( ^ω^)ブーンは( ФωФ)ロマネスクの葬式に行くようです

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/02(水) 19:31:07.06 ID:7NS6KD+w0
第二話

( ФωФ)

それにしても老けたなぁロマネスク。
なんだあの情けない遺影は。なんでそんなしわくちゃのいい笑顔なんだお。
お前の必殺猫騙しはどうした。何度あれに騙されたと思ってるんだお。

それにしても懐かしいなぁロマネスク。
現役を退いてからは毎日何やってたんだお?お前。
ブーンと一緒で後任のトレーニングかお?
まさかな。個人主義で戦闘員の派遣すら許さなかったお前が。

ああ、ロマネスク。
しかしなんだこの通夜は。
ご遺族が泣いてるじゃないかお。
何勝手に死んでるんだお。
怪人が勝手に死んでどうするんだお。
倒されろよ。何をそんな老けるまで生きたんだお。

何がしたかったんだおロマネスク。
ほら、これも猫騙しだろ?
次の瞬間、会場中の人間がブーンに襲い掛かってくるんだろ?

いくらなんでも騙されないおロマネスク。
そう何度も何度も同じ手に引っかかってたまるかお。



25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/02(水) 19:37:46.21 ID:7NS6KD+w0
( ゚д゚ )「ぶっせつまかはんにゃぁ〜はらみ〜った〜しんきょぉ〜」

( ゚д゚ )「かんじぃ〜ざいぼぉ〜さつぎょうじんはんにゃぁ〜は〜ら〜」

( ゚д゚ )「み〜た〜じ〜しょぉ〜けんごぉ〜うんかい〜」

( ;∀;)「じ…ぃちゃん…」

( ´∀`)「………。」

(,,゚Д゚)「親父、ほらご焼香」

( ^ω^)「おー。すまないおギコ…」



 ( ФωФ)「あっちぃ!」

 ( ^ω^)「はふはふ…何言ってるんだおロマネスク。おでんはこれくらいが丁度いいんだお」



26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/02(水) 19:38:13.54 ID:7NS6KD+w0
 ( ФωФ)「私は猫舌なのだ!全くつまらんトラップを仕掛けよって…。親父!もう一杯くれ!」

 親父「お客さん少し飲みすぎじゃねーすかー?」

 ( ФωФ)「お気遣い痛み入る。だが今日は黙って私に飲ませてくれ」

 ( ^ω^)「ロマネスク明日仕事は?」

 ( ФωФ)「午後からだから大丈夫だ。ほら、新しく建つ東京タワーだか言うのがあるだろう?あれを壊しに行くのだ」
 
 (;^ω^)「え。それmjd?ブーン高いところ苦手なのに…」
 
 ( ФωФ)「何ぃ!?だからお前いつも走ってるのか。おかしいと思ってたのだ。他の輩はハングライダーとかマントとか使ってるからな」

 ( ^ω^)「飛べばいいってもんじゃないお…。新入社員はすぐそうやって派手なアクションを取りたがるから…。必殺技だって基礎あればこそなのに…ぶつぶつ」

 ( ФωФ)「全くだ。信念なき戦いは醜い。新入りはとにかく勝てば良いと思って戦闘員を無駄にして…。あーゆー捨て駒戦法は気に食わぬ…ぶつぶつ」

 

