( ^ω^)が嫉妬するようです

103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと26,604秒 :2008/01/10(木) 22:44:21.42 ID:ZNuSlLAs0
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週が明けて、また新しい一週間を迎えた。
月曜日の授業というのは、どうしてこうも身が入らないのだろう。

さらに今週からは、文化祭の準備という実に厄介な仕事が待ち受けている。

僕の意見は受け入れられず、このクラスでは喫茶店をやることになった。
けどよく考えれば、事前にやっておくべき準備は比較的少なくて済むので、いいのかもしれない。

出し物の準備期間中はクラス全員の下校時間が均等になり、皆が一斉にばらけ始める。
解散の際のあわただしくもにぎやかな光景は、ある意味壮観だ。
僕はあまり喧騒は好きではないのだけれども。


閑話休題。今日こなしておく分の作業が終わったので、一緒に帰ろうと長岡に声をかけた。
すると彼は、なぜか困ったような顔をした。


( ゚∀゚)「ごめん、ちょっと今日は用事があるから無理なんだ。
     悪いけど一人で帰ってくれないか?」


珍しく、長岡が僕の誘いを断った。



104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと26,042秒 :2008/01/10(木) 22:46:15.04 ID:ZNuSlLAs0
僕は無言で承諾した。
長岡は心底バツの悪そうな表情を作って、僕のいた位置から離れていく。

まあ、一緒に下校できなかったことは今までにも何度かあったので、
特に気にも留めなかったが、その考えは瞬時に吹き飛ばされた。


( ゚∀゚)「んじゃ、行こうぜ」


長岡は親指で行き先らしき方角を指しながら、クラスメイトの女子の一人を誘ったのである。


いつの間に二人はそんな関係になったのだろうか。
彼女は僕の知る限り、それほど長岡と深く付き合ってはいなかった。
突然すぎる。

僕は内心、ショックを受けていた。
自分の勝手な思い込みだけれど、彼はそんな人間ではないと思っていたからだ。
彼が女性と一緒にいるところを、僕は見たことがない。


仲良く並んだ二つの背中に、僕はずっと、羨望と嫉妬が入り混じった眼差しを向けていた。



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