( <●><●>)は最後に一つわからなかったようです

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:11:28.99 ID:Gwb+OuW10

周りには背の高い草が生えてるんです。
僕の前には誰かが踏みしめて、何とか道といえるところを歩くんです。
普段ならもっと楽しいんです。けど今僕はぷりぷりなんです。

まったく、ちんぽっぽちゃんは我侭なんです。
どうして、ああも自分勝手になるんですか。
そう思いつつ地図上の×印を目指して僕は歩くんです。

ちんぽっぽちゃんはだいぶ後にいるんです。
さっきふて腐れて、今はやる気のなさを露にした歩き方をしてるんです。


これもあれもワカッテマスのせいなんです。
あの日のワカッテマスとの会話を思い出すんです。



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:16:19.66 ID:Gwb+OuW10

あの日の僕はワカッテマスのベッドの足元に立ってるんです。
とてもびっくりして、そんなわけないって思ってたんです。

( ><)「ど、どういうことなんですか?」

このとき声はとても震えていたと自分でもわかったんです。

( <●><●>)「病気に罹ってしまいました。
      しかし、これが少し厄介でしてね。あと一ヶ月で死ぬかもしれないんです。」

その言葉は、始めぴんと来なかったのですが
1秒か2秒くらいわかってますの方を見るとどうも本当のように見えたんです。

( ><)「ど、ど、ど、ど、どういうことなんですか?」

( <●><●>)「僕の両親が何で死んだか知ってますか?」

少し微笑を湛えながら訥々と話すワカッテマスは
どこか遠くに行ってしまったような錯覚があったんです。
その中で逆行の為かワカッテマスの顔に蔭りが出来ていたんです。

しかし赤い唇だけが蠢くのがよく見えたんです。
あの時ワカッテマスはどんな顔をしていたんでしょうか。



14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:17:06.77 ID:Gwb+OuW10

とにかく思い出そうと少し目を上へ向けたんです。

( ><)「ワカッテマスの両親は病気で……」

( <●><●>)「そう、その通り。僕の両親は病気で死にました。
      病気の特徴は、咳をすると血が出てくる。
      その血は色が徐々に薄くなっていく、というものです。」


( <●><●>)「ああ、安心してください。うつりはしません。
      遺伝的なもののようです。僕の両親は少し血が近かったみたいで
      僕にもそれが早くに受け継がれたようです。」


と、まあこんな具合なんです。
そしてその病気の特効薬を作るためには藤の花が必要なんです。
だけども今の季節は咲いていません。しかしワカッテマスは咲いている場所を知っているそうです。
それを採りに行くために僕とちんぽっぽちゃんは旅をしてるんです。


始めのうちは楽しかったんです。
色々な珍しいことがあったり、ちんっぽっぽちゃんと野宿したり。
すごい楽しかったんです。



20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:19:06.33 ID:Gwb+OuW10

( ><)「今日はここで野宿するんです。
     テント張るのを手伝ってください。」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽぅ。」




( ><)「火をおこすんです。
     焚き火はこうやるんです。」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽっぽ。」

(*><)「いやぁ、照れるんです。」




( ><)「お早うなんです。」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽぅ……」

( ><)「雨降ってるけど行くんです。
     ワカッテマスがまってるんです。さ、片付けていくんです。」

(*‘ω‘ *)「ぽっぽ!!」



21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:20:34.30 ID:Gwb+OuW10

( ><)「あ、みかんは一日一個なんです。
     しょうがないんです。僕のをあげるんです。」

(*‘ω‘ *)「っぽっぽっぽっぽぽぽ。」

( ><)「どういたしましてなんです。」




( ><)「今日はこれを食べてみるんです。
     さっき採ってきたんです。
     名前?わかんないんです。」

(*‘ω‘ *)「ぽ……」

(;><)「う……まずいんです。
     ごめんなさいです。」

(♯*‘ω‘ *♯)「……」



24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:22:04.69 ID:Gwb+OuW10

(*‘ω‘ *)「ぽぽぽぅ。」

( ><)「僕はまだ疲れてないんです。
     先を急ぐんです。」

( ><)「ホラホラ、いくんです。」





(♯><)「みかんは一日一個って言ったんです!!
     そうしないとすぐになくなっちゃうんです!!」

(♯*‘ω‘ *)「ぽぽぽぽぽっぽっぽぽぽっぽ!!」

(♯><)「今日は疲れたからいいだろうなんて通じないんです。
     なんで約束を守れないんですか?!」



26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:23:11.93 ID:Gwb+OuW10
と、こんな具合で僕たちはここ二、三日あまり口を聞いてません。
今日もテントの中で背中合わせに寝ているんです。
ちょっと前はわくわくしてたんですが今はそれもないんです。


