( ^ω^)あり得たかも知れない可能性が集まるようです

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/07(金) 22:38:09.74 ID:M9/IzVGv0
瓦礫と爆撃のみで満たされた廃墟の町に立つ男の姿があった。
まさに満身創痍。肩に力はなく力を抜いたそのままに垂れ下がっている。

遠くの方で聞こえる爆音 銃撃音 剣戟音。

バララララ、バララララ。キィン、ドン、バララララ。

味方のものか、敵のものか。
思考が形を成す前に朽ちていく(ああ、それはまるでワルツのようだ)

ふいに、直立不動だった姿勢が予感もなく崩れ落ちた。
そのまま大地に打ち付けられた体。
爆風で砕けたコンクリート瓦礫だけを視界に納め、ドクオは小さく息を吐いた。


('A`) 「――……やく、そく」
少しばかり、それを果たすまで時間がかかりそうだ。
いや……一眠りしてからでもまだ、間に合う、か…………。
少しばかり長い眠りになりそうだけど、目が覚めたら絶対に、絶対に君の所へ行くから。


('A`) 「……約束、守るから」
血と硝煙の香りだけが鼻についていた。
配給された鉄製の安全帽がズレて、視界に幕を降ろす。

そうして思った。

そう言えば、と。あの時、普段の涼しさをかなぐり捨てて、
約束してくれと万一にもない可能性に、自分に縋った彼女との出会いも。
丁度こんな感じの。血と硝煙と瓦礫まみれのクソッタレな戦場だったのだ。



84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/09/07(金) 22:42:18.56 ID:M9/IzVGv0
その10『山場(主人公の一人称)から始まるプロローグ』

まず一言言わせてくれ。
うぉぉぉぉおお! クー!!! うぉぉぉぉぉおおお!!!!!
はいはい満足しました。クーが好きです。それだけ。


本題に話し戻します。
冒険物や戦争物などでよく見るプロローグだ。大抵主人公の一人称だったりする。
その場合、回想から始まるものが多い。回想から始まるプロローグの欠点については
>>44(”その6”の部分)で言及してある。参考程度にはなるかもしれない。

この手のプロローグで>>44と違うのは、語り手(回想者)の置かれる境遇によるだろう。
>>44はある程度事が終ってからであるが、これは山場、つまり語り手がどうなるか解からない状況にいるって所にある。

ぶっちゃけこの直後ドクオ死んだっていい。



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