( ´∀`) ぼくはモナー

4: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 22:57:32.16 ID:BCp3kQ0D0
最前線ちょっとうしろ


( ・∀・) 俺はやぐらまで下がるけど、みなさんよろしくぅ!

僧兵 はっ!

( ・∀・) んでは失礼


モララーは移動式のやぐらにのぼり、足下の僧兵にうなずいた。
僧兵もうなずき返すと、腰を入れて押し始めた。


モララーは地上五メートルから戦場を眺めた。
いまはまだ広大な草原だが、地平線の向こうには
マー国ー軍が展開を始めているはずである。


モララーがやぐらから戦況を見て、
情報あるいは指示を兵たちに伝える。
伝達はもちろん「神の力」で行う。

作戦は防衛的に行われる。
そして攻撃的に投入される切り札はブーンである。

ブーンが「マイルス・デイビス」にとりつき、
それを破壊することができれば、ビップの勝利は
確実である。



6: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 22:59:27.75 ID:BCp3kQ0D0
そう、周囲の僧兵と同じ装備で軍に紛れたブーンの位置は、
もうモララーにしかわからない。

ヴィイイイップウウウのすべての人間が「神は軍勢に紛れている」と
信じていても、それが本当かどうかわかるのは
モララーしかいないのである。




マイルス・デイビス内



('A`) おお・・・?ぅぉぉおおお!?

(,,゚Д゚) ・・どうした?

('A`) いや、あれ見てよ!リーバーが!

(,,゚Д゚) ?

('A`) ちゃんと展開してる!

(,,゚Д゚) ・・・大佐なんだろ?

('A`) 大佐だけども!!



8: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 23:03:59.42 ID:BCp3kQ0D0
リーバーは、あくまで慎重に。デイドよりさらに慎重に、
むしろリームビに近いほどの慎重さで
軍を動かしていた。


リーバー 負けて次につなげる戦いではない・・

リーバー 万が一すらあってはならん!


切り札は「光の矢」。
自分たちは壁。
敵の神が内通しているとはいえ、それがバレては
軍自体を引かれてしまう。
あくまで強固に、敵の、そして敵の神の突撃を防ぐ
壁でなければいけなかった。

体格差ゆえに、教国軍の攻撃はすべて撃ち下ろす攻撃となる。
そのダメージは下半身に蓄積し、やがて膝かカカトが損傷し
戦えなくなる。
何度も味わってきた敗北も、士気で奮い立たせて
教訓としてきた。



9: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 23:08:18.29 ID:BCp3kQ0D0
しかし「光の矢」ができたことで、さらなる高さからの
「撃ち下ろす攻撃」ができるようになった。

神ドクオがいてこそだった。
四年前に現れたドクオはまず、負傷兵の様子を見て

 ('A`) ・・え、これは・・・我慢大会?

と言った。
より耐えることを勇猛だと思っていたマー国ー人にとって
あまりにも衝撃的な一言であった。

そして装備の改良を手がけた。
まず、堅い装備を柔らかくした。
ダメージは耐えるものではなく逃がすものだととらえた。

すべて、兵が無事に帰ってくるようにと考えて工夫した。
鎧の背中に取っ手をつけたのも、負傷者を運びやすくする
ためだった。

リーバー さあ!直に敵軍も見えてくるはずだ!気を抜くな!



11: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 23:11:16.19 ID:BCp3kQ0D0
( ・∀・) ・・・・・・・おっ




( ・∀・) 《・・・見えた!敵軍が見えた!距離・・・わかんね!》

( ・∀・) 《あーっと、とりあえず陣形は、なんか横ーに広がってる》

( ・∀・) 《そんで・・・先頭は、ありゃ槍かな・・・》

( ・∀・) 《あ!違う!槍の前に弓隊がいるわ!うはは、俺あぶねえ!》

僧兵 神モララー、盾の装備を・・・!例の巨大施設はどうですか?

( ・∀・) 《それはまだ見えない。頃合い見てでてくるでしょー》

僧兵 お気をつけください

( ・∀・) 《接触まで15分って感じ・・・かなあ》

( ・∀・) 《あ、でもそれより前に弓がくると思うから!》



13: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 23:14:25.54 ID:BCp3kQ0D0
リーバー む!感あり!約2キロ先に敵軍!


