( 'A`)はアルバムを捲るようです

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 15:01:15.33 ID:50JVWhd3O
('A`)がアルバムを捲るようです

サイドストーリー

( ^ω^)が勝負に出るようです 後編


あらあら、あの人に呼ばれて降りてきてみたら今日はいつにも増して賑やかね。

( ^ω^)「本日はお集まり頂きありがとうございますお」

やっぱりブーンくんだったのね。あの子の結婚相手って。

( ゚∀゚)「おーい!!タキシード似合ってねぇぞ!!」

(#^ω^)「うるさいお!」



27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 15:05:08.12 ID:50JVWhd3O

(´;ω;`)「あぁお店壊さないで……」

(*゚∀゚)「あひゃひゃw祭りじゃー!!!」

('A`)「はいはい、ちょっと落ち着こうな」

从'ー'从「ブーちゃん!!格好いいよー」

ジョルくんも、ショボちゃんも、ドックンも、あやかちゃんも……ツーちゃんも皆元気一杯ね。

さて、問題の我が子は何をしてるんでしょうね。



30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 15:10:11.03 ID:50JVWhd3O
ξ#゚听)ξ「お父さんも知ってたんでしょ!?」

( ФωФ)「まぁな」

ξ゚听)ξ「それで黙ってたんでしょ」

あらあら、ご機嫌斜めみたい。

( ФωФ)「聞かれなかったから言わなかった。それだけだ」

またまた強がっちゃってw昨日はブーンちゃんが帰ってからずっと泣いてたのにね。

全く素直じゃないんだから。

ξ#゚听)ξ「聞かれなくても言うでしょ!!なんで当事者の私が一言も聞かされてないのよ!!」

あらあら、この子も嬉しいくせに……本当にそっくりね……



32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 15:15:28.50 ID:50JVWhd3O

( ФωФ)「……彼じゃ不満なのか?」

ξ///)ξ「べっ、別にそんな事言ってないじゃない//
ただこういうのって心の準備的なものがいるじゃない//」

( ФωФ)「……良い青年だな」

ξ゚听)ξ「当たり前よ、私の夫だもん」

( ФωФ)「……そうだよなぁ」

どういう風のふきまわしかしら?昨日は私に縋り付いてきたのにねw 

ツンが盗られちゃうーってw

( ФωФ)「じゃあ早くそれに着替えなさい」



35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 15:21:46.09 ID:50JVWhd3O

ξ )ξ「……てよ」

( ФωФ)「ん?」

ξつ;)ξ「待ってよ、だって、私まだお父さんになんにも恩返ししてないんだよ?」

………

ξつ;)ξ「今まで私の為にずっと働いてきてくれたのに……ツーの時だって、仕事ほっぽりだして住所探してくれて」

( ФωФ)「別になんの負担もなかったんだ。気にするな」

ξつ;)ξ「お父さんはいっつもそうだよ。何にも言ってくれない。」

この子ったら……



37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 15:28:02.87 ID:50JVWhd3O

( ФωФ)「あのな、ツン、子供が親に恩返しなんて考えるもんじゃないんだ」

ξつ凵シ)ξ「だって、お父さんだって、したい事とか、やりたり事一杯あったでしょ?それなのに、私のせいで」

胸が締め付けられる。私が居てあげたらもっとこの人はしたい事ができたのに。

ツンも、やりたい事ができたのに。 

私の所為だ……

( ФωФ)「バカ娘が、どこまで親不孝なんだ」

ξつ;)ξ「だって……」

( ФωФ)「あのな、親に対する恩返しなんて物は、お前が無事五体満足で生れてきてくれた時に終わってるんだ」

あの人に釘づけになる……



39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 15:32:58.72 ID:50JVWhd3O

( ФωФ)「お前が、此処まで立派に育ってくれて、それで充分なんだ」

ξつ;)ξ「……お父さん」

( ФωФ)「これ以上一体なにを返して貰おうというんだ……俺はそんな欲深な人間じゃない」

ξつ;)ξ「でも……」

( ФωФ)「お前がそんな事言ったら、天国のデレまで自分を責めるだろ、デレを悲しませる事は許さんぞ」


貴方……私は貴方に何も返せていないの、何も与えていないの 

いつも、貰ってばかり……



43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 15:41:51.31 ID:50JVWhd3O

( ФωФ)「それに……私は言ったはずだ。覚えているだろ?友達が転校して行った日に、私が言った言葉だ」

ξつ;)ξ「………」

( ФωФ)「ツン、お前の幸せが、私の幸せなんだ。だから、幸せになっておくれ」

ξ;ー;)ξ「お父さん!!」 


この場に居れないのが、とてつもなく悔しい。 

貴方の様に、ツンを抱き締めて上げられないのが、本当に悔しい。

一緒に泣いてあげられないことが、歯痒い。



44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 15:46:55.22 ID:50JVWhd3O

