( ^ω^)ブーンがタッチタイプをマスターしたようです
- 5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 22:52:32.78 ID:F942IQfl0
無力。
ただその言葉が自分を叩いていた。指の間に針を刺すように、じくりとした鋭い痛みが襲っていた。
誰も助けられない。誰も守れない。自分のことしか考えられない。
ただ闇雲に剣を振るうだけ。
当たらない。全て避けられる。そして、徐々に自分も苦しくなる。
仲間も、自分も、誰一人として守ることも、助けることも、救うことも出来ない。
僕は、本当に無力なんだ。
( ^ω^)「畜生。また死んだお」
スマブラの話である。
- 6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 22:54:24.39 ID:F942IQfl0
四話 クレーンゲームとかは一度取ったら調子に乗ってお金を浪費する。
- 10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 22:56:08.61 ID:F942IQfl0
- 結局僕は相も変わらず家に帰ったらゲームをしていた。
最近のネトゲはとにかく凄い。現実なんてそっちのけで楽しめる。
あのスマブラでさえ、オンライン化するんだから。
凄いよなぁ。ゲームって。
こんなに僕を楽しませてくれるんだから。
「ちょっと! お兄ちゃん! 」
誰だ。僕の幸せを妨げる無粋な輩は。
( ^ω^)「誰だお! 名を名乗れ! 」
画面から目を離し、椅子に乗ったまま回転して扉の方に視線を向ける。
そして、勢いよく扉が開かれた。
- 11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 22:59:31.95 ID:F942IQfl0
- ξ#゚听)ξ「私よ! またゲーム?いい加減働きなさいよ! このニート! 」
妹のツンだった。
僕に対して口が悪く、刺々しい言葉ばかり回してくる憎き妹だ。
だけど、外ではおしとやかに振る舞い、丁寧な言葉遣いを巧みに操り、品行方正で通ってるらしい。
僕から言わせれば貧乳万世!だけど。
( ^ω^)「我に何のようだ貧乳が」
ξ#゚听)ξ「誰が貧乳よ! パソコン叩き割って欲しいの!?」
( ;ω;)「ごめんなさい!ほんとごめんなさい!僕が悪かったです!だからお願いです!パソコンだけは!パソコンだけは勘弁してください!」
無様に醜態を晒しながら椅子から降りて土下座しながらツンに言う。
でも、なんか気持ちいいかもしれない・・・・・・
- 13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:02:41.03 ID:F942IQfl0
- ξ゚听)ξ「まあ、いいわ。最近よく外に出てるけどどうしたの?」
( ^ω^)「お?そりゃ仕方ないお。だって――――――」
待て。警察といるとか、指輪の力で戦ってるとか言って信じてもらえるのか?
絶対信じないだろう。それどころか病院に行くように言われてしまう。
これは、言えないな。
ξ゚听)ξ「ん?だって?どうしたのよ」
うーん・・・・・・
( ^ω^)「あー! そうだお! 最近バイト探してるんだお! でも見つからなくて残念なんだお! 」
我ながらナイスなアドリブを利かせた。もしかしたら僕は機転が利くかもしれない。
これならツンも信じるだろう。いやいや、それどころか泣いて喜ぶかもしれない。
「お、お兄ちゃんがバイト始めたの!?嬉しい!」なんて言って抱きついてくれるかもふひひひひ!
- 14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:05:24.85 ID:F942IQfl0
- ξ゚听)ξ「はあ?何言ってんのよ。あんまりふざけたこと言うと首引っこ抜くわよ」
(;^ω^)「ほ、ほほほほほほんとだお!バイト探してるんだお!」
ξ゚听)ξ「じゃあ、丁度良かったわ。今私の働いてる先で人手が足りないの。
私の身内ってことで紹介出来るから来てくれる?」
( ゚ω゚)「なんですとー!?」
ξ゚听)ξ「だから、お兄ちゃん今バイト探してるんでしょ?だったら丁度いいじゃない」
( ゚ω゚)「こ、この僕が働けると思うのかお!?」
ξ゚听)ξ「何言ってんのよ。簡単なことよ?