リーバーはドクオスカウターの表示を呼んで叫んだ。

説明しよう。ドクオスカウターとは、上空に飛ばした
秘密飛行物体ドクオシーカーが収集した情報を表示する、前線兵士専用
情報システムなのだ!
「ドクオが開発したスカウターっぽいもの」という意味の
名前が付けられているのだ!

約二キロという近距離であっても、小さな星であるセントレでは
地平線の先に隠れてしまう。

教国の布陣をみたリーバーは、左右に伝令を走らせた。
中央を厚くするため、密集するように命令した。
じゃーんじゃーんを使わなかったのは、教国に部隊移動の情報を与えないためだった。


しかしそれも、モララーのいるやぐらからはかろうじて
見えていた。



17: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 23:20:26.05 ID:BCp3kQ0D0
( ・∀・) 《おー・・・っとお?なんか変化があったよ?》

( ・∀・) 《敵は中央に厚く布陣してまーす》

( ・∀・) 《これは、こっちは囲む形にしたほうがいい?》

( ・∀・) 《・・・よね。んじゃ、そのようにー》



20: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 23:22:53.55 ID:BCp3kQ0D0
リーバー ?敵軍に変化が・・・?・・・・

リーバー なんらかの情報収集をやっているな・・・

リーバー ・・ええい、かまわ・・

リーバー ・・・いや・・・デイドなら・・・

リーバー じゃーんじゃーんを鳴らせ!散開しつつ突撃!

リーバー 三分後より一斉射!目標は見えていなくともかまわん!

リーバー 目標は「前方」!!


じゃーんじゃじゃ、じゃじゃーん、じゃんじゃん!


兵たち へいいいいい!!!!!



22: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 23:25:59.28 ID:BCp3kQ0D0
軍勢からはがれるように、最前線の兵が走り出す。
距離をつめるように、二列目が、三列目があとを追う。
戦闘開始がはじまった。


( ・∀・) ・・・なんだっ!?やばっ・・・

( ・∀・) 《囲むの中止!なんかやばい!左右の人たち》

( ・∀・) 《すっげえあぶない!突出せずに、守りを固めて!》





川 ゚ -゚) ・・・見えた!接触まで・・・2分ない!

川 ゚ -゚) ・・・頼むぞ、神よ、兵たちよ・・・

川 ゚ -゚) ・・・そういえば、老サ師は・・・?まだ図書か?

川 ゚ -゚) ・・・誰か、呼びにいってくれ

僧侶 は

川 ゚ -゚) こんなときに調べものでもあるまい・・・

川 ゚ -゚) イロロとイハタヒもなにをしているのだか・・まったく

川 ゚ -゚) 瞑想の間の護摩は焚いているか!?絶やすなよ!



23: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 23:29:18.21 ID:BCp3kQ0D0
('A`) もうすぐ接触・・・

(,,゚Д゚) 大丈夫か?

('A`) ・・・いやだよ、いつだって・・・

(,,゚Д゚) ・・・なに、丈夫そうなやつだったじゃねえか。死なね・・

('A`) 死ぬよ。戦争なんだ・・・

(,,゚Д゚) ・・すまねえ

('A`) いいよ、俺・・・大将だから



26: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 23:33:15.41 ID:BCp3kQ0D0
マー国ー中央


デイド だめだ・・・状況がみえない・・・

デイド てっきり、こっちでなにか武装蜂起があるのかと思ったが・・・

リームビ そんな様子はまったくないな・・・農場のほうもいつもと変わらんようだ

デイド ・・・どうすれば・・・

リームビ ・・基本に戻ろう。情報収集は、情報のある場所で行うのが基本だ

デイド ?




リームビ 前線に戻ろう。できるだけ目を凝らしながら



30: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 23:35:04.81 ID:BCp3kQ0D0
リーバー !!一斉射用意!!てーっ!!

じゃがじゃーん

兵たちは足をふんばり、おもいっきり弓を引き
いまだ見えない敵軍へ向けて矢を射った。
続けて二射、さらに続けて二射。

リーバー 角度変えー!上方へ!

じゃのーん!

射手は弓を今度は上方へ向け、一斉射した。
矢のドームのしたを、槍隊が駆ける。


(;・∀・) 《わっぶねえ!》

(;・∀・)| サッ

    Σ
(;・∀・)ト カッ

僧兵 盾でしのげー!神!矢がやんだら槍隊がきます!

( ・∀・) どうすべきー!?