今日もまたちんぽっぽちゃんがふてくされながら歩いてるんです。
僕はしょうがないから休憩の提案をしたんです。

( ><)「ちんぽっぽちゃん、疲れたなら休憩しませんか?」

少し冷たく、そしてもしかしたら侮蔑のまなざしが混じっていたのかもしれません。

(*‘ω‘ *)「ぽっぽ。」

そっぽをむくように大丈夫とだけ言いました。
全く素直じゃないんです。
どうせ大方、僕の言うこと聞くのがいやなだけなんです。



28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:25:26.45 ID:Gwb+OuW10

いつもこおなんです。
わがままばっかり。
その相手はいつも僕。
うんざりなんです。


ちらっと後を見やるんです。
わざとらしく目をそらされました。
僕はずんずん歩くんです。




日が沈んで、僕たちは地図の×印まで三分の二ぐらいのところです。
その日も背中合わせで寝ました。



29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:27:13.71 ID:Gwb+OuW10

( ><)「お早うなんです。」

力なく言った、おざなりの挨拶なんです。

(*‘ω‘ *)「……」

ちんぽっぽちゃんは聞こえない振りをしてしまいました。
僕はもうため息も出ません。こういうものだと割り切りました。


今日はいい天気です。雲が流れるのがだいぶ早く
風が冷たく首もとの入りますが、布を巻けばかなりあったかいんです。
でも、ちんぽっぽちゃんは首をすくめています。

僕のまねをするのが癪なのでしょう。
まったく、これだから。

だいたいちんぽっぽちゃんは僕に対しておかしいんです。
やたらと敵対してるようにも思えるんです。
そんなのは僕だっていい気持ちはしないんです。



30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:28:21.69 ID:Gwb+OuW10

そうして、僕はちんぽっぽちゃんのいやなところを考えていました。
そうすると不思議と気分が晴れるからです。
いけない事とはわかっていてもただ歩くだけよりいい暇つぶしになるんです。

いつの間にかお日様も高いところにいました。
影がとても小さいです。
歩きながら考えていました。
みかんをあげたのにろくにお礼も言わないちんぽっぽちゃん。
勝手に休憩を取ろうとするちんぽっぽちゃん。
いろんないやなことを考えていたんです。

どうせ、ちんぽっぽちゃんは僕のことを馬鹿にしてるんです。

そうしていたら、後からちんぽっぽちゃんが転びました。

(*‘ω‘ *)「ぽぽぉ。」

僕は心配というよりも、心配してはいけないんだと思いました。
だってちんぽっぽちゃんは全体まったく駄目でとろいんで……



32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:30:08.46 ID:Gwb+OuW10
膝を抱えるちんぽっぽちゃんを見て、そのとき急に背筋がぞくっとしたんです。
目を大きく見開いてちんぽっぽちゃんを見たんです。


(;*‘ω‘ *)「!!……」


ちんぽっぽちゃんも驚いた顔を僕に向けました。
何秒か見詰め合った後、自然と声が出てきました。

( ><)「大丈夫なんですか?」

(*‘ω‘ *)「ぽぽ。」

ちょっと擦りむいただけのようです。
僕はお薬を鞄から出しちんぽっぽちゃんに塗りました。
お互い黙っていました。
今は、頭の中を整理したいんです。
多分ちんぽっぽちゃんも同じなんです。

少し休んで歩き出したんです。
今度はさっきよりも近くの後にちんぽっぽちゃんはいました。



33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:32:42.65 ID:Gwb+OuW10

日が傾いてきて茜と同じ色に空が変わりました。
僕はずっと考えました。
そして、思ったんです。

僕は無理矢理、ちんぽっぽちゃんを嫌おうとしていたんです。

なんで?

言うことを聞かなかったから。

僕が正しいの?

僕の思い道理にならなかったから。

それは当然じゃないの?

僕の都合のいいようにならないから。







僕は……僕は王様なんかじゃないんです!!



38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:34:49.83 ID:Gwb+OuW10

ちんぽっぽちゃんにも僕と同じように考える力があるのに
僕は僕の思い道理にならないちんぽっぽちゃんを頭が悪いと考えたんです。


今日までの道のりを思い出しながら歩いていたらもうすっかり暮れたんです。
そろそろ泊まるための準備をしなくちゃいけません。だから、ちんぽっぽちゃんに言いました。

( ><)「今日はここで泊まるんです。」

しかしそれは、自分でも驚くくらい抑揚のない声だったんです。


僕たちは黙ってテントの準備をしました。
布張りのテントを張り終えると、ちんぽっぽちゃんが焚き火の火付けに手間取っていました。


( ><)「ちんぽっぽちゃん。焚き火は火を育てるようにするのがコツなんです。」

と、僕は焚き木を三角状に積んで、空気の通り道を作りました。

(*‘ω‘ *)「ぽっぽ。」

それから食事の準備をしました。
焚き火の回りはとても暖かく、背中だけがちょっとさむいんです。



39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:37:02.57 ID:Gwb+OuW10

食事の後、僕とちんぽっぽちゃんは黙って熱々のお湯に甘粉を溶かした、飲み物を飲むんです。
ちんぽっぽちゃんの横顔が半分だけ火に照らされて赤と灰の陰影を頬に落としています。

