('A`)ドクオは淫靡に溺れてしまったようです

3: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:02:57.02 ID:lYP/PE5p0

これは、くだらない話だ。
聞いたら、作り話だと笑うだろう。
下手すれば、俺の妄想で片付けられるかもしれない。

……信じて貰えないかもしれないが、紛れも無くこの出来事は事実だ。

世の中には変わった人間がいるものだ。
赤の他人にあのようなことなど、そうそう言える筈も無い。
余程の馬鹿か、頭のネジが外れているのだろう。
まあ、俺の物差しで相手を測るのがそもそも間違いなのかもしれない。

ここを見ているアンタ達にだけ話そう。
俺がマトモじゃなくなったキッカケを。
そして、俺の人生が狂ってしまったキッカケを。

但し、ちょっぴりアンタ達との倫理観とは外れているかもしれない。
だが現実にこういう人間が居るってことは知って欲しいんだ。

ほら、アンタがいつも乗っている電車で横に座っている女も、
吉野家で牛丼を食っているサラリーマンも、
実は非現実の世界の住人かもしれない。



5: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:04:40.50 ID:lYP/PE5p0

ドアを開いた。

一歩中に入れば、生ゴミが腐ったような不快な匂いが鼻を刺す。
足元も散々だ。
食べかけのコンビニ弁当と衣類、煙草の灰と埃が隙間なく埋め尽くし、歩ける場所も無い。
だが、片付ける気はしなかった。

どうせ誰もうちにはやって来ない。
それに、どれほど散らかろうが気にはならないからだ。

('A`)「……よっこらセックス」

電気を付けると、俺は数少ない足の踏み場を器用に渡り部屋の奥まで入っていく。
六畳一間のワンルームの一角。
ここが、俺の住処だ。

数年もの間、敷きっぱなしの茶ばんだ布団を中心に、巣が形成されている。
手の届く範囲には、灰皿とペットボトル、リモコンにティッシュペーパーが置かれ、
さらにその奥にはテレビにDVDレコーダー、ゲーム機にパソコンだ。
これだけあれば大概のことはできる。

俺は布団の上に腰を落ち着けると、上着のポケットから煙草を取り出した。
部屋を締め切って吸っているせいで、壁紙はすっかり黄色に汚れている。
だが、そんなことはどうでもよかった。
夜勤のバイトを終え、帰宅してからの一服は至福の時間であるからだ。



7: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:06:36.48 ID:lYP/PE5p0
('A`)「……ん?」

呑気にくつろいでいると、不意にジーンズのポケットが震えた。

携帯だ。
恐らくメールでも来たのであろう。
だが、友人ではない。
人付き合いが煩わしく、避けているうちに俺にメールを出す奴はいなくなった。

('A`)「『約束通り ぁたしの写メ送ったよ☆ 恥ずかしいな(≧∇≦)』か。
    ……おいおい、文面と顔が一致してないぜ」

俺は、携帯のディスプレイを眺めながら溜息をついた。
そこに映っていたのは、明らかに俺の体重の倍はあろうかと思われる巨漢であった。
あ、男じゃないか。
生物上は一応女のようだ。

('A`)「バイバイ……みゆき」

俺は迷わず、みゆき(20歳女子大生)のアドレスを消去した。
話題が豊富でノリも良く好感触だったが、残念ながら守備範囲内だ。
これで美女だったら、間違いなく燃えたのだが。

実は、俺は今『出会い系』にハマっている。
とは言っても、女を捜すのには少々古いのかもしれない。
巷では、mixiだとかいう『SNS』が流行っているようだが、
生憎やっている友人も知り合いも存在しない。



8: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:08:29.76 ID:lYP/PE5p0
そこで辿り着いたのは、出会い系だ。
mixiが流行ってからは廃りを見せ始めていたが、まだまだ女は居る。
余程理想の男を見つけたいのだろうか、書き込みの件数は割と多いようだ。

だが、逆に男の数はその数十倍にも膨れ上がる。
女がメル友募集の書き込みをしようものならば、
男達は自分のプロフィール付きのメッセージをハイエナの如く送信してくる。
ネカマをやったことがあるからよく解る。

('A`)「……また次を探すか。マンドクセ」

女とメールに漕ぎ着けるだけでも大変だ。
現実世界はどうかは知らんが、この仮想空間では女の方が圧倒的に立場は上だ。
コイツはつまらない男だ、と一旦レッテルを貼れば、もう返事はこない。
そして代わりに、違う男とメールの遣り取りを始める。

みゆき(20歳女子大生)を見つけるのも大変だった。
月9ドラマが好きだと言えば、話を合わせる為にようつべで探して見たり、
オレンジレンジが好きだと言えば、P2Pで落としてきたりと、
涙ぐましい努力をしてきた。

('A`)「さてと、新規で誰か書き込んでいないかな……」

しかし、それも儚く散った。
流石に人外相手はキツすぎる。
まあ、俺も人のことを言えないが、辛うじて人間という範疇には収まっているはずだ。



9: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:10:18.54 ID:lYP/PE5p0
しかし、相手を見つけるまでの過程が煩雑だ。
もし俺がイケメンだったら、ケツの軽い女達はこぞって押し寄せてくるのだろうが、
悲しいかな現実はパッとしない陰鬱な顔をしている。

だが、逆にメールの文面は上手くなった。
人に応じて、フランクな口調にしてみたり、真面目なキャラを装ったりと、
人格のバリエーションは増えてきた。

('A`)「しかし、馬鹿そうなのしかいないな」

『友達探し中\(≧▽≦)丿
 かなり最近暇ちんだから楽しくメールしたりできる人募集\(≧▽≦)丿
 おはよからおやすみまで言える仲になれたらいいなぁ♪
                                       ぁみ 女 22歳』

『ピンチなので、これから会ってくれる人いませんか?
 希望が合えば、即決で決めたいです。
 歳はハタチですスリサはB98(Gcup)W64H90 です。 よろしくお願いします
                                       エリ 女 18歳』

大体が前から同じ書き込みがある暇つぶしか、援交相手募集の書き込みだ。
ああ、くだらない。
俺が探しているのはきちんとした関係の恋人だ。
冒頭の書き込みだけで、半分は振るいに掛けられる。

('A`)「……今日は不作だな。ロクなのがいねえや」

今日の書き込み分を遡って目を通したが、気になった女は居なかった。
そして、ツールバーは下まで差し掛かり、諦めて携帯を閉じようとした瞬間、
俺の目に一つの書き込みが入った。



13: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:12:05.71 ID:lYP/PE5p0
『      彼女をレンタルします。    
       詳細はメールにて。       
                    M&W 女 25歳』


('A`)「……? なんだ、この書き込みは?」

一言で言えば、異様であった。
今俺は女性書き込みのページを見ている。
しかし、文面からそれが女ではない事が伺えた。
いや、そもそも書いている内容が尋常ではなかった。

('A`)「新手の業者か? しかし、変わった書き込みをするな」

最初に考えたのは、業者の可能性だ。
こういうサイトには一般の書き込みに紛れ込んで、
業者が自分のサイトに誘導する為に書き込んでいることも多々ある。

そういう書き込みには特徴がある。
大抵はセックスを餌に書き込むパターンだ。
欲求不満だとか旦那が浮気しているだとか、
男が付け込み易いようなあからさまな文面だ。

普通なら、こんな書き込みには返事はしない。
どうせバイトで雇われたサクラがメールを返すのだから。
出すだけ、時間の無駄だ。

だが……



15: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:13:57.37 ID:lYP/PE5p0
('A`)「……とりあえず、出してみるか」

何を思ったのか、俺は『返信する』のボタンを押した。
軽い気持ちだった。
丁度めぼしい相手も見つからず、退屈していたところだ。
それに、相手が誘導する時はメールの文面にURLを貼り付けるため、すぐに気が付く。

どうせ業者であったところで、実害はない。
精々迷惑メールが増える位だろう。
ドメイン指定はしているし、何の問題も無いはずだ。
俺は文章入力の画面に移り、次々と文字を打ち込んでいく。

