( ^ω^)あり得たかも知れない可能性が集まるようです

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/07(金) 20:16:36.19 ID:Q1tEEYiz0
走っていた。

自分は逃げているのか。もしかすると追っているのかもしれない。
誰に誰を何のために走っているのか。よくわからない。思考が考える事を否定してこれ以上進まない。

「ハァ……ッ、ハハぎ、ハッハッ……ッぁ」

よろめく事は有ってもこける事はない。許されない。
そうして私はいつもとは違うルートで家路へ付いた事を後悔していた。

――――――あ。

 アレ を見たとき、思考したのはそれだけだったはずだ。

女の腹から流れる(真っ赤な――)アスファルトに、地面にしたたる赤い液体。
そしてその死体を片腕で持ち上げる『何か』、ああ、エタイノシレナイモノ

確か私は、それが何なのかとか液体の内容を悟る前に逃げ出したのだ。
コンマ一秒の石化を持って、私はその場から逃亡したのだ。
大きな息を吐いてから鎌首をもたげ、前を見た。

――――――あ。

 ソレ を見たとき、思考したのはそれだけだった。

ああ、もう二度と視覚したくなかったものが、二つ先の電柱の下。
不規則に揺らめき、消えかかる街灯に照らされ、私を見据えていた。



24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/07(金) 20:20:45.49 ID:Q1tEEYiz0
その4『本筋には直接関係無い人の視点から始まるプロローグ』

サスペンスとか、バトルものによく起用されてるような気がする。
それ系の物語に合う(と思う)導入手段だろう。
大抵、プロローグに出てるその人は死んでいるか殺されている。
第一話は刑事たちの現場検証シーンから始まるよね。


この場合、主人公がどちらのサイドにいるかが重要だ。
一般人か、あるいは『アレ』の側にいるのか。
一般人の場合は『アレ』と戦うバトルの話。
『アレ』の場合は空腹と理性の葛藤的な話の運びが予想される。



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