( ^ω^)ブーン系小説・短レス祭典!のようです('A`)

886:反則のようです 1/2 :2008/02/03(日) 19:34:20.10 ID:rOtjhmt40
横合いから殴りかかってくる短ランの拳を身体ごと避け、鼻っ柱に頭突き。
鼻血をしぶかせながら転がるそいつには目もくれず、正面の短ラン野郎を睨む。……残るは、本命一人。

(’e’)「さすが『VIP高の狂犬』……と言いたいところだが、お楽しみはこれからだぜ?」

从#゚∀从「全くだ。 ……数を頼みに乙女をいたぶり倒すなんざ、見上げたゲス野郎だぜ。
      そのクチバシ根本からへし折ってやるから、覚悟し――ッ!」

踏み出した瞬間、鋭い何かに脇腹を打ち据えられる。思わず、呼気をもらしてよろめく。

(’e’)「なんだよその眼は。狂犬狩りには、武器は必要だろ?」

ポケットから出した手には、自転車のチェーン。んなモンで女の腹を殴るたぁ、まさしく見上げた根性だ。
何としてもここで躾けてやりたいところだが、チェーンに素手で敵うはずもない。

ここまでか……?
ふと視線を落とすと。そこに、最後の「武器」があった。

(’e’)「素手じゃ敵わないだろ? 大人しく土下座してワビいれんなら、勘弁……おい。何やってんだ?」

奴の目には、確かに土下座してるようにしか見えなかったろう。
コンクリの地面に埋まった、円盤状の鉄の塊。その縁に手を掛けて、あらん限りの力を込める。

从#゚∀从「ぬううおおおおおおおおぉぉぉぉッ!」

ごご、と重い音を立てて、それが少しずつ持ち上がる。
隙間に両手が入るほど上がれば、あとは――

(;’e’)「お前待てッ! そんなモンぶつけられたら死ぬだろ普通? 考えなおs」

887:反則のようです 2/2 :2008/02/03(日) 19:35:11.72 ID:rOtjhmt40
こめかみの血管が切れるほど力入れてるんだ、聞こえるはずもない。
持ち上がれば、あとは――命中させるだけだ。

从#゚∀从「必殺! マンホールちゃぶ台返しッ!!」

気合いの怒声とともに、全身の力でハネ上げた「それ」が高速回転しながら飛ぶ。

(メ’e’)「ちょおまwwwそれ反sげぶぉぼ!」

鉄板――マンホールのフタは、奴の顔面を真芯で捉えた。



(メメメ’e’)「バカな……女一人に、ここまで……穴があったら、入りたい、ぜ……」

从 ゚∀从「おいおい、何言ってんだよ。穴ならあるじゃねーか。ここに」

(メメメメ’e’)「え? いやいやいやいや、違うから。別にいいから」

从 ゚∀从「何だよ、水臭いこと言ってんなよ。下水道だけに」

(メメメメメ’e’)「ちょっと待てお前慣用句って知ってる? ねぇ? なんで俺担いでるの? ねぇ?」

从 ゚∀从「あー、俺様のことならお構いなく。
      それじゃ、思う存分入ってきな――あらよっと!」

(’e’)「うわあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

『恐怖! マンホール女』。
不良とゴミをまとめて片付けたその日、俺にはまたひとつあだ名が増えた。



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