( ^ω^)ブーンがハ○ゲームをはじめるようです
- 129: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:00:09.12 ID:VvyopmLm0
第六話
ゆとりは週休二日制。
ブーンも例外ではない。しかも部活には無所属なので、ハムゲームをする。
今日は朝からドクオとオセロをやっていた。
( ^ω^) 「やっぱりドクオにはなかなか勝てないお……」
しかし、それでも段々といい勝負になってきている。ブーンも段々と上達しているのだろう。
試合に一区切りついたところで、ブーンは今まで一切使わなかったキーボードに手をつけはじめる。
( ^ω^) 「ドクオには色々聞きたいことがあるんだお」
- 130: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:01:33.23 ID:VvyopmLm0
《CHAT》
セフィ☆ロス さん: あー疲れた。一旦チャットでもしながら小休止しよう。
ヒットマン さん: そうだなwwwそれにしてもお前随分戦績あがってるな!
セフィ☆ロス さん: ドクオとやる前はもっと良かったのに。
ヒットマン さん: そりゃお前、俺が強すぎるから
セフィ☆ロス さん: うっせ 死ね
ヒットマン さん: まあ、でも実際強くなってきてるよ
- 131: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:03:45.35 ID:VvyopmLm0
(*^ω^) 「ぶひひ、当然だお。って、そうだ質問忘れるところだったお……」
ブーンは昨日の悔しい思いと、厨二アイデアを思い出す。
そしてなるべく遠まわしに、ドクオに色々と聞いてみることにした。
《CHAT》
セフィ☆ロス さん: そーいえば、ハムゲってグループとか同盟みたいなの作れるの?
ヒットマン さん: ああ、サークルっていうのがあるよ
セフィ☆ロス さん: 具体的にはどんな感じ?
- 132: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:05:05.79 ID:VvyopmLm0
ヒットマン さん: 趣味別、ゲーム別に、人々が集まって一つの団体を作るんだ。まんま大学のサークルみたいなイメージだよ
セフィ☆ロス さん: なるほど。それって誰でも作れるの?
ヒットマン さん: ああ。作ってから人が集まらない場合も多いけどなwww まさかブーン作るつもり?
セフィ☆ロス さん: いやいや、興味無いよ
- 133: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:07:22.36 ID:VvyopmLm0
ヒットマン さん: ふーん。あ、そうだ。今このチャットで、CtrlとAltとDeleteを同時に押すと、別ウィンドウで細かい説明出るぞ
セフィ☆ロス さん: いや、興味無いから
セフィ☆ロス さんの接続が非常時切断されました。
- 140: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:10:08.11 ID:VvyopmLm0
( ^ω^) 「あれ? でてこないお??」
(;^ω^) 「それどころか、画面が暗くなっちゃったお! 急いで戻るお!」
――ドクオの部屋
(*'A`) 「でひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃwwww ちょwww ブーンさん興味津々じゃないすかwww」
(*'A`) 「強制終了も知らないとはなー。……」
(;'A`) 「それにしても、あいつ変なサークル作ってなんかやらかしそうだな」
(;'A`) 「……」
- 143: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:12:19.69 ID:VvyopmLm0
――ブーンの部屋
( ^ω^) 「やっと戻ることができたお。さて、もういっか(ry」
――二十分後
(;^ω^) 「ハァハァ、ゼェゼェ、何回やってもできないお……。今日は諦めるかお」
( ^ω^) 「お、それよりドクオはまだいるのかお!?」
ブーンは慌てて先ほどドクオといた部屋に戻る。
ドクオはまだいた。
- 147: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:14:46.08 ID:VvyopmLm0
《CHAT》
セフィ☆ロス さん: ごめん。なんかパソコンの調子が悪くて^^;
ヒットマン さん: そうだなwww 何回も接続切れで退出してるからなwwwwwww
セフィ☆ロス さん: ういるすでも入りこんだかも
ヒットマン さん: そうかもなwwwww それよりお前、サークル作ろうと思ってるだろ
セフィ☆ロス さん: はあ!? さっきから興味無いって言ってるだろ。調子にのるなよ、マジで。
ヒットマン さん: 嘘つくなよ。サークル作ってなんかやらかそうとしてるだろ
(;^ω^) 「こいつ……できるっ!」
- 148: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:16:08.56 ID:VvyopmLm0
ドクオの策略にまんまと乗らされたことに未だ気づかないブーン。
その後、ドクオの質問は全否定で乗り切り、お昼ごろになってドクオが落ちていった。
それからブーンは頑張った。
右も左もわからないハムゲの世界。
ドクオにもっと詳しく聞こうと思ったのが失敗したので、自分で色々と調べた。
- 150: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:18:11.26 ID:VvyopmLm0
( ^ω^) 「ハムゲの初心者質問インフォメーションで見てみるお!」
( ^ω^) 「ヤホーで調べるお!」
( ^ω^) 「辞書引いてみ(ry」
………
……
…
- 153: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:19:51.63 ID:VvyopmLm0
(;^ω^) 「結局サークルの作り方さえわからなかったお……」
(;^ω^) 「クソゥ! かくなる上は……」
ブーンは急いで部屋を探し回った。
普段は全く使わないものなので、どこにあるかは全く検討がつかない。
しかし、十分後――