お兄ちゃんいつもケーブルの向こう側の人と話してるでしょ?それとおんなじ感じで気楽にやればいいのよ」
( ゚ω゚)「バッキャロー!ネットとリアルは違ぇーんだ!」
ξ#゚听)ξ「うっさい。いいから働けこのチンカス」
( ゚ω゚)「オラ働きたくねぇだ!家でゴロゴロしててぇだ!」
僕は必死に抵抗する。ふざけるな。働くだって?働いたら人間負けなんだよ!
TBSだのなんだの知ったこっちゃねぇ!苦労するだけして期待出来ない賃金を手に入れたって仕方ない!
猛反発する僕に対して肩を震わせながら怒っていたツンだったが、いつの間にか静かになっていた。
そして、かすかに目が潤んでいる気がした。
- 15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:08:19.71 ID:F942IQfl0
- ξ゚听)ξ「・・・・・・お兄ちゃん。私と一緒じゃ嫌?」
僕の心が揺らぐ。いや、駄目だ。この手に引っ掛かってたまるか。
過去に一体何度騙されたんだ?思い出せ。あのいまいましい記憶を。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ξ゚听)ξ「お兄ちゃん・・・・・・お願い・・・・・・」
(;^ω^)「どうしたんだおツン!」
ξ;凵G)ξ「私もう耐え切れないよぉ・・・・・・」
(;^ω^)「何があったんだお!?僕に出来ることなら言ってくれお!」
ξ;凵G)ξ「ありがとう・・・・・・じゃあ、肩揉んで・・・・・・」
(;^ω^)「こ、これでいいのかお!?」
ξ;凵G)ξ「うん・・・・・・あ、もうちょっと力入れて・・・・・・」
この流れで全身マッサージをおよそ2時間ほどさせられた。
そして――――――
- 18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:10:12.65 ID:F942IQfl0
- ξ;凵G)ξ「お兄ちゃん、私コーラが飲みたい」
(;^ω^)「任せろお!」
ξ;凵G)ξ「お兄ちゃん、私新しい携帯に替えたい」
(;^ω^)「任せろお!」
ξ;凵G)ξ「お兄ちゃん、臭い」
( ;ω;)「風呂入ってくるお!」
ξ;凵G)ξ「お兄ちゃん、私新しいDVDプレーヤー欲しい」
( ;ω;)「チキショー!任せろおおお!」
ξ;凵G)ξ「お兄ちゃん、私ヴィトンのバッグ欲しい」
( ;ω;)「ひゃっふううう!任せろおおおおお!!」
ξ゚听)ξ「おい兄貴肩もめよ」
( ;ω;)「仰せのままに!!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
- 20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:13:11.18 ID:F942IQfl0
(;^ω^)「もう騙されないお!!」
ξ;凵G)ξ「そんなに私と一緒じゃ嫌なの?そうだよね。
だって私わがままだし口悪いし・・・・・・嫌われてもおかしくないもんね・・・・・・ごめんねお兄ちゃん無理言って」
( ;ω;)「ごめんお!ごめんおツン!そんなに思いつめてたのかお!」
ξ;凵G)ξ「ううん、大丈夫だよ。それじゃ、お兄ちゃん・・・・・・」
( ;ω;)「任せろお!お兄ちゃんバイトでも何でもしてやるお!」
ξ゚听)ξ「言ったな」
(;^ω^)「しまったあああ!!これは孔明の罠だあああ!!!」
そして僕は働くことになった。
- 21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:17:13.54 ID:F942IQfl0
( ^ω^)「ちなみに何するんだお」
ξ゚听)ξ「簡単にいうと接客業」
( ^ω^)「ハードル高くね?」
ξ゚听)ξ「豊満なおっぱいの子いるわよ」
( ^ω^)「ならばよし」
そして僕はツンと一緒にアルバイト先に来た。
