( ^ω^)がタイムスリップしたようです
- 49: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 20:41:33.26 ID:PAWQlbk70
【スティルナード上陸作戦2】−1941/2/22−
ついに作戦当日。
スティルナード沖に着いたのは予定より2時間遅れてAM7:30。
歴史を変えないためにも、失敗は許されない。
緊張と不安の中、フサギコ隊は上陸艇へ乗り込む・・・
―スティルナード沖10km―
ミ,,゚Д゚彡「全員揃ったな?」
一同「はい!」
ミ,,゚Д゚彡「いいか、一○七・歩兵小隊を助けられるのは俺たちしか居ない!
だが敵の反撃も予想される。
そこで、一度にやられるのを防ぐため、4つの上陸艇に分かれる。
浜辺から100mほどのところに森林がある。
浜辺に着いたらすぐに森の中に隠れろ!」
( ゚∀゚)「4つの班だが、
フサギコ・ドクオ
長岡・内藤
モナー・ジエン
ぃょぅ・シャキン のペアで行く。」
一同「イエッサー!」
- 50: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 20:46:00.87 ID:PAWQlbk70
- ミ,,゚Д゚彡「それじゃあ、全員上陸艇に移れ!」
一同「イエッサー!」
・・・・・・
( ^ω^)「これが上陸艇・・・二人で乗るには大きいお・・・」
( ゚∀゚)「そこは気にするな!どうせ作者の都合だ!さぁ、行くぜ!」
四基の上陸艇が一斉に動き始める。
( ゚∀゚)「見たところ浜に敵は見えないが・・・」
( ^ω^)「案外簡単に上陸できそうかお?」
( ゚∀゚)「だと良いが・・・」
ヴヴヴヴヴヴ・・・
上陸艇は段々と浜に近づいていく。
その時だった。
- 51: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 20:49:39.45 ID:PAWQlbk70
- グォォォォオオオオオン!!
2機の黒い影がこちらに近づいてくるのが目に見えた。
(=゚ω゚)ノ「3時方向より敵機接kk・・・ッ!!!」
敵機の両翼が一斉に炎を吹く。
ガガガガガガガガ!!!!
ドゴォォォン!
- 52: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 20:54:00.55 ID:PAWQlbk70
- 敵機の機銃弾はブーンの隣の上陸艇に命中した。
燃料に引火したのだろうか、上陸艇と二人の勇敢な兵士は、爆音と共に海へ散った・・・
−モナー軍曹・戦死(享年25歳)−
−ジエン上等兵・戦死(享年20歳)−
(;゚∀゚)「あぁっ!一基やられた!」
(;゚ω゚)「あれは・・・モナーさんとジエンさんの艇・・・」
ミ;゚Д゚彡「ひるむな!浜辺だけを目指せ!!」
敵機は旋回し、再度機銃掃射を仕掛けようとするが、
友軍の艦隊の対空高射砲により撃墜された。
仲間の死を悲しむ暇も与えず、浜辺は近づいてくる。
ミ;゚Д゚彡「上陸10秒前!!皆死ぬなよ!!」
- 54: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 20:57:16.64 ID:PAWQlbk70
・・・ガコッ!!
岸に接岸したのが振動と共に伝わる。
・・・ゴガガガガ・・・・・・ガシャン!!
(;^ω^)「・・・!」
ゲートが降りると共に一目散にビーチへ飛び出す・・・
ピュンピュン!
飛び出すと同時に頭上を銃弾がかすめた。
敵は森の中に隠れていたのだ。
二基の機関銃がこちら目掛けて攻撃してくる。
ブーン達は砂浜に伏せた。
(;^ω^)「やっぱり隠れてたのかお・・・!」
- 55: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:01:01.38 ID:PAWQlbk70
- ッドドドドドドドォン!!
負けじとジョルジュのBARが火を噴く。
弾が敵に当たったのか「ぐぁああ!」という大きな声がした。
残るは1基。
1基になることで勢いは衰えるどころか増していた。
ダダダダダダダダダダ!!
(;`゚ω゚´)「ぐはっ!!」
2発の銃弾がシャキンの左肩に命中する。
(;=゚ω゚)「シャキン軍曹ぅぅ!!」
(;=゚ω゚)「くそう・・・やってくれたんだょぅ・・・!食らえ!!!」
- 56: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:04:16.61 ID:PAWQlbk70
ドパパパパパパッ!!!
ぃょぅの撃った銃弾は見事に敵に命中。
敵の攻撃は止んだ。
(;=゚ω゚)「大丈夫かょぅ!?」
(;`・ω・´)「う・・・なんとか・・・歩ける・・・」
ミ;゚Д゚彡「無理はするな・・・」
(;`・ω・´)「大丈夫です・・・一人で歩けます・・・」
(;゚∀゚)「早く森に入れ!敵に見つかるぞ!!」
一同「イエッサ・・・!!」
- 57: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:06:49.39 ID:PAWQlbk70
- シャキンを除く5人は走って森に入る。
ミ;゚Д゚彡「シャキン軍曹急げ!」
(;`・ω・´)「はぁ・・・はぁ・・・」
その時だった。シャキンの足が何かを踏んだ。
カキンッ・・・
ドゴォォォッッッンンンン・・・!
