。
ここぞとばかりに、弟者の蹴りが飛ぶ。

(炎^ω^)「おっ!」

蹴りを放とうとした弟者の背中を、ブーンくんが蹴りを入れる。
小さな呻き声を上げて、弟者が倒れこんだ。

(炎^ω^)「お前の相手は、ショボンだけじゃないんだお!」



97: ◆sHNGWXTAUA :2007/10/09(火) 19:00:49.38 ID:2T0qNjz00

倒れこんだ弟者の上に、ブーンくんが乗りかかった。

(´<_`;)「重たい重たい!お前何`gだよ!どけよピザ!!」

(炎^ω^)「残念ながら市販の体重計じゃ量れない重さだお!」

乗りかかった状態のまま、ブーンくんが拳を繰り出す。
ようやく起き上がったショボンくんも、攻撃に参加していた。


ある程度の時間がたった頃だった。
ついに、弟者の声が消えた。

(炎^ω^)「これで……当分は起きないはずだお」

从'ー'从「こんなにボコボコにしちゃって、良かったんですか〜?」

(´・ω・`) 「……まぁ、後のことはギアス作者に任せればいいし」



私達が、勝利を確信していた時だった。



98: ◆sHNGWXTAUA :2007/10/09(火) 19:02:10.05 ID:2T0qNjz00

      ∧_∧ 
 ミタクネェ(´<_` )<残念ながら、俺は死ねない体なんだ
     /⌒非   ヽ
胸毛→// 非  ノヽ    _ー ̄_ ̄)',  ・ ∴.'  , ..  ∴.'.'  , .
    ( /ヽ非  | ) --_- ― = ̄  ̄`:, .∴ '      (((炎゚ω゚) .∴ '
    \ /  _, -'' ̄  = __――=', ・,' .r⌒>  _/ / ・,' , ・,‘
      (   _~"" --  _-―  ̄=_  )":" .' | y'⌒   ⌒i .' .   ’
      |   /,,, _―  ̄_=_  ` )),∴. ).  |  /  ノ | ∴.'∴.'
      |  / /   ―= _ ) ̄=_)   _), ー'  /´ヾ_ノ
      (  ) )      _ _ )=  _) ,./ ,  ノ  '
      | | /          = _)  / / /   , ・,‘
      | | |.               / / ,'  , ・,‘
     / |\ \            /  /|  |
     ∠/   ̄            !、_/ /   )
                           |_/



100: ◆sHNGWXTAUA :2007/10/09(火) 19:04:21.70 ID:2T0qNjz00

弟者が立ち上がり、ブーンくんを吹っ飛ばした。
壁に叩きつけられ、それ以降動かなくなるブーンくん。

(;´・ω・`) 「!」

そして、次の標的となったのはショボンくんだ。
放たれる拳を上手くかわし、体制を整える。

(#´・ω・`)「はぁっ!」

そして、隙をついての蹴り。
弟者は避けることが出来ず、綺麗にお腹に食い込まれた。

从'ー'从「やtt……え!?」

(´<_` )「……」

弟者は平然とした顔でその場を動かなかった。
まるで、何一つのダメージも受けていない様子だ。

(´<_` )「言っただろう。俺は死ねない体。どれだけ攻撃しても無駄さ」



102: ◆sHNGWXTAUA :2007/10/09(火) 19:06:18.09 ID:2T0qNjz00

それから、数分が経っていた。
ショボンくんが一方的に攻撃をしているが、全くダメージを受けていない弟者。

(;´・ω・`) 「く……」

(´<_` )「飽きたな。そろそろ終わりにするか」

ジリジリと弟者がショボンくんに迫ってくる。
無くなる逃げ道。焦るショボンくん。

从;'ー'从(ど、どうにかしなくちゃ……)

だが、私に出来ることなどあるのだろうか。
こんなひ弱な女が、あの現実を超えた戦いに参加できるのだろうか。

从;'ー'从(む、無理だよぉ……)

弟者の拳が、一発ショボンくんに入る。
小さく声をあげながらも、ショボンくんはまだ意識を保っていた。

从;'ー'从(私にできること、私にできること……!)

必死に思考をめぐらせる。
その瞬間だった。

胸毛ボーボーの人形が、視界に入ったのは。



104: ◆sHNGWXTAUA :2007/10/09(火) 19:07:28.72 ID:2T0qNjz00

从'ー'从「この胸毛気持ち悪いなー」


从'ー'从「なんとなく髪の毛に絡ませてみたりw」


从'ー'从「わっ、絡まって抜けた!」




(´<_` )「ふふふ……死ねぇ!」

(´・ω・`) 「うわー!たすけちくりー!」

(´<_......「くらえー……あれ?」


...........

(´うω`) 「うわーーー!!」


(´・ω・`) 「……き、消えた!は、はは!僕を恐れて逃げたのでしょう。まぁ、余裕な結果でした」



107: ◆sHNGWXTAUA :2007/10/09(火) 19:09:33.65 ID:2T0qNjz00

何が起こったのかはわからないが、弟者の姿は消えた。
ほっと、大きく溜息を吐く。

(´・ω・`) 「さて、ブーン君を起こしましょう」

ブーンくんに優しく声を掛けるショボンくん。
さっき助けられた恩だろうか。今までのような冷たい感じはない。

(炎^ω^)「お……」

(´・ω・`) 「大丈夫ですか?」

(炎^ω^)「お。さっきの変な奴はどこだお?」

(´・ω・`) 「先ほど、僕が倒し葬りました。ご安心を」

(炎^ω^)「凄いお……!」

二人の間に、強い絆が生まれた。
それを見た私は、巣立ちをする小鳥を見守る親鳥のように、ささやかな涙を流した。



109: ◆sHNGWXTAUA :2007/10/09(火) 19:11:50.88 ID:2T0qNjz00
(´・ω・`) 「……扉が出現しましたね」

从'ー'从「え!?」

さっきまで壁だったところに、扉が出来ている。
部屋の雰囲気に合わない、豪華な扉だ。

(´・ω・`) 「……先ほどの弟者から分かったことがいくつかあります」

从'ー'从「ふぇ?」

(´・ω・`) 「まずは、『クー達は既に到着しているということ』
       弟者が、「今日は侵入者が多い」と言っていたので、
       恐らく別の場所に、クーさんが到着したのでしょう」

なるほど、と納得する。
流石ショボンくんだ。頭の回転が速い。

(´・ω・`) 「そして、僕達とクーさん達が、早く合流しなければいけないこと。
       ここにとどまっていても、使用人……もとい敵が現われます。
       一刻も早く合流して、ホテルに戻りましょう」

これにも頷いた。
そして、現われた扉を睨みつける。

(´・ω・`) 「……では、いきましょう」

(炎^ω^)「はい(だお)」从'ー'从

ショボンくんが、扉を開いた。



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