- 22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:20:26.54 ID:F942IQfl0
ξ゚听)ξ「ここよ」
(;^ω^)「・・・・・・」
どこにでもありそうな店だった。
外装は木材を使っており、少しお洒落な雰囲気をかもし出している。
一言だとログハウス、そんな感じだ。
ξ゚听)ξ「何?緊張してんの?」
(;^ω^)「ば、ばばばば馬鹿いうなおお!こ、こここのぼぼぼぼくがききき緊張するとおもももうのかおおお!?」
ξ゚听)ξ「そう。じゃ、行きましょ」
( ;ω;)「いやあああああ!!!お化け屋敷ぃいいい!!」
ξ#゚听)ξ「うっさい!」
( ;ω;)「ぎゃふん!」
ツンに後ろ首を捕まれ引き摺られながら強制的に店内に入る。
『いらっしゃいませー』と、おにゃのこの可愛らしい声が聞こえる。
しかし、どこかで聞いたことのある声だ。
誰だったかな。うーん。
- 23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:23:14.52 ID:F942IQfl0
- ξ゚听)ξ「私よ。紹介するわ。新しいアルバイターよ」
「なんだ挨拶して損したじゃないかあああああ!!新人君よろしくなああ!!」
誰だっけ。この無駄に熱い人。
(;^ω^)「よよよよよよろしくですおおお」
ノパ听) 「・・・・・・あれ?」
(;^ω^)「お?」
ノハ;゚听) 「お前は・・・・・・」
(;^ω^)「(誰だっけこの人)」
ノハ;゚听) 「自宅警備員の横にいる・・・・・・ブーンだったか?」
(;^ω^)「えっと、ビートさんでしたっけ?」
ノハ#゚听) 「・・・・・・」
あれ、怒ってる?ってことは名前を間違えたのか?
- 26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:26:22.58 ID:F942IQfl0
- (;^ω^)「あ、ああ!ブートさんでしたお!」
ξ゚听)ξ「ビリー」
ノハ#゚听) 「・・・・・・」
(;^ω^)「フード!プード!シード!リビドー!あれ?あれ?」
ノハ#゚听) 「ヒートじゃぼけええええええええええ!!!!」
( ;ω;)「きゃひんっ!」
ξ゚听)ξ「なんだ。知ってたの?お兄ちゃん」
ノハ;゚听) 「お、おいブーンとやら、お前こんな小さい子に『お兄ちゃん』なんて呼ばせてるのか?」
( ^ω^)「(なんかすげぇ誤解されてるお)」
ξ゚听)ξ「やだ、ヒート先輩ったら」
ノハ;゚听) 「ツン!目を覚ますんだ!こんな豚野朗にお兄ちゃんなんて呼んだらそれこそ興奮して襲われかねないぞ!」
( ^ω^)「(おまえらのような乳くせぇガキに興味ねーお。貧乳乙)」
- 28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:28:56.32 ID:F942IQfl0
- ξ゚听)ξ「何言ってるんですか。私達兄弟ですよ?」
ノパ听) 「・・・・・・本当にか?」
( ^ω^)「(ったく、ツンに巨乳がいるって言われてきたのにふざけんなお)」
ξ゚听)ξ「本当ですよ。このピザ野朗と兄弟だなんて嘆かわしい限りですけどね」
ノパ听) 「そうなのか・・・・・・」
( ^ω^)「(お前のような貧乳な妹と兄弟な僕が一番可哀想だお)」
僕が一人嘆いているところで、ツンが何かを思い出したらしく元気よく「あ!」と声を上げる。
ξ゚听)ξ「今日は店長いないんですか?」
ノパ听) 「ん?ああ。今日はいないな」
ξ゚听)ξ「それじゃ、お兄ちゃんは・・・・・・」
ノパ听) 「使えないから持って帰ってくれ」
酷い言われ様だ。
- 29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:32:39.70 ID:F942IQfl0
- 『使えないから持って帰ってくれ』
ならば!!