- 59: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:12:24.96 ID:PAWQlbk70
最後まで希望を捨てず、いつか来る終戦を待ち続けていた青年は地雷によって命を落とすことになった――――
−シャキン軍曹・戦死(享年22歳)−
シャキンが踏んだのは地雷だった。
爆風によって吹き飛ばされた砂と血がブーンたちに降りかかる・・・
パラパラパラ・・・
(;゚ω゚)「うぅ・・・っ」
(;'A`)「モナーさん・・・ジエンさん・・・それにシャキンさん・・・!
あの人たちは死ぬ意味があったのか!?
なんで死ななきゃいけなかったんだ!!!!」
(;=゚ω゚)「お、落ち着くんだょぅドクオ!!敵に見つかってしまうんだょぅ!!」
(;'A`)「うう・・・」
ミ,,゚Д゚彡「いつまでも悲しんではいられないぞ。ここは敵地だ。先を急ごう・・・」
そうして5人は進みだした・・・。
- 60: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:15:13.05 ID:PAWQlbk70
- ブーンは頭の中が真っ白だった。
目の前で死んでいく人々。
正直、生き残る自信が無くなっていた。
どうしてこんなことになったのだろう。
ただ普通に生活を送っていただけなのに・・・
どうして・・・
カキッ!!
- 63: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:19:26.71 ID:PAWQlbk70
- ブーンは金属のようなものを踏んだ。
ブーンは直感で「これは地雷だ」と思った。そして「死」を垣間見た。
(;゚ω゚)「あああああ!!!うあああ!!!!」
(;'A`)「落ち着け!!これは地雷じゃない!!」
(;゚ω゚)「うう・・・あうあう?」
ミ,,゚Д゚彡「なんだそれは・・・?」
(;゚∀゚)「ドッグタグか・・・?」
(;'A`)「ドッグタグっていうと、身元確認のために兵士一人一人に配られる、名前や出身地の彫られたネックレスのアレですか?」
(;゚∀゚)「あぁ・・・名前は・・・「s h o b o n」??」
( ´ω`)「shobon・・・?」
(;゚ω゚)「・・・!」
- 65: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:22:32.04 ID:PAWQlbk70
(;'A`)「しょ・・・ショボン!?」
ミ,,゚Д゚彡「どうした?知っているのか?」
(;゚ω゚)「ブーンの友達だお!!」
(;=゚ω゚)「友達!?だが・・・ドッグタグが落ちてるってことは・・・」
( ω )「・・・」
(; A )「・・・」
(;゚∀゚)「待て!そこに人が倒れてるぞ・・・!」
- 67: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:30:31.73 ID:PAWQlbk70
(;´-ω-`)「うう・・・」
(;゚ω゚)「・・・!」
(;'A`)「!!!ショボンッ!!!!!!」
(;´・ω・`)「そ・・・その声は・・・ブーン・・・どく・・・お・・・」
(;'A`)「なんでココに!?」
(;´・ω・`)「こ・・このノートを・・・もとの時代に持って帰るんだ・・・!タイムスリップの原因調査の資料くらいには・・・」
( ;ω;)「これはショボンが自分で持っていくんだお!!一緒に逃げるんだお・・・!!!」
(;´・ω・`)「ぐ・・・僕を置いて・・・逃げろ・・・!!歩兵中隊は全滅した・・・!!じきに敵が・・・来・・・」
(;´-ω-)「・・・」
ブーン達と共に青春を過ごした一人の少年は、突如訪れた戦争によって命を落とした―――
−ショボン上等兵・戦死(享年18歳)−
- 68: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:33:29.73 ID:PAWQlbk70
- (;'A`)「・・・い!・・・おい!!!」
(;゚ω゚)「ショボン!!ショボォォォォン!!」
(;゚∀゚)「・・・退こう・・・」
(#;ω;)「嫌だ!!ショボンを見捨てるなんて出来ない!!」
(;=゚ω゚)「でも・・・そいつはもう・・・」
(#;ω;)「死んでなんかいない!!ショボンは死んでなんk・・・!!!!」
ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!
- 69: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:34:56.26 ID:PAWQlbk70
(;゚∀゚)「ぐはぁ・・・!」
ミ;゚Д゚彡「しまった・・・!敵だ!!」
(;=゚ω゚)「長岡大尉・・・!大丈夫でs」
ドンッ!ドンッ!
(;=゚ω゚)「ぐあ!!!ぐ・・・うう・・・」
二人はその場に倒れこんだ。
ミ;゚Д゚彡「やばい・・・!」
(;゚∀゚)「・・・ろ!・・・逃げろぉぉぉぉぉ!!!俺は置いt」
ドンッ!ドンッ!ドンッ!
- 70: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:38:41.44 ID:PAWQlbk70
(;゚∀゚)「う゛っ!」
2発の銃弾がジョルジュの頭部に命中した。
鉄兜には丸い穴が開き、そこから血が流れ出していた・・・
(;=゚ω゚)「くそ!!なめるなぁ・・・・!!!」
ぃょぅは最後の力を振り絞り、銃を握る・・・
ダダダダダダダ!!
