('A`)がコンビニ店員になったようです

28: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/01(金) 23:36:40.98 ID:vNhl7XZT0
  
第2部:ドクオとツン

 ――――――ξ゚听)ξ「1よ!」―――――――


暑い。

今年の夏は、本当に暑い。
全国各地で、30度を越す熱帯夜になっているようだ。

夜でもこんなに暑いんだから、
昼間の暑さは、想像するのも嫌になる。


こんな時、昼夜逆転の今の生活に感謝したくなる。



30: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/01(金) 23:38:10.51 ID:vNhl7XZT0
  
それにしても、
こんな熱帯夜にもかかわらず、お客さんはたくさん来店してくれる。

よっぽどの暇人や、夜のお仕事の方々。

そして、最近大量発生しだしたのが、
夏休みに入って浮かれている中学生や高校生。

彼らは、髪を派手な色に染めて、
仲間と群れて汗だくになりながら来店してくれる。


まったく、ご苦労なことだ。



32: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/01(金) 23:39:43.56 ID:vNhl7XZT0
  
お客の対応をしながら、運ばれてきた弁当やパンの類を陳列し終わると、
時刻はAM3:30になっていた。

いつもより、仕事のペースが遅い。
まあ、客が多いから仕方ないんだけど。


やがて、店内からお客の姿が消えた。
やっと一息つける。


そう思いながらバックスペースに向かおうとすると、
いつもの、あのお客様がやってきた。



34: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/01(金) 23:41:34.78 ID:vNhl7XZT0
  
( ^ω^)ノシ「おいすー。
        ドクオがこの時間にレジにいるなんて珍しいお。
        いつもなら、バックスペースでタバコ吸ってるくせに〜。」

('A`)「ああ、最近お客が多くて忙しいんだよ。」

( ^ω^)「そんなこと、どうでもいいお。
     サムデーを読むお。」

('A`)「お前、帰れ。」



35: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/01(金) 23:42:56.83 ID:vNhl7XZT0
  
ゴーイング・マイ・ウェイなブーンにムカついてもしょうがない。
時間を無駄にするだけ。

ただでさえ今日は休憩時間が少ないんだ。
さっさと、タバコでも吸いに行こう。


ブーンを置いてバックスペースに戻ろうとする。
すると、ブーンの悲鳴にも似た声が店内に響いた。


今思えば、このブーンの声が、これから起こる不幸の始まりだった。



38: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/01(金) 23:44:40.90 ID:vNhl7XZT0
  
( ゚ω゚)「アッーーー!!」

('A`)「なんだ?アナルにバナナでも刺さったのか?」

(;^ω^)「どどど、ドクオ!
     サムデーが先週号のままだお!
     早く今週号を出しやがるお!」

('A`)「今週はお盆の週だから、週刊誌は出ないぞ。
   先週号が、合併号になっていたはずだ。」

(;^ω^)「なんと怠慢な・・・・・・。
     謝罪と賠償を要求するニダ!!」

('A`)「俺に言うなよ。」

(;^ω^)「なら、集英社に抗議の電話をするお!
     ドクオ、携帯貸してくれお!」

('A`)「自分の携帯を使えよ。
   それと、サムデーは小学館だ。」



39: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/01(金) 23:46:25.27 ID:vNhl7XZT0
  
俺の的確な突っ込みにムカついたのか、
ブーンは肩を怒らせながら、雑誌コーナーから離れていく。


('A`)「何処に行くんだ?」

( ゚ω゚)「うんちだお!」


そう言いながら、ブーンはトイレに消えていった。


読者のみなさん。
トイレをご利用になられる際は、店員に一声かけてくれるとうれしいです。



41: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/01(金) 23:50:01.70 ID:vNhl7XZT0
  
お客はいない。
ブーンはトイレで戦闘中。

俺は今、自由だ。
これでやっと、タバコが吸える。


俺は、足早にバックスペースに向かう。
すると、店内に、客の来店を知らせる電子音が鳴り響いた。


・・・なんてタイミングの悪い客だ。


心の中でそう思いながらも、
営業スマイルを浮かべながら、俺はレジの方に向かう。



44: 78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/01(金) 23:52:45.22 ID:vNhl7XZT0
  
('A`)「いらっしゃいま・・・・・。」


(((('A`;))))「あああああ、あなたは・・・・・・・。」








(´・ω・`)「あれ? ドクオじゃないか。
      ぶち殺すぞ。」







この方が、これから俺に不幸を運んでくださる疫病神だった。



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