( ^ω^)俺がブーンを育てるようです
- 194: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 00:05:35.87 ID:6BzA1iEV0
――翌朝
ジリリリリリリリリリリリリr
( -ω-) 「うっせーお……今何時だと思って……ん?」
( ´ω`) 「……」
( ^ω^) 「八時かお……ちょうど良かっ」
(;^ω^) 「八時!?」
ドタバタドタバタ
(;^ω^) 「ち、遅刻するー!」
1 「おはよう」
(;^ω^) 「朝ごはんは?」
1 「今から作るよ。今朝はちょっと豪華にお手製グラタンだ」
(;^ω^) 「なんで今日に限って!?」
- 198: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 00:09:43.73 ID:6BzA1iEV0
( ^ω^) (なんだかんだいってグラタンの誘惑には勝てないお……)
1 「はい、できたー! 自信作だぜ!」
(*^ω^) 「ハムッ、ハフハフ、ハムッ!」
1 「どうだwww うめぇかwww?」
(*^ω^) 「最高だおwwww」
……
……
( ^ω^) 「ゲェーップ」
1 「うまかったなwww さ、食後はゆっくり休むか」
( ^ω^) 「そうするおwww お腹いっぱいでねむすwww」
- 203: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 00:14:45.92 ID:6BzA1iEV0
1 「いやー、こうゆうゆったりした……時間……いいな……」
( -ω-) 「そう……だお……ね」
1 「……」
( -ω-) 「……」
(;^ω^)ガバッ 「いやいやいやいやwwww 僕はなにしとんのwwwwww」
1 「騒いでないで早くいけよ」
- 211: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 00:20:38.80 ID:6BzA1iEV0
――VIP県立陸上競技場
( ^д^)9m 「ブーンおせーな」
木村 「連絡はつかないのか?」
(*゚∀゚) 「ちょっとついてないです」
ノパ听) 「もう予選始まるのにな……応援団長がいないと締まらん」
(´・ω・`) 「あとで殺しとく。それにしても、モナーやつれたな」
(ヽ´∀`) 「ちょっと色々あって……」
木村 「室犬は、なぜかツヤツヤしてるよな……」
室犬 「パワーがみなぎってくるぜぇぇぇぇぇ!」
- 219: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 00:26:56.26 ID:6BzA1iEV0
- _ _
( ゚∀゚) 「ふぅ……そろそろ出番か」
_ _
( ゚∀゚) 「さ、最後のダッシュ。ヨーイ、ドン!」
タッタッタッタッタ……
ダダダダダダダダダダダダダ!
_ _
(; ゚∀゚) 「なんだ!?」
⊂二二二(;^ω^)二⊃ ブーン !!
_ _
( ゚∀゚) 「はえー……よし!」
ダッ!
- 221: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 00:30:49.03 ID:6BzA1iEV0
ダダダダダダダダダダ!
(;^ω^) (やばいやばいやばいやばいやばい)
_ _
( ゚∀゚) 「おい、そこのお前!」
( ^ω^) 「なんだお?」
_ _
( ゚∀゚) 「お前速いな! ちょっと横で一緒に走らせてもらうぜ!」
( ^ω^) 「おk!」
_ _
( ゚∀゚) 「お前も選手か!?」
( ^ω^) 「……ごめん、さきに行ってるお!」
ダッ! ビュン!
