(ヽ゚ω゚)ブーンが拒食症になったようです

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 22:00:41.22 ID:+R46SHcM0
  
翌昼
(  ´ω` )「おはようだお・・・」
J( 'ー`)し「あら、おはようブーン。朝ご飯出来てるよ。って、もうお昼だけどねw」
(  ´ω` )「いらないお 食欲ないからこのまま学校行くお」
J( 'ー`)し「珍しいわね。ほら、お弁当」
(  ´ω` )「かーちゃん食えお。かーちゃんなら二日分くらいになるお。行ってきます・・」
J( 'ー`)し「ちょっと、ブーン!?」
ブーンは急ぎ足で家を出ていった



102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 22:04:44.89 ID:+R46SHcM0
  
大学につくと、ブーンはまっすぐ食堂へ向かった
講義なんか受ける気にもなれなかった
('A`)「おっすブーン。なんか顔色悪いな」
(  ´ω` )「大丈夫だお。」
('A`)「ほら、約束していたゲーム」
(  ´ω` )「ありがとうだお」
ブーンはドクオからゲームを受け取り、鞄へしまった
('A`)「お前、昼飯は?」
(  ´ω` )「食欲無いお」
('A`)「ちょ、お前!!!熱あるんじゃねーか!!!??」
(  ´ω` )「全然大丈夫だお。今日はもう帰るお・・・」
('A`)「おい、ブーン!待てよ!!」

J( 'ー`)し「ブーン?晩ご飯よ」
(  ´ω` )「・・・いらないお」
J( 'ー`)し「・・・ねぇブーン。体調悪いの?あなたから食欲がなくなるなんて・・・」
(  ´ω` )「何でもないお。ダイエットだお・・・」
J( 'ー`)し「でも・・・」
( ♯´ω` )「いらないお!!」
J( 'ー`)し「・・・・そう」
バタン・・
ごるるるる・・・・
(  ;ω; )(おなか空いた・・・なんて気のせいだお)
(  ;ω; )(僕が食べ過ぎたからいけなかったんだお・・・僕が食べたら、かーちゃんが苦しむお・・・)
(  ;ω; )(僕みたいな豚で不細工で何も出来ない奴、食べる資格ないお・・・)



110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 22:09:46.49 ID:+R46SHcM0
  
その日からブーンは、何も食べずにすごした
腹が減ったら水でおなかを埋め、母とはなるべく顔をあわせないようにした
家から、いや、部屋から出ること無く、布団とゲームとネットで全てを我慢した
ごるるる・・・・
( `ω′ )「鳴るな!鳴るなだお!!!」
ブーンはグーで自分の腹を殴った
(  ;ω; )(いたいお・・でも、かーちゃんはもっと痛かったはずだお・・・)
ブーンの腹には、痛々しい内出血の青あざが出来ていた



119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 22:15:23.65 ID:+R46SHcM0
  
一週間後の夜中
(  ´ω` )(久しぶりに風呂でも入るお・・・)
ブーンが服を脱ぐと、ふと体重計が見えた
(  ´ω` )(そういや・・・全然食べていないし・・・)
ブーンはおそるおそる体重計に乗ってみると
(  ゚ω゚ )「・・え?」

6キロも減っていた

( ;゚ω゚ )「す、すごいお・・・」
( ;゚ω゚ )(そういえば、少しズボンが緩くなったお・・・)
ブーンはやつれてふらふらだったはずなのに、急に元気が出てきた気がした
(  ゚ω゚ )(僕もやれば出来るんだお・・・)
ブーンの中で、何かがはじけた



133: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 22:19:26.33 ID:+R46SHcM0
  
翌日からブーンは学校に行った
あいかわらず食事はとらずに それでも、足取りは軽かった
(  ^ω^)(体がすっきりしてるお♪)
その日の講義は午後からだったので、ブーンはドクオの待つ食堂へ直行した
(  ^ω^)「おはようだお!」
('A`)「おお、ブーン!久しぶりじゃねーか!どうしてたんだ?」
(  ^ω^)「ちょっと風邪ひいてたお」
('A`)「そうか?・・・そういやちょっとやつれたな」
(  ^ω^)「まじかお?w」
(  ^ω^)(嬉しいお!気が付いてくれたお!)
('A`)「で、今日の昼飯はどうした?」
(  ^ω^)「まだ本調子じゃないから野菜ジュース飲むお」
('A`)「そうか、頑張ってなおせよ」
(  ^ω^)「ありがとだお



