らき☆すたでSAWのゲームが行われるようです

734: ◆g4b7GjYsgg :2007/12/27(木) 01:58:37.37 ID:+sknUr0BO
私はこなたを見つめていた…。

もう虫の息で、いつ死んでもおかしくない…。

私は罪を清算させたかっただけだ…私は…私は…。





渋谷…ラブホテル街にて…。
「おじさん…ありがとう…すっごく気持ち良かったよ…。」
つかさはブラジャーを着けながら、一際明るい声で言った。
私は椅子に座り、煙草をふかしていた。
「なあ…つかさちゃんは…こんな事をして罪の意識を感じないかい…?」
「え…?どうして…?だって、お金も弾んでくれるし…それに気持ちいいし…。」
つかさは熊さんがプリントされたパンツをはきながらそっけなく答えた。
「じゃあ…罪を清算したいとは…思ったことはあるかい…?」
「んーん…無いよ…。」
「そうか……。」
つかさは制服を着終えると、テーブルにおかれた三万円を掴み取り、さっさと出ていってしまった…。



756: ◆g4b7GjYsgg :2007/12/27(木) 02:11:06.67 ID:+sknUr0BO
……三軒茶屋のとある喫茶店にて…。

私はコーヒーをすすりながら、隣のテーブルに座っていたカップルの話を盗み聞きしていた。

「冗談じゃないわよ!アンタが生でって言ったからやらせてあげたんでしょ!責任とりなさいよね!」


柊かがみはいらついた様子で、相手の男に詰め寄る…。


「責任って…一体どうすれば…?」


「堕ろすから…お金頂戴…!だからわざわざ田都線まで乗り過ごして、こんな所にまで来て話をしてるんじゃない!」


「わ…分かったよ…。払うよ…。」
男はそう言うと、下を向いたまま黙ってしまった。


「じゃあ…明日までに頼むわね…。」


かがみはそう言うと、店から出ていってしまった…私は再びコーヒーをすすった…。



776: ◆g4b7GjYsgg :2007/12/27(木) 02:23:22.50 ID:+sknUr0BO
……秋葉原のとある本屋…。


私は見ていた…大きめのトートバッグを肩にかけて、落ち着かない様子で店内を徘徊する田村ひよりを…。


彼女はBL系の漫画の棚まで来ると辺りをキョロキョロと見回し始めた。ここはレジから離れており、尚且つ監視カメラの死角になる場所だ…。

そして、一瞬の隙をつき、棚に陳列された商品を掴み取ると、トートバッグへと入れた…。

皆は…店員でさえも、彼女の常習化された鮮やかな手口を見ては居なかっただろう…私を覗いて…。


彼女は私の視線に気がつくと小走りで店を後にした…。


私はいつまでも彼女を目で追っていた



778: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/12/27(木) 02:23:43.03 ID:s4+L0f6+0
……三軒茶屋のとある喫茶店にて…。

