( ^ω^)ブーンがハ○ゲームをはじめるようです

178: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:39:51.62 ID:VvyopmLm0

第七話

その日学校に着くと、すぐにドクオがブーンの側に近づいてきた。

('A`) 「よお、ブーン」

( ^ω^) 「おいすー」

('A`) 「サークル作れたか?」

( ^ω^) 「もちろん、いや、あ、全然興味ないお」



184: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:42:05.54 ID:VvyopmLm0

('A`) 「ふーん……まあいいけど。言っとくがあまり変なことはしないほうがいいぞ」

(;^ω^) 「も、もちろんだお」

そしてドクオは自分の席へと向かっていった。
そしてドクオと入れ替わりに、ある人物がブーンのほうへ向かってくる。

(´・ω・`) 「ヘイ! ヨー! ディスイズアペン!? ノ〜、ヒーイズマイフレンド、ブーン!」

( ^ω^) 「……」



189: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:43:57.05 ID:VvyopmLm0

そう、ショボンこと白の魔法使いである。
メアドを教えてくれただけで、友達だと思ってしまった。ショボンはまさにぼっちの典型だった。
そして彼のスーパーハイテンション状態、いや、バーサク状態は誰も止めることができない。

(*´・ω・`) 「♪ キミとボクは友達なんだ(フ・フ・フレンド)そしてメアドも知ってる仲なんだ(メ・メ・メル友)」

( ^ω^) 「……」

(*´・ω・`) 「♪だ・か・ら手をつなGO! 心をつなGO! 一緒に歌おう、リピートアフターミー!」

( ^ω^) 「……」

(*´・ω・`) 「僕と君はマブダチさ(囁き口調で)」

( ^ω^) 「……は?」



195: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:46:06.96 ID:VvyopmLm0

ナリタドウムを思わせるラップを披露したショボン。
あたりは軽くざわついている。そしてショボンが次に起こした行動が、クラス中を騒然とさせた。

ショボンは黒板の前に立ち、教卓を思い切り叩く。
バン、と重い音が響き、クラス中がショボンに注目する。

(´・ω・`) 「はい、みんな注目〜」



200: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:47:28.91 ID:VvyopmLm0

('A`;) 「どうした、とうとう気が狂(ry」

(´・ω・`) 「ミスタードクオ! シャラップ! 僕はこれよりある宣言をいたす!」

(,,゚Д゚) 「ギコハハハ。白の魔法使いがご乱心か」

(´・ω・`) 「フッ、白の魔法使いね。ついこの間までは鬱陶しかったあだ名が、今では愛おしくてたまらないよ」

('、`*川 「……キモッ」



204: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:49:16.46 ID:VvyopmLm0

(´・ω・`) 「黙れ! 僕はもう理不尽な罵倒という凶弾の前には倒れないぞ!」

<丶`∀´> 「いいから早く宣言とやらをするニダ!」

(´・ω・`) 「いいだろう。いいか良く聞け、愚民ども……」










(´・ω・`) 「今日からこのクラスは、白の魔法使いが支配する!!」


ΩΩΩΩΩ<ま〜た始まった



210: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:51:19.13 ID:VvyopmLm0

ショボンのクラス支配宣言は、これでもう六度目だった。
クラス中はいつものことに呆れ返り、各々のしていた事に集中しようと向きを変えた。
しかし、今日のショボンはこんなことでは止まらない。

(´・ω・`) 「ここまでは想定の範囲内さ。しかし、今日はもう一つ言うべきことがある」

(´・ω・`) 「実はこのクラスには、僕の協力者を潜ませているんだ!!」

再びショボンに注目が集まる。
一体誰が、ショボンの的にされたのか。クラスのみんなはそれを期待しているのである。
再びクラスの注目を浴びたショボンは、満足そうに頷く。



214: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:53:09.19 ID:VvyopmLm0

(´・ω・`) 「そいつの通称は、黒の魔法使い。僕とは対称な存在さ。しかし、お互いの弱点を補えば! 僕たちは最強!」

<丶`∀´> 「で、そいつは誰ニダ!? 画面から出てこないとかいうオチは無しニダ!」

(´・ω・`) 「はっはっ、彼は実在するよ。そろそろ発表しようか。そう、彼の名は……」










(´・ω・`) 「そこにいるブーン様さ!」


(;^ω^) 「は?」

ΩΩΩΩΩ<ま〜た始まっ……




ΩΩΩΩΩ<な、なんだってー!!!



218: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:55:43.44 ID:VvyopmLm0

この発言には、クラス中が騒然となった。
クラスではあまり存在感が無いが、嫌われてもいないブーン。
そのブーンがまさか黒の魔法使いだったなんて。

ヒソ……白い……ヒソ……魔法使い……と黒い……魔法使い……キモッ……

(;^ω^) 「これはまずいお、どうにかしないと」

ブーンは勘違いされてはたまらん、とみんなに向かって叫ぶ。



224: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 21:57:51.58 ID:VvyopmLm0

( ^ω^) 「みんな!! 僕とこいつが友達だっていう証拠がないお!!」

ヒソ……確かに……ヒソ……ショボンって妄想癖が……

(´・ω・`) 「フハハハ! 僕はブーンのメアドを知っている! それにハムゲでも遊んだ!」

ヒソ……それは……ヒソ……ちょっとアウト……

(´・ω・`) 「それにブーンのハムゲIDは、《セフィ☆ロス》だ! まさに黒の魔法使いじゃないか!!」



228: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/11(土) 21:59:59.73 ID:VvyopmLm0

