(´・ω・`) ショボンは風邪の料理人のようです〜FINAL〜

25: たろお ◆agZBhzWYDw :2007/08/23(木) 19:07:00.35 ID:1HdRkG7DO

2話

破綻



26: たろお ◆agZBhzWYDw :2007/08/23(木) 19:08:02.21 ID:1HdRkG7DO


今、僕はパスタを茹でて―――

いない。

( ´ω`) 「夏バテでパスタなんか食えないお…」

暑さで胃が殺られていたのだ。
しかし、僕は仮にもパスタのプロ(自称)。
パスタ以外の炭水化物は許さない(ピザは例外)。

( ´ω`) 「今日はなんも食べなくていいお…」



28: たろお ◆agZBhzWYDw :2007/08/23(木) 19:09:00.13 ID:1HdRkG7DO
その時だ。
あの男が現れたのは。

(´・ω・`) 「ゴホッゴホッ…風邪の料理人、ショボンだ」

男は裸だった。

( ^ω^) 「風邪ひいてるなら服ぐらい着るお…」

そう言って僕は、男に服は着せずに、靴下だけを履かせた。
基本、僕はSだ。



31: たろお ◆agZBhzWYDw :2007/08/23(木) 19:11:34.04 ID:1HdRkG7DO
(´・ω・`) 「ならば、対夏用パスタを作れ」

それは一体。

(´・ω・`) 「『水菜と豚しゃぶの梅肉和えパスタ』だ。
冷製パスタだ。サッパリとして、ノドごしもいい」

名前を聞くだけでサッパリ感が伝わって来た。
ありがとう。靴下の料理人。



33: たろお ◆agZBhzWYDw :2007/08/23(木) 19:12:37.48 ID:1HdRkG7DO
(´・ω・`) 「今回は、細めのパスタ、『カッペリーニ』を用意しろ」

(´・ω・`) 「『カッペリーニ』は、『天使の髪』という意味だ」

僕は『天使』と聞いて、何故か『幼女』が頭に浮かんだ。

(´・ω・`) 「その気持ちはよくわかる…」

なぜだ。なぜ、僕の考えがわかったのだ。
違うんだ。僕は断じて、ロリコンでは―――

( ^ω^) 「ふふふ」

僕は笑った。

(´・ω・`) 「ふふふ」

男も笑った。



35: たろお ◆agZBhzWYDw :2007/08/23(木) 19:14:03.98 ID:1HdRkG7DO
(´・ω・`) 「具には、水菜と、豚肉だ」

(´・ω・`) 「水菜は食べやすい長さに切る。
豚肉は、茹でてから食べやすい大きさに切る」

(´・ω・`) 「今回は、『梅ダレ』を作る。これから言う量は、パスタ一人前分だ。
パスタをたくさん食べるなら、梅ダレもたくさん作れ」



38: たろお ◆agZBhzWYDw :2007/08/23(木) 19:15:20.34 ID:1HdRkG7DO
(´・ω・`) 「まず、種を取って、たたいた梅肉を大サジ0.5杯だ」

(´・ω・`) 「次に、和風だしを大サジ1杯。
間違っても『和風だしのもと』を大サジ1杯なんて入れるなよ」

(´・ω・`) 「次に、E.X.V.オリーブオイルも大サジ1杯」

(´・ω・`) 「次に、薄口醤油が小サジ1杯」

(´・ω・`) 「最後に、胡椒を少し」

(´・ω・`) 「これを軽く混ぜたら、『梅ダレ』は完成だ。
梅ダレは、このパスタ以外にも、サラダのドレッシングとしても使える」



40: たろお ◆agZBhzWYDw :2007/08/23(木) 19:16:23.64 ID:1HdRkG7DO
(´・ω・`) 「さて、カッペリーニを茹でるのだが…」

(´・ω・`) 「今回は、茹で上げたパスタを冷水に取るから、パッケージに書いてある茹で時間より、1〜2分長く茹でろ。
パスタは冷水に取ると、かなり固くなる。だからだ」

なんということだ。アルデンテのプロである僕の出番がないじゃないか。
しかし、そんなことは問題ない。
僕は、このパスタを、食べたい。
僕の胃は、既に歓喜の胃液を放出している。



41: たろお ◆agZBhzWYDw :2007/08/23(木) 19:17:20.32 ID:1HdRkG7DO
(´・ω・`) 「パスタ、水菜、豚しゃぶ、梅ダレをザックリ和えたら、完成だ」

(´・ω・`) 「和風パスタは、箸で食え。箸で」



42: たろお ◆agZBhzWYDw :2007/08/23(木) 19:18:14.51 ID:1HdRkG7DO
気付くと、僕は叫んでいた。

( ^ω^) 「ありがとう!風邪の料理人、ショボン!」

男は一言残して消えた。

(´・ω・`) 「靴も貰ってっていい?」

ダメ!!



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