私はコーヒーをすすりながら、隣のテーブルに座っていた姉妹の話を盗み聞きしていた。

「今日は私がおごるわよ」


「えー!どうしたの?お姉ちゃん。いつもはワリカンだってうるさいのに」


「ふふーん、ちょっと臨時収入が入ってさ」


「えー!いいなぁ。何があったの?」


「生でヤった男に妊娠して堕ろすから責任取れって詰め寄ったらたっぷりもらちゃった」


「おねえちゃん頭いいー。私もおじさんの相手やめてそうしようかな」


「男ってホント馬鹿よねー。あ、そうだ。今からカラオケにでもいこうか」

そう言うと姉妹は店から出ていってしまった…私は再びコーヒーをすすった…。



804: ◆g4b7GjYsgg :2007/12/27(木) 02:35:38.19 ID:+sknUr0BO
……成城学園前の住宅街…。


私は見ていた……岩崎みなみを…

みなみは深夜にも関わらず、ニット帽を目深にかぶり、黒のジャンパーにジーンズという、一見すると男のようないでたちで、住宅街を歩いていた。


私は彼女から少し距離を置いて歩いていた。

彼女の前方から、会社帰りのOLらしき女性が歩いて来た。
ベージュのスーツを来た、何処にでもいるような普通のOL。


みなみはOLを見るやいなや、急に走り出すと、ポケットから手を出して、何かを振り上げた。
それは重そうなネイルハンマーだった…。


OLは悲鳴を上げる間もなく、襲いかかられ、何度か殴られた…。

OLが地面に倒れ伏すと、みなみは後ろも振り返らずに、走って闇夜に消えて行った。


OLは頭から血を流して、ピクリとも動かなかった…。


私は警察が来る前に、その場から立ち去った。



836: ◆g4b7GjYsgg :2007/12/27(木) 02:55:47.15 ID:+sknUr0BO
………そして…埼玉県のとある民家……。
私は見ていた…泉こなたを…。

私は妻の仏壇の前で悲しむフリをしていた。
案の定…こなたは私の様子を不憫に思い、慰めの言葉をかけて来てくれた…。

突然妻に先立たれ、男手一つで自分を育ててくれた私への同情…。
私はこなたを試して見たくなった…。

私はこなたを床へ押し倒すと、服を捲って、お世辞にも大きいとは言えない乳房を露にした……しかし、こなたは嫌がるどころか、私に微笑みかけた…。

「お母さんが居なくて、お父さん寂しいんだよね……いいよ…私でよければ…。」

そういうと、こなたは私にキスをして来た。
耐えられなかった…実の娘は私に父親としての尊敬の情ではなく、一人の男としての同情しか持ち合わせていなかった。
親をコケにするのか…。
私はキスを舌で受け入れながら、気付かれないように、こなたの首筋に注射をした。

こなたはすぐに意識を失った。



861: ◆g4b7GjYsgg :2007/12/27(木) 03:05:23.99 ID:+sknUr0BO
「終わりましたか…。」

後ろから声がした…私は振り返った。

高良みゆきが既に意識を失った小早川ゆたかを抱き上げていた。

「ゆーちゃんは…?」

私は尋ねた…。


「案の定…淵野辺駅前で買っていたのはエクスタシーでした…今エクスタシーをオーバードースして、意識を失っています…。」

「そうか…。」

私はため息をついた。

「ご苦労様…君には本当に感謝してるよ…。」

彼女はそれを聞いて微笑むと、ゆたかをソファーへとそっと寝かせた。


私は彼女に気付かれないように、そっと粉薬を口に含んだ。それを口の中で飲み込まないように気をつけながら唾液と混ぜ合わせた。



870: ◆g4b7GjYsgg :2007/12/27(木) 03:10:22.12 ID:+sknUr0BO
そして彼女に背後から近付くと、腕をつかんで抱き寄せ、ディープキスをした。


初めは驚いていた彼女もそれを受け入れ、舌を絡ませてきた。


私は粉薬を混ぜ合わせた唾液を彼女の口の中に流し込んだ…。
彼女はそれを何の躊躇いもなく、味わい、飲み込んだ。

そして彼女は抱擁され、舌をもてあそばれて、気付かぬ内に意識を失っていた。


私は彼女の口から舌を出すと、口の中の唾液を全て床に吐き出した。


皆…皆…うまくいく…全ては罪を清算するために…。



903: ◆g4b7GjYsgg :2007/12/27(木) 03:37:36.40 ID:+sknUr0BO
「血だよ…こなた…。」

私はフードを脱ぐと、素顔を露にした。

「お…父さん……。」
こなたのびっくりした顔と言ったら無かった。
そして携帯電話を取り出すとボイスチェンジャーを取り付けて、瀕死のこなたの前で電話をかけた。

暫くして、電話口に誰かが出た。

こなたの担任の黒井ななこ…。

そして、ななこに、ここに来る旨を伝えると、電話を切った。

「お父さんはまだまだやらなくちゃいけないことがあるから、犯人役が必要だろ…?
その一番の適任者がお前の担任だ…去勢だけでは物足りなくなった彼女はついに自分の生徒を使って殺人ショー…麻薬をうってラリって寝てる所に警察が突入…
そこにこのローブと犯行現場の写真を置いておく…その為に寒い中、豪徳寺の公園で写真を撮ったんだよ…犯行現場のね…。
最初はパティにしようと思ったんだが…騒がれてつい…な…」