142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 22:24:06.87 ID:+R46SHcM0
  
ブーンは朝は食べず、昼は野菜ジュース、夜はおなかがゆれるまで水を飲んだ
三日に一度くらい、栄養補給にとカロリーメイトを一本食べた
(  ^ω^)(でも以外とカロリー高いから一本だけだお・・)
そんな生活が一ヶ月続いた



149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 22:27:51.11 ID:+R46SHcM0
  
( ^ω^)「かーちゃん只今だおー♪」
J( 'ー`)し「おかえり・・・・・・ごはんは?」
( ^ω^)「大学でいっぱい食べてきたからいらないお」
J( 'ー`)し「・・・」
うきうきのブーンに対して、母は心配そうだった
J( 'ー`)し「ブーン・・・あなたこのごろ、痩せてきたんじゃない?」
( ^ω^)「そうかお?」
J( 'ー`)し「家で全然食べないから・・・ダイエットもいいけど、無理しちゃだめよ」
( ^ω^)「わかってるお。したら勉強するお」
バタン
ブーンは部屋に入るなり、険しい顔つきになった
(`ω′)(あと少しで高校の時の僕の体重だお・・・絶対にやめないお・・)



162: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 22:31:12.59 ID:+R46SHcM0
  
このころから、ブーンの体調に変化が出てきた
( ^ω^)「ふんふんふーん♪」
ブーンがご機嫌でシャワーを浴びている時だった
( ^ω^)「さー頭洗うおー」
ごしごしごし
( ^ω^)「ふんふんふー・・・・!?」
ブーンが頭から手を離すと、思わずびっくりして腰掛け椅子から落ちそうになった
(;゚ω゚)「こ、これは・・・」
手には今までありえなかったほどの髪の毛がくっついていた
もちろん、ブーンの髪の毛だ
(;゚ω゚)「僕の抜け毛かお・・・・」
ブーンは祖父がはげていることを思い出した
まさか、自分も若ハゲか・・?そんな不安が胸をよぎった
栄養失調とも知らずに・・



171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 22:33:25.80 ID:+R46SHcM0
  
また、ブーンが横断歩道を渡ろうとした時、
丁度、青から赤に変わる瞬間だった
( ^ω^)(いそぐお)
ブーンはいきおいよく走ろうとした
(;^ω^)(あ、あれ・・走れないお・・・)
足が震えて、力が入らなかった
仕方なく出来るだけ早歩きで渡りきったあと、膝が笑うように震えて止まらなかった
(;^ω^)(どうしたんだお・・)
それでもブーンは、まともに食べようとはしなかった
( ^ω^)(やっと20キロ落としたんだお・・・がんばるお・・)



181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 22:37:28.97 ID:+R46SHcM0
  
それからさらに一ヶ月、ブーンはついに高校時代の体重まで戻した
( ^ω^)「やったお!!これでツンと付き合った当時の体重だお!!」
ブーンは喜び、一人で部屋で叫んだ
J( 'ー`)し「・・・・」
部屋の外で聞いていた母は、何も言わなかった



185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 22:40:08.81 ID:+R46SHcM0
  
ある日、ブーンは環境科学学部のツンを尋ねた
( ^ω^)「ツーン♪おひさだおー!」
教室の外からぶんぶんと手を振り、ブーンはツンを呼んだ
ξ゚听)ξ「あ、ブーン!?」
まわりからくすくすと笑い声が聞こえてきた
ξ♯゚听)ξ「ちょっとブーン!恥ずかしいじゃない・・・あら、あなた痩せた?」
( ^ω^)「ダイエットしたお♪高校の時と同じ体重になったお!」
ξ゚听)ξ「へー・・・」
ツンはブーンはまじまじと見回した
確かに全身ほっそりとしている。二重だった顎も、むちむちだった指も、三段だった腹ももう無い
( ^ω^)「だからツン」
ξ゚听)ξ「何よ」
( ^ω^)「もう一度僕と付き合ってほしいお」



199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 22:45:33.84 ID:+R46SHcM0
  