_ _
( ゚∀゚) 「……本当に速いな」
_ _
( ゚∀゚) 「あんなやつがいるかと思うと、wktkしてくるぜ!」
- 225: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 00:35:06.84 ID:6BzA1iEV0
( ^д^)9m 「本当に遅いな……」
(*゚∀゚) 「あれ、ブーンじゃない?」
⊂二二二(;^ω^)二⊃ 「遅くなりましたぁ!」
木村 「いい遅刻っぷりだ。お蔭様で、もう予選は終わったぜ」
(;^ω^) 「結果は……?」
(´・ω・`) 「もちろん、全員通過だ」
( ^ω^) 「!!……おめでとうございますお!」
- 226: ジョルジュの眉毛は勘違いしてました ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 00:38:55.11 ID:6BzA1iEV0
(´・ω・`) 「よし、その前に……」
( ^ω^) 「!?」
(´・ω・`) 「なんで遅れた?」
(;^ω^) 「えーと、ある人の陰謀で……」
(´・ω・`) 「ぶっ殺すぞ」
( ^ω^) (本当のこと言っても信用されないとき、みんなはどうするのかお)
(´・ω・`) 「聞いてんのか、コラ」
(;^ω^) 「聞いてますお」
(´・ω・`) 「まあいい、これから決勝が始まるから、しっかり応援頼むぞ」
( ^ω^) 「イエッサー!」
- 228: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 00:43:27.63 ID:6BzA1iEV0
アナウンス 「えー、これより……各競技の決勝を行いたいと思います」
アナウンス 「まずは……男子3000メートル」
( ^д^)9m 「お、早速俺か! 優勝もらってくるぜwwww」
( ´∀`) 「よっしゃ、まずは先陣をきってくれモナ」
( ^д^)9m 「任せとけって!」
(*゚∀゚) 「頑張るさね!」
( ^ω^) 「フレー!フレー! プギャー!」
木村 (正直、プギャーなら優勝してもおかしくない。そうなれば……関東か)
(´・ω・`) 「……」
(;^д^)9m (やべー、足が震えてやがる……)
- 229: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 00:48:54.15 ID:6BzA1iEV0
スターター 「位置についてー……」
( ;^д^)9m (やべ、まだ心の準備が……)
スタースター 「よーい、ドン!」
ダッ!
( ;^д^)9m (くそ、いきなりスタートで出遅れた!)
( ;^д^)9m (ここはペースを上げていかないと……)
( ^ω^) 「頑張れ!頑張れ!プギャー!」
(*゚∀゚) 「今回は後ろにつけてく作戦さね」
( ´∀`) 「プギャーは策士だモナ」
- 232: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 00:52:35.04 ID:6BzA1iEV0
室犬 「……」
ノパ听) 「……」
木村 「ショボン……」
(´・ω・`) 「ああ……少し様子がおかしいな」
( ;^д^)9m (いきなり後ろからなんて、初めてだ……)
( ;^д^)9m (まだまだ……ここから追い上げる!)
- 235: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 00:55:49.02 ID:6BzA1iEV0
( ^ω^) 「ファイトー!ファイトー!プギャー!」
(*゚∀゚) 「ねぇ、もうラストなのにまだ十番目くらいさね」
( ´∀`) 「ここからスパートをかけてくるはずモナ」
( ;^д^)9m 「はぁっ、はぁっ、はぁっ」
( ;^д^)9m (どうゆうこった。足が思うように動かねぇ。ここからスパートかけないと……っ!)
ピキッ――
- 239: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 01:00:31.57 ID:6BzA1iEV0
( ;^д^)9m 「……ぐぁ」
( ;^д^)9m (右足……つっちまった)
( ;^д^)9m (痛い……)
(´・ω・`) 「プギャー……」
木村 「あれはキツイだろう……」
( ;^д^)9m (なんてひでぇ走りだ)
( ;^д^)9m (このまま……棄権しようか?)
( ;^д^)9m (なにを考えてるんだ俺は。いや、でも――)
- 240: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 01:05:23.69 ID:6BzA1iEV0
( ;^д^)9m (どうすれば――ん?)
( ^ω^) 「ジブリ! ジブリ!プギャー!」
(*゚∀゚) 「ブーン、それなんか違うさね……」
(#´∀`) 「僕はト○ロじゃないモナ!」
( ;^д^)9m (ブーン……)
( ;^д^)9m (つーも、モナーも今回県大会出れなかったんだよな)
( ^д^)9m (一年の切り込み隊長の俺が、こんなんでどうする!)