その顔を傾けてブリキのカップに口を寄せてずずと音を立てました。
熱々のためか吸う息が多く、飲み物は口にほんの少ししか入らないのに大きく息を吐きました。
その息は体の中で温められ、外の空気にふれ一気に冷やされて、もやもやとした白い形になりました。

僕視線を焚き火に戻し火を煽ると、そこから蛍火のようにパチパチと音を立てた火の粉が舞うんです。
その様子がまるで空に浮かぶ星みたいで、ワカッテマスと見たあのときの星空を思い出すんです。
ふと、首を伸ばして真上を見たんです。

そこには幾千もの星が物言わず、すらすらと光っているんです。
僕達の村はあの十字をなす星座の方向にあるんです。
今頃ワカッテマスはどうしているのでしょう。ベッドで寝ているんでしょうか。

そんなことを考えつつも実はもう一つ僕は考えていました。



42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:38:34.37 ID:Gwb+OuW10

これからどうしようかということです。
今まで僕は僕のわがままを、ちんぽっぽちゃんはちんぽっぽちゃんのわがままを、
お互いに譲ることをしないできたんです。
でもそれだと駄目なんです。

それだとまた、きっと今日みたいに無理にちんぽっぽちゃんを嫌おうとするんです。
今日、今ここではっきりした方がいいんです


( ><)「あの、ちんぽっぽちゃん。お話があるんです。」

(*‘ω‘ *)「ぽ。」

( ><)「ちんぽっぽちゃんもですか。先に僕が言うんです。」



( ><)「ごめんなさいなんです。」


( ><)「色々あったけれども、一番駄目だと思うのが
     僕はちんぽっぽちゃんのことを嫌いになろうとしたんです。
     自分の思い道理にならないからって、それに対する言い訳を目一杯考えて
     そして、ちんぽっぽちゃんは駄目な子なんだと思おうとしたんです。」

