ξ゚听)ξツンと星空と海風のようです

4: ◆DyhKUHe1jM :2007/10/31(水) 04:07:35.57 ID:3Ia+C9II0
―4月9日(月曜日)―

―時刻・AM8:07―

('A`)「ブーンの野郎オセーな」

いつも待ち合わせているコンビニの前。ドクオは缶コーヒーを飲みながら、ブツブツとぼやく。

ξ゚听)ξ「いつもの事とはいえ、あの馬鹿何考えてるのかしらね? 」

('A`)「まったくだよ。十年以上の付き合いだが、あの馬鹿の思考回路はホントにわからんわ」

二人がブーンを見捨てて行ってしまおうかと思った矢先、
地面に落ちた桜の花びらを巻き上げながら疾走する男子生徒がいた。

⊂ニニ( ^ω^)ニ⊃「ブーーーーン!!! 」

男子生徒は二人の前に着くと急停止する。

( ^ω^)「ドクオ! ツン! おはようだお」



7: ◆DyhKUHe1jM :2007/10/31(水) 04:10:23.12 ID:3Ia+C9II0
いつに無くハイテンションなブーンに、ドクオとツンの怒りは臨界点を突破した。

('A`#)「なにが『おはようだお』だ、ボケナス! 」

ξ#゚听)ξ「まずは、ごめんなさいでしょうが! デュクシ!! 」

ドクオの左ローキックとツンの右ストレートが同時にブーンを襲う。

( ゚ω(#)「ひでぶ! 」

('A`#)「始業式から遅刻する気か! 」

ξ#゚听)ξ「あんたと違ってこっちは皆勤賞狙ってんのよ! 」

( ;ω(#)「だからって、ツープラトンアタックは勘弁してほしいお」

('A`#)「な  ら  後  1  0  分  早  く  起  き  ろ  ! 」

ξ#゚听)ξ「ほら! 行くわよ! 」

三人は桜吹雪の舞い散る道を歩き始めた。



9: ◆DyhKUHe1jM :2007/10/31(水) 04:12:36.83 ID:3Ia+C9II0
ξ#゚听)ξ「だいたい、何で始業式から遅いのよアンタは! 」

時間的に言えば、まだ歩いても十分に間に合う時間だったが、
待たされた事が気に入らないツンは、まだ不満を漏らしていた。

( ^ω^)「最近ネトゲにハマッてて、徹夜でやってたんだお」

('A`)「あれ? お前『なかなかパーティ組んでもらえなくて面白くないお』とか言って無かったか? 」

( ^ω^)「そうなんだお。でも、最近始めたばっかりの友達が出来たんだお! 」

ドクオの疑問にブーンはうれしそうに答える。

ξ゚听)ξ「だからって、徹夜でやることも無いでしょうに。所詮、ゲームの中だけの友達でしょ? 」

( ^ω^)「それが、違うんだお! 実はその相手が同じ学校の同学年だったんだお! 」

('A`)「ほう、そいつはすごい偶然だな」

( ^ω^)「……誰だか知りたいかお? 」

ブーンはだらしの無い顔をさらに崩して、いかにも話したくて仕方ないといった態度でドクオに聞き返す。

('A`)「……聞いてほしいんだろ? めんどくせぇ奴だなおめーは」

もちろん付き合いの長いドクオやツンが、その態度に気づかないわけも無い。

(*^ω^)「そこまで分かってるなら聞いてくれお! その相手って言うのh……「おはよう! 内藤君! 」

ブーンが途中まで言いかけたところで、後ろから声を掛ける人物がいた。



11: ◆DyhKUHe1jM :2007/10/31(水) 04:14:47.15 ID:3Ia+C9II0
ξ゚听)ξ「 ? 」

('A`)「 ? 」

ツンとドクオが後ろを振り向くとそこには一人の女子生徒がいた。

( ^ω^)「お? しぃちゃん。おはようだお」

(*゚ー゚)「内藤君。今日起きられた? 」

( ^ω^)「何とか起きられたからここにいるんだお」

(*゚ー゚)「それもそうだね! 昨日は遅くまで付き合ってくれてありがとう」

( ^ω^)「お? レベル上げくらい、いくらでも付き合うお」

(*゚ー゚)「ホント? じゃあ、またお願いしてもいいかなぁ? 」

( ^ω^)「お安い御用だお! 」

(*゚ー゚)「ありがとう! じゃ、私は生徒会の仕事があるから先に行くね」

そういうとしぃは、三人を追い越し、しばらく先にいったところで立ち止まり振り返る。

(*゚ー゚)「内藤君! 同じクラスになれるといいね! 」

そして、一方的にそう伝えると桜並木を駆け抜けていた。



13: ◆DyhKUHe1jM :2007/10/31(水) 04:17:33.19 ID:3Ia+C9II0
ξ゚听)ξ「今の隣のクラスの椎名さん……だっけ? 」

('A`)「ああ。……今の会話から察するに、オンラインゲームで知り合った友達って彼女か? 」

( ^ω^)「そうだお」

二人の問いかけにブーンは嬉しそうに答える。

ξ゚听)ξ「ゲームの中だけの付き合いにしては、随分親しげね」

( ^ω^)「ゲームの中だけじゃないお」

('A`)「あ? 直接会ったりしてたのか? 」

( ^ω^)「チャットしてたら、近くに住んでる事が分かったから直接会ったんだお。
      そうしたら、しぃちゃんだったんだお」

ξ゚听)ξ「あんた、危なっかしいわね。それで変な詐欺とかだったらどうするつもりだったのよ? 」

(*^ω^)「リスクを恐れては宝物は手に入らないお。
       結果的に可愛いおにゃのこと出会えたからおkだお! 」

('A`)「……」

得意気に、そして嬉しそうにしぃと出合った経緯を話すブーンを、
なにか言いたげな顔で見ながらドクオは黙っていた。



14: ◆DyhKUHe1jM :2007/10/31(水) 04:19:57.91 ID:3Ia+C9II0
ξ゚ -゚)ξ「ふーん。なら勝手にすれば? 」

ツンはそんなブーンを冷ややかな目で見ると黙って歩くスピードを早めた。

(;^ω^)「お? ツン、どうかしたのかお? 」

ツンの不可解な行動に首を傾げながらブーンはドクオに問いかける。

('A`)「……なんで俺に聞くんだよ。しらねぇよ、ばーか」

不機嫌そうにそういうと、ドクオも歩調を早めた。

(;^ω^)「お? ドクオまでどうしたんだお? 」

ブーンは二人の態度に困惑しつつも少し前を歩く二人を追った。



その後、学校に着いた三人は同じクラスになり、
小1から続く、その連続記録が11に伸びたことを知る。

そして、しぃも同じクラスになりブーンは大いに喜んでいた。








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