( ^ω^)がマジ切れしたようです

197:バトロワ ◆I40z/j1jTU :2007/10/03(水) 22:44:49.94 ID:VdBnnhIF0
――エピローグ:童話世界編


あれから、数日が経った。

こうしてのどかな光景を見ていると、あの出来事は本当にあったのかと今でも不思議に思う。
だが、紛れもなく確かに存在したものだった。理由は簡単だ。


^^ふん


彼らの想いが俺の心に通じている。ただ、それだけのこと。
なにも難しいことではない。互いを、互いに信じているからこそ生まれる絆。
決して、それは絶えることなくいつまでも俺に届いているのだ。


J( 'ー`)しどこにいくんだい

^^散歩に行くんだババア


外に出る。

うん、今日も平和だ。すこし背伸びしたあと、俺は足を進める。
風に吹かれ揺れる草花が、俺を歓迎しているように思えた。



201:バトロワ ◆I40z/j1jTU :2007/10/03(水) 22:46:42.13 ID:VdBnnhIF0

俺が本の世界を巡っているあいだに、この世界でもひと騒動起きていたらしい。
なんでも、なんにでも具現化する絵の具を使って暴れていた見知らぬ男がいたとのこと。

まったく、迷惑な話だ。
俺がその場に居合わせていたら速攻でこの妖刀キビダンゴで斬って………。


^^俺は変わったのだ


そうだ。俺は変わったのだ。

この世界に帰ってきて、俺はまだ人を斬っていない。
いや、それどころかキビダンゴを常に帯刀することを止めていた。

ただ、それだけのことだと思うかもしれないが、俺にとってはかなりの決断であった。
俺を知っている人間は、目をまん丸にしていたくらいである。

ババアだけはにこやかに笑っていたが。



203:バトロワ ◆I40z/j1jTU :2007/10/03(水) 22:48:40.22 ID:VdBnnhIF0

^^よしよし
ちゃんと育っているな


小さく、可愛らしく土から出てきた芽。いつ頃咲くのか、花に詳しくない俺にはわからない。

きっと、来たるべき時が来たら咲くのだろう。その日が来るまで、俺は水をあげ続けるつもりだ。
淡い紫色の花びらを見るまで、ずっと。


^^シオン
またあとで水をやりにくるからな


シオンが、嬉しそうに頷いた気がした。


来た道を戻り、適当に食材を揃え家に戻る。
今日は、俺がババアに飯をつくってやると約束したからだ。

クーが教えてくれた、カルボナーラを。



206:バトロワ ◆I40z/j1jTU :2007/10/03(水) 22:50:44.84 ID:VdBnnhIF0

^^YO!YO!youディスッちゃいなよメーン!


気分よく歌いながら家に帰る途中、道端に人がいた。

うろたえるその姿は、きっと困っているのだろう。
俺は、その人物に手を差し伸ばすことにした。


「ここはどこだ……お?」

^^何者だお前


俺が彼の道標になれるかはまだわからない。
だけど、彼はその手を優しく握ってくれた。


シオンが、彼らを祝福するために少しだけ咲き誇った。



――終――



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