( ФωФ)「“私達”が付いてる。お前は幸せになれる。彼がしてくれる。」

私達、そうよ、ツン、私も貴女を見ている。

貴女に私は見えなくても、私はずっと貴女を見ているの。 

ずっと、ずっと遠くの世界から 



―――貴女を護る


( ФωФ)「だから、安心して幸せになりなさい」


ξ;;)ξ「ありがとう……お父さん、お母さん」



45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 15:54:16.80 ID:50JVWhd3O

ツンと夫を部屋に残し、私はその場を去る。 

壁なんて関係ない。ドアなんて必要ない。 

そんな私の体はとても悲しかった。 




( ´∀`)「もう良いんですかモナ?」

ζ(゚ー゚*ζ「えぇ、貴方は良いんですか?彼女とはあったの?」

( ´∀`)「いやいやw会おうとは思うんですがなかなか踏ん切りがつかなくてね」

ζ(゚ー゚*ζ「わかります」



59: ◆IgPB3k.W/o :2008/02/24(日) 16:48:10.26 ID:50JVWhd3O


( ´∀`)「この身を無くしても、まだ我が子を案じるとは……いやはや、母は強しモナ」

ζ(゚ー゚*ζ「親とはそういうものでしょ、それに貴方だってそうじゃないですか。六年ぶりに再会した我が子がちゃんと馴染めているか見にきたんでしょ?」

( ´∀`)「まぁそうですモナ」

(*゚∀゚)「おらっ!!ドクオ!!チ○ポ付いてんなら一気くらいやれや!!」

(;'A`)「まだ始まってすらいないのに酒飲めるかよ」

( ´∀`)「まぁ、いらぬ心配のようですモナ」

ζ(゚ー゚;ζ「なによりです」

(´・ω・`)「ほら、ツー。米粒がついてるよ」

(*゚∀゚)「おおー、サンキュー」



62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 16:51:47.89 ID:50JVWhd3O
ツン、あなた幸せ者ね。だってこんなにあなたの為に友人達が集まってくれているのよ。

私も嬉しいわ。

ここは私達がいる、天国よりずっと暖かい。

( ´∀`)「さて、じゃあ我々も主役達の登場を待ちますかモナ」

ζ(゚ー゚*ζ「そうですね、楽しみです」

一番後ろの、ステージから最も離れた椅子に私達は腰掛けた。

从'ー'从「ツーちゃん!!ツンちゃんの花嫁姿見に行こーよー」

(*゚∀゚)「おk」



63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 16:54:50.49 ID:50JVWhd3O

( ゚∀゚)「じゃあ俺達は緊張しまくりの新郎をおちょくりに行くか」

(`・ω・´)「うはwwおkwwww」

(´・ω・`)「また出たか、糞親父が」

(`・ω・´)「HAHAHA!!俺は神出鬼没の怪盗さ!!」

(´・ω・`)「黙れ、ブチ殺すぞ」

(`・ω・´)「親に殺すぞとはなんだ、ドラ息子」

从'ー'从「お母さんも行こーよー」

('、`*川「よし、んじゃ一足先に花嫁見に行くか!!」

( ´∀`)「賑やかだモナ」

ζ(゚ー゚*ζ「娘の為に……有り難いことです」



66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 16:57:16.72 ID:50JVWhd3O

『キャー!!似合ってるよ!!ツンちゃん!!』

『馬子にも衣裳とはこの事だね!!』

『ありがとう。んで今日私を騙した愛すべき夫はどこ?』

『ブーンなら向こうの部屋にいるんじゃない?』

『ありがとうございます、じゃあちょっと行ってきますね』

『そりゃダメさー、花嫁姿を今見せたら場が白けるよ』

『……それもそうね』

『アタシが代わりにやっといて上げっから』

『じゃあツーにお願いするわ』



67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 17:00:11.35 ID:50JVWhd3O
(;´∀`)「……アイツ」

ζ(゚ー゚;ζ「自分が計画しておいて……恐ろしい子」

『ブーン!!出てきやがれ!!』

『ブーン、いつまで待たすんだい?』

『早くしろよ、ピザが』

『親父は黙ってろ』

『待ってくれお……とめどなくウンコが出るんだお』

『うおっ!!きたねーだろ!!』

『早く、薬買ってあるから』

『すまないお、ショボン』



71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 17:01:56.94 ID:50JVWhd3O

『あびゃびゃびゃびゃ』

『お前は本当に黙ってろ』

( ´∀`)「あっちも、こっちも本当に賑やかで」

ζ(゚ー゚*ζ「本当に」

( ´∀`)「貴女と……ロマネスクさんのプロポーズはどんなのだったんですか?」

ζ(゚ー゚*ζ「そうですねぇ」


  ―――◆―――

二人で同居し始めて一年が経った頃

(;ФωФ)「あっ、あの、デレがどうしてもって言うなら結婚してやっても良いぞ!!」

ζ(゚ー゚*ζ「はい?」



72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 17:04:05.38 ID:50JVWhd3O

(;ФωФ)「だから、私がお前を嫁に迎えてやると言ってるんだ……」

ζ(^ー^*ζ「いやです」

( ФωФ)

ζ(゚ー゚*ζ


( つω;)「別に悲しくなんかないんだからねっ……目にゴミが入っただけだ」

ζ(゚ー゚*ζ「はいはい、ちょっと見せてみて」

( つωФ)

