( ^ω^)俺がブーンを育てるようです

99: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 20:39:16.93 ID:QVnurcZx0

――翌日、市営陸上競技場

( ^ω^) 「おいすー!」

( ´∀`) 「よー」

川 ゚ -゚) 「やあ」

('A`) 「……ブツ……ブツ」

(;^ω^) 「ドクオどうしたんだお?」

( ´∀`) 「緊張してみるみたいだモナ」

('A`) 「……サツ……ウツ」



101: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 20:43:54.54 ID:QVnurcZx0

(゚∈゚*) 「よお、みんな! 清々しい朝だな!」

( ^ω^) 「おいすーですお」

( ´∀`) 「おはようございますモナ」

川 ゚ -゚) 「都会の空気は、まずい」

(゚∈゚*) 「はっはっは! みんな元気だな……ん?」

('A`) 「……オットットタベタイ」

(゚∈゚*) 「ドクオはどうしたんだ? かつてのAA板のような喋り方になってるが」

( ^ω^) 「緊張してるらしいですお」



104: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 20:48:40.02 ID:QVnurcZx0

(゚∈゚*) 「しょうがない。クックル流の緊張解除術を施すか」

( ´∀`) 「モナ?」

( ^ω^) 「……」

(゚∈゚*) 「いくぞっ……!」

('A`) 「アーアー、アレアレアレー」



105: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 20:52:13.14 ID:QVnurcZx0
             ↓クックル
             / ̄ ̄ ヽ,
            /        ',  ジャカジャカ ジャン
            {0}  /¨`ヽ {0}.',
            l   ヽ._.ノ   ',  ジャカジャカ ジャン
           リ   `ー'′   '
          /⌒  r^ー-──'⌒ヽ ジャカジャカジャカジャカ ジャン
         (   、  `ー───-、  |
          ヽ、 `ー──^-、   /
           ノ`ー───-'   /
          /            ノ
         /           ∠_
        |    f\      ノ     ̄`丶.
        |    |  ヽ__ノー─-- 、_   )
.        |  |            /  /
         | |          ,'  /
        /  ノ           |   ,'
      /   /             |  /
     _ノ /              ,ノ 〈
    (  〈              ヽ.__ \
     ヽ._>              \__)



106: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 20:52:45.55 ID:QVnurcZx0
\               U         /
  \             U        /
             / ̄ ̄ ヽ,
            /        ',      /    _/\/\/\/|_
    \    ノ//, {0}  /¨`ヽ {0} ,ミヽ    /     \          /
     \ / く l   ヽ._.ノ   ', ゝ \       <   イエイ!  >
     / /⌒ リ   `ー'′   ' ⌒\ \    /          \
     (   ̄ ̄⌒          ⌒ ̄ _)    ̄|/\/\/\/ ̄
      ` ̄ ̄`ヽ           /´ ̄
           |            |
  −−− ‐   ノ           |
          /            ノ        −−−−
         /           ∠_
  −−   |    f\      ノ     ̄`丶.
        |    |  ヽ__ノー─-- 、_   )    − _
.        |  |            /  /
         | |          ,'  /
    /  /  ノ           |   ,'    \
      /   /             |  /      \
   /_ノ /              ,ノ 〈           \
    (  〈              ヽ.__ \        \
     ヽ._>              \__)



112: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 20:57:45.40 ID:QVnurcZx0

('A`) 「……」

( ^ω^) 「……」

( ´∀`) 「……」

川 ゚ -゚) 「イエイ!」

(゚∈゚*) 「一言で言うと、失敗、かな」

( ^ω^) 「ですよねー」



川 ゚ -゚) 「イエイ!」



117: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:02:04.27 ID:QVnurcZx0

(゚∈゚*) 「じゃあ今日の日程を確認する」

(゚∈゚*) 「午前中に、お前ら全員予選がある」

(゚∈゚*) 「この地区は比較的選手が少ないので、そのあとブーン以外は決勝だ」

( ^ω^) 「僕は間に準決勝があるんですかお?」

(゚∈゚*) 「そうだ。じゃあ、そろそろ競技も始まる。ウォーミングアップしておけ」

( ^ω^) 「はいですお!」

( ´∀`) 「モナ!」

('A`) 「イエイ!」



121: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:05:11.44 ID:QVnurcZx0

タッタッタッタ……

( ^ω^) (とりあえず予選は調整していくお……)