今回の返事には頭を捻った。

なんせ相手の意図が掴めないからだ。
とりあえず、こういうときは無難に返事をするのがいい。
しかも、極丁寧に。
俺はビジネス文書並に言葉を選んで一つ一つ文字を打つ。

『初めまして。私はドクオと申します。
 年齢は22歳、大学生です。
 貴方の書き込みの内容が気になりましてメール致しました。
 彼女を貸し出す、とは一体どういうことでしょうか?」

('A`)「……さて、と寝るか」

文章を書き終え携帯を閉じると、布団に身体を預けた。
この時までは、そんなに深く考えてなかった。
単純な好奇心が起こした気まぐれだ。
こうして、俺は目を閉じると、すぐに深い眠りについた――



18: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:15:43.32 ID:lYP/PE5p0

――PM5:00
太陽は何時の間にか沈みかけ、窓からうっすらと覗く空は薄い茜色に広がっていた。

この位の時間になると自然に目が醒める。
ここ一年ほど、まともに日光を見ていない。
俺には真夏の太陽は眩しすぎる。
むしろ、この夜型の生活に愛着を持ち始めていた。

('A`)「う゛い゛〜〜」

腐りかけのペットボトルの水を飲み干すと、
俺は布団に寝転がり一服しながら、携帯を開いた。
昼の間に来ていたメールと現在の時間を確認するための習慣だ。

だが、画面に視線をやった瞬間、俺は絶句した。

『       Eメール 106件      』

('A`;)「……まさか」

俺の手は震えた。
このメールの主には心当たりがあった。
考えられる事態はただ一つ。
差出人は……やはりコイツか。

俺はゆっくりと『Re:』とだけ書かれたメールを開いた。



20: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:17:26.91 ID:lYP/PE5p0
『From:miyuki-loves-dokkun@XXXX.ne.jp
 Title:Re:
 あいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたい
 あいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたい
 あいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたい
 あいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたいあいたい』

('A`;)「……」

冗談じゃない。
三流ホラー映画顔負けの内容だ。
まさか、彼女はあれからずっとメールを俺に送っていたのだろうか。
背筋に寒いものが疾る。

その後、確認の為に遡ってメールに目を通したが散々なものであった。

最初の方は、顔文字を使って
『どぉしちゃったのドッくん? 返事ちょうだ〜い(;_;)』
といった感じのものであったのだが、時間が経つごとにみゆきは狂っていった。
もはやスパムメール以外の何物でもない。

('A`;)「うん……デリートだな」

俺はメニューを開き、選択削除のボタンを押した。
改めて思い知ったが便利な機能だ。
そのまま上から順に、彼女のメールを削除する。
だが、それでも百件以上のメールを消すのは疲れるものだ。



23: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:19:12.02 ID:lYP/PE5p0
――と、

('A`;)「……?」

俺はすんでのところで指を止めた。
恐らく百五件目のメールを選択したところだろう。
勢い余ってボタンを押しそうになったが、なんとか踏みとどまった。
なぜならば、次のメールの差出人はみゆきではなかったのだから。

『    From:lover-of-nightmare@XXXXX.ne.jp
     Title:はじめまして                  』

('A`;)「いったい、誰だ?」

見たことのないアドレスだ。
一瞬、何者なのかが理解できなかった。
だが直ぐに俺はピンと来た。
そうだ、昨日出した唯一のあのメールだ。

そう考えるや否や、俺はメールの削除を中断しメールボックスへと飛んだ。
業者ではないかという疑いはあったが、やはり気になっていたのだ。
そして、メールを再び遡り問題の差出人からのメッセージを探し当て、
恐る恐る、ボタンを押した。



25: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:21:00.11 ID:lYP/PE5p0
『はじめまして、ドクオさん。私はMと申します。
 他の方々からも沢山のメールを頂いたのですが、
 文面、年齢等から判断して、貴方を選ばせて頂きました』

('A`;)「……ゴクッ」

差出人はやはり、掲示板にあの書き込みをしていた人物だった。
不自然に落ち着いた文面だ。
冒頭は簡単な挨拶から入り、次にドクオに返事を送った経緯が簡潔に書かれている。
さらに、メールにはまだ続きがあった。

『では、本題に入らせて頂きます。
 質問に答えるとするならば、私の彼女をお貸しする。
 そのままの意味です。勿論私抜きでデートに連れ出して下さっても、
 何でしたら、お好きなように彼女を抱いて下さっても構いません。
 
 但し、条件が一つだけあります。                       』

('A`;)「……何これ?」

理解できなかった。

彼女ということは、当然付き合っていてそれなりの関係があるのだろう。
それくらいは二十二年間彼女ナシ童貞の俺でも解る。
だが、そんな己の恋人を見知らぬ男に貸し出すとは正気の沙汰ではない。
このメールの主は何がしたいのだろうか。

とは言っても、まだ続きがある。
全部読んでみないことには、完全に意図がつかめない。
俺は疑問を無理やり押し込んで、更にその先を読むことにした。



26: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:23:09.91 ID:lYP/PE5p0
『メールを送っておいて失礼ではあるんですが、
 さすがに見知らぬ方を彼女に預けるのは、私にとっても彼女にとっても不安です。
 そこで、一度三人で会ってみたいと思うのですが、いかがでしょうか?
 もし、互いの事を気に入ることになるなら私は快く彼女を貸し出したいと思うのですが……』

('A`;)「おいおい……」

なおさら混乱してきた。
三人で会って決めるということか?
そもそも、恋人は簡単に貸し借りできるようなモノではない。
だが、このメールの主はドクオを気に入ったら彼女を貸し出すと言っているのだ。

幾つかの可能性が俺の頭の中を過った。

一つは、このメールが釣りであることだ。
ホイホイ呼び出されてノコノコ待ち合わせ場所に現れた人間をヲチするなんてことは、
2ちゃんなんかでは日常茶飯事だ。
出会い系の毒男など、奴等ちゃねらーの格好の餌だ。

……いや、しかし釣りにしては遠回しすぎる。
釣りならば最初から女を装うはずだ。
というか、その方が釣れるだろう。

もう一つは美人局である可能性だ。
要するに、何らかの形で俺に脅しを掛けて金を搾り取る。
自慢ではないが、俺は喧嘩に自信なんてない。
ヤの付く怖そうな人間がひとたび現れたなら、俺は簡単に財布を差し出すだろう。



28: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:24:57.43 ID:lYP/PE5p0
……これも何か引っかかる。

そもそも、フリーターまっしぐらの三流大学の学生を脅したところで大した金は出てこない。
実家も決して裕福とは言えないし、スロットで増えた借金のせいで俺の資産はマイナスだ。
だが彼は俺を敢えて、選んだ。
それに脅すのであれば、もっと裕福な金持ちのオッサンを選ぶはずだ。

('A`;)「う〜む」

いくら邪推したところで、思考は順々巡りだった。
この後の文は、俺の意見をもう少し聞きたい旨が書いてあるだけだ。
それ以上は何も書いていなかった。
とりあえずもう少し情報が欲しい。

俺はとりあえず相手の意図を引き出すため、返信することにした。

『お返事ありがとうございます。
 三人で会いたいとのことですが、やはりこういった場での交流なので不安はあります。
 もう少しやり取りをしてからの方が良いのではないでしょうか?              』

('A`;)「こんなもんか」

無難な返事だ。
だが、自分が警戒していることを暗に伝えている。
これでいい。
引っかからないという気概を相手に知らせることで、その反応を見たかったのだ。



32: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:26:43.35 ID:lYP/PE5p0
ブーッブーッブーッ

('A`;)「!?」

しかし、返事は思ったよりも直ぐに返ってきた。
一息ついて、煙草に火を付けようとした瞬間であった。
すぐさま灰皿に煙草を押し付けると、俺は携帯を拾い上げ、開いた。

('A`;)「ちょっ、マジっすか……」

『確かにそうですね。ドクオさんの言うことはもっともだと思います。
 では、こうしましょう。
 安心してもらいたい、という程ではありませんが、彼女の写真を添付しました。
 お好みに合いますかどうかは解りませんが、是非ご覧になってみてください。
 また、リクエストがありましたら随時、受け付けます。                』