敵はぃょぅに容赦はしなかった。
機関銃の弾がぃょぅの全身に命中する。
ぃょぅの上半身と下半身は弾の威力によって引き裂かれていた・・・
−ジョルジュ大尉・戦死(享年28歳)−
−ぃょぅ准尉・戦死(享年24歳)−
- 71: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:42:08.49 ID:PAWQlbk70
ミ;゚Д゚彡「おい!!お前ら!!逃げるぞ・・・!!!」
(;'A`)「ブーン・・・いくぞ・・・」
( ´ω`)「うぅ・・・」
3人は走った。
来るときはそうでもなかったのに、なぜか浜辺への道はものすごく長く感じた。
(;'A`)「はぁっ・・・はぁ・・・・」
(;'A`)「ブーン・・・さっきの話の続きだ・・・。」
走りながらドクオは語りだす。
ブーンはそれを黙って聞いていた。
- 72: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:44:05.70 ID:PAWQlbk70
(;'A`)「俺たちは・・・はあっ・・・本来・・・この時代に生きてる人間じゃない・・・」
(;'A`)「そう・・・この時代では俺たちの存在は「無」であるべきなんだ・・・この意味が分かるか・・・?」
(;゚ω゚)「まさか・・・!」
ドクオは急に走るのをやめる。
ミ;゚Д゚彡「なにしてるんだドクオ・・・!追いつかれるぞ・・・!!」
(;'∀`)「へへ・・・ろくな生き方してこなかったけど・・・最後くらい派手に散ってみるのも良いかもな・・・」
そういうとドクオは後を追ってきた敵へと突っ込んでいった。
(;゚ω゚)「ドクオーッ!!!」
(#'A`)「うおおおお!!!!!」
ダダダダダダ!!!
- 73: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:45:49.89 ID:PAWQlbk70
- 銃も構えずに突っ込んでいくドクオに、敵は容赦なく機関銃で撃った。
数十発の銃弾がドクオの全身に当たると同時に光を放つ。
ドクオの体からは血が吹き出し、その場に倒れた。
−ドクオ伍長・戦死(享年18歳)−
- 74: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:47:57.13 ID:PAWQlbk70
(;゚ω゚)「ドクオォォォォォ!!!」
ミ;゚Д゚彡「ハッ!」
フサギコの視界に上陸艇が飛び込む。
ミ;゚Д゚彡「早く乗るぞ!!」
フサギコとブーンは上陸艇に乗り込み、すぐさま沖へと向かう。
敵は無情にも銃を打ち続けていた。
そのときだった。
- 75: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:51:39.82 ID:PAWQlbk70
フサギコの右肩に銃弾が直撃する。
ミ;゚Д゚彡「ぐぁ・・・!!」
(;゚ω゚)「あぁ・・・!」
フサギコは立つのがやっとだった。
そこへ追い討ちをかけるように飛んでくる銃弾・・・。
( ω )「・・・!!」
ブーンは突然、フサギコの前で仁王立ちをし始めた。
まるでフサギコの盾になるかのように。
- 76: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:52:47.90 ID:PAWQlbk70
ミ;>Д゚彡「おい・・・伏せてろ・・・!オレのことは良いから・・・」
フサギコの忠告もむなしく、銃弾はブーンの体に命中する。
(;゚ω゚)「ぐはぁぁぁぁ!」
瞬時にブーンの全身に激痛が走る。
あまりの激痛に倒れこむブーン。
ミ;>Д゚彡「おい・・・なんてバカなことを。。。!」
(;-ω゚)「こ・・・これいじょ・・・れきし・・・かえたら・・・・・・」
(; ω )「っう・・・」
1942年2月22日10時28分
−内藤兵長・戦死(享年18歳)−
時空を超えた3人の少年のうち最後の1人となったブーンも、自らの使命を果たし、散った。
- 77: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:53:54.55 ID:PAWQlbk70
ミ;>Д゚彡「おい・・・!しっかりしろ!」
やがて、敵の銃弾も届かなくなった距離のところで、仲間の救援ボートが近づいてくる。
衛生兵「大丈夫ですか!?」
ミ;>Д゚彡「う・・・オレより先に・・・コイツを診てくれ・・・!!」
衛生兵「わ、わかりました・・・!」
ミ;>Д゚彡「ど・・・どうだ・・・?」
- 78: ◆yZOo6tUHDs :2006/10/11(水) 21:55:08.86 ID:PAWQlbk70
- 衛生兵「だ、だめです!もう死んでます・・・!!」
ミ;>Д゚彡「そ、そんな・・・ばか・・・な・・・」
衛生兵「しっかりしてください!大丈夫ですか!?」
衛生兵「こちら救援隊!!兵を二人救助しましたが1名は既に死んでいます!もう一人はまだ助かります・・・!」
遠のく意識の中、フサギコは決意する。
死んだ仲間の為にも生き抜いてやる・・・と。
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