( ´∀`) (絶対優勝するモナ……)

('A`) (ああー、どうしようどうしようどうしよう)

タッタッタッタ……

('A`) (もしシューズの紐が切れたらどうしよう)

('A`) (もし誘導員のミスで失格になったらどうしよう)

('A`) (もし(ry)

アナウンス 「これより競技を始めます……」



125: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:08:35.19 ID:QVnurcZx0

( ^ω^) 「始まるみたいだお」

( ´∀`) 「モナ……みんな頑張るモナ」

('A`) 「あ、ああ……」

( ^ω^) 「それじゃあ、お互いいい報告を待ってるお!」

( ´∀`) 「一旦、ばいばいだモナ!」

('A`) 「……」



('A`) (全く緊張が解けねえよ……くそっ)



127: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:11:47.50 ID:QVnurcZx0

川 ゚ -゚) 「先生」

(゚∈゚*) 「なんだ?」

川 ゚ -゚) 「ドクオは初心者、ブーンとモナーは経験者とはいえ、ブランクあり」

川 ゚ -゚) 「この数ヶ月一生懸命練習してきましたが……」

(゚∈゚*) 「不安かい?」

川 ゚ -゚) 「はい、不安です」

(゚∈゚*) 「はは、はっきり言うなぁ」



128: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:15:22.22 ID:QVnurcZx0

(゚∈゚*) 「モナー君とブーン君、彼らは最低県には進むだろう」

川 ゚ -゚) 「……」

(゚∈゚*) 「だが、そこまで評価してるわけではない。優勝できたら儲けもんだと思ってる」

川 ゚ -゚) 「ドクオは?」

(゚∈゚*) 「彼もなかなか頑張ってるし、素質もあると思う」



130: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:17:14.38 ID:QVnurcZx0

川 ゚ -゚) 「だけど、県にいけるとは思えません」

(゚∈゚*) 「彼の精神面次第じゃないかな、と僕は思っているがね」

川 ゚ -゚) 「可能性はゼロではないと?」

(゚∈゚*) 「ああ」

川 ゚ -゚) 「……」



135: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:21:55.28 ID:QVnurcZx0

―― 100M走

( ^ω^) 「ふー、予選は余裕だったお」

( ^ω^) (今のところ、あるていど流しでいけるお)

( ^ω^) (あとはテンションさえ保てれば……)

―― 砲丸投げ

( ´∀`) 「……ふー」

( ´∀`) (一位通過、とまではいかなかったけど……なかなか手ごたえはあったモナ)

( ´∀`) 「ドクオは大丈夫かモナ……」



137: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:24:35.66 ID:QVnurcZx0

―― 3000M走

ワイワイガヤガヤ……

('A`) (うぇー、なんか一杯人いるよ)

('A`) (どいつもこいつも速そうだ……)

('A`) (だめだ、ネガティブになるな。俺は陸上で生まれ変わるんだ)

('A`) (練習ならば、誰にも負けないほど頑張ったと思う)

('A`) (自信を持つんだ……)



142: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:28:12.60 ID:QVnurcZx0

スターター 「それでは位置についてください」

……シーン

('A`) (ちょっwww なんかみんないきなり真剣な顔つきになってるし)

('A`) (俺も集中しなくちゃ……)

('A`) (しゅうt )

パンッ!

タッタッタッタッタッタ!

('A`;) (え、もうスタートか!?)



144: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:31:40.31 ID:QVnurcZx0

タッタッタッタッタ……

('A`) (やべぇ、こいつらペース速い)

('A`) (最低ついていかないと……)

('A`) (く、苦しい……)

('A`) (くそっ、俺だってずっと走ってきたんだ!)