ディスプレイから飛び込んで来たのは、二つの添付ファイルだった。
形式は画像、写メールだ。
俺は急いで一つ目のファイルをダウンロードする。
その中に映っていたのは一人の女性だった。

('A`*)「……いい」

『从'ー'从』

はっきりと印象を言えば、可愛い。
薄めの茶髪に控え目な化粧の清純そうな女性だ。
まさに好みのタイプだった。

……だが、待てよ。



33: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:28:29.09 ID:lYP/PE5p0
('A`)「写メだけでは信用できんな」

俺はふと、思いとどまった。
それなりの画像など、ネットでいくらでも拾える。
というか、俺もやったことがある。
その考えが、逆に俺を冷静にさせたのだ。

('A`)「ん? そういえばもう一枚あったっけな? ついでに見てみるか」

写メールは二枚。
どうせこれも拾い物だろう。
浅く考えながら俺は二枚目の画像をダウンロードする。

しかし、俺は次の瞬間、驚きの声を上げる事になる。

('A`;)「――ッ!!」

開いた口が塞がらなかった。
二枚目も彼女だった。
間違いない。
顔も一致している。

ただ、その姿が常軌を逸していたのだ。

('A`;)「……うへぇ」



34: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:30:28.33 ID:lYP/PE5p0
彼女は裸、だった。
しかも、ベッドの上で全身を縄で縛り上げられている。
所謂、亀甲縛りというやつか。
乳房がくっきりと寄せ上げられる程に、強く縛られているようであった。

さらに俺の視線を奪ったのが、その陰部だ。
両足首をベッドの柱から伸びる手錠で押さえつけられ、彼女自身の全てが露になっていた。
それだけではない。
その陰部には黒いバイブレーターが挿されているのだ。

('A`;)「……」

身体が凍りついた。
清純そうに見えた彼女のもう一つの姿に、だ。
女は見た目で判断できない、ということはテレビや雑誌の情報からなんとなく解っていたが、
それでも少々ショックであった。

だが、必死に俺は考えを切り替えようとした。

これは釣りだ、釣りに決まっている。
多分あれだ。
AVかエロ本から拾ってきた画像なんだ。
よし……だったら確かめてやろうじゃないか。

そして、俺は再び携帯を握り締めると、文章を打ち始めた。



35: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:32:13.71 ID:lYP/PE5p0
『写真ありがとうございました。とても可愛らしい彼女さんですね。
 ……早速で申し訳ないのですが、もう一枚写真を頂けませんか?
 ボールペンを右手に握っているポーズで。
 変なお願いですが、宜しくお願いいたします。              』

('∀`;)「へっ、これでどうだ。見てろ……直ぐにボロが出るはずだ」

そして、一気に書き上げると直ぐに送信した。

簡単な理屈だ。
ポーズさえ指定してしまえば、写真が偽者か本物かがはっきりする。
少なくとも拾った画像ならばペンを持ったポーズをしているものなど、あるはずがない。
これで面の皮が剥がせる。

勝ち誇ったような表情で俺は携帯を弄びながら寝転がった。
暫く携帯を眺めていたが、直ぐには返事が戻ってこなかった。
やはり、釣りだったか。
何時の間にか俺の心は勝利の余韻で満たされていた。

しかし、世の中には変わった人間がいるものだ。
釣りにしても自分の彼女を貸し出すなど、そうそう言える筈も無い。
余程の馬鹿か、頭のネジが外れているのだろう。
まあ、俺の物差しで相手を測るのがそもそも間違いなのかもしれない。

('A`)「ああ、眠みぃ……」

視界がまどろみ、瞼は重くなる。
沢山寝たはずなのに、まだまだ眠い。
これも不摂生の極みか。
俺は再び眠りの中に足を踏み入れた――



39: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:34:17.04 ID:lYP/PE5p0
ブーッブーッブーッ

Σ('A`;)「うおッ!?」

と、俺の本日二度目の睡眠は携帯のバイブレーションの音で遮られた。
不意の振動に俺は身体を震わせ、飛び起きた。
再び向けられた視線は、携帯。
メールの着信を知らせる赤いランプが点滅している。

('A`;)「……嘘だろ?」

俺は戸惑いを隠せなかった。
みゆきのアドレスは二度目の眠りに落ちる前に拒否した筈だ。
他に俺にメールをしてくる奴などいない。
だとすれば、可能性は一つ。

('A`;)「返ってきやがった……」

メールの差出人は、『lover-of-nightmare@XXXXX.ne.jp』
先程の『M』とか名乗る男からだ。
題名は『遅れて申し訳ございません』
そして、一つの添付ファイル。

俺は、本文を先に開いた。
相手がどう返してきたか知りたかったからだ。
いや、大体予想がつく。
だが、どうしても信じられなかった。



40: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:36:03.95 ID:lYP/PE5p0
『お待たせしました。
 中々彼女のポーズが決まらなかったので時間が掛かってしまいました。
 ドクオさんが喜んでくれれば幸いです。

 ところで、我々とお会いになって頂けますでしょうか?
 彼女の方も楽しみにしています。
 もし、興味がありましたら詳しい日取りを決めたいと思いますので宜しくお願いいたします。 』

('A`;)「……」

もはや言葉すら出ない。

俺は無言で本文画面を消し、添付ファイルをダウンロードする。
まさか、そんなはずはない。
釣りでFAだったはず。
まさか……まさか――

('A`;)「何……だと?」

俺の視線は釘付けになっていた。

そこに映っていたのは紛れも無い彼女の姿。
しかも、右手にボールペンを持って、だ。
だが、目に付いたのはそれではなかった。
もっと、下のほうだ。



42: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:37:51.36 ID:lYP/PE5p0
('A`;)「イカれてる……」

彼女は洋服を纏ってベッドに横たわっていた。

キャミソールにノースリーブを重ねたような白の上着に、黒のフリル付きのスカート。
街で良く見かける格好である。
しかし尋常ではなかった。
むしろ、先程の裸の写真よりも淫靡であった。

彼女は股を開いていた。
スカートの下には何も履いていない。
黒い逆三角形の陰毛とその奥の陰部が丸見えだ。
そして、その中には黒い物体が突き刺さっていた。

バイブではない。
輪ゴムで束ねられた蓋付きのボールペンだ。
一ダースはあるだろうか。
蓋の部分だけを残して全てを飲み込んでいた。

('A`;)「シャレになんねェぞ、これは……」

ただただ呆れ果てていた。
そこに映る彼女もそうだが、何よりも自分の彼女をあられのない写真を、
赤の他人に躊躇いも無く送るなんてマトモではない。
この男は何を考えているのだろう?

