( ^ω^)ブーン系小説・短レス祭典!のようです('A`)

137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと810,706秒 :2008/02/01(金) 20:54:22.63 ID:78KcO8fg0
(,,゚Д゚)「お前って、俺より先に死にたい? 後に死にたい?」

そう言ってきた目の前の馬鹿は本気の眼をしていた。見舞いに来てくれたのは嬉しいんだがいきなり何を言うんだこの馬鹿は。
嗚呼、馬鹿にも馬鹿なりの悩みを抱えているのかとその時は思った。
馬鹿な悩みは数秒で馬鹿な考えと化すのだ。放っておこう。

光が入り込んでくる病室の窓から私は空を見た。ベッドには優しい風が吹く。
嗚呼。心地良い。

(;,,゚Д゚)「え? 何々、無視。泣くよ? ねぇ泣くよ!」

嗚呼何て五月蠅い男なんだ。足の小指でもタンスにぶつけてひとりで泣いていろ。
そもそも私は一応入院患者なんだぞ。静かにしろよ。

('A`)「その質問、俺が答えてやるよ」

(,,゚Д゚)「おお! 救世主!」

从;゚∀从「……げぇ」

馬鹿な会話にさらに馬鹿が加わると収集がつかなくなると言うのに、もうひとりの馬鹿がやってきた。
いつ入ってきたんだ? そんな私を横目に話し合いは続く。最初から居た馬鹿のギコに、後からやって来た馬鹿のドクオは言った。

('A`)「俺は先に死にたいなァ」

(,,゚Д゚)「何で?」

138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。あと810,706秒 :2008/02/01(金) 20:54:54.93 ID:78KcO8fg0
('A`)「だって残されるの嫌だもん」

(,,゚Д゚)「うーん。それもあるけど、俺は後に死にたいな」

('A`)「ん? 何で?」

(,,゚Д゚)「だって、俺が先に死んだら悲しむ人いっぱい居るだろ? それ考えたら残せないさ」

……うーわ。馬鹿だ。本当の馬鹿だ。

(,,゚Д゚)「だから、お前は?」

そんな優しい声で話しかけるなよ。泣きたくなるだろうよ。お前知っているんだろうよ。
私、もうすぐ死ぬって事。

知ってんだろ?

嗚呼。病気の為に切断したない筈の左手が痒い。もう無いのに。
解っているよ。私が、お前より後に死にたいって言ったらお前死ぬだろ?
馬鹿ってのは極端だからな。




くっそー。



ああ、これはなんてしあわせなんだろう。



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