この一言で、クラス中は完全にショボン側へ傾いた。
みんなブーンを白い目でみている。そして体は確実に避けている。
しかし、一人だけブーンへと近づいてくる人がいた。

(*゚ー゚) 「ブーン君、友達なの?」

クラス委員長のしぃである。
彼女は明るい性格で、みんなから好かれている。



235: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 22:02:02.74 ID:VvyopmLm0

( ;ω;) (しぃさん……やっぱいい子だお)

ブーンはこの状況で、あるシーンがフラッシュバックしてきた。
ハムゲのチャットで、阿倍と名乗る男が乱入してきたときのこと。
阿倍という男が、変ないいがかりをつけて、おーちゃんとブーンの仲を悪くさせようとした。
そしてその時のおーちゃんの一言、「セフィさん知り合い?」

ブーンは一人で勝手に、その考えを肯定してしまった。

( ^ω^) 「しぃさん、君はもしかして《ΨおーちゃんΨ 》かお?」



237: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 22:03:09.06 ID:VvyopmLm0

(*゚ー゚) 「は?」

( ^ω^) 「絶対そうだお! ほら、僕はセフィだお!!」

(*゚ー゚) 「なに言ってるの? 私は知らないわ」

( ゜ω゜) 「嘘つくなお!!!」



252: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 22:06:38.84 ID:VvyopmLm0

(*;−;) 「エグッ、わけのわからないこと言わないで……」

( ^ω^) 「あ……」

ブーンはやってはいけないことをしてしまった。
それは、人気のある女子を泣かすこと。
これは女子はもちろん、男子まで敵に回してしまう。
そして、まず一番最初に襲ってくるのは……女子からの集中砲火。



257: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 22:09:22.89 ID:VvyopmLm0

ξ゚听)ξ 「内藤、サイッテー!!」

从'ー'从 「しぃちゃん大丈夫?すぐに内藤懲らしめてあげるからね〜」

(*‘ω‘ *) 「ちんぽっぽ!」

∬ ´_ゝ`) 「女の子を泣かすなんて、無粋ね」



258: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 22:10:01.32 ID:VvyopmLm0
女子からの容赦ない罵声。
しかし、それはまだまだ続く。



261: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 22:12:31.75 ID:VvyopmLm0

从 ゚∀从 「死ね! このオタク!」

('、`*川 「……キモッ」

川д川 「サイテーね、おーちゃんは私なのに」

ブ ー ン の H P は も う 1 だ !



275: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 22:15:36.36 ID:VvyopmLm0

( ´ω`) 「もうだめぽ……ん?」

ブーンの耳に、ある言葉がリピートされる。
それは女子の罵倒に混じって聞こえた、ある言葉。

川д川 「サイテーね、おーちゃんは私なのに」
川д川 「サイテーね、おーちゃんは私なのに」
川д川 「サイテーね、おーちゃんは私なのに」

( ´ω`) 「そ、そんな……」



282: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 22:19:27.42 ID:VvyopmLm0

彼女は貞子。通称、クラスの空気。
いつも一人で、当然部活になんか入っていない。

ΨおーちゃんΨ さん: 私は13歳だよ☆

ΨおーちゃんΨ さん: (/o^)/ °⊥ \(^o\) バレー だよー! セフィさんは?

ΨおーちゃんΨ さん: まじで!? かっこい〜^^@

(  ω ) 「……お」

ブ ー ン の 目 の 前 が 真 っ 暗 に な っ た !



286: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 22:22:04.54 ID:VvyopmLm0

その日、ブーンはカーチャンに迎えに来てもらって早退した。
そしてその晩、家族会議を経て、ブーンは本当に学校へ行かなくなってしまった。
ブーンは引きこもりとなってしまった。そしてそれをきっかけに、ハムゲにドップリと浸かることとなってしまった。

( ゜ω゜) 「……」



293: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 22:25:17.55 ID:VvyopmLm0

《CHAT》

セフィ☆ロス さん: では今日の報告をしたまえ

嵐潰し幹部一号 さん: はい、荒らしを三名ほど確認しました。

嵐潰し幹部二号 さん: チャット荒らし、掲示板荒らしなどです。

セフィ☆ロス さん: よかろう。その三名にはハムメールで警告文を送れ。

嵐潰し幹部三号 さん: わかりました。反抗した場合にはいかがなされますか?

セフィ☆ロス さん: ふん、その時は……メテオを落とすまでだ。

阿倍高和 さん: 恐ろしいやつだぜ……俺もそのメテオで惚れちまったんだがな



302: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 22:28:22.13 ID:VvyopmLm0

黒い背景、白い仮面、青いローブを纏ったセフィ☆ロスの名は、急速にハムゲ内で広がっていった。
変な信者を連れて、荒し撃退を名目に荒らしをしている、最悪の人物として。

そしてブーンは、それに耐えることが出来なかった。
ハムゲだけがブーンの世界。ここを失ってはブーンのアイデンティティを確立する場は無くなってしまう。
そしてこの時、ブーンは初めてサブIDを作った。



304: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/08/11(土) 22:31:06.25 ID:VvyopmLm0

そのIDを表の顔とし、セフィ☆ロスを裏の顔とする。
ここからブーンの泥沼ハムゲ生活が始まった。



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