だが……



44 名前: ◆KUIMWbIYTk [>>41 だがホラーではない] 投稿日: 2007/06/24(日) 02:39:55.58 ID:lYP/PE5p0
('A`*)「……」

俺の股間は見事に反応していた。
携帯のその奥にあるリアル。
決して、AVやエロ本みたいな作り物なんかじゃあない。
紛れも無く、今までの中で一番近いところで行われている情事だ。

それに、俺は彼女に惹かれ始めていた。
先程も感じたとおり、彼女の外見は清純そのものだ。
それが男の欲望によって、好きなように汚されているのだ。
彼女の表情に幼さは残るが、何処か艶やかさも感じられるのは、そのせいなのかもしれない。

('A`;)「――ッ!? ……いかんいかん」

だが、俺は必死に落ち着こうとした。

この写真が本物である可能性は高い。
だが、それだけで相手を信用できるわけではない。
未だ彼等が何者であるかを知らないのだ。
誘われるがままに提案にのれば何をされるか保障できない。

('A`;)「う〜む」

俺は携帯を握り締めながら唸った。
さて、どうしたものか。
厄介ごとに巻き込まれるのは御免だ。
とはいえ、全く気にならないと言えば、嘘になる。

結局、俺は一晩中悩ましげな夜を過ごす事になった。



46: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:41:45.03 ID:lYP/PE5p0

――池袋。

('A`;)「やっぱ、人が多いな」

休日ということもあり、人が多かった。
JRの駅の東西には大きなデパートもある。
東が西部で西が東部。
未だに納得ができない。

まあ、そんなことはどうでもいい。
俺は喧騒とした街並みの中、独り立ち尽くしていた。
東口を出ると、直ぐに見えるガードレールの前で一服する。
周りでは、汚らしいギャルどもがキャアキャアと囃し立てていた。

('A`;)「ハア……結局来ちゃったよ」

今日は珍しく、やや細めのジーンズに白シャツという小奇麗な格好をしてきた。
どちらかと言えば服には無頓着なほうであるが、
わざわざ2ちゃんのファ板の脱オタスレで情報を得て買ってきたのだ。
これなら第一印象は悪くないだろう。

正直怖かったが、沸々と湧き上がる欲望には勝てなかった。
だが、準備は万端だ。
カードも免許書など、自分の身元が割れそうなものは全て家に置いてきた。
持ってきたのは必要最低限の金、数千円だけだ。



49: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:43:32.63 ID:lYP/PE5p0
結局あの後、俺は会う意思のある事をメールで『M』に送った。
彼は直ぐに返事を寄越してきた。
内容は、今週の土曜日の昼に池袋で会わないか、というものだった。
池袋なら家から電車で四十分位で行ける。

そういうわけで、俺は池袋にやってきたのだ。

('A`;)「……しっかし、なあ」

俺は呆然と携帯を握り締めていた。
『M』からの連絡を待っているのだ。
彼は、詳しいことは当日メールで指示する、と言ってきた。
唯一知らされているのは、午後一時に池袋駅東口で待っていてくれということだけだ。

三本目の煙草に差し掛かる。
いくら好きとは言っても、立て続けに吸うのは少々胸焼けしてきた。
連絡はまだ来ない。
やはり釣りか、と思い始めた――その時だ。

ブーッブーッブーッ

('A`;)「……あ」

来た。

俺は急いでポケットから携帯を取り出した。
そして、指で乱暴に画面を開く。
新着メール一件。
差出人『M』からのメールだ。



52: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:45:22.65 ID:lYP/PE5p0
『連絡遅れてすみません。
 池袋東口に着きましたか?
 着いているのなら申し訳ありませんが、サンシャインに向かって下さい。
 東急ハンズ横のエスカレーターを降りて、道なりに進んで下さい。
 到着したら連絡お願い致します。                        』

('A`;)「……よし」

俺は、携帯灰皿に煙草を押し付けると、直ぐにサンシャイン通りの方向へと足を進めた。
本来なら、サンシャインは駅から五分くらい掛かって面倒臭い。
コンビ二に行くだけでも億劫な俺だったが、今日は違った。
平静を装っているが、様子がいつもと違うのは自分でよく解る。

心臓が高鳴っているのだ。
不安と欲望が折り重なった、変な感情だ。
だが、何故か足を止める事ができない。
雑談をしながら闊歩する若者たちをすり抜けて、俺は無心に歩いた。

('A`;)「着きました……よっと」

ハンズ脇のエスカレータ−を抜け、道なりに進むと、
女物の洋服店が建ち並ぶショッピングフロアに辿り着く。
そして、途中で設置されているベンチに腰を掛けると俺は返事を送った。
暑さのせいではない、違った汗が溢れてくる。



54: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:47:11.29 ID:lYP/PE5p0
('A`;)「おっ!?」

返信はすぐに来た。
俺は慌ててボタンを押した。
傍から見ても落ち着きが無い。
周りを行き交う者は、俺の様子が滑稽に見えるだろう。

『着きましたら、サンシャインシティプリンスホテルに入ってください。
 私達は中の1602号室に居ます。部屋の前まで着いたら、呼び鈴を鳴らして下さい』

('A`;)「……ホテル、だと?」

俺は上を向いた。
頭上には案内板が備えられていた。
その中には、プリンスホテルへの方向も指し示してある。
距離は二百メートルほど先にあるらしい。

('A`;)「おいおい、どういうこった? 一体?」

とは言っても、解せなかった。
普通に顔を合わせるだけなら、その辺の喫茶店で事足りる。
しかし、ホテルとはどういうことだ?
何か裏があるのだろうか。

一気に緊張が高まった。

もしかしたら、中にコワーイ兄ちゃんが沢山待ち構えているのかもしれない。
そして、ボコボコにされてタコ部屋に入れられて、強制労働を強いられる……



56: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:48:55.92 ID:lYP/PE5p0
……だが、

('A`;)「……」

気が付けば、俺はホテルの十六階にいた。
目の前では、『1602』と書かれたドアが待ち構えている。

ホテルの中にはあっさりと入れた。
寧ろ従業員に、いらっしゃいませと言われた位だ。
思ったよりもセキュリティは緩かった。
その足で、俺はエレベーターに乗り、この部屋の前に辿り着いたというわけだ。

('A`;)「……やはり、なぁ」

しかし、呼び鈴を押すのは戸惑われた。
欲望に引きずられるままにここまでやってきたが、
やはり、怖い。
最悪のケースが頭を過る。

いや……大丈夫だ。
ここは、一般人も良く利用するホテルだ。
何か変わったことがあれば、誰かがすぐに通報してくれるはずだ。
もし、扉が開いてコワイ兄ちゃんが出てきたら、ダッシュして逃げればいい。

('A`;)「……よし」

俺は強引に呼び鈴を押した。
直ぐに、中から返事が聞こえてきた。
男の声だ。
そして、扉は開かれた――



60: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:50:43.13 ID:lYP/PE5p0

( ・∀・)「やあ、君がドクオ君か……うん、やはり若々しいね。
      はじめまして、僕が『M』ことモララーだ。宜しく」

中から出てきたのはスーツ姿の男だった。
見た目は三十代半ばと言ったところだろうか。
第一印象は普通、であった。
言ってみれば、よく街で見かけるサラリーマンそのものだ。

('A`;)「……」

( ・∀・)「ああ、緊張しなくても大丈夫だ。中で彼女も待っているから入ってきたまえ」

正直、拍子抜けした。
想像していたような強面の男が出てくるのかと思えば、
蓋を開けてみれば、痩せた、ひ弱そうな男であったからだ。
だが、やはり初対面ということもあり、俺は扉の前ですっかり固まってしまっていた。

('A`;)「……あ、はい」

中に入るよう促されると、俺は小さく返事をして恐る恐る中に入った。

部屋の中はこざっぱりとしたワンルームだった。
まあ、ホテルだから当然なのだが。
左側には小さな机と、テレビ、そして右側に大きなベッドが一つ、あった。

そして、その上には……



62: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:52:26.62 ID:lYP/PE5p0
从'ー'从「こんにちわ〜。はじめましてドクオくん。
      私はワタナベって言います。待ってたよ〜」

('A`;)「……」

紛れもなく、写真の彼女が座っていた。
半袖の黒のサマーセーターに、チェックのスカートを着た姿だ。
彼女は俺を見ると、屈託のない笑顔を振りまいて話し掛けてきた。
写メールでも可愛かったが、実物はさらに可愛い。

しかし、生憎俺に彼女の挨拶を返す余裕などなかった。

それもそのはずだ。
彼女ナシ童貞の俺に、女性に対するまともな免疫はない。
普通に話し掛けるだけでも、どもってしまう。
それに、この状況ではどうしたらいいのかも解らない。

( ・∀・)「じゃあ、遠慮なく彼女の横に座りたまえ。
      彼女もずっと待っていたようだし、すごく喜ぶと思うよ」

('A`;)「え……あ、はい」

躊躇する俺を見て、モララーは彼女、ワタナベの隣に座るように言った。
このまま突っ立っていても仕方ないので、俺はそうする事にした。

('A`;)「……失礼します」

多少緊張感が残っているのか、俺は身体一つ分空けて彼女の右に座る。
できれば近づきたいのだが、彼氏であるモララーの手前、そんなこともできない。



64: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:54:18.87 ID:lYP/PE5p0
从'ー'从「えへへ〜。ドクオ君若いね? 今いくつなの?」