(゚∈゚*) 「のまれてるね」

川 ゚ -゚) 「全体のスピードは、普段のドクオのペースとあまり差はない」

(゚∈゚*) 「ドクオ君は焦りのあまり、それに気づけないでいる」

(゚∈゚*) 「そこらへんが経験、勝負勘というやつかな」

川 ゚ -゚) 「このままでは負けますよ」

(゚∈゚*) 「ふむ……」



145: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:34:41.55 ID:QVnurcZx0

タッタッタッタッタ……

('A`) (やばい、一回落ち着くんだ……)

('A`) (いつもブーンたちと走っているように……)

……

('A`) (……)

(-A-) (……)



148: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:38:34.97 ID:QVnurcZx0

川 ゚ -゚) 「ラストの周回です。もう決勝へ行くのは無理でしょう」

(゚∈゚*) 「そうだね。でも」

川 ゚ -゚) 「……でも?」

(゚∈゚*) 「一人、抜かした」

(゚∈゚*) 「そしてまた一人抜かそうとしている」

川 ゚ -゚) 「……」

(゚∈゚*) 「彼は成長しているよ。確実に」

川 ゚ -゚) 「……そうですね」



('A`) (――気持ち良い!)



157: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:42:09.52 ID:QVnurcZx0

……タッタッタッタ

( ^ω^) 「おいすー」

( ´∀`) 「おっ」

('A`) 「はぁはぁっ」

( ^ω^) 「どうだったんだお?」

('A`)b ビッ



162: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:44:20.94 ID:QVnurcZx0

( ´∀`) 「おお!」

('A`)q クルッ

( ^ω^) 「イエイ!」

( ´∀`) 「イエイ!」



165: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:48:35.17 ID:QVnurcZx0

(゚∈゚*) 「ドクオ、お疲れ様。残念だったね」

('A`) 「は、はい!」

(゚∈゚*) 「課題、長所、色々見つけた。その前に……」

('A`) 「……」

(゚∈゚*) 「初めてのレースは、どうだった?」



168: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:51:24.95 ID:QVnurcZx0

('A`) 「負けちゃったけど……」

('A`) 「すごく、すごく……」


('∀`) 「すごく楽しかったです!!」


( ^ω^) 「……うひひ」

( ´∀`) 「モナモナ」

川 ゚ ー゚) 「ふっ」

('A`) 「……なんだよ」



(゚∈゚*) (この子は……楽しみだな)



169: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 21:55:31.85 ID:QVnurcZx0

('A`) 「さ、あとは二人だけだな」

( ´∀`) 「まずブーンの準決勝だモナ」

( ^ω^) 「そろそろいってくるお」

タッタッタッタ

('A`) (ブーンなら余裕でパスするだろ……)

('A`) (あー、すげぇ汗かいてる。こんな量は初めてだ)

('A`) (でも、すげえ気持ち良いな。すげえ……)

('A`) 「オナニーより気持ち良いいいいいいいいいいい!!」

川 ゚ -゚) 「真性童貞乙」

('A`) 「……」



173: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 22:01:19.90 ID:QVnurcZx0

――100M走・準決勝

( ^ω^) (……ここでもまだ流せるお)

( ^ω^) (スタートだけ合わせるかお)

スターター 「位置について――」

パンッ!

ダッ!

( ´∀`) 「いいスタートだモナー」

('A`) 「ダントツのスタートじゃん」



175: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 22:05:42.64 ID:QVnurcZx0

ダダダダダダダダ……

( ^ω^) (こっから流していくかお……お?)

(;^ω^) (ちょwww やばすwwww 後ろがはなれNEEEEE!)

(;^ω^) (こっからkskしないと……)

( ^ω^) (なんとか逃げ切って……お)

パンッ

('A`) 「やっぱはえーなー」

( ´∀`) 「最後は流してたモナ。それで二位だからたいしたもんだモナ」

(゚∈゚*) 「……」



179: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 22:07:59.57 ID:QVnurcZx0

( ^ω^) 「ただいまー」

('A`) 「おめでとう! 余裕だったなwwww」

(;^ω^) 「も、もちろんだお!」

( ´∀`) 「さ、決勝はお互い頑張るモナ」

(゚∈゚*) 「……」

川 ゚ -゚) 「ブーン」

( ^ω^) 「お?」



182: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 22:10:44.82 ID:QVnurcZx0

川 ゚ -゚) 「驕るな」

( ^ω^) 「お?」

川 ゚ -゚) 「ここはかつてお前がいた栄光の舞台ではない」

(;^ω^) 「な、なにが言いたいんだお!」

川 ゚ -゚) 「驕りがあると、負けるぞ」

( ^ω^) 「……」

川 ゚ -゚) 「ジョルジュはもっと上までいっているというのにな……」

(;^ω^) (――ジョルジュ!)



