( ^ω^)ブーン系小説・短レス祭典!のようです('A`)

599: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/02(土) 17:46:26.35 ID:shPMD9Zv0
ξ゚听)ξ「あんた、ずいぶん遅いじゃない」

遊んで帰ってきて、母の一言。遅いといっても、俺はもうそろそろ高校生になるというのだから、7時過ぎ位許して欲しいものだ。
悪かった。
そう言って靴を脱ぎ捨て、リビングへ進もうとしたら、母がいつもより大きい声で俺を呼び止めた。
不機嫌な顔を隠して母の方を振り向いてみれば、母は眉間に皺を寄せていた。
ああ、またお説教の始まりかと心の中でため息をついた。

ξ゚听)ξ「またあの子と遊んできたの?」

(,,゚Д゚)「そうだけど」

ξ゚听)ξ「あの子と遊んでくる日はいつも遅いわね」

(,,゚Д゚)「しょうがないじゃん」

ξ#゚听)ξ「――何がしょうがないっていうの?!」

母が声を荒げる。語尾には恐らくエクスクラメーションマークが2個程度、とまた心の中でため息をつく。
普段の行動などは放っておいてくれたりする母が、ここまでいうのは珍しかった。
まぁ、珍しいだけでいわないわけではないから、別に驚きもしない。
リビングでは妹と祖母がテレビを見ていて、早くその空間に入りたいと思っていた。――母の言葉を聞くまでは。

ξ゚听)ξ「もうあの子とは遊んじゃ駄目よ」


(#,,゚Д゚)「…………、はァ?」

600: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/02/02(土) 17:46:47.40 ID:shPMD9Zv0
母は睨み付けるように俺を見ていて、俺はそれを睨み返すように母を見た。
この瞬間の母への絶望感と嫌悪感は一生忘れない。まさか母が俺にこんな、漫画に出てくるような教育ママのような事をいうなんて信じられなかった。
母はそんな事をいうだなんて信じたくなかった。


絶句したままでいたら、母は一瞬も俺を見ないで何処かへ行った。
脳の考えが終わった瞬間、母への嫌悪感が再び吹き出してきた。汗が出るのと同じ原理のように、沸々とわき出てくる感覚だった。
水が島を飲み込むが如く、怒りにも似た嫌悪は、俺を侵してきた。

(,,゚Д゚)「友達まで口出すんじゃねぇ……!」

心臓に針か何かが刺さるような痛さは、母によって与えられたものということが酷く俺を苦しめる。
リビングの奥で、祖母が何か言いたげに俺を見ていたが、もう自分をコントロール出来なかった。
クソババア、と小声で呟いて自分の部屋に駆け込んだ。

何処かで呼んだ週刊誌にこう書いてあった。

『親の何気ない一言が子供を苦しめているし、悩ませていることがある。
子供にどんな色を染めるかなんて親次第。子供を生かすも殺すも親次第』

その内容に限りなく共感する。
嗚呼お母さん。あなたのせいで俺は真っ黒に染まりました。

いつの間にか右手にナイフを握っていた。



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