( ^ω^)俺がブーンを育てるようです

796: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 04:26:08.81 ID:oOV968LB0

1 「認めない」

(;^ω^) 「なんでだお!?」

1 「お前もそろそろ自立だ。夢を追いかけるのもいいが、もしその夢を掴むことができなかったらどうする?」

( ^ω^) 「絶対に掴むまで諦めないお」

1 「そうは言ってもな、世の中そんなにうまくいかないんだ。大学で2、3個資格とってからならいいぞ」

( ^ω^) 「今からじゃないと駄目なんだお!!」

1 「なんでだよ!!」



799: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 04:27:52.67 ID:oOV968LB0

( ^ω^) 「……トーチャンはわからずやだお」

1 「なんとでもいえ、認めないものは認めない」

( ^ω^) 「……」

バタン

1 「……」

1 「なんだってんだ、一体……」



801: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 04:30:12.44 ID:oOV968LB0

( ^ω^) 「もしもし」

ξ゚听)ξ 「もしもし?」

( ^ω^) 「心中は伝えてきたお」

ξ゚听)ξ 「……そう。どうだった?」

( ^ω^) 「見事に反対されたおwww」

ξ゚听)ξ 「当たり前でしょ、ばか」

( ^ω^) 「でも僕は諦めないお……。今年の春で、VIPの地を離れるお」

ξ゚听)ξ 「……」



806: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 04:32:06.39 ID:oOV968LB0

俺がブーンの意思を頑なに否定する一方で、ブーンは着々と準備を進めているようだった。
勉強はもちろん、身辺整理、バイトによる金の工面まで始めている。
そこまでして追いたい夢なのか。単に親離れしたいだけのように見える俺は、僻みっぽいのか。

なんにせよ、ブーンは俺から確実に離れていっているようだった。



809: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 04:34:09.78 ID:oOV968LB0

――あきる野小学校

( ^ω^) 「懐かしいお……」

眉毛 「ブーン君! ほっほ〜い!」

( ^ω^) 「しんちゃん!」

(=゚ω゚) 「いよぅ、ひさしぶりだな」

( ^ω^) 「いよぅ!」



814: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 04:36:41.71 ID:oOV968LB0

眉毛 「いやー、みんな変わりませんなー」

(=゚ω゚) 「お前だけだよぅ、坊主のまんまなのは。ブーンなんか逞しくなってるよう」

( ^ω^) 「おっおっおwww 足はポンコツだけどお」

眉毛 「……え?」

(=゚ω゚) 「……詳しく聞かせろよぅ」



815: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 04:38:01.99 ID:oOV968LB0

( ^ω^) 「と、いうわけなんだお」

(=゚ω゚) 「なるほど。お前はそれで自分の夢を追いかけたいわけかよぅ」

眉毛 「トーチャンと対立するのは苦しいと思うゾ。だけど、オラはブーン君応援する!」

(=゚ω゚) 「オイラも、ブーンならきっとやってくれる気がするよぅ」

( ^ω^) 「二人とも……バーローwwww 適当こいてるだけだろwwwwww」

眉毛 「てめぇwwwww」

(=゚ω゚) 「てめぇwwwww」

( ^ω^) 「あ、最後にあれだけやるお!」

眉毛 「写真、だゾ!」

(=゚ω゚) 「把握wwwwww」

「「 せ ー の っ ! ! 」」

816: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 04:38:11.50 ID:8CMetd46O
もう走れないのか・・?

819: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 04:40:59.51 ID:6Xecdrgy0
いよぅが男らしくなったな・・・



820: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 04:41:18.32 ID:oOV968LB0

結局、それからというものロクに会話もしないで過ごした。
ブーンの決心は固いらしく、俺を放っておいてまでいくつもりらしい。
俺としてもそれは納得いかないし、親としても不十分ではない。

俺は親として、納得しなければブーンを送り出すことはできない。
決心した。俺はモララー君の親父さんのところを訪ねる――



821: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 04:44:47.16 ID:oOV968LB0

モラ父 「こんばんは」

1 「いきなりお邪魔してすみません。大変ご迷惑でしょうが、お許しください」

モラ父 「いえいえ、私のほうからもお伺いしようと思っていたところです」

1 「わかっていると思いますが、用件はブーンのことです」

モラ父 「ええ、ええ」

1 「あなたも親という立場ならおわかりかと思いますが、ブーンを単身よそのうちに預けることなどできません」

モラ父 「……はい」

1 「なぜ、ブーンを弟子にとろうと思ったのかお聞かせください」



825: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 04:47:07.54 ID:oOV968LB0

