(´・ω・`) ショボンは地獄の料理人のようです
- 12: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/02(日) 18:11:19.52 ID:ZcbY48nWO
プロローグ
地底、深く
- 13: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/02(日) 18:13:36.00 ID:ZcbY48nWO
- ※
ここはどこだろう。
僕は、真っ暗い闇の中に、点々と赤い火が灯る異空間を漂っていた。
(´・ω・`) 「ここはいったい…」
ところが、終わりは唐突にやって来た。
瞬間、パッと目の前の光景が変わり、僕は厨房に立っていたのだ。
(´・ω・`) 「使い込まれたいい中華鍋だ」
料理人の性か、僕は調理器具に目を奪われた。
そんな僕の肩をグイッと引き、何者かが話しかけて来た。
- 18: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/02(日) 18:14:42.76 ID:ZcbY48nWO
- ^ゝ^ 地獄へようこそ
ー
なんだこいつは?
顔がでかい。
それに、地獄だと?
何だかよくわからないが、気が狂っとる。
(;´・ω・`) 「ひいっ!!だ、誰!?」
^ゝ^ 僕は閻魔大王だよ
ー
右手にヤットコ、左手にワインボトルを携え、男は言った。
^ゝ^ お腹が空いたので
ー なにかご馳走してよ
男は腹を減らしている様子だ。
幸いにも、ここは厨房で、僕は料理人。
腹を減らした奴を放っておく程、僕は鬼畜ではない。
そして、僕は首を縦に振った。
- 19: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/02(日) 18:15:53.10 ID:ZcbY48nWO
- その時だ。
天井から、否、さらに上の方から救いを求める声がした。
(´・ω・`) 「いかなきゃ」
^ゝ^ キミは風邪で死んだんだ
ー 現世に未練を持つのはよくないよ
あぁ、そうか。僕は師匠と同じ道を歩んでしまったのか。
皮肉なものだと、小さく笑った。
酷く朧気な記憶だが、自分が風邪で死んだ時のことを思い出していた。
(´・ω・`) 「それでも、僕は行く」
しかし、ここで燻っている訳にはいかない。
僕は行く。
- 21: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/02(日) 18:16:55.77 ID:ZcbY48nWO
- ^ゝ^ 帰ってきたら
ー 美味しいものご馳走してよ
(´・ω・`) 「あぁ、約束だ」
もう一度言おう、僕は行く。
地獄の料理人、ショボンとして。
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