( ^ω^)ブーン系小説・短レス祭典!のようです('A`)

151: ◆wm1j5YJ8Ns :2008/02/01(金) 20:58:42.06 ID:7PHPUrknO
ビップリン。
 
それは私立VIP高校の学食の名物。
センター試験の前日のみに限定で10個販売されるそれは、食べる者を必ず志望校に合格させると言う。
 
値段は500円。
味は某有名ホテルのパティシエが作っただけあって最高級。
 
そのビップリンを求め争う受験生の中には毎年けが人がでると言われるほど、壮絶な戦いが繰り広げられる。
 
それは今年も例外ではなかった。
 
 
 
四限目が終わり昼休みを知らせるためのチャイムが鳴るまで、あと三十秒。
 
三年生の教室では全員がそわそわしている様子が伺える。
チャイムが鳴り終わってから教室を出ないとプリンの効果がないという言い伝えのおかけで、ずるをする者はいないようだ。
 
そわそわが最高潮になったとき、チャイムが鳴った。
 
チャイムが今までより長く聞こえるのは気のせいだろうか。
 
そして、鳴り終わる。
 
それと同時に耳に入ってきたのは、校内中に響き渡るような轟音。
 
ビップリンを求めた戦いの火蓋が今落とされた。

152: ◆wm1j5YJ8Ns :2008/02/01(金) 20:59:21.08 ID:7PHPUrknO
(#^ω^)「おおおおぉぉぉぉぉぉ!!!!」
 
プリンを求め、走る彼の名はブーン。
半年前までは陸上部の部長をやっていた彼は足腰には自信があるようで、トップ集団のトップにいた。
 
(#'A`)「禁則事項でぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇす!!!!」
 
ブーンのすぐ後ろで意味のわからない言葉を発して走る彼はドクオ。
自称、帰宅部部長の彼だが運動神経は抜群にいい。
 
ξ#゚听)ξ「しゃらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
 
女子生徒で唯一トップ集団にいる彼女はツンデレ。
柔道部で鍛えられたその体は、同じ部活の男子にも勝る。
 
 
ブーンが学食に入る。
そして、プリンに手を伸ばし、それを掴む。
 
しかしそれはすぐにブーンの手から逃げ、あとから来た者の手に移動する。
 
(;^ω^)「あっ、それはブーンの!」
 
それを言い終える頃には、カウンターにあるプリンの数は残り1つになっていた。

153: ◆wm1j5YJ8Ns :2008/02/01(金) 21:00:10.26 ID:7PHPUrknO
(#'A`)「もらったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
 
最後の一つはドクオの手によって取られる。
 
ξ#゚听)ξ「させるかぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
 
ツンはドクオを目にも止まらぬスピードで投げると同時にプリンを手にする。
 
(゚A゚)「ごへぁっ!!!!」
 
ドクオの最後の声はあまりに儚いものだった。
 
プリンはツンの物になったと思った瞬間
 
(#^ω^)「よこせおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
 
ブーンがプリンをはじき、それは高く美しい弧を描きながらある者の手の中に落ちた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
( ∵)
 
こうしてプリンを求める戦いは幕を閉じた。



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