(´・ω・`) ショボンは天国の料理のようです

91: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/06(木) 19:33:23.31 ID:Q6zEnVOtO

2話

朱悪



94: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/06(木) 19:34:13.15 ID:Q6zEnVOtO


今、僕は博多にいる。

本来なら、この地に来ることなどないはずだった。

逆上ること数分前。
全てはあの女に原因がある。



95: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/06(木) 19:35:20.01 ID:Q6zEnVOtO


いい雰囲気で僕と彼女は街を歩いていた。
俗に言う、デートというやつだ。

だが、いい雰囲気と言ったものの、僕たちはまだ付き合ってはいない。
友達以上恋人未満な関係だ。
そして哀しきかな、彼女は別段、それを何とも思っていない様子である。

そんな何ともないデートの最中、彼女は突然言った。

ξ゚听)ξ 「私、本場の豚骨ラーメンが食べたい」



99: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/06(木) 19:36:36.30 ID:Q6zEnVOtO
うるせぇな。豚みたいな顔しやがって。

心で毒を吐き、顔は笑顔で僕は言った。

( ^ω^) 「うるせぇな。豚みたいな顔しやがって」

口が滑ったとはまさにこのこと。
ツルツルのトゥルトゥルだ。
きっと、ランチに食べたペペロンチーノのせいだろう。

( ^ω^) 「お口にチャックだお!おっおっお!」

僕史上、最大級の可愛い顔をして、猫撫で声で言ってみた。

にもかかわらず、僕は落ちていた竹槍で肛門を拡張された。

( ^ω^) 「堪らんお!おっおっお!」



100: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/06(木) 19:37:55.24 ID:Q6zEnVOtO


そして今に至る。

( ^ω^) 「ここが…小宇宙!?」

快楽の果てに行き着いた先は博多だった。
肛門の先にはロマンがある。遠い昔の偉い人が言っていた。

( ^ω^) 「早速ラーメン屋に入るお!」

『パスタしか食べない』という自分ルールを捨て、僕はラーメン屋に入ったのだった。



102: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/06(木) 19:38:59.62 ID:Q6zEnVOtO


(´・ω・`) 「へいらっしゃい!」

( ^ω^) 「豚骨ラーメン一丁」

(´・ω・`) 「あいよ!」

(´・ω・`) 「くらえ!!天空落とし!!」

(´・ω・`) 「へい、お待ち!」

( ^ω^) 「くせぇ!!」

( ^ω^) 「お勘定お願いしますお」

(´・ω・`) 「100万円だよ!!」

( ^ω^) 「釣りはいらないお」

(´・ω・`) 「あれ!?不思議!!足りない!!」

( ^ω^) 「逃げるお!!」



106: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/06(木) 19:44:41.42 ID:Q6zEnVOtO


本場の豚骨ラーメンは臭いがキツく、僕にはハードルが高かった様だ。

( ^ω^) 「やってらんないお…
もう帰るお」

しかし、僕も男だ。このまま手ブラで帰る程、軟弱者ではない。

( ^ω^) 「博多旅行のお土産にはやっぱり、やまやの明太子だお」

両腕一杯に明太子を抱え、僕は満面の笑みを浮かべた。

それと同時に、腹が鳴った。

( ^ω^) 「さっきは食べた気がしなかったお…
よし、明太子パスタを作るお!」

明太子と希望を胸ポケットに、僕は先程入ったラーメン屋へ向かったのだった。



107: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/06(木) 19:46:07.35 ID:Q6zEnVOtO


僕がラーメン屋に戻った訳。それは―――

( ^ω^) 「厨房貸してくださいお!」

ということだ。
ところが僕は信じられないものを目の当たりにする。

( ^ω^) 「って師匠!!」

(´・ω・`) 「さっきから気付いてたくせに!!
天国の料理人、ショボンだ」

( ^ω^) 「どっひゃー」

腰が抜けた。
いや、砕けた。



109: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/06(木) 19:47:20.33 ID:Q6zEnVOtO
( ^ω^) 「まぁいいお!ここで会ったが百年目!
美味い明太子パスタの作り方を教えてくれお!」

(´・ω・`) 「明太子みたいな口しやがって…調子乗んなよ!」

お前もだ。



111: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/06(木) 19:48:22.49 ID:Q6zEnVOtO
(´・ω・`) 「まず、バターを耐熱皿に入れて、レンジで溶かす」

(´・ω・`) 「次に、溶けたバターより、ちょっと多めのE.X.V.オリーブオイルを、耐熱皿に注ぐ」

(´・ω・`) 「そしたら人肌に冷めるまで待とう」



114: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/06(木) 19:49:57.70 ID:Q6zEnVOtO
(´・ω・`) 「切れ目を入れて、中身を取り出した明太子を、さっきのバター&オリーブオイルの中に入れる」

(´・ω・`) 「粒を潰さない様に、丁寧に混ぜろよ。
これで明太子ソースは、完成だ」

(´・ω・`) 「3つの割合はこんな感じだ。
明太子:1.5腹
バター:20g
E.X.V.オリーブオイル:大さじ2弱」

(´・ω・`) 「そんなにたくさん明太子買ったなら、これを作って冷凍しとけ。
いつでも明太子パスタが食えるぞ」

(´・ω・`) 「フランスパンに塗っても美味いのは、内緒だ」



116: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/06(木) 19:51:07.60 ID:Q6zEnVOtO
(´・ω・`) 「茹で上げたパスタと明太子ソースを和えて、きざみ海苔を振りかけたら、完成だ」

(´・ω・`) 「明太子パスタは、ちょっと柔らかめに茹でたパスタが美味いと思うんだ。
そう思う奴、挙手!」

118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/06(木) 19:51:48.85 ID:nmVgDa+YO

明太子買ってくるわ

119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/06(木) 19:52:11.83 ID:c/i7Bx5oO
ノシ

120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/06(木) 19:52:36.28 ID:t8fmMY8E0


121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/06(木) 19:53:59.32 ID:XMopaIB00


123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/06(木) 19:55:10.58 ID:6X6O1RRY0

市販のより旨いかなぁ、やっぱ。創造しただけでよだれが出そうだぜ。

125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/06(木) 19:56:37.92 ID:9+FB4OkoO

腹が減ってしょうがないぜ



124: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/06(木) 19:56:20.52 ID:Q6zEnVOtO
(´・ω・`) 「おいおい、これだけかよ〜!?
心外だな〜」

今のがウザイと思った奴は、きっと僕だけではないはずだ。



( ^ω^) 「んー、釈然としないけど、今日はありがとうだお」

(´・ω・`) 「いつでも豚骨ラーメン食べに来いよ」



126: たろお ◆Q2s0JfcmvM :2007/09/06(木) 19:58:33.27 ID:Q6zEnVOtO


その後、僕は給料3ヶ月分の明太子を彼女にプレゼントし、プロポーズをした。

そして、彼女は笑顔で、僕の求婚に応えてくれたのだった。

ξ゚听)ξ 「明太子だけに、子だくさん…ってかwww」



( ^ω^) ブーン編 〜 GOOD END 〜



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