モラ父 「ブーン君は、以前から整体師に興味をもっておられでした」

モラ父 「よく熱心に勉強するし、私も遠い将来のうちには、と思っていました」

1 「では、なぜ急に?」

モラ父 「ブーン君がね、私を呼び出したんですよ」

1 「はい?」

モラ父 「入院中に、モラモラーを介して」

1 「……」

モラ父 「そしてね、一生懸命話すんです」

828: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 04:48:58.87 ID:8CMetd46O
モラモラーとな

829: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 04:49:15.67 ID:23i94nqI0
ここでモラモラーwwwwwww



831: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 04:52:27.72 ID:oOV968LB0

* * * * *

( ;ω;) 「僕は……今回の件で、いかに自分が自分の体を労わってこなかったか思い知りましたお」

( ;ω;) 「もう精神が、自分の足をカバーできるほどではありませんお。恐らく、この先トラック一周分も思い切り走れませんお」

( ;ω;) 「その苦しさは、自分が一番よくわかってますお。そして、自分が今までなにを怠ってきたということも」

( ;ω;) 「夢をみたんですお。みんなが、僕の側まで寄ってきて、突然足が消えてその場から動かなくなる夢ですお」

( ;ω;) 「ただ怖いんですお。そして、みんなには僕と同じ思いを味わってほしくないんですお」

( ;ω;) 「ただそれだけなんですお。僕と同じような人間を出さないために、広い世界に適切な指導法を伝えたいんですお!」

( :ω:) 「お願いしますお! お願いしますお!」

* * * * *



834: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 04:56:39.48 ID:oOV968LB0

1 「……」

モラ父 「実は私、丘島選手の専属になったんですよw そして、海の向こうへ渡らなければいけない」

1 「……」

モラ父 「だから……」

1 「ブーンを……立派にしてください。お願いします」

モラ父 「……はい」



837: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 04:58:41.56 ID:oOV968LB0

――卒業式終了後

( ^ω^) 「あー、とうとう卒業かお!」

(・∀・ ) 「ブーンはアメリカに渡っちゃうもんなー」

( ´∀`) 「寂しいモナ」

('A`) 「……連絡はくれ」

魔裂奇 「うっ……」

グミ 「……ひっく」

委員長 「よしよし」



840: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 05:00:41.69 ID:oOV968LB0

( ^ω^) 「ツン!」

ξ゚听)ξ 「ブーン!」

( ^ω^) 「ツン、今までありがとうだお!」

ξ゚听)ξ 「ばっ、なに言ってんのよ! これからもでしょ!!」

( ^ω^) 「アホスwwwww」



843: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 05:02:51.56 ID:oOV968LB0

ξ゚听)ξ 「でも、ブーン」

( ^ω^) 「お?」

ξ゚听)ξ ボソッ「私も寂しいんだから……」

( ^ω^) 「え?」

ξ*///)ξ 「なんでもないわよっ! 早く、あんたがオジンになる前に迎えにきてよね!」

( ^ω^) 「そしたらツンもオバンだおwwww」

ξ*///)ξ 「あーもーうるさい!!」



846: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 05:05:07.48 ID:oOV968LB0

( ^ω^) 「あ、ツン。髪に桜が――」

ξ゚听)ξ 「え?」

――。

ξ*///)ξ 「ばか、もっとうまくやりなさいよ」

( ^ω^) 「ごめんだおwwww ……それじゃあ、いくお」

ξ゚听)ξ 「あ、……うん」

――そして、ブーンはVIPの地を去った。



849: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 05:07:34.88 ID:oOV968LB0

――ナニ田空港

モラ父 「おーい、ブーン君!」

( ^ω^) 「おいすー!!」

モラ父 「さ、そろそろ行こうか」

( ^ω^) 「……はいお」











ドタバタドタバタ!!