Σ('A`;)「――ッ!!」

だが、俺は身体を軽く仰け反らせた。
彼女が擦り寄って、俺の背中にくっ付いてきたのだ。
唐突の彼女の行動に驚いた。
今までに女性と、しかもこれほど可愛い子と密着したことがないのだから。

从'ー'从「ごめんね〜びっくりさせちゃったみたいだね」

口では謝りながらも、なおも彼女は俺から離れようとしない。
寧ろ、腕を蛇のように絡ませてくる始末だ。

('A`;)「え? あの、おれh……22さhrgysrdtfyふじこjp」

あまりの事に俺は取り乱した。
訳が解らない。
初対面の男にここまで過剰なスキンシップをするか、普通?
しかもここまで濃厚に、だ。

( ・∀・)「あはは、こらこらアヤカ、ドクオ君がびっくりしているじゃないか。
      やはり、若い子が相手のほうがいいんだな。よほど嬉しそうにみえる」

だが、その横ではモララーが笑っていた。
自分の恋人が見知らぬ男とイチャ付いているのにも関わらずだ。
その様子は本当に恋人同士かと疑いたくなるほどだ。



70: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 02:58:27.78 ID:lYP/PE5p0
('A`;)「ちょっ、モララーさん? これは一体?」

( ・∀・)「可愛いだろう? それに胸も結構ある。
      Eカップだっけな? しかもいい形をしているんだ」

('A`;)「いや、そういうことじゃなk……ああっ」

从'ー'从「えへへ、カワイイね」

モララーにこの事態を問いただそうとするも、
ワタナベは俺の身体を撫で、肩に頭を預けてくる。
もはや、質問どころではない。

( ・∀・)「ほらアヤカ、話の途中だ。ドクオ君を放してあげなさい。
      ……ところでドクオ君、君は彼女を抱きたくはないかい?」

('A`;)「……はい?」

ワタナベが離れ、ようやく落ち着いた瞬間、唐突にモララーは言った。
何を言っているんだ。
彼女を抱く?
軽く食事に誘うようなモララーの口ぶりに、しばらくの間俺は理解できずにいた。

( ・∀・)「言葉の通りさ。
      自分で言うのもアレだが、彼女はいい女だ。
      ドクオ君の好きにしてくれて構わない。君が満足するまで今、ここで抱いてくれ。
      二人の絡みを僕に見せてくれたら、彼女を快く、好きなだけ貸し出そう」



72: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:00:26.53 ID:lYP/PE5p0
('A`;)「……いや、でも……彼女さんなんじゃ?」

混乱の挙句、やっと出てきたのがそれだった。
だが、我ながらもっともな言葉だと思う。

( ・∀・)「だからこそ、君に抱いて欲しいんだ。
      僕自身、歳のせいか最近バテてきてね。
      とてもじゃないが、彼女の相手が出来ない。
      それに僕は、知らない男と交わっている姿を見るのが愉しいんだ」

('A`;)「……はぁ」

全くもって意味が解らない。

いや、モララーが言っていることは自体は解る。
問題なのはその意図だ。
何故、彼女を俺に抱かせようとするのか。
もし自分に彼女がいるならば、絶対にそんなことはさせない。

( ・∀・)「まあ、理解できないのも無理はない。
      でも僕と彼女がそう望んでいるから全く問題は無い。
      心置きなく彼女の身体を愉しんでくれたまえ」

俺の表情から察したのか、モララーは続けた。
疑問はまだ残っていたが、どうやら問題は無いということだけは理解する。
とは言っても、いきなりそんな事を言われてもどうしようもできない。



75: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:02:12.25 ID:lYP/PE5p0
('A`;)「……いや、そもそも何で俺が?
    こう……なんというか俺なんかじゃ、お二人にとってメリットってものがないというか」

( ・∀・)「ん、まあ、しいて言えばメールの誠実そうな文面かな?
      他にも沢山メールは来たんだが、どうもいい印象のものが無くてね。
      それに彼女は若い子がいいって言ってたんだ。
      それくらいかな?」

从'ー'从「そうだね。それに全然平気だよ〜ドッ君可愛いから」

('A`;)「……」

二人は平然とそう言ってのけた。

俺は悟った。
もはや無理に理解すべきではない。
そもそも、俺とは男女間の意識の在り方が違う。
多分、俺なんかじゃ辿り着けないところにまで達している。

もう、そう考えることにした。

从'ー'从「じゃあ、続きやろうよ〜」

と、再びワタナベは俺に絡み付いてきた。
背後から強引に迫ってくるような形だ。
対して、俺は固まったまま動けない。
こういう状況でどうすればいいのかわからないのだ。



79: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:04:05.13 ID:lYP/PE5p0
从'ー'从「やっぱり若いコっていいね〜。肌がスベスベしてる」

彼女が背後から俺の掌を撫でる。
白くて柔らかい指だった。
わざとだろうか。
軽くなぞるような触れ方が、どこかいやらしく感じられた。

从'ー'从「ドッ君、結構細いんだね。いいなぁ〜」

そのまま、彼女の指は胴体へと移っていった。
男にしては薄い俺の胸板を、彼女は興味ありげに撫でてゆく。
突然のことに少し抵抗はあったが、決して嫌ではなかった。

从'ー'从「ちょっとうらやましいな〜」

まさに興味津々とした様子で彼女は言った。
だが、彼女の指は既に違う方向に向かっていた。

('A`*)「あっ……そこは」

俺の下腹部だ。
彼女はへその下から太股にかけて、なぞり始める。
何かを避けるようにして、彼女の手はゆっくりと円を描く。
もはや、抵抗はできなかった。

もっと触れてほしかったのだ。
そう、その中心に。

そして……



84: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:06:12.85 ID:lYP/PE5p0
从'ー'从「あれれ〜? 堅くなってるよ?」

彼女の指は俺の股間を捉えた。
何時の間にか、ジーンズが膨れ上がっている。
洋服の上から密着しただけで反応してしまったのだ。

从'ー'从「やっぱり若いコは違うよね。
      上からでも凄いのが分かるもん」

彼女は膨らみの筋に向かって、俺のアソコをそろりと撫でる。
危うく、それだけで射精しそうになった。
冗談ではない。
俺は知らず知らずのうちに、異常なまでに興奮を覚えていたのである。

('A`*)「いや……ちょっと、そこは」

言葉の上では抵抗していた。
それが俺に残された唯一の理性だ。
勿論、彼女の手を振り払うつもりはない。
実のところ、もっと触って欲しかった。

从'ー'从「はい、おしまい」

だが、それは長く続くことはなかった。

('A`;)「へ……?」

从'ー'从「次は、ドッくんがおなじことやってみて。
      ドッくんの触りたいとこ触っていいよ」



87: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:08:41.48 ID:lYP/PE5p0
一瞬だけ拍子抜けしたが、彼女の言葉を聞いて胸が高鳴った。
俺は直ぐにベッドに登ると、今度は彼女を後ろから抱きしめる。

('A`*)「……」

暖かかった。
それに、良い匂いもする。
石鹸かムスクの香りもそうだが、それ以上に『彼女』自身から醸し出される匂いに惹きつけられた。
……しかし、

('A`;)「……」

( ・∀・)「どうぞ、君の好きなように触ってくれ。
      彼女もその方がきっと喜ぶから」

それから先はどうしていいか分からず、俺は不意にモララーに目線を投げかけた。
すると、モララーは平然とした様子で促す。
だが、それだけだった。
明らかに、彼女をどうするかは俺に委ねられているようだ。

('A`;)(よし……)