911: ◆g4b7GjYsgg :2007/12/27(木) 03:44:58.35 ID:+sknUr0BO
「そんな…酷…いよ…お父…さ…ん…。」

こなたは弱々しくそう言うと、咳き込んだ。
顔が死人のように青白い…。

まだ脈はあるが、このままだと確実に失血死するだろう…。


「罪をつぐなうべき物は大勢いる…お前もな…だがお前は罪を償いきれなかった……
お前の罪は別の形で償ってもらおう…ゲームオーバー。」


私は立ち上がると、踵を返して部屋を出た。そして、ドアを施錠すると鍵穴で鍵を折った…。

まだやる事が残ってる…。


「待って…置いて…かないで…死んじゃうよ…お父さん…お父さん……。」

悲痛なこなたの叫びは誰にも聞かれる事なく、暗い地下通路に響き渡っていた…。



928: ◆g4b7GjYsgg :2007/12/27(木) 04:01:21.09 ID:+sknUr0BO
数日後…。


「この痛ましい事件の被害者、泉こなたさんの自宅で営まれている通夜の会場までやって来ました〜うるうる…
この事件の犯人とされている、彼女の担任の黒井ななこ容疑者は、昨年から多発している連続児童殺傷事件の犯人として、今日未明に再逮捕されたそうです!…小神、心外、プンプン!」



私は見ていた。小神あきらを。
私が喪主を務める、この葬式会場に厚かましくやってきて、場違いなリポートをしている、日テレのワイドショー「こってり!」のリポーター、小神あきらを…。


カメラが止まるやいなや彼女は態度を急変させた…。



943: ◆g4b7GjYsgg :2007/12/27(木) 04:11:35.05 ID:+sknUr0BO
「あ〜疲れた…あ〜しんどい…ちょっと、白石…水持って来て〜。」


「はい、あきら様…。」


白石と呼ばれたADらさき男が急いで小神あきらに水を渡した。


「なにこれ…私はエビアンしか飲まないのよ!…何でよりにもよってヴィッテルなのよ!バカじゃないの?何度言ったら分かるのよ…ホンットーに使えないわね…!」


そういうと彼女はペットボトルを白石と呼ばれたADに投げつけた。
ペットボトルが額に当たり、白石の額から鮮血がにじみ出て来た。


「申し訳ございません…あきら様…。」


「アンタ次にこんな事したらクビだからね。覚えておきなさい!」


…何と鉄面皮で傲慢な女だろうか…罪を償う必要があるだろう…。

私はいつまでも彼女を睨んでいた…。



948: ◆g4b7GjYsgg :2007/12/27(木) 04:27:31.40 ID:+sknUr0BO
「あの〜泉さんのお父様ですよね…」

不意に話かけらる、私は慌てて前を向いた。
そこには髪をカチューシャでとめた何とも可愛らしい女の子が立っていた。

「はい、そうですが…」

「私…泉こなたさんの知り合いの峰岸あやのと申します…本日は心よりお悔やみ申し上げます…。」

「ありがとう。多分こなたも友達が来てくれて嬉しいんじゃないかな…」



949: ◆g4b7GjYsgg :2007/12/27(木) 04:28:29.56 ID:+sknUr0BO
「ありがとう。多分こなたも友達が来てくれて嬉しいんじゃないかな…」

そう言った途端にあやのは急に泣き出してしまった…。

「私の友達…泉さんと一緒に…皆死んでしまって…。」

あやのが喪服のポケットからハンカチを取り出すと、目を拭った。
その刹那を…私は見逃さなかった…彼女の手首には刃物で切った様な跡がびっしりと残されていた。真新しい傷もある…。

彼女の罪を清算してやらねば…。

「峰岸さん…家に入って…こなたに線香を上げてくれないかな…。」

ビデオカメラを片手に私への独占取材を虎視眈々とねらう小神あきらの熱い視線を背中に受けながら、私は静かに微笑んだ。










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