( ^ω^)「それじゃ!ばいぶー!」
ξ゚听)ξ「待てコラ兄貴。逃がすと思うなよ」
( ;ω;)「いいじゃん!帰らせてお!僕は帰ってゆっくりネトゲしたいんだお!」
ξ#゚听)ξ「うるせえ!ちっとは働けよこのヒキヲタピザニート!」
( ;ω;)「わかるかい!?君にはわかるのかい!?何かやれやれと急かされる人の気持ちが!!」
ξ#゚听)ξ「知らんわ!!」
( ;ω;)「あぶう!馬鹿野朗!今から勉強しようとしてた学生が母さんに
『勉強しなさいよ!』 とかって怒鳴られたらやる気なくすのと同じなんだお!」
ξ#゚听)ξ「お前学校行ってねーだろうが!!」
ノハ;゚听) 「お、おい二人とも落ち着け・・・・・・」
( ;ω;)「あなたにニートの気持ちがわかりますかお!?そこまで太ってないのにピザと呼ばれ、
別にヲタでもないのにヲタと呼ばれ、ヒッキーでもないのにヒキと呼ばれる!
そんな僕の気持ちがわかりますかお!?」
ノパ听) 「ごめん・・・・・・」
- 33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:36:18.94 ID:F942IQfl0
( ;ω;)「わかったら放っておいてくださいお!僕なりに働く気はあるんですお!!」
( ・∀・)「話は聞かせてもらったよ」
ξ゚听)ξノパ听) 「店長!」
(;^ω^)「(なんだってええええええ!!?)」
- 34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:40:44.82 ID:F942IQfl0
- 突然音もなく店内に入っていた男。長身で、髪が鼻の辺りまで伸びている。
整った眉に、鋭い目。にやりとほくそえんでいるような口元。いい意味で純粋そうな人で、悪い意味で子供っぽそうな人だ。
( ・∀・)「君は『働く意志』はあるんだね?ならいいじゃないか!入れ!歓迎しよう!」
(;^ω^)「え、あの」
( ・∀・)「何、緊張することはない。時期になれるさ。それじゃ、奥で契約しようか」
(;^ω^)「あ、だから」
( ・∀・)「はーはーはーは!」
(;゚ω゚)「あああああああ!!!」
僕は再び後ろ首を捕まれ、引き摺られながら進む。
いい加減服が伸びそうだ。
そして、店の奥。
- 35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:42:35.05 ID:F942IQfl0
- ざわ・・・
ざわ・・・
ξ;゚听)ξ「(店長が、バイトを勧誘している―――――!?)」
ノハ;゚听) 「(ここは、どうでるんだ!?)」
(;^ω^)「・・・・・・」
( ・∀・)「・・・・・・」
何を言えばいいのか、わからない。
ただ気持ちの悪い沈黙が流れていた。
(;^ω^)「(連れてきておいて何も喋らないのかお・・・・・・)」
変な汗が流れる。冷や汗とはまた違う、何か暑苦しくねっとりとした嫌な汗。
( ・∀・)「・・・・・・」
何を考えているのだろう。ただ僕の目だけを見つめている。僕も僕なりに目を合わせているが、変な気分だ。
- 37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:45:39.19 ID:F942IQfl0
- ξ;゚听)ξ「(まさか、店長!)」
ノハ;゚听) 「(この沈黙で何かを探っているのか!?)」
(;^ω^)「あの」
僕は堪えきれず声を出した。
ξ;゚听)ξノハ;゚听) 「(とうとう、沈黙が破かれた!!)」
( ・∀・)「なんだい」
冷たい目。その瞳の奥には凍てつく氷があるかのような、冷え切った目。
僕は、小さく恐怖を感じる。
(;^ω^)「ど、どうして何も喋らないんですかお?」
ξ;゚听)ξ「(正面からいった!?)」
