( ´∀`) ぼくはモナー

4: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 20:43:56.31 ID:LKs6HUeT0
「・・・言っちゃあなんだけど、ドクオは甘いと思うよ」

「おう、俺もそう思う・・・まあ、優しいんだな」

「愛着もあるんだって。・・・そりゃそうでしょー」

「・・・いいのか?」

「戦争をなくすんだろ?」

「おう」

「・・・ドクオは甘いんだよ・・・ヴィップはさ・・・


 その甘さを許してくれないって・・・」





 



6: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 20:47:05.99 ID:LKs6HUeT0
リーバー ・・!全軍停止!


教国がゆっくりと後退を始めている。
たしかに「光の矢」を目の当たりにすれば、まずは後退もするだろう。
それを追撃するのは爽快だろうとも思った。

しかしリーバーは自分の責任の重さを自覚していた。

負けられぬ戦において、デイドとリームビの役目も
自分で背負おうと心に決めたときから、
リーバーは自分の最高の武器を封印してしまっていた。

しかし今回、それは見事に効を奏した。



7: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 20:51:03.78 ID:LKs6HUeT0
ヴィイイイップウウウ


イロロ 確かです・・・。

イハタヒ 我らはここ数日、ずっと監禁されておりました。

老サ あやつらは悪魔じゃ・・・!


川 ゚ -゚) ・・・・・



戦後も残るといった神。
「顔が好きだよ」と言った神。
平和のための勝利を望むと言ったら、
約束は守ると言い切った神。


川 ゚ -゚) ・・・真意を確かめる・・・!



10: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 20:55:09.61 ID:LKs6HUeT0
ウンコはすぐに高層階にのぼり、望遠鏡で戦場を観察した。
はるか彼方が戦場になってはいるが、モララーはやぐらに乗っている。
それはすぐに見つかった。

そのとき、遠くて見えるはずのない表情まで見えたような気がした。
明るく笑っている気がした。

「うはは、だーいじょうぶだって」

声が思い出された。


それから飛ぶように階段を降り、外出用の薄い
サンダルを履いて馬にまたがった。
たてがみをつかみ、馬の腹を蹴った。


川 ゚ -゚) ばかなっ・・・あれほど敵の悪魔を撃退するのに
     尽力してくれていたではないか・・・!

川 ゚ -゚) イロロやイハタヒにこそ、閉じこめられる理由が
     あったのではないのか・・・!?

川 ゚ -゚) ・・・しかし・・・老サ師・・・まで・・・

川 ゚ -゚) ・・・



12: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 20:58:05.08 ID:LKs6HUeT0
川 ゚ -゚) 直接問いただすしかない!


土煙を上げて、ウンコと馬は疾走していた。



15: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 21:02:32.31 ID:LKs6HUeT0
土中


( ^ω^) おーおっおっおっ・・・ おーおっおっおっ・・・(ギコへの合図)

i(,,゚Д゚)li ボコ

( ^ω^) おーおっおっ・・・ おっ?

(,,゚Д゚) いたな、よし

( ^ω^) ・・・暗くて怖かったお・・・

(,,゚Д゚) 明かりくらい用意してなかったのか?

( ^ω^) 地中が暗いとは思ってなかったんだお・・・

(,,゚Д゚) ・・・なんでだよ

( ^ω^) なんとなくお

(,,゚Д゚) (妙に抜けてんなあ・・・)まあいい。いくぞ

( ^ω^) おっ、いくお!



16: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 21:06:19.17 ID:LKs6HUeT0
兵 やはり、まきびしの類のようです

リーバー なるほどな。こちらの装備の変化を狙われたか

兵 重層ブーツも用意できますが・・・

リーバー 時間がかかろう。・・・それよりは・・・

リーバー ドクオ様へ伝令。一帯を焼き払っていただけ

兵 !へいっ!

リーバー それで足下の不安もなくなるだろう

リーバー ・・・いや、俺が走ったほうが速いか

リーバー どうせ教国軍も動けまい



19: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 21:10:03.50 ID:LKs6HUeT0
デイド 御者、もっと速度を出してくれ!

リームビ デイド無理を言うものではない

デイド しかし・・・

リームビ 限界で走ってくれているぞ

デイド ・・・よく落ちついていられるな

リームビ 周りを観察しろ

デイド ・・・周り・・・?


街道沿いに点在する小屋は、その土地を耕す開拓民のものだった。

後方だけでなく、教国に近い国土にも農地をつくるのは、
よりスムーズに軍への補給をするのが目的であった。

戦地に近いところでの開拓は、当然危険も多い。

開拓民の志願を公示したが反応は小さく、議会での劣勢勢力の荘園から
開拓民が徴用された。

彼らはいやいやではありながらも、全力で耕作してくれていた。



21: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 21:13:19.84 ID:LKs6HUeT0
デイド ・・・守らねばな

リームビ そうだ



23: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 21:16:55.10 ID:LKs6HUeT0
マイルス・デイビス


i(,,゚Д゚)li ボコ

i( ^ω^)li ボコ


('A`) あ、おかえり・・・


(#^ω^) むああっ!シャワーくれお!ぶえっ!ぺっぺっ!

('A`) ございま、せん・・

(,,゚Д゚) ふう、さて次は・・・


('A`) あ・・・リーバーが走ってくる


リーバーが愛馬デコテニスにまたがり、リバリバと走ってきていた。



24: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 21:20:56.42 ID:LKs6HUeT0
リーバー ドクオ様!軍の前方にまきびしが撒かれております!

リーバー 一帯を焼き払って・・・おお、恰幅のよい神!