僧兵 一斉水平射です!

( ・∀・) 《んじゃそれで!》



33: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 23:38:58.28 ID:BCp3kQ0D0
(#^ω^) ふんぬうう!!!


ブーンは地面に手を突っ込んで、何かをつかんで
腰を落とした。
力一杯引っ張りあげると、長い棒を手にしていた。

(#^ω^) そぉおいい!!

棒を大きく振ると、山なりに飛んできた矢が
すべて勢いを失って落ちた。
その半数は直接打ち落とされたものだが、のこり
半分は風圧によって勢いをそがれた。

ぱたぱたと落ちる矢をみて、
矢のドームの下を、安全なまま駆け抜けるはずだった
マー国ー槍隊たちは、突如自分たちを守るものがなくなったのを知った。

ヴィイイイップウウウの最前列にはいつのまにか弓隊が構えている。
引き絞った弓から放たれる一斉射は無慈悲に
マー国ー兵に突き刺さった。

(;^ω^) ぅおぇぶっ・・・ まだまだいっけー!

ブーンは大きく振りかぶって棒をマー国ー側へ
振った。

先頭の槍隊数名が亜音速で襲いかかる棒をよけることもできず
吹き飛ばされた。



35: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 23:41:58.29 ID:BCp3kQ0D0
リーバー なんと!!・・・・・弓隊!再度一斉・・

命令を下す前に空気が引き締まった。
マー国ー兵たちはこの感覚を知っていた。
「光の矢」である。


('A`) 目標、ドクオシーカー。反射モードで。発射


ヴィイイイップウウウ軍からは確認できない遠方から
悪魔の威力を持った輝きが飛来する。
それはマー国ー兵たちを飛び越え、空中のある一点に消えた。

しかしそれは消えたのではなく、いったん宙に立ち止まって
上空からヴィイイイップウウウ軍を一瞬眺めているようにも見えた。



37: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 23:46:01.82 ID:BCp3kQ0D0
ヴィイイイップウウウ軍兵たちが呆然とするなか、光は急降下した。

(;^ω^) おおおおおっ!?

光はブーンをおそった。
ぎりぎりでその場を離れたブーンの背後で、長い棒は一瞬で燃え尽きた。
爆煙がブーンを多い隠す。


(;・∀・) あんなに届くのかよ!ダメじゃん!

僧兵 神モララー!あれでは、本陣まで届きます!

(;・∀・) えーと、《全軍停止!あー、まきびしさん準備!》

僧兵 大丈夫でしょうか

( ・∀・) なーに、予定と違うけど、まあ・・・

( ・∀・) 予定通りじゃん?

僧兵 ・・・?は。なるほど・・・



38: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 23:49:57.98 ID:BCp3kQ0D0
前線の僧兵たちが一斉にランドセルをおろす。
ふたをあけると、おもいっきり中身をぶちまけた。
中身は踏むと痛いまきびっさんであった。


( ・∀・) 《よーし、徐々に後退・・・あとは》

( ・∀・) 《ブーンがなんとかしてくれるさ!》




モナーは隠れながらその様子をみていた。

( ´∀`) モナモナ、順調モナね。ククク・・・



40: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 23:54:41.09 ID:BCp3kQ0D0
フレディ・マーキュリー内


(,,゚Д゚) じゃあ迎えにいってくる

('A`) うん。・・・どれくらいかかるかな

(,,゚Д゚) あの場所なら、近くまで前に作った地下道があるから・・

(,,゚Д゚) 10分くらいか

('A`) わかった・・・気をつけて

(,,゚Д゚) おう


(,,゚Д゚)はそう言うと、床のハッチを開けて、地上に降り立った。
すぐさま地面を掘り始め、地中を進んでいった。



42: ◆sph9KylVeM :2009/02/19(木) 23:57:45.53 ID:BCp3kQ0D0
ヴィイイイップウウウ


川 ゚ -゚) 神ブーンは無事・・・なのであろうな

川 ゚ -゚) あの神はあまりにも頑丈だ


僧侶 し、司祭ウンコ!


川 ゚ -゚) どうした。老サ師を迎えにいったのでは・・

川 ゚ -゚) ・・・老サ師!?


老サ つ、つかまっておったんじゃ・・・

イロロ 司祭・・・申し上げにくいことですが・・・

イハタヒ 神モララーは・・・悪魔です






川 ゚ -゚)



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