タッタッタ……タッタッタッタッタッタ!
- 243: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 01:09:01.65 ID:6BzA1iEV0
室犬 「持ち直したみたいだな」
ノパ听) 「大したもんだぞおおおおおお! 両足痙攣してるのになあああああ!」
木村 「ま、もっとも左足は気づいてないみたいだけどね」
(´・ω・`) 「おい、ブーン。冷やすもんもって待機しとけ」
( ^ω^) 「イエッサー!」
( ^д^)9m 「うおおおおおおおおおおお!」
- 244: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 01:10:09.18 ID:6BzA1iEV0
―――
――
―
( ´∀`) 「……お疲れモナ」
( ^ω^) 「冷やすもん、ここに置いておくお」
(*゚∀゚) 「プギャーは頑張ったさね……」
( д )9m 「……」
ポンッ
(´・ω・`) 「よく頑張った、プギャー。両足の痙攣によく耐えたな」
( ^д^)9m 「ショボン部長……」
- 245: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 01:11:41.76 ID:6BzA1iEV0
(´・ω・`) 「結果はどうであれ、完走したことが一番重要だ」
( ^д^)9m 「でも、俺は……」
(´・ω・`) 「気負うな。次は、木村だ。やつならやってくれるさ」
( ^д^)9m 「木村さん……」
木村 「じゃ、行って来るよ」
( ^ω^) 「頑張ってくださいお!」
(*゚∀゚) 「木村さんならいけるさね!」
ノパ听) 「優勝してこいよおおおおおおお!」
室犬 「頼んだぜ」
( ´∀`) 「落ち着いて、いつもどおりで頑張ってくださいモナ」
( ^д^)9m 「俺の分も、お願いします」
- 246: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 01:12:46.10 ID:6BzA1iEV0
木村 「みんな……任せておけよ」
(´・ω・`) 「木村……頼んだぞ」
木村 「ああ」
アナウンス 「次は、男子110メートルハードルです――」
木村 (……)
木村 「よし、行って来る」
ザッ……
- 4: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 20:14:56.46 ID:6BzA1iEV0
ワーワーワーワー……
木村 (県大会の決勝か……)
木村 (今思うと、大変な陸上生活だったな……)
木村 (素人から始めたハードルでここまで来れるとは夢にも思わなかったよw)
木村 (きっとベストを出しても、メダルにも届かないだろう)
スターター「位置について――ヨーイ……」
木村 (だけど……中学生活最後のレースだ。悔いは残さない!)
スターター 「……ドン!」
ダッ!
- 5: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 20:18:02.88 ID:6BzA1iEV0
( ^ω^) 「GO!GO!GOGOGO!木村!」
( ^д^)9m 「がんばってー!!」
(´・ω・`) 「いいスタートじゃないか」
室犬 「ええ。ですが……」
タッタッタッタ ザッ!
木村 (さすがは県の決勝といったところか……)
木村 (自分でも好調だと感じるのに、全然追いつける感じがしない)
- 7: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 20:21:19.21 ID:6BzA1iEV0
( ^ω^) 「レッツゴー! ウッドビレッジ!」
( ´∀`) 「頑張れモナ!」
タッタッタ ザッ!
木村 (……いつも俺はこうやって自分を第三者で見てるな)
木村 (自分のこと、と捉えて熱くなれない自分が憎いぜ)
木村 (今からいきなり、なんて無理だ。なら――)
木村 (俺らしく冷静にいこうか!)
(´・ω・`) 「加速してきたな」
ノパ听) 「木村副部長……楽しそうですね」
- 11: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 20:26:03.59 ID:6BzA1iEV0
タッタッタッタ……
木村(ハードル……最後の一つか)
木村 (……)
木村 (今まで――ありがとう)
ザッ!