( ^ω^) おっ、ブーンだお

リーバー 神ブーン、さすがにご無事でしたか

( ^ω^) わりと危なかったんだお

リーバー むむむ。さすがですな!


('A`) えーと、焼き払うのね、わかったよ。お前は前線にもどれ

('A`) 総指揮官がなにをやっているか

('A`) ・・・年金にひびくぞw


リーバー はっ!では前線に戻ります!


リーバーは愛馬デコテニスにまたがり、リバリバと走って戻ってゆきました。



(,,-Д-)

(,,゚Д゚)



27: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 21:25:05.67 ID:LKs6HUeT0
('A`) ・・・さて、ねらいは慎重にいかないと、
    味方にも損害がでちゃうからね・・・

(,,゚Д゚) ・・・なあドクオ・・・、それちょっと俺にやらせてくれねえか?

('A`) ・・・・?なんで?

(,,゚Д゚) ・・・その、俺ぜんぜん役に立ってねえじゃねえか

('A`) ・・・いや、役にって・・・ブーンつれてきたじゃん・・・


( ^ω^) ブーンは予定通り、上に登っとくお

(,,゚Д゚) おう、気をつけろよ

('A`) 裏に足場があるから、そっから登ってね

-( ^ω^) わかったおー。ブーン


(,,゚Д゚) な、頼む

('A`) ・・・え・・・

('A`) ・・・いいけど・・・操作わかるの?

(,,゚Д゚) なに、わかる



31: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 21:29:44.95 ID:LKs6HUeT0
ギコはコンソールの前に座って、モニター上の
カーソルを動かした。
ドクオシーカーの反射モードを拡散に変更し、
「光の矢」のエネルギーを設定した。

目標は教国軍とマー国ー軍のあいだの、まきびし地帯。

正確にカーソルを合わせてゆく。
そして、さいごにわずかに指をすべらせた。


('A`) ・・・え?

(,,゚Д゚) ・・・発射

('A`) !?おいっ!!


ギコはぽちっとなした



32: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 21:33:04.64 ID:LKs6HUeT0
ブーンはマイルス・デイビスの上から戦場を
眺めていた。


( ^ω^) おー・・・いい景色だお・・・パラグラ日和だお


そのブーンの頭上にある「光の矢」が輝きをましてゆく。
臨界に達すると、矢が分裂するように光だけが射出される仕組みだ。

ブーンがふと異変を感じて見上げると、いままさに光が満ちるところだった。


( ^ω^) おっ、これが飛んでくのかお・・・


空気が妙に爽快になっている。
「光の矢」を撃つ時はいつもこうなる。
イオン化がどうとかこうとか、原理はドクオも直感的にしか
理解していなかった。

矢が大きくひかり、はちきれんばかりになると
大きな咳のような音とともに矢が飛んでいった。



33: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 21:37:07.67 ID:LKs6HUeT0
( ^ω^) おー・・・・

( ^ω^) ・・・


( ^ω^) ・・・お?


「光の矢」は空を切り裂きドクオシーカーへと向かった。




 



34: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 21:41:11.34 ID:LKs6HUeT0
ウンコは馬から転げるように下りると、砂も払わずにやぐらに駆け寄った。


川 ゚ -゚) 神モララー!

( ・∀・) ・・・あらっ?あれ?なんでここにいるのよ

川 ゚ -゚) ・・・老サ師たちが・・・

( ・∀・) ・・・あーらら・・・


川 ゚ -゚) ・・・


( ・∀・) ・・・


川 ゚ -゚) ・・・老サ師たちは、神モララーのことを・・・


( ・∀・) ・・・



( ・∀・) ああ

( ・∀・) バレたか



37: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 21:44:00.51 ID:LKs6HUeT0
  



川 ゚ -゚)



  



39: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 21:48:05.22 ID:LKs6HUeT0
( ・∀・)

( -∀-) ん・・・


( -∀-) 《全員、その場で直立。ただ正面だけを見ろ》


モララーは神として命令した。
シンプルな命令だけに、広範囲の僧兵がその支配下に置かれた。


川 ゚ -゚) !!(うごけない・・・!)


そのとき、遠くから光が飛んできていた。
僧兵たちはそれを見て、恐怖に支配された。
まばたきも許されず、自分たちが焼かれるのだと思った。

光は先ほどとおなじように、空中で一旦とまった。
そして一呼吸おいて、急降下した。

真下に。


川 ゚ -゚) !!



47: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 21:55:54.87 ID:LKs6HUeT0
焼かれるのはマー国ーの兵たち
遠い断末魔が、「へいいいいいいい!!!!!!!」と耳元で聞こえる気がする。
殺戮の光だった。


川 ゚ -゚) ・・・!

川 ゚ -゚) ・・・(やはり、神モララーは悪魔などでは・・ない・・・!)


信頼は、恋が隠された信頼は、けっして裏切られたのではないと思った。



( ・∀・) さーて、んじゃあ・・・


(・∀・ )


(∀   ) 《全軍、微速前進》



川 ゚ -゚) ?


僧兵1 ・・・?

僧兵2 ・・・??



50: ◆sph9KylVeM :2009/02/22(日) 21:58:43.44 ID:LKs6HUeT0
僧兵たち ・・・!!!?


神の命令にさからうことなく、僧兵たちは前進しはじめた。
薄いサンダルを履いた足がゆっくり、動き始めた。

やがて軍勢は、みずからがまきびしを撒いた地点まで到達し、
さらに一歩を進めた。



ウンコの耳に、まぼろしではない叫びが聞こえた。



 



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