( ^ω^)はヌクモリティを取り戻すようです
- 27:◆uAn5dIn1Sw:05/02(水) 22:04 7iR7ZoLYO
再びブーンパート
第五話 ぬくもりをください
( ω )「おおっ!」
モララーの凶刃をふらつく足どりでかわす。
脳震盪ではっきりしない意識の中でよくよけられたもんだ。
だが、次はない。
尻餅をついた僕に向けてモララーがナイフを振り下ろす。
…ここまでか。人生十六しか生きてないのに。
('A`)「おまえの負けだよ。
モララー!」
(; ・∀・)「そんな…」
僕の目の前三十センチでナイフが止まった。
モララーの見つめるその先には、
川 ‐ )
('A`)「クーが戻ってきた。おまえの機械を破壊してな。
そうだろ?クー」
川 ‐ )
(;'A`)「おい、クー、しっかり…」
様子がおかしい。
眼からぬくもりを感じない。
すべてを傍観するガラス玉のような冷たい眼をしている。
川 ‐ )「人に必要なのは友達じゃない。
ヌクモリティなんか不必要だ。
私に必要なのは、成功することだ!」
- 28:◆uAn5dIn1Sw:05/03(木) 00:49 aSFYcDHUO
(#'A`)「クー!てめぇ何言ってんだ!!
うなだれていた俺に一緒にヌクモリティを取り戻そうって
言ってきたのはお前だろ!」
川 ‐ )「そんなことをして何になる。
貴様らにはいるんだろう?
心を許していた友が。
私にはいない。皆が私を避けていく。
電波があろうとなかろうと、
私は独りだ。
そんな私が何故、
孤独を知らないお前らの手伝いをしなければならない」
(#'A`)「本気で言ってるのか!クー!」
( ・∀・) 「素晴らしい。それでこそこの高校の生徒だ」
(# ^ω^)「逃げる気か!」
全力で追いかけて奴を掴もうとする。
きっとクーは強い電波を浴びて変わってしまったんだ。
だからこいつはなおさら許せない。
川 ‐ )「副校長先生。
早くお逃げください」
(;^ω^)「おっ…」
クーに足をかけられた!?
そんな…
( ・∀・) 「さらばだ。
明日のキミ達の処分を楽しみにしているといい!
退学ぐらいは覚悟してもらうぞ?
ハハハハハッ」
(# ^ω^)「クー!」
( A )「下がってろ!ブーン!
クー。俺は知ってる。
お前が本当はヌクモリティにあふれている優しい奴だってこと」
川 ‐ )「……………」
('A`)「知らないバーチャンの荷物持ってやったり、
泥だらけになりながらガキンチョのサッカーボール探したり」
川 ‐ )「…………」
('A`)「俺はそんなクーのことが…クーのことが…」
(;'A`) 「異性として好きなんだ!!」
川 ‐ )「……」
('A`)「だからクーは独りじゃない!俺がついている!!」
川 ‐ )「うっ…」
川;‐;)「うっ…うっ…うわあぁぁぁ!!」
激しい泣き崩れ、
座りこむクー。
- 30:◆uAn5dIn1Sw:05/03(木) 01:18 aSFYcDHUO
座りこむクーを優しく抱きしめるドクオ。
その動きには親が子供に見せるようなヌクモリティがあった。
('∀`)「さあ、一緒に行こうぜ。せめて電波発信装置は俺達の手で壊しておこうぜ」
川つ‐ )「…あぁ。」
( ^ω^)「よかったお。僕達は退学になってしまうかもしれないけど、
クーやドクオと仲良くなれて本当に良かったお!」
('∀`)「よし、ぶっ壊しすぞ!」
( ・∀・) 「ふん!馬鹿な奴らめ!大人に逆らった罰だ!
奴らの人生をお先真っ暗にしてやる!」
…さっきから尾行されている気がするな。
あいつらか?
(# ・∀・)「おい、そこの!コソコソとつけてきているのはわかってるぞ!」
,' 3 「悪かったのう。コソコソとしていて」
(; ・∀・)「校長先生!?何故…」
,' 3 「ここ一ヶ月ぐらいおまえさんを見張っておったんじゃ」
# ,' 3 「貴様のしてきたことは全部聞いたぞ!
貴様は生徒にとんでもないことをしてくれたようじゃな!」
(; ・∀・)「わ、私は…」
,' 3 「警察には通報した。二度とこの街に来れると思うなよ!」
( ∀ )「何故だあっっっ…」
- 31:◆uAn5dIn1Sw:05/03(木) 01:30 aSFYcDHUO
('A`)( ^ω^)川゚‐゚)「せえの!」
電波発信装置の本体だと思われるPCに野球部の部室から取ってきた金属バットを振り下ろす。
プラスチックのカバーが吹き飛び、中の基盤が真っ二つに折れる。
( ^ω^)「終わったお。これで」
('A`)「あぁ。終わったな…」
川゚‐゚)「やっと…終わった」
三人はそれぞれの帰路につき、新しい朝を見るべく、眠りについた。
暖かい春は……もうすぐだ。
( ^ω^)がヌクモリティを取り戻すようです
お わ り
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