V         (のようです)

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/02(月) 19:18:05.54 ID:XbRaDYE30

( ^ω^)「あうあうあー、あうあー」


次の日

僕は 木箱の横に寝そべり
ここに来る途中で買ってきた 漫画の本を読んでいました


( ^ω^)「実際、ここまで楽で儲かるバイトとは思わなかったお」


今日もちゃんと お金は振り込まれていました
相変わらず 雇い主とは連絡がつきませんが


( ^ω^)「うめえwwwww」


ペットボトルの炭酸飲料 ぐびり
さらに お菓子を頬張りつつ くつろぎます
多少の贅沢は 二日連続で万単位の収入があったからこそ 成せるワザ

正直 ホクホクです



61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/02(月) 19:21:15.35 ID:XbRaDYE30

( ^ω^)「とりあえず、これ一冊読み終えるまで居て、それから帰るお」


木箱は木箱のまま 今日もでんと居座っています

しかし 多少慣れてきたせいか
その存在が あまり気にならなくなりました


そして そろそろ 読み終わるという時のこと


( ^ω^)「う〜、トイレトイレ」


今トイレを求めて小走りしている僕は 大学に通うごく一般的な男の子
強いて違うところをあげるとすれば 木箱に興味があるってとこかナー

がちゃり


( ´ω`)「ふう、生き返るお……お?」


用を足しながら ふと 思ったのですが
一昨日確認したときは 確か 便器の蓋は閉まっていたはずでした



63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/02(月) 19:24:05.22 ID:XbRaDYE30

( ^ω^)「お……? さっきは確かに、蓋が上がってたお」


なんだか気になって バスルームを見に行きます

先日は 山のようにあったタオルが いくぶん減ったような
引き戸に 濡れた跡があるような


(; ^ω^)「おー……汚くしていくとマズいお」


となると やはりここには 人が住んでいるということになります

いや タンスなどの家具が乏しいゆえ
住んでいるのか 寝泊りにくるだけなのかは わかりませんが
ともかく ぼく以外の誰か 部屋の主がいる

居間に戻ると お菓子を広げていた辺りを 注意深く見直し
食べカスなどが落ちていないか 気合いを入れてチェックしました



64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/02(月) 19:27:04.52 ID:XbRaDYE30

( ^ω^)「うーん……」


荷物をバッグに仕舞いながら 考えます

アパートの住人 彼 もしくは彼女の 在宅時間
これが 夜なのか朝なのかは わかりません


( ^ω^)「……留守番させるのが目的なのかお?」


ちょうどぼくが来る バイトの時間帯には 誰もいない

ぼくがここにいるのは せいぜい 十分から三十分程度
しかも 大学の予定次第なので 来る時間すら定まっておりません
そんな 短時間の留守番を任せたところで 雇い主にとって 何になるというのでしょう

というか あの恰幅のいい中年男性が 好んでこんなところに住むものでしょうか


( ^ω^)「わからないことだらけだお」


あまり深く考えないことにし 電気を消して 部屋をあとにします

相変わらず この付近は人気がなく
よどんだ空気が 路上に満ちているようでした



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