そして、俺は意を決して彼女に触れることにした。
はっきり言って良く分からないが、AVの最初の絡みのようなものか。
俺は、今までに借りたビデオやDVDの映像を脳裏に思い浮かべると、
ようやく腕を動かし始めた。



88: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:10:27.24 ID:lYP/PE5p0
从////从「ひゃっ!!」

彼女は喉から音を上げた。
俺が最初に触れたのは彼女の豊かな胸だ。
指全体で包み込むようにして、ゆっくりと力を入れた。
服の上にも関わらず、思ったよりも弾力が感じられる。

実のところ、先程から気になっていたのだ。
サマーセーターは彼女の身体のラインを映し出し、
胸の形がはっきりと浮かび上がらせていた。

('A`)(これがおっぱい……か。素晴らしい)

想像通り、ふっくらと柔らかい。
触っていて心地よかった。
それに、一回も揉みしだくごとに襟元から谷間が覗く。
まさに壮観だ。

一通り弄んだあと、次は彼女の太股に手を滑らせる。
上の次は下。
確かAVではそんな感じだった。

从////从「ああ……っ」

('A`;)「……え?」

だが、一瞬手が止まった。
下着の上から彼女の陰部を撫でようとしたのだが、
俺の指にが捉えたのは、ざらり、とした毛の感触だった。
これは、もしや……



90: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:12:28.42 ID:lYP/PE5p0
( ・∀・)「ああ、ちなみに今日、彼女は下着を上下とも着けて来ていない。
      僕がそうするように言ったんだ。面白いだろう……フフ」

('A`;)「……」

モララーは嘲った。
俺は、その表情から改めてモララーという男の異質さを感じ取っていた。
まさか、下着を着けさせずに、人でごった返す街中を彼女に歩かせていたのか。

从////从「……」

だが、彼女は何も言わなかった。
恐らく。
恐らくではあるが、彼女はモララーの言うことを受け入れているのだ。
それどころか、俺のほうに振り向き、物欲しそうな眼差しをしている。

……仕方ない。
そう思った。
まさか、ここまでやっておいて触らないわけにもいかない。
そういう空気であることはひしひしと感じ取れた。

('A`;)「……くっ」

俺は、更に密林の奥深くへと指を滑らせる。
その先にはうっすらと湿った、肉の襞があった。



95: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:14:13.61 ID:lYP/PE5p0
初めて女の陰部に触った。

一応見たことはあった。
あくまで、裏モノの動画の中であるが。
だが、見るのと触るのでは全く違う。
現実に触っているが、何処がどの部分か全く分からないのだ。

とりあえず、襞を軽く撫でてみる。
触れるか触れないか位、そっとだ。

从////从「あんっ……」

彼女は声を上げた。
本当は陰唇を狙って撫でるほうがいいのかもしれない。
女にとっての性感帯だと訊いているからだ。
だが、不器用な触り方だったにも関わらず、それでも彼女は感じていたようだ。

('A`*)「ハアッ……ハアッ」

そんな彼女の反応に、思わず俺も昂ぶってくる。
先程から、陰茎の滾りが抑えきれない。
ジーンズに自由を奪われたそれが、外に出たいと、吼えているのだ。
俺は何時の間にか、自身を彼女の尻に向かって押し当てていた。

( ・∀・)「……ああ、いいよ。その調子だ。
      よし、アヤカ、今度はドクオ君に奉仕してあげるんだ」

そして、機が熟したと読んだのか、モララーは彼女に言い放つ。
ワタナベは俯きながら、静かに頷いた。



96: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:16:06.28 ID:lYP/PE5p0
从////从「……横になっていいよ」

俺はぎこちない愛撫を止めて、言われるがままベッドに仰向けになった。
首をあげて前を見てみれば、彼女が既に覆い被さっていた。
そして、軽く上から膨らみを撫でると、
起用に俺のベルトを解き、ジーンズのボタンを外す。

ジーンズを脱ぐと、ボクサーパンツ式の下着にはくっきりと陰茎の跡が浮かんでいた。
見てみれば先のほうは濡れ、小さな染みを造っている。

从////从「すごい……大きくなってるね」

彼女は、戸惑うことなく俺の下着を足元にずらした。
簡単に、凶暴になった俺のものが顔を出す。
自分でも驚くほどに堅く、反り返っていた。

('A`*)「ッ……」

彼女は徐に陰茎を握り締めながら、袋を舌先で舐める。
なぞるように、いやらしく、だ。
そして右から左へ一通り舐め終わると、今度は竿の根元に向かってキスをした。
突き刺すような刺激が、脳髄を突き刺す。

自分で触れるよりも遥かに気持ち良かった。
俺は彼女のほうを向き、視線で訴えた。
もっとだ。
もっと先に向かって舐めてくれ。



98: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:17:50.42 ID:lYP/PE5p0
从////从「ん……」

彼女はそのまま先に向かって舐め上げる。
唇で竿を噛みつつ、舌を這わせる舐めかただ。
快楽は次第に高まってくる。
そして……

('A`*)「おおッ!!」

俺の亀頭は、完全に彼女の口内に吸い込まれる。
生々しい感触だった。
唾液とカウパーで湿った粘膜同士が触れ合う生温さがたまらない。
それだけでも、果てそうになった。

从////从「んんん……っ」

そして、彼女の攻めが始まった。
最初は、口内で舌先を触れさせるだけであったが、次第にその動きは激しくなる。
恐らく縦横無尽に舌を暴れさせているのだろうか、
亀頭全体を余す所無く刺激しているのがたまらない。

从////从「くっ……うっ……」

勢いは留まるところを知らない。
彼女は竿を強く握り締めると、ゆっくりと頭を上下させ始めた。



99: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:19:33.70 ID:lYP/PE5p0
('A`*)「あッ……ああッ」

その上下の動きも徐々に速度が早まっていく。
口でしてもらうのが、ここまで気持ちいいとは思わなかった。
声を漏らさずにはいられないほどだ。
ずっと左手が恋人だった俺には刺激が強すぎる。

そして、予期していた通り絶頂は直ぐにやってきた。

('A`*)「もうダメだッ!! 出ますッ!!」

俺は迸る体液を、中に思い切り流し込んだ。
脊髄を、腰から引っ張られるような感覚が疾る。
同時に俺の陰茎が激しく脈を打つ。

从////从「んっ!! んんんッ!!」

彼女も咥えながら、必死に声を上げる。
一滴も逃さないかのような勢いだ。
喉で音を立てながらそれを受け入れていく。

('A`*)「……ハアッ……ハアッ」

从////从「んっ……んっ」

すっかり出し尽くした後も、俺のものは萎えなかった。
一方、彼女はそれを綺麗に洗うかのようにずっと舐め続け、離そうとはしない。



102: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:21:24.73 ID:lYP/PE5p0
( ・∀・)「ほう……彼女がここまで美味しそうに咥えるのは初めてだよ。
      正直、ちょっと嫉妬するほどだ」

その様子を淡々と見つめながら、顎に指を当て、モララーは言葉を漏らした。
薬指では指輪が静かに光っていた。

('A`;)「あ……なんか、すみません」

( ・∀・)「全然いいんだ。こんな風に彼女が乱れる姿を見るのが大好きでね。
      君は愉しんでくれるだけでいいんだ」

先程までは頭に血が上っていたが、俺はモララーの様子に気がつき、
寝転がったまま、謝罪した。
だが、モララーは気にしている様子は無い。
むしろその表情はとても嬉々としているようにも感じられる。

( ・∀・)「じゃあ、アヤカ、次はドクオ君に弄んでもらいなさい」

从////从「……はい」

そして、彼女に新しい指示を出す。
どうやら今度は、俺が攻める番らしい。
俺がベッドから身体を起こし立ち上がると、
今度は彼女が横になった。

从////从「……来てもいいよ」

('A`;)「……」



104: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:23:10.45 ID:lYP/PE5p0
上から覆い被さる姿勢のまま、俺は再び固まっていた。
なにしろ俺は童貞だ。
どう攻めるのが良いのか分からない。
なんとなく、彼女の顔を眺めてみる。