(´・ω・`) 「……」
室犬 「……」
ノパ听) 「……」
木村 「ただいま……」
- 14: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 20:32:41.82 ID:6BzA1iEV0
木村 「ごめん。期待に添えない結果だったな」
ノパ听) 「そんなことないですよ!!最後、一人抜かしたじゃないですか!」
木村 「うん、まあ最下位は嫌だったしね」
(´・ω・`) 「木村……お疲れ。それと、ベスト更新したな」
木村 「たったの0,03秒だけどな……へへ」
室犬 「先輩の思い、俺が受け継ぎます!」
木村 「俺の素敵な思い出に、汚点をつけないでくれwwwww」
室犬 「……」
- 17: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 20:34:45.74 ID:6BzA1iEV0
木村 「一年のみんな、ごめんね。不甲斐ない結果で」
( ´∀`) 「お疲れさまモナ!」
( ^д^)9m 「かっこよかったですよ!」
(*゚∀゚) 「そうさね!」
( ^ω^) 「だおだお!」
木村 「みんな……」
室犬 (ちやほやされるのは今だけだぜ、バッキャロー)
室犬 (……先輩、お疲れさまでした)
- 20: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 20:41:17.70 ID:6BzA1iEV0
アナウンス 「次は男子砲丸投げ、女子走り幅跳びの決勝です……」
室犬 「よし、いってくるぜ!」
ノパ听) 「私たちに任せておけえええええええ!」
(*゚∀゚) 「ヒート先輩! 期待してます!」
( ^д^)9m 「ヒート先輩! ぜひ、優勝を!」
( ^ω^) 「ヒート先輩!」
( ´∀`) 「ヒーt(ry」
ノハ*゚听) 「よっしゃああああああああ! 行ってくるぞおおお!」
室犬 「はいはい、お約束お約束」
- 26: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 20:45:49.36 ID:6BzA1iEV0
(´・ω・`) 「室犬」
室犬 「はい?」
(´・ω・`) 「頑張れよ。お前もみんなの期待を背負ってるんだ」
木村 「俺の思いも背負ってくれるんだろ? 悪いが、頼むぜw」
室犬 「は、はい……」
室犬 「はいはい、おやく……そく……ウッ」
室犬 (俺は……やるぞ!)
- 29: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 20:50:16.40 ID:6BzA1iEV0
――男子砲丸投げ
室犬 「はぁん!」
ビュッ!
計測係り 「すごい飛んだな……」
室犬 「ハァハァ」
――女子走り幅跳び
タッ……タッ……タッタッタッタッタ
ノパ听) (空中で――二回飛ぶように!)
ダダダダダ――ザシュッ!
ザン!
計測係り 「――mです」
ノパ听) 「よし! まずはベスト更新だ!」
- 32: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 20:56:24.90 ID:6BzA1iEV0
(´・ω・`) 「二人とも、いい調子じゃないか」
木村 「あいつらは俺と違って、センスがあるからな」
(´・ω・`) 「特に室犬―― 一回りして、暫定トップだ」
木村 「あいつらには期待できる……」
室犬 (よし、いい感じだ……)
ノパ听) (このまま跳躍を維持すれば……)
- 34: 1 ◆bAt3E3sVXo :2007/09/11(火) 20:57:07.46 ID:6BzA1iEV0
(´・ω・`) 「木村、知ってるか?」
木村 「ん?」
(´・ω・`) 「短距離や長距離と違って、自分の時間がゆっくり取れるこの競技はな」
木村 「なんだ?」
(´・ω・`) 「県の上位連中はさ、ただ投げるだけ、跳ぶだけじゃない」
木村 「ほう……」
(´・ω・`) 「この競技の中で、精神的な駆け引きをするんだよ。よくあるのが、一回目は様子見とかな」
木村 「……」
(´・ω・`) 「あの二人、周りにのまれなければいいが……」
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