1 「ちょwwwww まっwwwww うぇwwwww げほっげほっ!」

850: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 05:08:43.42 ID:j16ehJBf0
1がきたあああ

852: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 05:09:30.10 ID:8CMetd46O
1もちつけwwww



853: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 05:10:42.13 ID:oOV968LB0

( ^ω^) 「ちょwww 落ち着けwwww」

1 「おkwwwwww おk、おk、おk……」

( ^ω^) 「……」

1 「ブーン、これだけ渡しにきた」

( ^ω^) 「写真……? あ、小さい頃の豊島園のやつだお!!」

1 「ああ、俺と嫁は、いつだってお前の家族だからな! 忘れんなよ! あと立派になってかえって来いよ!」

( ^ω^) 「トーチャン……わかったお!!」

タッタッタッタッタ……



1 「いっちまった……」



856: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 05:12:47.57 ID:oOV968LB0

モラ父 「ブーン君、これから辛いだろうけど……」

( ;ω;) 「……」

モラ父 (写真のお母さん、今はいないんだっけな)

モラ父 (……)

( ;ω;) (トーチャン、カーチャン。今まで育ててくれて――ありがとうございましたお)

――そしてブーンはアメリカへと旅立った。

今日で、俺がブーンを育てる生活もおしまい。
明日からはなにをするかな。旧友とでも飲み明かすか。
そうと決まったら早速――

ブーン、今まで楽しかった。ありがとう。じゃあな。

レフト 「うん、それで?」

858: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 05:13:58.60 ID:vqLXgqca0
左wwwwwww

860: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 05:14:22.41 ID:j16ehJBf0
ちょwwwww左ww



861: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 05:15:10.95 ID:oOV968LB0

――6年後、とある居酒屋

1 「それで? ってなんだよ」

レフト 「だからその話の続きは?」

1 「お前がツケてくれたら話すよ」

レフト 「……しょうがない」

1 「七年分前のも含めてなw」

レフト 「……」



864: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 05:17:12.92 ID:oOV968LB0

1 「それでな、それからというものの……」

店の親父 「へい、らっしゃい」

レフト 「お、若いね。君も一緒に飲むかい?」

若い奴 「はい」

1 「お、一緒に飲もうや。どうせ、全部こいつが払ってくれるから」

レフト 「はは、後でノートに名前書いて殺す」



872: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 05:19:34.31 ID:oOV968LB0

レフト 「それで、続きは?」

1 「ああ、そんで六年ぶりにさ。今日、息子が帰ってくるんだよ」

店の親父 「それはめでてぇな!」

1 「ああ」

若い奴 「奇遇……。僕も六年ぶりに……親父と再開……する……お」

1 「……そうか」

878: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 05:21:26.13 ID:8CMetd46O
帰ってキタ━━━(゚∀゚)━━━━!!!!

881: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 05:21:40.72 ID:vqLXgqca0
やべぇwwwwwww目から汗がwwwwww



882: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 05:21:54.96 ID:oOV968LB0

1 「じゃあ、一緒に祝おうや!」ガバッ!

( ^ω^) 「……イエース」

1 「……」

( ^ω^) 「……ハロー」

1 「アメリカいって、英語覚えたみたいだな」

( ^ω^) 「イエース、セーックス!」

1 「……」

884: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 05:22:37.76 ID:DcFIN0oQ0
シュールwwwwwwwwwww

885: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 05:23:06.75 ID:ibWZ1Nb00
ブーンwww

886: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 05:23:17.97 ID:6Xecdrgy0
セーックスwww支援!!

889: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 05:24:24.03 ID:T1FRVV4mO
ちょwwwwwwwwwwwwwwww



891: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/27(土) 05:25:51.76 ID:oOV968LB0

1 「まあ、なんにせよ……」

レフト 「ふふっ」

( ^ω^) 「だお……」

レフト 「ふふふっ」


――おかえり

――ただいまお
――しっかりと立派な大人になりましたお
――そしてまたしばらくお世話になりますお

――えっ、また俺が育てるの?

――育てるなんて大げさだお!
――ちょっとお世話になるだけだお!

――ま、いいか

――だお



( ^ω^)俺がブーンを育てるようです  おわり

893: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 05:26:49.53 ID:DcFIN0oQ0
うへえええええええええええええ作者ナイスwwwwwwwwwwww!!!!!1111111111111

899: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 05:27:48.51 ID:gEmU8BYl0
1乙!!!!!!!!!!!!

900: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 05:27:48.49 ID:vqLXgqca0
超乙!!!!!!!!!

901: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 05:28:01.94 ID:6Xecdrgy0
乙……お疲れ様でした!!

905: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/10/27(土) 05:29:48.45 ID:OP2xesQO0
乙!
楽しんだよ!!!



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