ζ(゚ー゚*ζ「本当に……貴男は素直じゃないんだから」

そして私は優しく、彼に口付けた。



74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 17:06:03.68 ID:50JVWhd3O

ζ(^ー^*ζ「貴方そそっかしいし、掃除も洗濯も、お料理だって出来ないしね。良いわよ、結婚しましょ」

  ―――◆―――


( ´∀`)「……ダメダメ野郎だモナ」

ζ(^ー^*ζ「そうですね、でも」


( ФωФ)『デレを悲しませる事は許さんぞ』

ζ(゚ー゚*ζ「世界で一番私のことを愛してくれる人でした」


ζ(゚ー^*ζ「ねっ、貴方」

隣には、愛しい貴方が立っていた。



76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 17:07:48.38 ID:50JVWhd3O

( ФωФ)「………」

( ´∀`)「これは、これは」

そして、そっと私の隣に腰掛けた。

( ´∀`)「では私はバカ娘が暴走しないように見てくるモナ。ごゆっくり」



そして、私達の周りに人影は無くなった。



86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 17:52:17.04 ID:50JVWhd3O


ζ(゚ー゚*ζ「貴方……」

届かない、そうは分かっていても

溢れ出る感情は止まらない。

ζ(;ー;*ζ「ツンは良い子ですねぇ……こんなに皆に慕われて」

願う。届いてと。
想う。貴方の事を。

ζ(;ー;*ζ「私達の子だもんね、当然よね」

……私は

ζ(;ー;*ζ「ねぇ、貴方、聞こえてる?届いてる?私の想い」



87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 17:53:25.11 ID:50JVWhd3O


( ФωФ)「デレ」

ζ(;ー;*ζ「聞こえてますよ。どうしたんですか?」

( ФωФ)「お前と会えて」


『幸せだ(です)』


(`・ω・´)「お待たせしました、新郎、新婦入場です」

パーティーが始まった。

遂に我が子の晴れ姿を見ることが出来る。



90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 17:57:06.66 ID:50JVWhd3O


純白のドレスを纏い、友に導かれ、覚束ない足取りでステージに上がる花嫁。

美しく何にも染まらない白。


―――彼女の顔は


ξ゚听)ξ


―――私とそっくりだった

向かい合って、寄り添う二人

彼の口からプロポーズの言葉が紡がれる。



93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 18:06:54.32 ID:50JVWhd3O
( ^ω^)「ツン、ボクは君を支えるお。友として、夫として君を一生支える事を誓うお」

ξ゚ー゚)ξ「ちょっと遅いんじゃない?いつまで待たすつもりだったのよ」

( ^ω^)「ごめんお、だけど、ボクには自信が無かったんだお。ドクオみたいに冷静じゃないし、ジョルジュみたいに場を盛り上げることなんて出来ない。

ショボンみたいに皆をまとめる事も出来ないし、自分の夢を追い掛ける度胸もないお」

少年は真っ直ぐ、我が子を見つめ、裸のままの言葉を吐き出す。 

ξ゚听)ξ「ダメダメじゃない」

( ^ω^)「うん、だからロマネスクさんとデレおばさんの宝物である、君を支える自信が無かったんだお」 

ξ゚听)ξ「それで?」

( ^ω^)「でもそれは間違ってたお。ボクにも、誰よりも誇れる想いがあったんだお」

ξ゚ー゚)ξ「なによ、聞いて上げるわ」

( ^ω^)「ツン、ボクは」



95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 18:09:28.87 ID:50JVWhd3O






『君を世界中の誰よりも愛してるお』



歓声が揚がる。店が震動する程の。 

幼い愛の成長を、誰もが祝福する。



97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 18:13:03.88 ID:50JVWhd3O


( ФωФ)ζ(゚ー゚*ζ『おめでとう、二人とも』



( ><)「さて、例の如くカメラがあるんです」

(*゚∀゚)「勿体つけないで、さっさと撮りな!!」

('A`)「ほら、ロマネスクさんも」

(;ФωФ)「いや、私は……」

J( 'ー`)し「良いから、良いから」



99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 18:15:11.14 ID:50JVWhd3O

( ゚∀゚)「よーっし、カメラ構えろ!!」

(`・ω・´)「左舷弾幕薄いよ!!なにやってn」

(´・ω・`)「お前が何やってんだ」

从'ー'从「ツンちゃーん、綺麗だよー」


( ><)「じゃあ撮るんです!!」


『あー、待って!!待って!!』



100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 18:18:07.67 ID:50JVWhd3O


   『パシャッ』


J( 'ー`)し(*^ω^)ζ(゚ー^*ζξ//ー/)ξ(*ФωФ)



新しいアルバムの一ページ。 

そこには、うっすらと人の影の様な物が見えたとか、見えないとか



102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/24(日) 18:19:14.82 ID:50JVWhd3O
('A`)がアルバムを捲るようです

サイドストーリー

( ^ω^)が勝負に出るようです 後編



SIDE BY ζ(゚ー゚*ζ 


fin



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