ノハ;゚听) 「(この男、もしやできる!?)」
( ・∀・)「いや、喋ることが浮かばない」
ξ;゚听)ξ「(嘘よ!あの目は嘘をついている!)」
- 40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:48:32.54 ID:F942IQfl0
- (;^ω^)「そ、そうですかお」
ξ;゚听)ξ「(休戦の流れを!?)」
ノハ;゚听) 「(ここで一旦引くのか!?)」
ざわ・・・
ざわ・・・
( ・∀・)「君は」
ξ;゚听)ξ「(今度は店長から!?)」
ノハ;゚听) 「(な、なんだ!?何が起きる!?)」
(;^ω^)「お?」
( ・∀・)「働きたくないのか?」
(;^ω^)「・・・・・・はいですお」
ξ;゚听)ξ「(謀略!?まさか店長を釣ろうとしているの!?)」
ノハ;゚听) 「(なんてレベルの高い戦いなんだ――――!!)」
- 43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:51:05.03 ID:F942IQfl0
( ・∀・)「馬鹿野朗!!」
ξ;゚听)ξ「(店長が何かしかけた―――――!!)」
ノハ;゚听) 「(なんなんだ!?何が起きるんだ!?息が、詰まりやがる――――!!)」
(;^ω^)「な、なんですかお!?」
すると、店長は僕の顔から流れた『汗』を舐めた。
ξ;゚听)ξ「(汗を―――――)」
ノハ;゚听) 「(舐めた―――――!!)」
( ・∀・)「――――コイツは嘘をついてる味だぜ!内藤ホライゾン!」
( ^ω^)「・・・・・・」
ξ;゚听)ξ「(あの流れでだんまりですって―――――!?)」
ノハ;゚听)「(す、凄すぎる! まるで別次元の戦いだ―――――!!)」
- 46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:54:12.87 ID:F942IQfl0
( ・∀・)「茶番は終わりだ。さあ、改めて聞こう」
( ^ω^)「・・・・・・」
ξ;゚听)ξ「(ついに、ついに始まる!!)」
ノハ;゚听) 「(恐るべき、戦いが!!)」
( ・∀・)「うちで働かないか」
( ^ω^)「だが断る」
ξ;゚听)ξノハ;゚听) 「(な、なんだってえええ!?)」
( ・∀・)「そうか」
( ^ω^)「ああ」
ξ;゚听)ξ「(なんなの、なんなのコイツ等は――――!!)」
ノハ;゚听) 「(冷め切った会話に、熱き炎の如き力を感じる!!)」
- 49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:56:38.64 ID:F942IQfl0
( ・∀・)「ならば」
( ^ω^)「剣を握れ」
( ・∀・)「そして」
( ^ω^)「戦え」
( ・∀・)( ^ω^)「我等の意思は!そこにある!」
ξ゚听)ξ「いいから働けよニート」
( ^ω^)「嫌でござる!働きたくないでござる!!」
ξ#゚听)ξ「養豚所に送ってやろうかこのフール・・・・・・!!」
- 52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/28(土) 23:59:33.46 ID:F942IQfl0
- ( ・∀・)「まあ、落ち着きなよツンちゃん」
ξ;゚听)ξ「店長!」
( ・∀・)「ブーン君」
( ^ω^)「なんですかお」
( ・∀・)「君は、情報が欲しいだろう?」
情報?何のことだ?
( ・∀・)「『指輪』についてさ」
そして差し出される左手。
中指には、僕と同一の指輪に灰色の宝石が装飾された指輪をはめていた―――――
(;^ω^)「!!」
( ・∀・)「さあ、どうする?働くか?働かないか?」
僕にとっての人生最大の選択が迫ってきた―――――!!