从////从「……」

ねだる様な表情だった。
顔を上気させ、虚ろな目線で真っ直ぐにこちらを見てみる。
分かっている。
俺もその身体を抱きたいんだ。

だが……

( ・∀・)「先程から思っていたが……ドクオ君、セックスは初めてかい?」

('A`*)「……はい。お恥ずかしい限りですが」

先程から動かない俺を見て、モララーが口を挟んだ。
目線や表情など全ての動作がたどたどしいからだろう。
俺は恥ずかしさで顔を赤らめた。
やはり、この歳になって童貞というのは聊か恥ずかしい。

( ・∀・)「ならば、心配いらない。
      今、この場で女の身体を教わるといい。
      それに、彼女はちょっとやそっとじゃ壊れないからね。
      好きなように犯してあげて欲しい」



108: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:25:08.70 ID:lYP/PE5p0
('A`;)「……」

よく、そんな表情でぬけぬけと言えるものだ。
しかし、モララーの言葉を考えようとするだけ無駄だ。
言われた通りにしておけば問題ないらしい。
俺は思い直すと、目前に横たわる女体をどう弄るかに集中した。

('A`)「じゃあ、いきますよ」

まず、目に飛び込んで来たのはそのたわわな胸だ。
やはり大きい。
顔を埋めたくなるほどに見事であった。
俺はセーターの上から、両方の乳房を鷲掴みにする。

从////从「ひゃっ!!」

彼女は再び声を上げるが、関係ない。
俺は無心に揉みしだく。
手首に力を込めるたびに、彼女は悦楽の表情を浮かべる。

俺はセーターを強引に捲り上げた。
簡単に彼女の双丘が露になる。
仰向けに寝ているのにも関わらず、なおも彼女の胸はツンと上を向いていた。
成程、モララーの言う通り、いい形をしている。



113: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:27:00.48 ID:lYP/PE5p0
从////从「あっ……んんっ」

俺は、ほんのりとした桃色の乳首に口付けをした。
残った方の乳房は、掌と指で激しく愛撫する。
いや、愛撫と言うには乱暴すぎるもしれない。
たっぷりとした質感に、滑らかな手触りに自分を抑えることができない。

もはや獣、だった。
二匹の獣が本能に従って互いに貪りあう。
まさにそんな表現がふさわしい。

( ・∀・)「いいよーいいよー。
      ……今度は下のほうを攻めてくれたまえ。
      彼女はクリトリスが一番感じやすいんだ」

俺は顔を上げて、後ろへと這う。
すぐ真下には、漆黒の密林が恥部を覆い隠していた。
だが、俺は構わず彼女の股を広げ、顔を押し付ける。
あからさまな眺めが、俺の目前へと現れた。

視界に入ったのは、少し黒ずんだ肉の襞だった。
なるほど、こういう形をしているのか。
ブラウン管を通してしか見たことのなかった楽園が、そこにはあった。
とりあえず女を知るためには、ここを注意深く観察する必要がある。

両脇に親指を押し当て、強引に横に広げてみる。
壁のように中身を閉ざしていた襞は、簡単に口を開いた。



118: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:29:54.72 ID:lYP/PE5p0
('A`)「……」

陰唇はここか。
襞の先端、つまり密林側、陰部の一番上だ。
俺は、狙いを定めると犬のように舐めまくる。

从////从「くっ……だめ……だよお」

少し酸っぱい匂いが鼻に通ったが、気にならなかった。
彼女が思った以上の反応をしたからだ。
彼女は悶えるようにして身体を捩らせる。
しかし、少々しょっぱい味だ。

( ・∀・)「そうだ、そんな感じだ。
      濡れて来たら次はこれを使うと良い。
      こっちの方も、彼女は大好きだ」

陰部を唾液と愛液で完全に湿らせると、俺は顔をあげた。
見てみれば、何処から出してきたのかモララーの手にはピンク色の小棒が握られている。
俺は無言でそれを受け取った。

( ・∀・)「同時に左右に回せば、スイッチが入るはずだ。
      中に入れてあげると凄く喜ぶ」

('A`)「……」

俺はそれをまじまじと眺めた。
これがローターってやつか。
実物は初めて見た。



122: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:31:54.44 ID:lYP/PE5p0
从////从「あっ……あああああっ」

スイッチを入れ、軽く彼女の陰部に押し当ててみた。
予想外の反応だった。
今までは絞り出すような声だったのだが、
我慢をすることもなく、大声で鳴き叫んだのである。

思わず口元が歪んだ。

さらに彼女を苛めたくなったのだ。
俺は陰唇を中心に刺激を重ね、弄んだ。
彼女は憚ることなく、快楽に身を委ねる。
何時の間にか、俺の中には征服感とも呼べる新たな感情が生まれ始めていた。

( ・∀・)「じゃあ、そのまま中に入れてみようか。
      ついでに指も一緒に、だ。3本くらいいってみようか?」

('A`;)「えっ……指も?」

( ・∀・)「大丈夫。結構いろんなものを入れてしまったせいか、
      ちょっとやそっとの大きさじゃ、満足できなくなってしまったんだ」

モララーの提案に、俺は戸惑った。
彼女の入口に視線をやり、自分の指と見比べてみる。
だが、一見入りそうにはない大きさだった。
それを指三本にローターを一緒に、だと?



126: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:33:48.19 ID:lYP/PE5p0
( ・∀・)「とは言っても流石にこれを使ったほうがいいかな?」

と、モララーは一本のプラスチックのボトルを俺に差し出してきた。
蜂蜜やシロップを入れるような、細い口が先に付いた形状だ。
AVで見たことはあった。
これがローションか。

俺はボトルの蓋を開け、掌にその液体を垂らしてみる。
恐らくゼリー状の液体なのだろう。
そのせいで、必要な分だけ出すのに少し苦労した。
若干多めに出てきてしまったようだ。

兎も角、俺は人差し指と中指と薬指をくっ付けて、
その上にローターを乗せ親指で押さえた。
そして、それらの束を一斉に彼女の中に押し込んだ。

从////从「あん……ああああああ!!」

('A`;)「……おお」

よがる彼女の反応を横目に、俺は驚きを覚えた。
最初は狭く感じられた入口だったが、
一旦中に入ってしまえば、楽に奥まで押し込めた。

しかし、暖かい。
女の膣というのはこれほどまでなのか。
彼女の膣は熱いほどの体温を放っている。
もし、これが指ではなく、俺のアソコだったら……

妄想はさらに膨らむ。



130: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:35:34.69 ID:lYP/PE5p0
从////从「ああああああッ!! もうダメ!! もうダメだよおっ!!」

彼女は簡単に果てた。

女性が果てる、いわゆるイク瞬間というのは面白い。
身体を仰け反らせて、同時に膣を収縮させるのだ。
証拠に、俺の指を激しく締め付けた。
そして、三回、身体を震わせるのだ。

とは言え。俺は特別なことをやったわけではない。
決してゴールドフィンガーは持ち合わせていない。
ただ指とローターを前後に動かしていただけだ。
だが、見た限りでは彼女は想像以上に感じているようであった。

从////从「くあっ……ダメッ!! おかしくなっちゃうよおお!!」

しかも、異常だった。

一回果てたかと思えば、再びよがり始め、そのままもう一度果てる。
多分一度イクのに五分も掛かっていない。
女の喘ぎ声は演技が殆どだと訊いている。
だが、彼女に関してはそう見えなかった。

身体が如実に、その反応を物語っているのだ。
確実に感じている。
ここまで淫乱な女がいたとは。
俺は、感動すら覚え始めていた。



132: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:37:19.20 ID:lYP/PE5p0
( ・∀・)「どうした、そんなに気持ちいいのかい?」

从////从「は……い……ああん……気持ちいいです」

( ・∀・)「凄い変態だね。見たまえ。ドクオ君が引いてるじゃないか。
      君がいやらし過ぎるからいけないんだ。
      このままじゃあ、嫌われちゃうよ?」