( ^ω^)「熱いの苦手なお前が…。焼かれるなんて大丈夫なのかお…?ロマネスク…」

( ゚д゚ )「ぎゃぁ〜て〜ぎゃぁ〜て〜はぁ〜ら〜ぎゃぁ〜て〜」

( ゚д゚ )「はらそぉ〜ぎゃぁ〜て〜ぼ〜じ〜そわかぁ〜」

( ゚д゚ )「はんにゃぁ〜しんきょぉ〜…」



28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/02(水) 19:39:29.13 ID:7NS6KD+w0
( ´∀`)「皆様、本日はお忙しいところ父のためにご足労頂きありがとう御座います。
簡単ではありますが、わたくし息子のモナーが皆様にお礼をさせて頂きます。
ご存知の通りわたくしの父、ロマネスクは秘密結社(株)の初期から幹部を務めた根っからの怪人です。
その父が勤め上げた職場で散れた事はある意味幸せだったのではないかと思います。
さて、これもご存知の方も多いとは思いますがわたくしと父は実の親子ではありません。
父は怪人として前線から退いた時に会社の養護施設から乳飲み子であるわたくしを引き取ってくださいました。
その父の通夜に、こうして父の代わりにお礼を申し上げられる事を皆様に感謝したいと思います。
明日の葬式は午前10時から始まります。火葬は午後2時からを予定しておりますので皆様どうぞ父に最後の挨拶をしてやって下さい」


 ( ФωФ)「ぅう…ツンちゃん…なんで私じゃぁ駄目なのだ…」

 ( ;ω;)「ツーン!ブーンは太ってないお!ちょっとぽっちゃりなだけ!おぉーん!そんな目で見ないでくれおー!」

 ( ФωФ)「畜生…畜生…ちょっと顔がいいからっていい気になりおって…。可愛いのだ畜生…」

 親父「お客さんすいません。俺ぁそろそろ一旦店引き上げたいんでお勘定頼めますかね?」

 ( ФωФ)「何…?それは悪いことを…いくらだ親父…」

 親父「ああ、今日は二人合わせて三千円でいーっす」

 ( ;ω:)「一晩飲み食いしてそれはないおー…ブーンちゃんと払うおー…」



30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/02(水) 19:40:12.77 ID:7NS6KD+w0
 親父「いやぁ、またうちで飲んでくれればそれで。それよりもお二人とも仕事頑張って下さいっす」

 ( ФωФ)( ;ω;)「おやじぃいいいいいいいい」


(,,゚Д゚)「親父ー!大丈夫そうだし悪いけど先帰るわ。仕事あるからな」

( ^ω^)「お?わかったお」

( ・∀・)「何?帰んのかよテメー。もうちょっとゆっくりしていけばいいだろ」

(,,゚Д゚)「君が仕掛けた攻撃を無効化しに行くんだよ。全く面倒くさいのを組み立ておって…」

( ・∀・)「っは!当たり前だこの天才モララー様がそう易々と突破される罠を仕掛けるわけ…」

( ´д`)「こらっ!モララー!」

( ・∀・)「………。」

(,,゚Д゚)「すいません俺は先に失礼させて頂きますね」

( ´∀`)「気をつけてお帰り下さいモナ」



32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/02(水) 19:41:19.79 ID:7NS6KD+w0
( ・∀・)「あっ…。明日の葬式にも来いよー!」

(,,゚Д゚)「仕事がなかったらな!」

( ´∀`)「こらっ!モララー…。全く…。お見苦しいところをお見せしてすいませんモナ。ささ、ブーンさんはあちらへどうぞ。一杯付き合ってって下さいモナ。親父も喜びますモナ」

( ^ω^)「では、頂いて行きますお…」


( ゚д゚ )「喪主殿。お先に頂いております」

( ´∀`)「ミルナさん。本日はありがとうございましたモナ」

( ゚д゚ )「こっちの刺身も食っていいですか?」

(;´∀`)「どうぞモナ…(生臭坊主)」

( ゚д゚ )「うまっ…刺身うまっ…」

( ´∀`)「さ、ブーンさんもどうぞ一杯」

( ^ω^)「おっおっ。すまないお。今日はお疲れ様お」



34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/02(水) 19:41:57.64 ID:7NS6KD+w0
( ´∀`)「いえ。こちらこそ来て頂いてありがとうございましたモナ。親父はよくブーンさんの話をしてましたから、きっと喜んでると思います」

