( ^ω^)は18歳になったようです

20: 第十二話 :2007/09/11(火) 00:39:12.07 ID:gAEoZg+V0
第十二話『隠蔽』

('A`)「よっし、次はオナヌしている事を悟られない方法だ」

( ^ω^)「おっおっ」

( ゚∀゚)「うっす」

('A`)「とりあえず、使用済みティッシュは全てトイレに流すのが一番確実だな」

( ゚∀゚)「え、ゴミ箱に捨てちゃ駄目なんですか?」

( ^ω^)「ジョルジョ、そいつは愚問って奴だお」

甘いッ!甘すぎるぞジョルジョッ!
使用済みティッシュはゴミ。そこに異論を挟むつもりはない。
だがしかしっ、そこが大きな落とし穴なんだよォ―ッ!



22: 第十二話 :2007/09/11(火) 00:41:12.07 ID:gAEoZg+V0

( ^ω^)「使用済みティッシュは特徴的過ぎるお。分かる人が見たらバレバレだお」

(;゚∀゚)「ッ!」

自分の方法を完全に否定されたジョルジョの顔が青褪めるが、ボクは容赦などしない。
確かにボクらは相棒であり親友。それは間違っていない。
しかし、それは「強敵」と書いて「とも」と呼び合う関係。つまりライバルなのだ。
一人の雄として、エロ本を求める者として、戦う宿命なのだ。

( ^ω^)(ジョルジョは三次専門だった気がするけどまぁいいお)



23: 第十二話 :2007/09/11(火) 00:43:22.28 ID:gAEoZg+V0
そして、ボクの口が追い討ちをかけるかの様に言葉を紡ぐ。

( ^ω^)「視覚を念頭に入れる事は基礎にして必須ッ!それを失念するとは笑止千万ッ!」

(  ∀ )「なら……お前はどうしているんだ?」

( ^ω^)「菓子の空箱に入れて、ティッシュが見えたり人の手に触れたりしないようにしてるお」

(  ∀ )「……それだけか?」

( ^ω^)「これが……最善の策だと思うお」

……ふと、違和感を覚えた。
青褪めた顔を俯かせ、ボクの言葉に耳を傾けるジョルジョ。
その身体は小さく震え、今にも崩れ落ちんばかりだ。
それなのに……



24: 第十二話 :2007/09/11(火) 00:45:59.03 ID:gAEoZg+V0
何故、面を上げた君の目は細められている?
何故、面を上げた君の唇は吊り上っている?

(  ∀ )「は……ははっ、ハァーッハッハッハッハッ!」

唇の両端を限界まで吊り上げ、狂った様に笑うジョルジョ。
何が可笑しい。何が可笑しくてそこまで笑う。

(#゚ω゚)「何がおかしいんだお!」

(  ∀ )「……ティッシュをそのまま捨てていた事……これは重大なミスだったと認めよう」

そう呟くジョルジョの頬が更に歪み、獣が牙を剥く様な笑みを形作る。
まさか……まだ終わっていないとでも言うのか?

( ゚∀゚ )9m「だがな、お前も重大なミスを犯している事に気付いているのかッ!?」

(;^ω^)「そんな訳あるはずがッ……」

ボクの空箱作戦にミスがあるだと?
そんな筈はない。ボクの作戦は完璧な筈だ。
人間の五感の内、触覚、視覚、聴覚、味覚を遮断し……



26: 第十二話 :2007/09/11(火) 00:48:06.46 ID:gAEoZg+V0
(;^ω^)「まさか……」

そうか、この場合に於いて視覚と並ぶくらいに重要な感覚。
そいつだけは、空箱では完全にカバーできない。

(;^ω^)「臭い……かお」

( ゚∀゚)「そう、臭いだ」

(;^ω^)「けど……それはジョルジョも……」

(#゚∀゚)「残念ッ!俺はなぁッ!毎日ゴミ箱をファブってるんだよォォォォッ!」

(;゚ω゚)「フヌォッ!」

何て奴……いや……ここは、それでこそ我がライバルッ!と言うべきだろう。
だが、まだ終わってはいない。あちらは五感の内一感を封じたに過ぎない。
こちらは五感の内、四感を封じれるのだ。まだ勝機はこちらにある。



27: 第十二話 :2007/09/11(火) 00:50:13.23 ID:gAEoZg+V0
(;^ω^)「まだだお!ゴミ箱見られたら終わる時点で欠点でかすぎだお」

(#゚∀゚)「甘え!俺のゴミ箱は蓋付きよッ!」

(;^ω^)「だけどッ!四感封じる時点でこちらの……」

(#゚∀゚)「消防の頃を思い出せッ!自宅の玄関を開けたらカレーの匂いがした時の事をッ!」

(;゚ω゚)「グアァァァァァァァッ!」

ジョルジョが言った状況でのwktk感は、その時嗅覚が他の四感を完全に凌駕していた証拠だ。
ならば、部屋に入った瞬間に烏賊の香りがした場合も同様ではないか。
悪臭に気付いた瞬間……間違いなく、他の四感を凌駕するだろう。

そして、完全に立場が逆転した今になって大事な事を思い出した。
自分の臭いは自分では余り気付けない。だが、他人はそれに気付くのだ。

(  ω )「皮肉な物だお……自分が放った物であるが故に気付かないなんて……」

( ゚∀゚)「どうやら……」



29: 第十二話 :2007/09/11(火) 00:52:16.53 ID:gAEoZg+V0
('A`)「あーもう、トイレに捨てたくないなら、ビニール袋に入れろ。そして口を縛れ」

(;^ω^)「……」

(;゚∀゚)「……」


父さん、母さん、ボクらの師匠はビックリするほど空気が読めません。


('A`)「うるせぇ、空気キャラになるよりは空気読めない方がマシなんだよ」

第十二話『副題:…………あれ?』糸冬



戻る第十三話