从////从「あん……いや……だめえ……嫌わないで……」

( ・∀・)「じゃあ、どうするんだい?
      このまま嫌われちゃったら、その辺のオヤジに君をオモチャにしてもらうよ。
      僕達二人の前で、だ。その時僕達は服を着たまま見るだけだよ。
      決して助けたりはしないからね」

从////从「だめ……いや……っああああああん!!」

('A`;)「……」

気が付けば、俺が指を動かしている中でモララーが彼女に囁いていた。
言葉責めだ。
陰湿で執拗なまでに彼女を罵倒している。
寧ろ、モララーの言葉に引いてしまうほどに次々と蔑みの言葉を投げかける。

( ・∀・)「ドクオ君、君も責めてみるといい。
      彼女は結構なMでね。言葉では嫌がってるが、もっと敏感に反応するようになる」

またモララーは俺に促す。
確かにやってみたいが、当然のことながら言葉責めなどやったことがない。
少々困り果てたが、空気を読む限りだとやらなければいけないようだ。



140 名前: >>134の前に ◆KUIMWbIYTk 投稿日: 2007/06/24(日) 03:40:46.03 ID:lYP/PE5p0
从////从「だめ……嫌わないで……くっ……何でもする……何でもするから」

('A`)「ええと……じゃあ、俺に何をしてくれるんですか?」

从////从「何でも……いっぱいご奉仕……ああッ……します」

('A`)「な……なら、俺をいっぱい気持ちよくしてくれるんですか?」

从////从「はい……ドッくんの為なら……何でも」

('A`)「うーん……じゃあ、このままヤらせてもらえますか?」

从////从「欲しいです……ドッくんの……」

('A`)「俺の……なんだって?」

从////从「ドッくんの……ん……あああああッ」

('A`)「何? 聞こえないよ?」

从////从「ドッくんのおちんちんを……ください」

('A`)「どこに入れればいいの?」

从////从「ドッくんの……おちんちんを私の……おまんこの中に入れて下さい」

こうして、俺の初言葉攻めは終わった。
正直gdgdだった。
それに、少し噛んでしまった。
だが、彼女は快楽に耐えながら、涙目で懇願している。



134: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:39:04.73 ID:lYP/PE5p0
( ・∀・)「いいねえ。ドクオ君もSの資質が充分ある。
      じゃあ、早速本番といこうか。ああ、ちなみにゴムはいらない。
      彼女は生の方が好きなんだ」

('A`*)「……はい」

俺は、膣からローターと指を引き抜いた。
指を開けば、糸を引くほどに粘り気が濃くなっていた。
おまけに、ローションと汗と、愛液が混ざり合い泡が立っている。
何しろ、三十分近くも指を入れたままだったのだ。

そして、再び彼女に覆い被さった。
俺のものは、すっかりいきり立っている。

('A`*)「いい……ですか?」

从////从「おねがい……ハァ……ハァ……来て」

意思を確認すると、俺は彼女の潤みに先端を当てた。
そして、梃子摺りながらも入口を探り当て、軽くくぐらせた。
彼女が目を瞑ると、貪るように唇を合わせた。

互いに一度、もしくは数回果てたばかりだというのに、俺達は獣のようになっていた。
彼女は唇が触れたまま、舌を俺の口の中に滑り込ませる。
初めてのキスはディープキスだった。
だが、いまさらどうだろうと関係ない。

俺は、食いちぎるように、その舌を貪った。



148: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:42:28.09 ID:lYP/PE5p0
強い力を持った肉の輪が、亀頭を締め付ける。
動物の口が、俺の陰茎を飲み込もうとするような動きだ。
貪欲な、欲望にまみれた口だった。

俺は、彼女の両足を脇に抱えた。
そして、思い切り腹を前に突き出した。
一瞬、彼女の顔が歪んだ。
気が付けば、奥まで届いていた。

从////从「あっ……すごいよお……ドッくんが入ってる……」

俺は彼女の反応をよそに腰を振り始めた。
凄い絡みつきだ。
すっかり蜜で満たされた肉壷は、余す所なく俺の陰茎全体を刺激する。

('A`)「これが、欲しかったんですよね」

从////从「うん……ああっ……これ!!」

叫んだ。
動きに合わせて、彼女も腰を振る。
それが、さらに俺を刺激する。

もっと。
もっとだ。
徹底的に彼女を犯さなければ、俺は収まらない。
そうだ、中にぶちまけてやるんだ。



151: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:44:10.05 ID:lYP/PE5p0
('A`)「このまま、出しますよ」

俺は冷たく言った。
先程果てたばかりだと言うのに、もう次の絶頂が迫っている。
流石に早すぎるとは思ったが、
自身で腰の動きを止めることができない。

从////从「……出して……いっぱい出して!!」

息を詰まらせながら、彼女は切望した。
狂っている。
出会ったばかりの男にいいように犯されているというのに、
それを受け入れようとしているのだ。

だったら……

思い切りぶちまけてやる。
後のことは考えていなかった。
更に腰のスライドは激しくなる。
下の階に響くほどにベッドは揺れる。

来る。
波が押し寄せてくる。
今までで一番巨大な波だ。

('A`;)「く……出るッ!! 出すぞ!!」

从////从「来てッ!! 私の中に思いっきり出して――」



155: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:45:53.28 ID:lYP/PE5p0
これで、終わったわけではなかった。
いや、これが始まりだったのかもしれない。

俺達は休むことはなかった。
その後も互いを貪りあった。
飽きる事はなかった。
事が終わってもなお、俺のものは天を突いていたのだ。

これほどまでの欲情は初めてだった。
やはり、彼女はそれほどまでに魅力的なのだろう。

俺達は互いに、交渉した。
どちらも拒まなかった。
舌が痺れるほど、感覚が無くなるほど舐めあった。
どちらかが果てれば、残ったほうが互いの性器を舐めあう。

それがいつまでも続いた。

気が付けば、モララーは電話を持って姿を消していた。
恐らく用事ができたのだろうか。
だが、そんなことはどうでもよかった。
今、この瞬間はこの目の前の肉体を犯す、それだけを考えていた。

「……ああ、もしもし?
 ……どうやら上手くいったようだ。
 何しろ、薬で眠らせた間に知り合いの医者に検査してもらったら、できちゃっていたからね。
 ……おいおい、僕にもそれなりに家庭と仕事を持っているんだ。
 それに、もうあのオモチャには飽き始めていたところさ。
 ……あの青年は悪そうには見えない。彼女も気に入ってくれたようだし、ね。
 まあ、何とか上手くやってくれるだろう。」



159: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:48:30.83 ID:lYP/PE5p0

俺は自分の部屋で寝転がっていた。
それにしても、久しぶりに朝に目を覚ました。
やはり、俺に太陽の光は似合わない。
いや、受け付けないのだ。

あの出来事から、一年経った。
あれで、俺の人生は大きく変わった。
とは言っても、正直修羅場を体験するとは思いもしなかった。
結婚を迫られたときには正直焦ったが、その辺りは金で解決した。

しかし、世の中には変わった人間がいるものだ。
普通なら、赤の他人に自分の彼女を貸し出すなど、そうそう言える筈も無い。
余程の馬鹿か、頭のネジが外れているのだろう。
まあ、だが、他人の物差しなんてのはあてにならない。

……俺もおかしくなってしまったのだから。

ブーッブーッブーッ

「おっ、どうやら投稿が終わったようだ。
……よかったな、これで、次の彼氏がみつかる」

俺の隣では、『彼女』が寝息を立てて眠っている。
『彼女』は俺の思惑を知らないだろう。
いや、これでいいのかもしれない。
『彼女』を大切にしてくれる人間ならば。

……そろそろ、新しいオモチャが必要だ。



164: ◆KUIMWbIYTk :2007/06/24(日) 03:50:12.93 ID:lYP/PE5p0





『      彼女をレンタルします。    
       詳細はメールにて。       
                    D&T 女 23歳』




『('A`)ドクオは淫靡に溺れてしまったようです』 〜FIN〜



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