( ^ω^)「おー…」




ああ、うまい酒だお。ロマネスク。
お前の息子に酌をしてもらえる日が来るなんて、思っても居なかったお。
ああ、それにしても


( ^ω^)「信じられない…。まさかあのロマネスクが…」

( ´∀`)「私も未だ信じられません。あの元気だった父が…もう…いないなんて…」



 ( ФωФ)「ぅぷ…また来たかブーン!だがしかし無駄…うぇ…だ!この東京タワーは我々が…」

 ( ^ω^)「仕事変わってもらえおロマネスク。あからさまが二日酔いじゃないかお」

 ( ФωФ)「馬鹿者!私の仕事に代わりな…ど…ぉぇ…ぅ…ぐ…ぉぇええ」

 (;^ω^)「ちょっ!降って来たお!やめっ!汚いお!」

 ( ФωФ)「っくく。これぞ我が二十と一番目の奥義…」

 ( ^ω^)「嘘をつくなお」



35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/02(水) 19:42:35.08 ID:7NS6KD+w0
 ( ФωФ)「黙れ!とゆーか何故貴様はしれっとしておるのだ!ずるいじゃないか!」

 ( ^ω^)「ヒーローに不可能はないお」

 ( ^ω^)←酒が次の日に残らないタイプ




( ´∀`)「ブーンさんには、話を聞いてもらいたくて、実は、父が死んだのは、自分…のせいなんですモナ…」

( ^ω^)「お?」

( ´д`)「父が死んだ日、私は一緒に秘密結社について行ったんですモナ。現総裁に挨拶に行くのに、父がセレモニー用の階段を使いたいと言い出して…ぅ…モナ…は、それを、止め、止められなくって…ひぐ」



36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/02(水) 19:43:10.47 ID:7NS6KD+w0
( ^ω^)「それは…モナー君の所為じゃないお。ロマネスクも、モナー君の所為だなんてこれっぽっちも思ってないはずだお…」

( ´д`)「でも…でも…親父が、階段の、上から、ゴロゴロって、あぁ…ぁぁあ…」




 ( ^ω^)「それよりも早くそこから降りて来いお。足元ふらふらで危ないお」

 ( ФωФ)「はぁ…はぁ…っく…お前が上がってこんかぁ!」

 ズルッ

 (;^ω^)「あっ」

 (;ФωФ)「うぉおおおおおおお」

 シュタッ
 
 (;^ω^)「ナイス着地」

 (;ФωФ)「うるさいわ!今日こそ決着をつけてくれるわ!」

 


( ´д`)「ぉえ…ぅ…うぅうう…」

( ゚д゚ )「うまっ…刺身うまっ!サーモンうまっ!」



38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/02(水) 19:43:51.23 ID:7NS6KD+w0
( ^ω^)「大丈夫だお。誰も、モナー君の所為でロマネスクが死んだなんて思ってないお…。ほら、顔上げるお。今や超有名怪人がこんなことで泣いてたら格好がつかないお…?」

( ´д`)「ブーン…さん…」

( ^ω^)「モナー君も少し飲むお。あと2,3日はほとんど休めないんだからここで少し気を緩めておかないと…」

( ´д`)「ぅ…ブーン…さん…」

( ゚д゚ )「うまっ…ホタテうまっ!海鮮うまっ!」

( ^ω^)「ブーンもこれで失礼するお。モナー君、あんまり思いつめちゃ駄目だお。年甲斐の無い無茶をして死ぬなんてロマネスクらしいお。ブーンもそのうちそっち側に行ったら盛大に笑ってやるんだお」

( ´д`)「………。」



39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/01/02(水) 19:44:16.85 ID:7NS6KD+w0
( ^ω^)「全く…あいつらしい生き方で、あいつらしい死に方だお…」

( ´д`)「モナァアアアアア!」



 ( ФωФ)「うぉおおおおおお!」

 (;^ω^)「おっおっどうしたんだおロマネスク!?」

 ( ФωФ)「貴様っ貴様っ貴様っ!今日こそは!今日という今日はっ!!」

 (;^ω^)「ちょwwwまwwww」

 ( ФωФ)「ツンちゃんと結婚したってどういう事なのだぁあああああ!!」



お願いだから、祝ってくれおロマネスク。



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