( ^ω^)ブーン系小説・短レス祭典!のようです('A`)

856:( ・∀・)は”管理”人のようです1/2 :2008/02/03(日) 17:47:27.90 ID:yhvC3FdsO
(*゚ー゚)「…………」

黒く光る電話を見つめながら、私は軽く深呼吸した。
受話器を上げて、番号を打つだけなのに……。ああ、旧式の電話だから、打つじゃなくて回すか……。
まるではぐらかすように関係ないことを思う自分に苦笑する。こうしている間に時は過ぎていくというのに。もうどれぐらいこうしているだろうか。

( ・∀・)「電話。かけないんですか?」
(*゚ー゚)「今からかけます」
( ・∀・)「勇気がないんですか?」
(*゚ー゚)「…………」
「ためらうぐらいならやめたほうがいい」

うるさいな。それはさっき何度も聞いた。
ほんの少しの勇気さえ出せばかけられるんだから、ちょっと待ってよ。

( ・∀・)「知らないほうが幸せだと思いますよ」
(*゚ー゚)「……それでも私は」

857:( ・∀・)は”管理”人のようです2/2 :2008/02/03(日) 17:47:50.86 ID:yhvC3FdsO
私は知りたい。知りたいんだ。
大好きだった母が私を……――

(*゚ー゚)「私を殺した理由、知りたいの」

どうせ死んでるんだから。後悔もくそもあるもんか。

( ・∀・)「私は電話の管理人。決めるのはあなただ」
(*゚ー゚)「ええ、だから……今かけるわ」

私はぐっと気を引き締めると、受話器を持ち上げた。さっきまで重く感じられたのに、今は驚くほど軽い。
ごくりと固唾を飲み込むと、番号を回した。
死者からの電話か。ホラー小説によくあるそれを私がすることになるなんて、生きてるうちに誰が想像できただろう。

(*゚ー゚)「……0」

最後の番号を回すと、普通の電話と同じ音が数回鳴り、そして。

「はい、もしもし」

間違いなく母の声。さあ、もう後にはひけない。

(*゚ー゚)「もしもし、お母さん――?」


FIN



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