ξ゚听)ξ「・・・・悪いけど」
(;^ω^)「な、何でだお!ツンの嫌いなデブは治したお!」
ツンの言葉は、もっと残酷だった
ξ゚听)ξ「もうあなたに恋愛感情はないの。ごめんね」
( ;ω;)「そ、そんな・・・僕痩せたのに・・・ツンの嘘つき!おおうそつき!ひどいお!最低だお!!」
ξ♯゚听)ξ「大声出さないでってば、みんな聞いているじゃないの!」
( ;ω;)「悪いのはツンだお!」
ξ♯゚听)ξ「何よ!痩せたら付き合うなんて言ってないわよ!それに、あんたはまだ私から見ればデブよ!」
(;゚ω゚)「!?」
ξ♯゚听)ξ「だから来ないで!じゃあね!」
バタン!
教室のドアが乱暴に閉められ、ブーンはその場に立ちすくした
(;゚ω゚)「で・・・・・」



211: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 22:48:47.70 ID:+R46SHcM0
  
('A`)「おいブーン。ゲーセン行こうぜ」
( ω )「・・・・・」
('A`)「ブーン?」
( ω )「帰るお・・・」
('A`;)「おい、ブーン・・・」
ブーンはあちこち壁にぶつかりながら、大学を後にした



223: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 22:52:55.29 ID:+R46SHcM0
  
やる気が出ない
何もしたくない
何でだめだったのだろう・・・?
僕は、僕は変わったはず
それも自己満足で、他人から、ツンから見たらまだまだってことだったのだろうか
( ω )(・・・・もうどうでもいいお・・・)
ブーンはまた数日間、部屋にこもっていた
母親の呼びかけにも反応せず、携帯電話の電源は切りっぱなしだった



228: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 22:56:23.38 ID:+R46SHcM0
  
( ω )(喉かわいたお・・・)
ブーンは水を飲みに、台所に向かった
( ゚ω゚)(・・・ん?何かあるお)
台所にラップにつつまれた何かがあった
ブーンが電気をつけてみると、それは豚のショウガ焼きと野菜サラダ、ご飯とみそ汁だった
(;゚ω゚)「これって・・」
食べ物の横には、置き手紙もあった
『ブーンへ おなかが空いたら食べてね かーちゃん』
(;゚ω゚)「か、かーちゃん・・・」
母は、ブーンが夕食を拒否してから毎日、ブーンのために食事を作り続けてきたのだ
ブーンがいつおなかが空いてもいいように
いつでも食べられるように
( ;ω;)「かーちゃん・・・ごめんお・・ありがとうお・・」
ブーンは涙を流しながらも、ラップをとってショウガ焼きをレンジで温めた



240: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 23:00:10.66 ID:+R46SHcM0
  
( ;ω;)「うめぇお・・!」
ブーンは久しぶりの食事を、味をかみしめて食べた
懐かしい 本当においしい
( ;ω;)「僕はなんでこんなうまいものを食べなかったんだお・・・」
涙がしょっぱかった。それでもブーンは食べるのを辞めず、ひたすら口に放り込んだ
( ;ω;)(ごちそうさまだお)
ほんの数分で、ブーンは全てを食べきった
(;´ω`)(胃が痛いお・・・)
いきなりの食事で胃がびっくりしたのか、ブーンは胃を痛めていた
(;´ω`)(でも、まだ口が寂しいお・・何か食べたいお・・・)
ブーンは腹を押さえながら戸棚をあさった
二ヶ月前より量は減ったものの、あいかわらずポテチや他のお菓子やパンが入っていた
( ゚ω゚)(・・・・)
ブーンはそれらを全て手に取った



248: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 23:04:12.34 ID:+R46SHcM0
  
朝になり、ブーンは胃薬を飲んで部屋に戻って布団にもぐった
お菓子やパンは全て平らげた
母に迷惑をかけぬようにと、ゴミは袋にまとめて部屋に持ち帰った
( ´ω`)(おなかいっぱいだとよく眠れるお・・・)
ブーンはそのまま深い眠り落ちた



265: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/10/05(木) 23:10:02.70 ID:+R46SHcM0
  
J( 'ー`)し「ブーン・・やっと全部食べてくれたのね・・」
朝、起きてきた母は下げられた食器を見て、目をうるませながら微笑んだ
ただ、戸棚の異変に気が付くまでは
J( 'ー`)し「さて、私も朝ご飯にしましょう」
母は戸棚をあけ、パンを取り出そうとした
だが、いくらさぐっても何も出てこない
J( 'ー`)し(あら・・・ここに入ってたパン・・お菓子も・・・)
J( 'ー`)し(あの子まさか・・・・)



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