( ^ω^) 「やば、昔のジャンプおもすれー」
(;^ω^) 「あ! こんなことしてる場合じゃないお!早くあれを探さないと!」
- 155: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:21:18.05 ID:VvyopmLm0
そして、更に二十分後――
( ^ω^) 「小ニの時の日記帳www 僕の黒歴史wwww」
( ^ω^) 「八月四日、天気はずっと家にいたのでわかりませんでしたwwww」
( ^ω^) 「僕この頃から引きこもりwwww」
- 156: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:23:21.81 ID:VvyopmLm0
そしてとうとう三十分後――
(;´ω`) 「やっと見つけたお……」
ブーンが一時間かけてまで必死に探したもの、それはクラスの連絡網であった。
それを何に使うのかというと……
(;^ω^) 「これだけはしたくなかったけど……ショボンに色々と聞くかお」
ブーンは連絡網に載っている、ショボン家の電話番号を押し始めた。
プルルルルル……
- 158: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:25:07.79 ID:VvyopmLm0
――ショボン宅
母 「はい、野沢です。ええ、はい……少々お待ちください」
ショボンの母は保留ボタンを押すと、二階に向かって叫ぶ。
母 「ショボンー! クラスメイトの内藤君から電話よー!」
- 159: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:26:15.11 ID:VvyopmLm0
すると、電話の親機から流れていた保留のメロディーが止み、ディスプレイに「通話中」と表示された。
おそらくショボンが、二階にある子機に切り替えたのだろう。
それを見たショボンの母は、フゥとため息をつく。そしてその瞳からは一筋の涙が零れ、痩せこけた頬を伝って落ちていった。
母 「うう……。ショボンにも友達がいたのね……良かった…ひっく……」
- 160: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:27:45.73 ID:VvyopmLm0
――ブーン宅
( ^ω^) 「おお、ショボン。手短に話すからな」
( ^ω^) 「あ? なんか文句あるのか? ああ、わかればいいんだよ」
( ^ω^) 「ちょっとハムゲの友達からサークルの作り方を教えて欲しいって言われてさ、俺見栄っ張りだからOKしちゃったんだよ」
( ^ω^) 「でも、ほら。俺初心者じゃん? だからショボン、ハムゲに精通してるお前に教えてほしいんだわ」
( ^ω^) 「いい返事だ。じゃあ早速……、長いから電話じゃ教えられない? メアドを教えろ?」
( ^ω^) 「しゃーない、わかったよ。xxxxxxxx@SMN.ne.jpだ。早く送れ」
プツッ、ツーツーツー
( ^ω^) 「ショボンなんか捨てアドで充分だお」
- 163: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:30:23.65 ID:VvyopmLm0
それからブーンは、ショボンから送られてきたメールの内容に従って事を進めていった。
サークルを作り終え、登録申請した頃には、既に夕方になっていた。
( ^ω^) 「これは人が集まる……間違いない!」
- 164: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:30:42.93 ID:VvyopmLm0
荒らし討伐同盟〜奴らにメテオを落としてやろう〜
オーナー: セフィ☆ロス
ジャンル: 仲間探し
参加人数: 30人まで
募集要項
○ 荒らしを許さないという正義の心をお持ちのかた
○ ログイン時間・参加頻度は問わない
サークル一言紹介
「私たちは荒らしを許さない」
それを合言葉に一緒に頑張ろう!!
- 166: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:32:45.27 ID:VvyopmLm0
突っ込みどころ満載である。ブーン本人としては最高の出来なのだろうが。
しかし、ハムゲームは厨の巣窟。つまりはブーンのような厨が沢山いるのだ。
そしてそれがまさかの事態を引き起こした。
――翌朝
ブーンは学校へ行く前に、ハムメール(ハムゲ内のメール)を確認しようとパソコンをつけた。
そして、そこにはありえない程のハムメールがあった。
- 168: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:35:43.34 ID:VvyopmLm0
(;^ω^) 「新着14通……。全部サークル参加申請メールだお」
この出来事が、とうとうブーンを本気で勘違いさせてしまった。
ハムゲを始めたばかりの人に良く起きやすい現象であるが……その後どう転ぶかは人次第である。
そんなこともつゆ知らず、ブーンはパソコンの前で高笑いをあげていた。
( ゜ω゜) 「フハハハハハ、これが力というものか! 美しい! 素晴らしい!」
J( 'ー`)し 「……」
( ゜ω゜) 「フハハ……ハハ、……」
- 171: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:37:11.26 ID:VvyopmLm0
J( 'ー`)し 「……ブーン」
(;^ω^) 「は、はひ! なななんでしょう?」
J( 'ー`)し 「学校で嫌なことがあったら言いなさい。それとも今日学校行くのやめる?」
(;^ω^) 「……いやいや! 学校は楽しいお! それじゃあいってきま〜す!!」
ブーンは通学バッグを持って、急いで家を飛び出した。
家にいるのはブーンの母一人。
J( ;─;)し 「今夜はブーンの好きなハンバーグにしてあげるからね。カーチャン、気づいてあげられなくてごめんね」
- 175: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:39:15.68 ID:VvyopmLm0
- 厨二病の子供を持つ親は大変である。
しかし、母親の勘(?)とは恐ろしいもので、この日学校でブーンに悲劇が起こるのであった。
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