( ><)「だからごめんなさいなんです。」



45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:41:36.56 ID:Gwb+OuW10

僕がそこまで言うと、ちんぽぽちゃんは首に巻いた布を巻きなおして
焚き火の燃える様子に目をやっていたんです。
赤々しい頬がより目立っていました。

(*‘ω‘ *)「ぽぽっぽぽっぽぽ
    っぽぽぽっぽぽっぽぉ。
    ぽぽっぽっぽぽぽぉぽっぽぽぉぽぉぽぉ。
    ぽっぽっぽぽ。」

僕の方を見ないで訥々と話すんです。
白い息が声と一緒に出されて、僕の体中を包むんです。
白い息は僕の体を、白い声は僕の心の中を。

( ><)「ちんぽっぽちゃんもですか。」

そして僕たちは誰から言われるとでもなく空を見上げました。
焚き火の火の粉が舞い上がって藍色の空にくっついたようです。

まるで、どこかで山火事があって、その火の粉が全部、空にあがっていったみたいなんです。
みんな仲良く同じ場所にいるんです。僕はそのようには上手く行きません。

ガラスのような空に、引っかき傷が出来たんです。
その引っかき傷はほんの少しだけ現れ消えていったんです。
流れ星ならなれるかもしれません。



47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:42:22.74 ID:Gwb+OuW10

そして、僕たちはこれからのことを話し合ったんです。
休憩は二時間に一回。だけど、一日に二回だけいつでも休憩してもいいこと。
みかんは一日一個。
文句は言わない。

話し合ってる間、何回もごめんなさいと言ったか覚えてないくらい言ったんです。
駄目なときを思い出してそれを受け入れて何回も謝って謝られたんです。

今日は背中合わせで寝なかったんです。






そして、僕たちは地図上の×印を目指して歩いたんです。
歩いている間、あんまり話さなかったけれども、でもいいんです。
昨日と違って今日はその方が安心なんです。

ちんぽっぽちゃんは僕を嫌おうとしていません。
だから、安心して歩けるんです。



48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:43:31.11 ID:Gwb+OuW10

それから3日経ちました。

( ><)「さあ、もう今日中には着くんです。
     ワカッテマスがまってるんです。」

(*‘ω‘ *)「ぽぽっぽぉ。」

ずんずん歩いてくと、少し上り坂になりました。
周りは枯れ草色の、背の低い草が茂っているんです。

そこを前かがみになりながら歩いていくと、坂の終わりが見えました。
坂のてっぺんには、もうお昼を辞めた濃い赤色の太陽が正面にありました。


(*‘ω‘ *)「ぽっぽぽぽっぽ!!」

( ><)「あっ。」

ちんぽっぽちゃんが急に走り出しました。
きっとてっぺんから見える景色見たさに心が浮きだっているのでしょう。
僕はなんともなしに言いました。

( ><)「ちんぽっぽちゃんずるいんです。
     僕だって見たいんです。」

そうして僕も坂を駆け上がりました。
ちんぽっぽちゃんは、てっぺんにいるのか僕のところからは見えません。
僕は駆け上がりました。



49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:45:08.45 ID:Gwb+OuW10

道が途切れました。



景色が上からどんどん大きくなっていくのです。



ちんぽっぽちゃんの頭が見えました。



てっぺんで立ち止まっています。



先に太陽があるため後頭は真っ黒なんです。


また、どんどん視界が開けてきました。




空が群青色から山吹色に変わっているところに雲が横に流れて一筋ありました。



50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:46:16.00 ID:Gwb+OuW10

僕はもっと走ってちんっぽぽちゃんの隣に着きました。
そこからは眼下の景色がずっとずっと見渡せたんです。

そこには節季を忘れて、高く伸びた茎から垂れ下がる藤の花が幾層にも重なり合って
僕の目に強烈に入り込んでくるのです。


(*‘ω‘ *)「ぽ。」

( ><)「え?」


⊂二二二(*‘ω‘ *)二⊃「ぽっぽーーーーーー!!」

ちんぽっぽちゃん手を左右に多きく広げて、勢いよく走っていったんです。
声がどこか震えているようなんです。
きっと笑っているのでしょう。



53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:49:40.39 ID:Gwb+OuW10

ちんぽっぽちゃんが遠く小さくなっていくんです。
僕は大きく息を吸い込んで、

( ><)「わぁあーーーーーーー」

坂を下るんです。

⊂二二二( ><)二⊃「わぁーーーーーーー!!」

手を広げて下るんです。

足が下り坂でもたつくけど走るんです。

鞄がバンバンお尻に当たるんです。

でも走るんです。


⊂二二二( ><)二⊃「わぁーーーーーーー!!」



坂を下り終えたら今度は藤の花の下にきたんです。
赤い太陽に照らされてとってもとっても綺麗なんです。



55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:51:24.69 ID:Gwb+OuW10

(*‘ω‘ *)「ボインボイン。」

ちんぽっぽちゃんが飛び上がって藤の花の天に頭を突っ込みます。
手に一杯抱えているんです。頭にも一杯ついてるんです。

( ><)「ちんぽっぽちゃんもういいんです。それだけあればいいんです。」

(*‘ω‘ *)「ボインボイン!!」

頭をまだ藤に突っ込むんです。
僕は少し羨ましくなりました。

( ><)「ボインボイン!!」

飛び上がります。
でもちんぽっぽちゃんのように高く飛べません。



(*‘ω‘ *)「ボインボイン!!」

( ><)「ボインボイン!!」

どうにも、ちんぽっぽちゃんは高く飛ぶんです。



56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:53:17.00 ID:Gwb+OuW10

( ><)「ボインボイン!!」


どうも僕は高く飛べないようなんです。
息を切らして手を膝に着いたんです。

(*‘ω‘ *)「ボインボイン!!」

ちんぽっぽちゃんの足が見えました。
深く折り曲げて、真っ直ぐ伸びるんです。

足が見えなくなりました。
ぼふ、と聞こえました。


( ><)「!?」

頭に何かさわったんです。

手を後頭部に当てるとそこには藤の花がありました。
腰を伸ばして見上げると、ちんぽっぽちゃんがまた飛んで
そして、藤の花を採っては僕の頭にのせるんです。

すぐに僕の頭は淡い紫色になったんです。



58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/20(火) 19:54:51.30 ID:Gwb+OuW10

(*‘ω‘ *)「ぽっぽぽぽぽ。」

ちんぽっぽちゃんがお腹を押さえてわらってます。
きっと、紫の僕がおかしいのでしょう。

けれども、僕も釣られて一緒に大笑いしました。

笑いたいほど嬉しいんです。


僕は藤の花をワカッテマスに言われたとおりに仕舞ったんです。

これからまた同じだけの数を歩いて帰るんです。

またちんぽっぽちゃんとケンカするかもしれません。

でも大丈夫なんです。僕たちはお互いに嫌おうとしてはいません。



だから、怒っても仲直りできるんです。



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