183: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 22:13:37.41 ID:QVnurcZx0

( ^ω^) 「……」

(#^ω^) 「おおおおおーん!!」

川 ゚ -゚) 「どうした、気が狂ったか?」

( ^ω^) 「大丈夫だお。ただ叫びたくなっただけだお」

川 ^ 0^) 「ヤッパリ キガクルットル」

( ^ω^) 「……」

川 ゚ -゚) 「……」



190: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 22:19:20.34 ID:QVnurcZx0

( ´∀`) 「さー、決勝にそなえてストレッチするモナ」

(  ̄ー ̄) 「ねえねえ、君さぁ」

( ´∀`) 「モナ?」

(  ̄ー ̄) 「砲丸の選手だよね?」

( ´∀`) 「なんで知ってるモナ?」

(  ̄ー ̄) 「いや、体型見ればわかるでしょ」

( ´∀`) 「……」

(  ̄ー ̄) 「……w」



192: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 22:22:59.37 ID:QVnurcZx0

( ´∀`) 「それで何の用だモナ?」

(  ̄ー ̄) 「いやいや、特に用はないんだけどね」

( ´∀`) 「じゃあさっさと消えろモナ」

(  ̄ー ̄) 「そう急かさんな。あ、そうそう。そのストレッチ、やりかた間違ってるよ」

(; ´∀`) 「……べ、別に気にしてないモナ」

(  ̄ー ̄) 「……w」



195: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 22:25:16.70 ID:QVnurcZx0

( ´∀`) (なんだったんだ一体……)

( ´∀`) (さあ、それより決勝に集中しないと……)

( ´∀`) 「ストレッチのやりかた……」

( ´∀`) 「……」

( ´∀`) 「しゅ、集中!」



197: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 22:27:28.33 ID:QVnurcZx0

――砲丸投げ決勝

( ´∀`) 「ふぅ……」

(  ̄ー ̄) 「やあ、またあったね」

(;´∀`) 「……」

(  ̄ー ̄) 「集中モードかな? なら乱したら悪いよね? よね?」

(#´∀`) 「てめぇ、さっき話しかけてきたのも……」

(  ̄ー ̄) 「……w」



200: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 22:29:53.44 ID:QVnurcZx0

――100M決勝

……

( ^ω^) (……)

……

( ^ω^) (……よし!)



203: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 22:32:18.75 ID:QVnurcZx0

――そして、三時間後

ワイワイガヤガヤ

(゚∈゚*) 「えー、みんなお疲れ様」

(゚∈゚*) 「結果的には、二名。県に進むことができた」

(゚∈゚*) 「それは誇っていいことだと思う」

(*^ω^) 「えへへ」

( ´∀`) 「……」



205: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 22:34:36.71 ID:QVnurcZx0

(゚∈゚*) 「ブーン、優勝おめでとう。モナー、県大会出場おめでとう」

川 ゚ -゚) 「はい、拍手」

('A`) パチパチパチ

( ^ω^) 「ども、どもー」

( ´∀`) 「……やめろモナ」

(゚∈゚*) 「……」

( ´∀`) 「モナには……拍手なんてもらう資格ないモナ」



210: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 22:37:34.36 ID:QVnurcZx0

(゚∈゚*) 「……」

( ´∀`) 「しょせん四位。表彰台にも届かなかったモナ」

('A`) 「モナー……」

(゚∈゚*) 「どちらにしろ、県へ進めたことには変わりない。県でまだ頑張ろうじゃないか」

( ´∀`) 「……」

( ^ω^) 「……」



216: ◆bAt3E3sVXo :2007/10/24(水) 22:41:40.89 ID:QVnurcZx0

今まで頑張りすぎた反動か、はたまた寒さのせいか。
その後の練習にはあまり身が入らなかった。

僕らの県での成績はボロボロ。ひどいものだった。
ジョルジュは名門校のエースとして参加し、当然のごとく100を制覇していた。
更に――遠くなった。

冬が深まるにつれ、僕らの活動は段々と沈静化していった。あくまで表面的にだが。
実際は、モナーもドクオも僕も――春に向けて地力をつけていった。
さらに僕は、整体師についても興味を深めていった。



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