- 54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/29(日) 00:01:41.53 ID:WqAyAawe0
- ('A`)「残念!フェイクだ!」
( ^ω^)「真面目な展開wwwwプギャーwwww」
('A`)「毎度ながらのニュースの時間だぜ。またアルファ釣りスレが立ったな」
( ^ω^)「全く、困ったもんだお。それで、今日は一体何だお!」
('A`)「今日は、簡単男の料理だ!」
( ^ω^)「わお!一体どんな料理なんだい!」
('A`)「簡単なものさ!ふふっ、それではレシピを紹介しよう!」
( ^ω^)「ktkr!」
('A`)「まず、ソースカツを二枚用意します!」
( ^ω^)「ほうほう!」
('A`)「そして、卵を溶きます!」
( ^ω^)「なんと!」
('A`)「それをアツアツのご飯の上にかけて完成だ!」
( ^ω^)「オラァ!」
※以下何事もなく本編に戻ります。
- 55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/29(日) 00:04:27.73 ID:WqAyAawe0
僕はニートだ。働きたくはない。でも、この指輪の情報が入るなら――――
( ・∀・)「さあ、どうする」
(;^ω^)「・・・・・・」
ξ゚听)ξ「お兄ちゃん」
突然、横からツンが僕に声をかける。
(;^ω^)「なんだお」
ξ゚听)ξ「今日ここに来た理由はそれなの」
(;^ω^)「!!」
ξ゚听)ξ「私もね、ほら」
そして僕の見せてくる右手。その人差し指にはすっぽりと入っている指輪。宝石の色は、紫。
( ^ω^)「どうして、ツンが・・・・・・」
ξ゚听)ξ「同じよ。お兄ちゃんと」
(;^ω^)「お?」
ξ゚听)ξ「お兄ちゃんが怪しい男に指輪を渡されてた。私、見てたの。
それで、消えた後、私の後ろにいたの。何も言わずに指輪を渡してきたの
そしたら、モララーさんが、説明してくれた」
- 57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/29(日) 00:09:09.54 ID:WqAyAawe0
- ( ^ω^)「(今までのツンの行いを考えたらこれくらい当然かお)」
ξ゚听)ξ「(これだけしときゃまた今度何かたかれるか)」
( ・∀・)「そういうことだ。そこにいるヒートくんも同じだ。彼女は私の娘だ」
( ^ω^)「ふーん、そうなんだあ・・・・・・え?」
ξ;゚听)ξ「え?」
( ・∀・)「いや、だから私の娘だよ」
( ゚ω゚)「えええええええええ!!?」
ξ;゚听)ξ「全然似てないわよ!?」
ノハ;゚听) 「さり気に酷いなツン・・・・・・」
( ・∀・)「全くだよ。僕のガラスの心はブレイクだ」
肩をすくめて「やれやれ」と笑う。
- 59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/29(日) 00:11:19.60 ID:WqAyAawe0
- (;^ω^)「・・・・・・」
( ・∀・)「ん?どうした?何か言いたそうな顔だけど」
( ^ω^)「あなたが」
( ・∀・)「ん?」
( ^ω^)「情報を持ってるっていうなら、何か一つでも話してもらえないと信じてもらえないお」
ξ゚听)ξ「(カッコつけてるけど、これってただ働きたくないだけなんだよねお兄ちゃん)」
- 60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/29(日) 00:12:08.71 ID:WqAyAawe0
( ・∀・)「いいよ、じゃ、一つ教えてあげよう」
( ^ω^)「・・・・・・」
僕は生唾を飲む。一体、何を話してくるのだろうか。
この指輪の原理か?指輪の生まれた理由か?どうやって指輪を作り出したとかか?
( ・∀・)「君と関り合っているジョルジュ長岡。あれは事の主犯だ」
(;^ω^)「え―――――――」
全く、予想していなかった言葉が、来た。
四話おわり。
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